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"OKR"と"野望"で、 メンバーと組織をアラインメントする

"OKR"と"野望"で、 メンバーと組織をアラインメントする

for Engineering Manager Meetup #12

Takashi Matsuyuki

February 07, 2024
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Transcript

  1. 自己紹介 2 松雪 俊(マツユキ タカシ) @applepine1125 2020年9月に入社 エンジニア -> Devのマネージャ

    BASE BANK Division(「BASE」の金融決済領域)の開発組織全体を見たり 新規プロダクトの開発リードしたり色々やってます
  2. ”OKR”と”野望”が出会うまで 9 Measure What Matters(メジャー・ホワット・マターズ) 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/2018/9784532322403/ “目標 (Objectives)

    と主要な結果 (Key Results)” “OKRはみなさんの最も重要な目標を明確にする。 全員の努力のベクトルを合わせ、協力させる。 組織全体に目的意識と連帯感をもたらし、多様な活 動を結びつける。”
  3. なぜ”野望”が必要なのか? 13 Measure What Matters(メジャー・ホワット・マターズ) 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/2018/9784532322403/ “管理職もコントリビューターも日々の活動を 組織のビジョンと結びつけなければならない。

    これをアラインメントと言い、 その重要性はどれほど強調しても足りない。” “うまく機能している組織では、 トップダウンとボトムアップの目標、 すなわちアラインメントされたOKRと アラインメントされていないOKRの関係が 自在に変化する。“ →上位からアラインメントを押し付けるの  ではなく、ボトムアップでもOKRを  策定することで組織の健全化を促している
  4. なぜ”野望”が必要なのか? 17 個人的にOKRに感じていた課題 例えば・・・ - 油断するとTODOリストになりがち 特にストリームアラインドなチームでは上位OKR達成のための開発マイルストーン の完遂の圧が強まり、ボトムアップな意志がないOKRになりがち。 - 直接は上位のOKRに紐づかないOKRをボトムアップで立てたときに、

    その理由や意義が伝わらりづらい 目標設定は連帯感も大事。 例えば他チームと協力しつつ中長期的な目標を達成するようなOKRを立てたとき、 理想形が見えづらく、より広い協力を得る機会を失う可能性がある。 これらを改善、補助できる仕組みがあるとより嬉しい!
  5. なぜ”野望”が必要なのか? 18 企業ミッションの意味、意義、ロングタームで社会やユーザーと向き合い続ける姿勢が 組織全体に浸透しており、組織や文化の作り方にも強く影響を与えている。 もちろんBASE BANKでもその姿勢を体現し、チームの熱量を持続的に維持成長させ続けてい る。 BASE株式会社 BASE BANKチーム紹介資料

    https://speakerdeck.com/base/basebank 自走するプロダクト開発チーム: 主体的なアウトプットサイクルと協働の文化 https://speakerdeck.com/applepine1125/self-organizing-product-development-team-empowered-output-cycle-and-collabor ative-culture 組織文化の継続的な醸成
  6. なぜ”野望”が必要なのか? 19 19 組織重力の法則からの脱却 “組織重力第1法則: 組織に属する個人は日々の責任や インセンティブとの整合性がなければ顧客と向き合う 仕事を避ける 組織重力第2法則: 組織における個人は、自分の

    チームやサイロの心地よさの中で一番簡単に完了 できる作業を優先する“ BASEは第2創業期を迎え、BASE BANKもさらなるグロー スの時期。 これまで以上に職能を超えてコラボレーションし、 組織重力の法則に囚われないチームづくりが求められる。 O’Reilly Japan: みんなでアジャイル https://www.oreilly.co.jp/books/9784873119090/ 組織文化の継続的な醸成
  7. なぜ”野望”が必要なのか? 21 21 フレーミングの力 “学習する場というフレームを使う人は、なじみのない 困難な仕事に長く取り組めるだけでなく、 結果として最後にはより多くのことを学習できる。 ほかの人は自分とは違った角度からものを見たり 解釈しているかもしれないことをはっきり意識 していると、好奇心が強まり、どんなことを試すべきか

    について互いにどんどん話し合うようになる可能性が 高い。これこそが学習フレームのまさに本質である。“ チームが機能するとはどういうことか ― 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ https://eijipress.co.jp/products/2182 組織文化の継続的な醸成
  8. チームでの野望設定の現在地 25 O KR KR ・ ・ ・ O KR

    KR O KR KR ・ ・ ・ O KR KR 野望 野望 野望 O KR KR O KR KR 全社OKR 事業部OKR チームOKR 個人OKR BASE全体では個人OKRまで必須。 BASE BANK内の方針では、実験的にチームOKRまでは立てて、チームで柔軟に背中を任せ合 いながら事業目標に貢献できるように。個人野望を必須に。 O KR KR O KR KR O KR KR BASE BANK
  9. チームでの野望設定の現在地 26 OKR 野望 グループ OKR 個人 野望 チーム OKR

    ・・・ 本人 マネージャーや メンバー マネージャーやメンバーと共に野望と OKRのアラインメント →事業としてフォーカスすべき目標と個々 がやりたいこと、できるようになりたい ことをすり合わせて野望に落とし込む アラインメントと自律性のバランスを取る 日々の1on1やQごとのOKR策定のタイミン グで振り返りと野望のアップデート →対話とフィードバックを通じて  OKRと野望を手になじませる 日々の仕事の捉え方をアップデートする アラインメント アップデート
  10. チームでの野望設定の現在地 27 野望例(実際のメンバー(本人許可済み)のをぼやかしつつ書いています) マネージャーからの期待: - チームリードの役割を担えるように、目下の高難易度PJを完遂し周りの巻き込み方、意思決定の仕方を学んでいってほしい! - コミュニケーション能力の高さを活かし、BASE BANK以外にも越境しチーム運営のノウハウを吸収してチームに還元してほ しい!

    野望: - 自分が見ているチームが生産性高くアウトプットし、価値を最大限生み出せている状態を作る - より大規模(長期間、大人数)な仕事をエンジニアとしてリードし、完遂できるようになる Qのゴール: - チームリーダーに依存している見積もりを”チームで”行えている状態にする - なぜ - チームリーダーの継承にあたり、これまで前リーダーがえいやでポイントを振っていた - 具体的には - バックログリファインメント時の各 issue に、納得感を持ってストーリーポイントを”チームで”つけられている状態
  11. チームでの野望設定の現在地 28 野望例(実際のメンバー(本人許可済み)のをぼやかしつつ書いています) マネージャーからの期待: - チームリードの役割を担えるように、目下の高難易度PJを完遂し周りの巻き込み方、意思決定の仕方を学んでいってほしい! - コミュニケーション能力の高さを活かし、BASE BANK以外にも越境しチーム運営のノウハウを吸収してチームに還元してほ しい!

    野望: - 自分が見ているチームが生産性高くアウトプットし、価値を最大限生み出せている状態を作る - より大規模(長期間、大人数)な仕事をエンジニアとしてリードし、完遂できるようになる Qのゴール: - チームリーダーに依存している見積もりを”チームで”行えている状態にする - なぜ - チームリーダーの継承にあたり、これまで前リーダーがえいやでポイントを振っていた - 具体的には - バックログリファインメント時の各 issue に、納得感を持ってストーリーポイントを”チームで”つけられている状態 マネージャーからの期待を明記することで、”本人が言っているだけ”ではなく周りのメンバーからもこの人はいまどういう期 待を受けているのか? や野望とのつながりなどちゃんとマネージャーとアラインメントできていることを示す Qに閉じない中長期的な目標を設定。持続的な事業貢献や成長を意識しながらQのゴールへブレイクダウンできるようにする 野望を元にQ単位での具体的なアクションを明記。 Why?も書くことで、一見チームやグループのOKRに紐づかない目標であっても周りのメンバーが納得し相互に巻き込みやす い状態を作る