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400種類のWeb APIをサポートしているデータパイプラインツールにおけるWeb APIとの...

400種類のWeb APIをサポートしているデータパイプラインツールにおけるWeb APIとの共存戦略

最近「1社あたりで使われているSaaSの数が100種類以上存在する」というアンケート結果を見たのですが、皆さんご存知でしょうか?

そのような背景もあり、昨今のクラウドサービスや社内アプリで「外部Web APIと連携したい」というニーズは日増しに強まっています。

CData ではSsaS等のWeb APIからデータを取得し、RDBやDWHにデータ連携するパイプラインツールを提供しています。

対応しているWeb APIはリリース5年で400種類を超えていますが、1つ2つのWeb APIに対応するならまだしも、ここまで増えているWeb APIに継続的かつスケールしながら提供するというのは、いろいろな工夫を踏まえなければ実現できません。

このセッションでは、多種多様に存在するWeb API仕様への対応、またWeb API Update に対してプロダクトとしてどのように臨むのか? ポイントとなる2つの要素「アーキテクチャ」と「インターフェース」を軸に解説しながら、皆さんのAPI連携を行う際のヒントにしていただけるようなセッションをお届けします。

CData Software Japan

January 21, 2023
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Transcript

  1. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 1. About

    CData Software 400種類以上のWeb API をサポートしている データパイプラインツールにおけるWeb API との共存戦略 burikaigi 2023 CData Software Japan - Kazuya Sugimoto
  2. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp CData Software

    Japan の Lead Engineer これまで300種類以上のAPIを見たり触ったりしている API中毒な人。 Twitter:@sugimomoto Facebook:sugimomoto Blog:https://www.cdatablog.jp/ About Speaker Software Design 2022年8月号 Web API 特集 の第1章「Web APIの目的と技術要素 利用者/提供者の利点や技術的なしくみをひも 解く」を執筆 https://gihyo.jp/magazine/SD/archive /2022/202208
  3. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp EMPLOYEES 200+

    ACTIVE CUSTOMERS 9,000+ OEM PARTNERS 100+ © 2022 CData Software Inc. | www.cdata.com CData Software CData Software, Inc. • 本社:US(NC州), オフィス:日本 / 欧州 / インド / 中国 • データコネクティビティ テクノロジーのリーダー CData Software Japan, LLC • 宮城県仙台市 • 2016/06 〜
  4. © 2022 CData Software Inc. | www.cdata.com SaaSを中心とする400(API Profile含 む)を超えるデータソース

    主要なデータレイク・データベース・ データウェアハウス CData Sync 400を超えるデータソースのデータをノーコードでデータベースにレプリケーション シンプルな設定 ETL/ELT 方式 高度な差分更新 柔軟なジョブ管理 ノーコード、3ステップで データ統合基盤を構築 標準SQLによるデータ抽出時 での変換、もしくは、データ ウェアハウスへの取り込み後 の変換どちらにも対応 CDC(ChangeDataCapture)な どの高度な差分更新メカニズ ムを搭載 処理負荷を軽減し、日々の ジョブ実行時間の短縮を実現 オブジェクト(テーブルや項目)、処理方式 (洗い替えor差分など)や条件(一部のレコー ドのみ)を指定したジョブ作成が可能 作成したジョブはスケジュール、および、Web APIやコマンドラインで実行可能
  5. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 調査の中で最も注目するべき点は「API仕様の多様性」 RESTが多いが

    詳しく見てみると多種多様 国産SaaSはそもそも API仕様すらわからない
  6. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 一つの企業が利用している平均SaaSの数が「80」 企業で使うSaaS

    の数が急増:連携ニーズも増加 http://pages.bettercloud.com/rs/719-KZY-706/images/2020_StateofSaaSOpsReport.pdf
  7. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 不安定かつ多様なAPI と

    連携しなければいけないのが実情 もし、この不安定さが直接的に ビジネスロジックに影響したら? APIへの追従・機能追加がアプリの スケールを阻害する可能性がある
  8. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 1. About

    CData Software 大量のAPIサポートしつつ、スケールする アーキテクチャとは?
  9. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp なぜなら API

    追従の衝撃をビジネスロジック側に影響させない アーキテクチャ 各チームが独立して、それぞれ機能追加 アップデート・ビルド・テスト・リリースが行える体制 がスケールするための要だから
  10. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp スケールを阻害する要因は「密結合」 密結合とは、細分化された個々のコンポーネント同士が密接に結びついている状態のことで

    ある。 密結合状態のシステムでは、緊密で高速な動作が可能となっているが、一方のコンポーネン トが異常をきたすと、他方のコンポーネントがその影響を受けてしまう。 そのため密結合のシ ステムでは、保守や部品の交換などに際して密接な連携を顧慮する必要がある。 密結合は マルチプロセッサシステムのようなハードウェア的なものから、アプリケーションソフトのようなソフト ウェア的なものまで、幅広く見られる状態である。 https://japan.zdnet.com/glossary/exp/%E5%AF%86%E7%B5%90%E5%90%88/?s=4 APIへの追従に他のモジュールが影響を受けやすいと メンテナンスコストの増加→スケールを阻害
  11. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp CData Sync

    はプラグインレイヤーで Web APIとの疎結合なアーキテクチャを実現している データソースとなる 多種多様なAPI データパイプラインの メインロジック ビジネスロジックレイヤー APIとロジックをつなぐ インターフェース プラグインレイヤー
  12. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp CData が活用している「インターフェース」とは?

    マイクロサービス的な? REST? SOAP? gRPC? デザインパターン?
  13. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp JDBC JDBC(Java

    Database Connectivity)とは、Javaプログラム からデータベースにアクセスするための標準インターフェース(API) の一つ。データベースの違いによらず同じ手順で接続し、データを読 み書きすることができる。 https://e-words.jp/w/JDBC.html
  14. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 1. About

    CData Software API仕様のガラパゴスな世界と 常に変わり続ける仕様への追従
  15. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp Web API

    を REST たらしめる“原則“(≠規約) • Stateless:ステートレスなクライアント/サーバプロトコル • Uniform Interface:すべての情報(リソース)に適用できるHTTPメソッドの定義 • Addressability:リソースを一意に識別する「汎用的な構文(URL)」の定義 • Connectability:アプリケーションの情報と状態遷移の両方を扱うことができる「ハイ パーメディア(リソースリンク)の使用」 上記の原則に従っているアーキテクチャを REST ful と言ったりするが あくまで “原則“ であり ”規約” ではない!
  16. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 例えば「Salesforce」の「REST API」

    実体はSOQLというSalesforce内部での 独自規格のSQLを発行するAPI https://developer.salesforce.com/docs/atlas.ja-jp.api_rest.meta/api_rest/resources_query.htm
  17. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp Amazon Marketplace

    API アップデートで API仕様が大幅変更・古いAPI終了告知が半年前* https://sellercentral.amazon.co.jp/forums/t/topic/73349 ※現在は2022年7月に延期
  18. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 認証方法・クエリパラメータデザイン レスポンスフォーマット含め全面刷新

    POST /Orders/2013-09- 01/?AWSAccessKeyId=AKIAIKW5JHOTOOWSF43A&Action=List Orders&LastUpdatedAfter=1969-12- 31T15%3A00%3A00Z&MWSAuthToken=amzn.mws.XXX&Marke tplaceId.Id.1=A1VC38T7YXB528&SellerId=A1WD8M4EQL9XVH& Signature=XXXXX&SignatureMethod=HmacSHA256&Signatur eVersion=2&Timestamp=2020-10- 02T00%3A27%3A20Z&Version=2013-09-01 HTTP/1.1 Host: mws.amazonservices.jp Accept: application/xml Content-Type: application/xml <ListOrdersResponse xmlns="https://mws.amazonservices.com/Orders/2013-09-01"> <ListOrdersResult> <Orders> <Order> <LatestShipDate>2018-08- 17T14:59:59Z</LatestShipDate> <OrderType>StandardOrder</OrderType> <PurchaseDate>2018-08- 15T09:59:55.270Z</PurchaseDate> GET /orders/v0/orders?MarketplaceIds=A1VC38T7YXB528& CreatedAfter=2021-08-09 HTTP/1.1 Host: sellingpartnerapi-fe.amazon.com Accept: application/json Authorization:****** x-amz-access-token: XXXXX x-amz-date: 20210809T073105Z x-amz-security-token: XXXXX { "payload": { "Orders": [ { "NumberOfItemsUnshipped": 0, "BuyerInfo": {}, "IsReplacementOrder": "false", "IsSoldByAB": false, "AmazonOrderId": "503-9993250-1405404", "LatestShipDate": "2018-08-17T14:59:59Z", "EarliestShipDate": "2018-08-15T15:00:00Z MWS API Selling Partner API
  19. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp ここまで多種多様なAPIを相手にしているからこそ API処理を担うレイヤーは実装が重くなりやすい

    Logic API API API API だからこそ疎結合の「アーキテクチャ」 APIの変更・追従を隠蔽する「インターフェース」が重要
  20. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 1. About

    CData Software CData Sync における疎結合アーキテクチャの 実現アプローチ
  21. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 例えば、Interfaceクラスに どのようなメソッドを定義するのか?

    interface SampleInterface { void Create(Parameter param); void Update(String id, Parameter param); void Delete(String id); Record GetRecord(String id); List<Record> GetRecords(Query query); } 返り値・引数のデザインは どうする? 変更した場合、API全部の実装に手を 入れ直さないといけないの? どこまで機能をサポートする?
  22. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 良い疎結合の実現には 堅牢なインターフェースデザインの採用がポイント

    でも、プロダクトの成長・スケールを見据えて、インター フェースのデザインを固めることは結構難しくない? 柔軟にしすぎると各レイヤーの実装・メンテコストがかさむ 固めすぎると追加機能対応に適応し難い
  23. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp JDBC JDBC(Java

    Database Connectivity)とは、Javaプログラム からデータベースにアクセスするための標準インターフェース(API) の一つ。データベースの違いによらず同じ手順で接続し、データを読 み書きすることができる。 https://e-words.jp/w/JDBC.html
  24. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp JDBC を採用している理由(デモ)

    • RESTのようなゆるい規格ではない。スタンダードかつ認識の齟齬が発生し ない、手続きがきまっている規格である。 • クライアント側は汎用的な JDBC API の仕様のみを意識して実装できる。 使い慣れたクエリ言語、接続定義が利用できる。 • 「APIの振る舞いを読み取るためのAPIの存在」つまり「Metadata」を定義 でき、扱うことができる。 • 独立した利用・動作確認が安易かつ横断的なテスタビリティを確保しやすい。 • CData Sync という表形式なデータを扱う製品に向いている。
  25. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp クライアントはAPIの複雑性・不安定性を意識しない APIとのやり取りをJDBCに一任

    し、データセットを受け取る ビジネスロジックレイヤーは JDBCを通じて SQLをリクエストするだけ JDBCレイヤーが APIリクエスト・レス ポンスの解析を担う SELECT [Id],[Name] FROM [Customers] GET /customers? $select=id,name Authorization: Basic XXXX Accept: application/json { [“id”:1,”name”:”Hello”], [“id”:2,”name”:”World”] } Id Name 1 Hello 2 World
  26. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp ? Web

    API HTTP JSON カラムは? 型は? 桁数は? 何個リソースがあるの? どんなリソースがあるの? フィルターやページングはどうすれ ばいいの? どんなHTTPリクエストを すればいいの? GET? POST? 認証方式は? Metadataが無いとクライアントはどうやって APIの多様さを解釈すればいいかわからない Service
  27. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp Metadataがあることでクライアントは APIの仕様の違いを意識せずAPIを扱うことができる

    テーブル定義としてリソースをリス トアップ。ユーザーが動的にアクセ スしたいリソースを選択できる プロパティ、型、桁数がMetadata から読み取れるため、マッピングや バリデーションが行いやすい 認証に必要なアプローチ、プロパ ティ、必須条件を提供しAPI個別の 認証方式の違いを抽象化
  28. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp JDBCのエコシステムを活用することで インターフェース単独で動作確認・テスト・検証が安易

    https://www.dbvis.com/ JDBC用ツールを活用して ビジネスロジックを通さずに 独立して動作確認・テスト・検証が可能 いちいちモックなどを作らなくていい
  29. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp プラグインA 担当

    プラグインB 担当 プラグインC 担当 Sync チーム ビジネスロジックチームと各プラグインチームが 独立して開発・ビルド・テスト・リリース Sync Logic Module Plugin A Module Plugin B Module Plugin C Module Sync Main Module ※実際にはもうちょっと細分化してます。
  30. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp CData Sync

    本体・プラグインは個別にデイリービルド 独立してオフライン・オンラインテストも実施 Sync Logic Module Plugin A Module Plugin B Module Plugin C Module Sync Main Module プラグインでのテストの大まかな区分け ・単体テスト:クラス・メソッド単位のテスト ・結合テスト:API Request Builder の振る舞いのテスト ・インターフェーステスト:JDBC API(SQL)を通じて生成されるAPIリクエストのテスト ・オンラインテスト:実際にAPIを実行して正常性確認を行うテスト
  31. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 内部のインターフェーステストの一例 JDBCとAPIリクエスト検証ファイルの組み合わせ

    @Test public void SampleTest() throws Exception { Class.forName("cdata.jdbc.kintone.KintoneDriver"); String testFile = "requestCheckFile.txt"; Connection conn = DriverManager.getConnection( "jdbc:kintone:User=myuseraccount;Password=mypassword;Url=http: //subdomain.domain.com;" + testFile ); Statement stat = conn.createStatement(); boolean ret = stat.execute( "SELECT RecordId,Revision FROM [顧客管理(営業支援パック)] " ); int row = 0; if (ret) { ResultSet rs = pstmt.getResultSet(); while (rs.next()) { if (row == 0) { assertEquals("3", resultSet.getString("RecordId")); assertEquals("10", resultSet.getString("Revision")); } } row++; } assertEquals(10, row); } RequestLines=3,11 | ValidateRequest=JSON | ResponseLines=16,16 | NextData=18 | ValidateUrl=https://XXXX.kintone.com/k/v1/apps.json | RequestHeaders=3,11 Host: XXXX.kintone.com Authorization: Basic XXXXXXXXX== Accept: application/json Accept-Encoding: gzip, deflate User-Agent: CData Data Provider Engine - www.cdata.com - Accepts: gzip Content-Type: application/json Content-Length: 13 X-Cybozu-Authorization: XXXXXXXXXX== X-HTTP-Method-Override: GET {"limit":100} {"apps":[{"appId":"3","code":"","name":“TimeCard","description":"<div>勤 務時間を記録するアプリです。</div>","createdAt":"2016-10- 26T10:12:04.000Z","creator":{"code":"Administrator","name":"Administrato r"},"modifiedAt":"2017-01-29T10:50:44.000Z","modifier":{"code … リクエストのダミーファイルを作成し ビジネスロジックを通じて生成される想定のSQL とAPIリクエストの整合性をチェック レスポンスの結果もResultSetとして検証
  32. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp 不安定かつ多様なAPIと連携しなければいけない では、どのようにプロダクト・サービスとして

    サポート・スケールするのか? API追従の衝撃をビジネス ロジック側に影響させな いアーキテクチャ 疎結合の「アーキテクチャ」 それを実現し、かつAPIの変更・追従を隠蔽する 「インターフェース」が鍵 CData では「JDBC」を活用 各チームが独立して機能 追加・アップデート・ビ ルド・テスト・リリース が行える体制
  33. © 2023 CData Software Japan, LLC | www.cdata.com/jp CData Software

    Japan では業務拡大につき 新しいメンバーを北陸でも絶賛募集中! プロダクトスペシャリスト https://www.wantedly.com/projects/911512