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標準型電子カルテの概要と2030年に向けたクリニックの対応ガイド.pdf

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September 15, 2026
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  1. ⽬次 00 | はじめに P.03 01 | 背景となる医療DX政策 P.06 02

    | 診療所が取りうる4つの選択肢 P.11 03 | 標準仕様‧認証制度とロードマップ P.18 04 | ⾃院の状況別の論点 P.24 05 | まとめ P.31 06 | CLINICSのご紹介 P.33 ©2026 MEDLEY, INC. 2
  2. はじめに 結論を3つに絞ってお伝えします。 2026年9⽉、厚⽣労働省は電⼦カルテ普及計画(案)と医療情報化推進⽅針(案)を公表しました。これまで断⽚的だった情報が⼀ つの計画としてまとまっています。本資料は、そこから診療所の判断に必要な部分だけを取り出したものです。 1 2 3 標準型電⼦カルテは、多くの診療所の選択肢にはならない 国が開発している標準型電⼦カルテ(導⼊版)は、紙カルテ運⽤を続ける医科の無床診療所を主な対象とした製品です。診療録は紙に記載したま ま、国の医療DXサービスへの対応機能だけを担う設計になっています。

    本当の論点は、⾃院のカルテが国のサービスに接続できるかどうか 診療所が取りうる道は4つに整理されており、⾃院の状況を踏まえて対応を決めることになります。 判断材料が出揃うのは2026年度後半から2027年度前半 標準仕様に準拠し、厚⽣労働省の認証を受けた電⼦カルテ製品の提供は、2027年度早期の開始が⾒込まれています。カルテ選定の基準はここで変わ ります。 ©2026 MEDLEY, INC. 3
  3. 標準化をめぐる全体⽇程 2030年の前に、2026年度から動きが始まります。 2026年6⽉ 医療分野が経済安全保障推進法の基幹インフラ分野に指定される法改正 2026年9⽉ 電⼦カルテ普及計画(案)‧医療情報化推進⽅針(案)の公表 2026年10⽉1⽇ 医療情報化推進⽅針の適⽤開始(対象期間は2030年3⽉31⽇まで) 2026年度中 標準仕様の策定‧公表∕認証制度の創設∕標準型電⼦カルテ(導⼊版)の完成

    2026年度冬 電⼦カルテ情報共有サービスの全国運⽤開始(⽬標)∕認証の申請受付‧審査(想定) 2027年度早期 2027年度〜 2028年度まで 2030年12⽉31⽇ 認証を受けた製品の認証有効期間が開始 認証製品‧パッケージ版製品の普及 電⼦カルテ未導⼊の200床以上の病院で電⼦カルテ普及率100%(⽬標) 政府が電⼦カルテ普及率約100%の達成を求められている期限 ※ 電⼦カルテ普及計画は本資料の作成時点で案の段階です。 ©2026 MEDLEY, INC. 4
  4. 本資料の読み⽅ ご⾃⾝に当てはまる状況の章から、お読みください。 診療所が置かれている状況は、⼤きく3つに分かれます。それぞれ論点が異なるため、ご⾃⾝に当てはまる箇所を中⼼にお読みいた だければと思います。 紙カルテで運⽤している オンプレミス型の電⼦カルテを 使⽤している クラウド型の電⼦カルテを 使⽤している 主な論点

    主な論点 主な論点 標準型電⼦カルテ(導⼊版)を待つか、本格 的な電⼦カルテを導⼊するか 次回の更改をいつ‧どの製品で⾏うか 使⽤中の製品が今後の要件を満たし続けるか 重点的にお読みいただきたい章 重点的にお読みいただきたい章 重点的にお読みいただきたい章 第2章‧第4章 第2章‧第3章‧第4章 第3章‧第4章 ©2026 MEDLEY, INC. 5
  5. 電⼦カルテの普及⽬標 法律が義務を課しているのは、政府に対してです。 地域医療介護総合確保法 第12条の3第4項(国会での修正により追加された規定) 政府は、令和12年12⽉31⽇までに、電⼦カルテの普及率が約100パーセントとなることを達成するよう、クラウド‧コンピューティング‧サー ビス関連技術その他の先端的な技術の活⽤を含め、医療機関の業務における情報の電⼦化を実現しなければならない。 この条⽂が義務を課している相⼿ 個々の医療機関への電⼦カルテ導⼊義務 政府 規定されていない

    ◆ 「2030年に電⼦カルテが義務化される」という説明は正確ではありません ただし、法律で政府に達成義務が課されているということは、達成に向けた施策が具体化していくことを意味します。診療報酬による評価、補助 ⾦、認証制度などが、その⼿段として位置づけられています。「義務ではないが、対応しない場合の差は積み上がっていく」と考えるのが実態に 近いと思われます。 ©2026 MEDLEY, INC. 7
  6. 医療情報化推進⽅針という枠組み 2026年10⽉から、3年半の実⾏計画が動き始めます。 根拠 対象期間 地域医療介護総合確保法 第11条の2 に基づく厚⽣労働⼤⾂告⽰ 2026年10⽉1⽇ 〜 2030年3⽉31⽇(3年半)

    ⽅針が掲げる⽬標 2028年度まで 電⼦カルテ未導⼊の200床以上の病院(療養病床等が中⼼の病院を除く)について、電⼦カルテ普及率100% 2030年まで ① 必要な患者の医療情報の共有が可能な電⼦カルテの普及率 約100% 2030年まで ② 地域の拠点となる病院すべてでサイバーセキュリティ対策を実施 2030年まで ③ ⼤病院向けのクラウドネイティブ型製品が提供される環境の整備 ◆ 診療所に直接関わるのは ① ②と③は病院を対象としたものです。①の普及率が「必要な患者の医療情報の共有が可能な電⼦カルテ」を指している点が重要で、単に電⼦カルテを導⼊して いればよいのではなく、国の医療DXサービスに接続できることが前提になっています。 ©2026 MEDLEY, INC. 出典:厚⽣労働省「医療情報化推進⽅針(案)」(2026年9⽉9⽇ 第2回ヘルスケアAX‧DX推進本部 資料1-2) 8
  7. 診療所の電⼦カルテ普及状況 未導⼊クリニックの約7割は「導⼊予定なし」⸺⾃然増だけでは普及率の底上げは⾒込みにくい状況です。 クリニックの電⼦カルテ導⼊率 未導⼊クリニック(27.4%‧19,631施設)の内訳 72.6 % 導⼊予定なし 70.5% その他‧検討中 18.9%

    1〜2年以内に 導⼊予定 10.6% ⽀払基⾦アンケート(2026年6⽉) 51,985∕71,616施設が回答(回答医療機関ベース) 導⼊予定なし 70.5%(13,844施設) 参考:医療施設調査(令和5年‧全数調査)では⼀ 般診療所55.0%。調査ごとに分⺟が異なるため単純 ⽐較は不可 その他‧検討中 18.9%(3,704施設) 1〜2年以内に導⼊予定 10.6%(2,083施設) ※ 医療施設調査は全施設を対象とした統計調査、⽀払基⾦アンケートは回答のあった医療機関を集計したもの。調査設計が異なるため単純⽐較はできません。 ©2026 MEDLEY, INC. 出典:厚⽣労働省「医療施設調査」(令和5年)∕社会保険診療報酬⽀払基⾦アンケート(2026年6⽉5⽇〜10⽇) 9
  8. ⾃院の更改時期と国の⽇程の重なり 2030年より、次の更改がいつ来るかが判断の軸です。 2026年度中 標準仕様‧認証制度の創設 2030年12⽉ 普及率約100%の期限 2027年度早期 認証製品の提供開始 国の⽇程 2026年度

    2027年度 2028年度 2029年度 2030年度 ⾃院の更改時期 2026年度中に更改 認証製品はまだ提供が始まっていない時期 2027〜2028年度に更改 認証製品が選択肢に⼊る最初の更改になる 2029年度以降に更改 更改までの間の接続対応と加算要件が論点になる ※ 電⼦カルテ普及計画の推計では、医科診療所のオンプレミス型は毎年6分の1が更改を迎えると仮定されています(おおむね6年周期)。 ©2026 MEDLEY, INC. 10
  9. 「標準化」をめぐる4つの類型 「標準型電⼦カルテ」の⼀語に、4つが混ざっています。 ① 標準型電⼦カルテ (導⼊版) ② 認証されたクラウド ネイティブ型電⼦カルテ ③ パッケージ版‧

    電⼦カルテ製品 ④ 既存カルテの 接続改修 誰が作るか 国(デジタル庁‧ 厚⽣労働省) ⺠間ベンダー (国が認証) ⺠間ベンダー (国が指定) 現在使⽤中の ベンダー 想定される状況 紙カルテ運⽤を 続けたい 紙カルテから移⾏したい∕ 更改を迎える 更改を迎えるが、クラウド型 では機能が⾜りない 更改が当分先 システム形態 クラウドネイティブ型 クラウドネイティブ型 オンプレミス型を含む (ノンカスタマイズ) 現状のまま 位置づけ 経過的な対応 国が本則として ⽬指す姿 経過的な対応 経過的な対応 ◆ ①③④はいずれも経過的な対応と位置づけられています 国が⽬指しているのは②への収束であり、①③④は「そこに⾄るまでの間、医療情報の共有から外れないようにするための橋渡し」という設計です。 ©2026 MEDLEY, INC. 出典:厚⽣労働省「電⼦カルテ普及計画(案)」(2026年9⽉9⽇ 第2回ヘルスケアAX‧DX推進本部 資料2-2) 12
  10. ① 標準型電⼦カルテ(導⼊版)とは? 対象は、医科の無床診療所に限られています。 開発 対象 デジタル庁‧厚⽣労働省が共同で開発 医科の無床診療所 標準型電⼦カルテ (導⼊版) 普及

    地域のシステム提供事業者と連携 時期 2026年度中の完成を⽬指す ◆ 「クラウドネイティブ」とは クラウド上で動作することを前提に設計されたシステムを指します。標準仕様では、ガバメントクラウド対象クラウドサービス上での稼働、すべてのアプリ ケーションがSaaS型であること、複数の医療機関が同⼀のサービスを共同利⽤するマルチテナント⽅式であることなどが要件として⽰されています。 ©2026 MEDLEY, INC. 13
  11. 「導⼊版」=紙カルテ運⽤を前提とした設計 診療録は紙のまま。業務を変えるための製品ではありません。 導⼊版が担う範囲 これまでと変わらない範囲 • 電⼦カルテ情報共有サービスを通じて、他院からの診療情 報提供書や検査データを閲覧する 診療録の記載(紙カルテ) • 診療情報提供書を送付する、電⼦処⽅箋を発⾏する

    ⽇々の診療の流れ • 外注検査システムと連携し、⾃院の検査データを共有サー ビスに登録する レセプト業務 ◆ 導⼊版は「医療DXへの対応」のための製品です カルテを書く作業も、⽇々の診療の流れも、これまでと変わりません。紙カルテでの運⽤を続けたい診療所が医療情報の共有の輪から外れずに済むようにする ための設計であり、診療所の業務効率化を⽬的とした製品ではありません。「国のカルテを待てば、安く業務が楽になる」という期待とは⽬的が違います。 ©2026 MEDLEY, INC. 14
  12. ② 認証されたクラウドネイティブ型電⼦カルテ 多くの診療所が実際に選ぶのは、この類型です。 STEP 1 国が標準仕様を策定し、Webサイトに掲載する ▼ STEP 2 ⺠間ベンダーが標準仕様の要求事項に対応した製品を開発する

    ▼ STEP 3 ベンダーが認証を申請し、審査を受ける(審査は2026年度の冬頃を想定) ▼ STEP 4 審査を通過した製品が認証製品として公表され、認証期間が始まる(2027年度早期から) ▼ STEP 5 標準仕様は年次で更新される。認証の有効期間が過ぎれば効⼒を失う ◆ 認証は⼀度取得すれば永続するものではありません 標準仕様の改定は適⽤の半年以上前に公⽰され、新しい版で必須要件となる項⽬は原則としてその前の版で推奨要件に設定されます。 ©2026 MEDLEY, INC. 15
  13. ③ パッケージ版‧電⼦カルテ製品 クラウド型では機能が⾜りない場合の、橋渡しの選択肢です。 現時点でクラウドネイティブ型の製品は限られており、すべての医療機関の機能要件には対応できません。クラウドネイティブ型へ の刷新を待つ間も標準化とセキュリティ対策を進められるよう、次の3要件を満たす製品を国が指定し、その導⼊を⽀援する仕組み が⽤意されました。 1 2 3 政府の医療DXサービスへの対応

    サイバーセキュリティ対策 ノンカスタマイズ 電⼦カルテ情報共有サービス等に接続できること 必要な対策を標準として備えていること 個別のカスタマイズを 前提としない製品であること ◆ パッケージ版はオンプレミス型を含む類型です 国の⽅針はあくまでクラウドネイティブ型への移⾏であり、パッケージ版は「クラウドネイティブ型が普及するまでの経過的な対応」と明記されています。し たがって、パッケージ版を選ぶ場合も、その次の更改でクラウドネイティブ型に移ることが想定されている、という前提で判断する必要があります。 ©2026 MEDLEY, INC. 16
  14. ④ 既存カルテの接続改修 更改が当分先でも、接続への対応は必要になります。 現在お使いの電⼦カルテの更改が当分先という場合、選択肢は個別のシステム改修による電⼦カルテ情報共有サービスへの接続で す。国はこの接続を⽀援する⽅針を⽰しており、簡便な接続アプリの提供も検討されています。 現在お使いの電⼦カルテ ▶ 個別のシステム改修 ▶ 電⼦カルテ情報共有サービス

    ◆ 国の推計は「2030年度までに接続改修が⾏われる」前提で組まれています 電⼦カルテ普及計画の推計では、医科診療所のオンプレミス型は2030年度時点で約2万6,000施設まで減少し、そのすべてが電⼦カルテ情報共有サービスに対 応済みという想定になっています。更改が2030年度以降になるオンプレミス型についても、それ以前に接続改修が⾏われる前提です。 「更改が先だから当⾯は何もしなくてよい」という読み⽅は、国の計画とは整合しません。 ©2026 MEDLEY, INC. 17
  15. 2030年に向けたロードマップ 直近の予定は、すでに年度‧時期単位で⽰されています。 対象 2026年度 2027年度 2028年度以降 認証電⼦カルテ製品 認証制度の創設∕標準仕様の策定‧公表∕ 申請受付‧審査 認証期間の開始(早期)∕認証製品の普及

    認証製品の普及∕標準仕様の年次更新 標準型電⼦カルテ (導⼊版) 開発完了 モデル事業∕普及 機能拡充に向けた改修 パッケージ版製品 製品の調整 パッケージ版製品の公表‧普及 普及 既存カルテの接続改修 電⼦カルテ情報共有サービス‧電⼦処⽅箋 への接続⽀援 同左 同左 標準インターフェース 標準IF案の策定 標準IFの策定‧実証 各製品への実装∕恒久的な管理体制 ※ 電⼦カルテ普及計画は本資料の作成時点で案の段階であり、記載されている施策は令和9年度概算要求に盛り込まれたものです。具体的な内容は今後の予算編成過程や国会審議等 で変更があり得るとされています。 ©2026 MEDLEY, INC. 出典:厚⽣労働省「電⼦カルテ普及計画(案)」(2026年9⽉9⽇ 第2回ヘルスケアAX‧DX推進本部 資料2-2) 19
  16. 標準仕様の主な要件(1)構成と機能 カスタマイズを前提としない設計が、要件になっています。 1. アーキテクチャ • 電⼦カルテを構成する主なアプリケーションが、ガバメントクラウド対象クラウドサービスを利⽤したパブリッククラウド環境で稼働すること • 医療機関に提供されるクラウド上の全アプリケーションがSaaS型であること • マルチテナント⽅式であること(同⼀のサービスを複数の医療機関で共同利⽤する)

    • 個別のカスタマイズに対応不可能な仕様であること 2. 政府の医療DXサービス群への対応 オンライン資格確認等システム 電⼦処⽅箋管理サービス 電⼦カルテ情報共有サービス クラウド型レセコンとの接続機能 ◆ オンプレミス型が直ちに排除されるわけではありません ⾃院の運⽤に合わせてカルテをカスタマイズしてきた場合、「マルチテナント⽅式」「個別のカスタマイズに対応不可能な仕様」という要件は⽅向性が逆に⾒ えるかもしれません。ただし前章で整理したとおり、パッケージ版や既存カルテの接続改修という経過的な選択肢が⽤意されています。 ©2026 MEDLEY, INC. ※ 電⼦処⽅箋管理サービスと電⼦カルテ情報共有サービスへの対応には、クラウド間連携の実現後 ⼀定期間内での実装を前提とした経過措置が設けられると されています。 20
  17. 標準仕様の主な要件(2)安全性と情報公開 安全性と透明性の基準が明確になります。 3. セキュリティ • ISMAP、またはISMS認証およびISMSクラウドセキュリティ認証を取得していること • 第三者機関によるペネトレーションテストを実施し、脆弱性に対する対策をしていること • 主要なソフトウェアについて脆弱性診断を実施していること

    • システムを構成する各要素に対し、定期的にセキュリティパッチを適⽤すること 4. データの保管 • データを⽇本国内で保持すること • 物理的かつ論理的に隔離された別のクラウドサーバまたは外部メディアに、定期的なバックアップを⾏う仕様であること 5. 情報の提供‧公開 • ベンダーのWebサイト上で、電⼦カルテの価格(オプション機能の価格を含む)を公開済であること • 医療機関や部⾨システムベンダー、移⾏先システムベンダーから要請があった場合、連携に必要な事項を開⽰すること これまで電⼦カルテの価格は個別⾒積が基本で⽐較が困難でしたが、認証を受けた製品については、オプション機能を含めた価格がWebサイト上で確認でき るようになります。 ©2026 MEDLEY, INC. ※ システム連携インターフェースとデータ移⾏に関する要件は、次の版以降で設定される予定です。 21
  18. 認証と診療報酬の接続 認証の有無は、算定できる点数に反映されます。 2026年度の診療報酬改定で新設された電⼦的診療情報連携体制整備加算の施設基準では、次のいずれかを満たす電⼦カルテを有し ていることが要件となっています。 ルートA:3つすべてを満たす ア 厚⽣労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に 準拠した体制であること イ ルートB:これ⼀つで満たす

    エ 厚⽣労働省が認証する 電⼦カルテ製品であること 電⼦処⽅箋管理サービスとの接続インターフェースを有していること ウ 電⼦カルテ情報共有サービスとの接続インターフェースを有している こと 認証を受けた電⼦カルテを使っていれば、それだけでこの要件を満たせます。認 証を受けていない製品を使う場合は、ア‧イ‧ウの3つを個別に満たしているこ とを確認し続ける必要があります。 ◆ ルートAを選ぶ場合はガイドライン改定の追跡が必要です 「ア」に関わる医療情報システムの安全管理に関するガイドラインは、2026年6⽉に7.0版が発出されています。今後も継続的に改定される⾒込みであり、改定 のたびに⾃院の体制を確認することになります。 ©2026 MEDLEY, INC. 22
  19. クラウド型レセコンへの波及 標準化の対象は、カルテだけにとどまりません。 電⼦カルテ (標準仕様準拠) ◀ ▶ クラウド型レセコン (標準仕様準拠) ◀ ▶

    共通算定モジュール • 標準仕様の機能要件に「クラウド型レセコンとの接続機能」が含まれている レセプトコンピュータの側でも標準化が進むことを前提とした要件です。 • 共通算定モジュールとの接続等を要件とするクラウド型レセコンの導⼊‧移⾏を促進 医療情報化推進⽅針では、診療報酬改定DXの⼀環として⽅針が⽰されています。 • 共通算定モジュールの請求⽀援機能は2028年度からの運⽤開始を⽬指して開発中 ⽉々のレセプトの作成‧請求事務を⽀援する機能です。 ◆ カルテの選定とレセコンの選定を切り離して考えにくくなります レセコン⼀体型の製品を使っている場合も、ORCA等と連動させている場合も、次回の更改時にはカルテ側とレセコン側の両⽅の対応状況を確認する必要があ ります。 ©2026 MEDLEY, INC. 23
  20. 診療所の3つの状況 オンプレミス型と未導⼊が、依然として⼤きな塊です。 状況 2026年度(推計) 2030年度(推計) クラウドネイティブ型を導⼊済み 約1.2万 ▶ 約5.6万 オンプレミス型を導⼊済み

    約4.5万 ▶ 約2.6万 電⼦カルテ未導⼊(紙カルテ運⽤) 約2.6万 ▶ 約0.1万 ◆ 2026年度時点では、オンプレミス型と未導⼊で全体の約85% 国の対応⽅針が「未導⼊には標準化された電⼦カルテの導⼊、導⼊済には次回更改時の刷新」という⼆本⽴てになっているのは、この構造を踏まえたもので す。また2030年度に未導⼊が約0.1万施設まで減るという推計は、残り4年でおよそ2.5万施設が新規に電⼦カルテを導⼊するという想定です。 ©2026 MEDLEY, INC. 出典:厚⽣労働省「電⼦カルテ普及計画(案)」(2026年9⽉)の推計値。分⺟はオンライン資格確認を導⼊(運⽤開始)している医科診療所8.3万施設。 25
  21. 紙カルテ運⽤の場合:障壁の種類の⾒極め 何が障壁かによって、適切な選択肢が変わります。 54.2 % ⽇本医師会が紙カルテ利⽤中の診療所を対象に実施した調査で「電⼦カルテの導⼊は不可能」と回答した割合。理由として多く挙 がったのは、ITに不慣れで操作に時間がかかること、導⼊費⽤が⾼額であること、導⼊しても数年しか使⽤する⾒込みがないこと です。 1. ITに不慣れ‧操作に時間がかかる 標準型電⼦カルテ(導⼊版)は診療録を紙に記載したままの運⽤を前提としているため、この障壁に対する選択肢になりえます。

    ただし、業務が楽になるわけでもありません。 2. 導⼊費⽤が⾼額 標準仕様は⾃社Webサイトでの価格公開を要件としているため、認証製品については価格の⽐較が可能になっていきます。 また、令和9年度概算要求では認証製品の導⼊を⽀援する事業が盛り込まれています。 3. 使⽤⾒込み年数が短い 承継や閉院の予定がある場合、投資判断は変わります。この場合、導⼊版のように機能を絞った選択肢の検討に合理性があります。 ◆ AI活⽤まで⾒据えた導⼊という選択肢 近年はAI技術の進化により、これまでネックになっていた⼊⼒作業が⼤きく削減されるシステムも出てきています。単なるIT化ではなく、その先のAI活⽤まで を⾒据えることで、1つ⽬の障壁を超えられる可能性もあります。 ©2026 MEDLEY, INC. 出典:⽇本医師会「紙カルテ利⽤の診療所の電⼦化対応可能性に関する調査」(2025年4⽉18⽇〜6⽉1⽇、有効回答5,466件) 26
  22. オンプレミス型の場合:更改時期が分かれ⽬ 次の更改が、標準化後の最初の更改になるかどうか。 次回更改の時期 次回更改の時期 次回更改の時期 2026年度中 2027年度〜2028年度 2029年度以降 認証製品はまだ提供が始まっていません。認 証を申請する⽅針のベンダーかどうかを確認

    し、次回更改を⾒据えた選択をする必要があ ります。 認証製品が選択肢に⼊る最初のタイミングで す。標準仕様への準拠状況を⽐較軸にできま す。機能⾯で折り合わない場合はパッケージ 版製品も選択肢になります。 更改までの間、電⼦カルテ情報共有サービス への接続改修と、加算の要件を満たせるかを 確認しておく必要があります。 ◆ オンプレミス型固有の論点も整理しておく価値があります 院内サーバーの保守と更新にかかる費⽤、災害時やサイバー攻撃を受けた際の業務継続、セキュリティパッチの適⽤体制などです。標準仕様がISMS認証の取得 やペネトレーションテストの実施、定期的なセキュリティパッチの適⽤を求めているのは、これらの論点に対応するものと読むことができます。 なお、オンプレミス型を使い続けること⾃体が直ちに問題になるわけではありません。国は既存のオンプレミス型についても医療DXサービスへの接続を推進す る⽅針です。加えて、世界的なAI需要の⾼まりでサーバー等の機器費⽤が⾼騰を続けている点も判断材料になります。 ©2026 MEDLEY, INC. 27
  23. クラウド型の場合:ベンダーの開発⽅針 クラウド型であることと、認証要件を満たすことは別です。 確認事項 なぜ確認するか 標準仕様の認証を申請する⽅針か 認証があれば加算の施設基準を単独で満たせます 電⼦カルテ情報共有サービスへの接続対応の時期 全国運⽤開始後の対応時期が算定に関わります 電⼦処⽅箋管理サービスとの接続 加算の施設基準に含まれます

    クラウド型レセコンとの接続機能 標準仕様の機能要件に含まれます 価格をWebサイトで公開しているか 標準仕様の要件に含まれます 認証の更新に対する⽅針 認証は年次で更新され、有効期間が過ぎれば効⼒を失います ◆ 「認証を取得しました」で終わらせず、更新への⽅針まで確認する 標準仕様は年次で改定される設計になっており、継続的に追随できる体制があるかどうかが、5年後の差になります。 ©2026 MEDLEY, INC. 28
  24. 導⼊を後押しする政府⽀援策の検討状況(補助率‧補助額‧対象要件は変更の可能性あり) 厚労省の令和9年度予算の概算要求にて、以下の費⽤⾯の⽀援が検討されています 対象 検討中の⽀援内容 認証されたクラウドネイティブ型電⼦カルテ 導⼊等にかかる経費の⼀部を⽀援(2分の1補助)∕オンプレミス型からのデータ移⾏費⽤の ⼀部を⽀援(2分の1補助) パッケージ版‧電⼦カルテ製品 導⼊等にかかる経費の⼀部を⽀援(対象医療機関の規模ごとに補助額を設定) 標準型電⼦カルテ(導⼊版)

    医科診療所が導⼊する際の機器購⼊‧設置経費を⽀援 既存カルテの接続改修 医療情報化⽀援基⾦による電⼦カルテ情報共有サービスへの接続⽀援 ◆ データ移⾏費⽤が⽀援対象に含まれています オンプレミス型から移⾏する際の実務上の負担として、費⽤と並んでデータ移⾏が挙げられることが多いためです。国も「共通データ移⾏レイアウト例」を参 考として⽰しています。 ©2026 MEDLEY, INC. ※ いずれも厚⽣労働省の令和9年度概算要求に盛り込まれた内容です。補助率‧補助額‧対象要件は今後の予算編成過程や国会審議等で変更があり得るとされています。 29
  25. 判断のための5つの確認事項 この5つが分かれば、判断の材料は揃います。 1 2 3 4 5 ⾃院の次回更改時期はいつか 2027年度より前か後かで、選択肢の幅が変わります。 現在のカルテは電⼦カルテ情報共有サービスに接続できるか、いつ対応するか

    加算の施設基準に直結します。 現在のベンダーは標準仕様の認証を申請する⽅針か 申請の予定と、取得⾒込みの時期を確認します。 いま聞ける いま聞ける 認証を取得しない場合、⾃院はどのルートで加算の要件を満たすか ルートA(3要件を個別に満たす)で継続するか、認証製品に移⾏するかの判断です。 移⾏する場合、データはどの形式で出⼒できるか 標準仕様は連携に必要な事項の開⽰を要件としています。 いま聞ける ※ 2‧3‧5はいますぐベンダーに質問できる内容です。回答が得られるかどうか⾃体が、判断の材料になります。 ©2026 MEDLEY, INC. 30
  26. まとめ 最後に、本資料の結論を3つに整理します。 1 2 3 標準型電⼦カルテ(導⼊版)は、紙カルテ運⽤を前提とした医療DX対応の製品です 待っても診療所の業務が楽になるものではありません。ただし、紙カルテ運⽤を続けたい場合には合理的な選択肢です。 診療所が取りうる道は4つに整理されており、そのうち3つは経過的な対応です 国が本則として⽬指しているのは、認証されたクラウドネイティブ型電⼦カルテへの収束です。⾃院がどの道を通るかは、更改時期と機能要件で決 まります。

    判断の材料が出揃うのは2026年度後半から2027年度前半です 標準仕様の公表、認証製品の登場、⽀援策の確定がこの期間に重なります。⾃院の更改時期がこの⽇程のどこに重なるかを把握することが、判断の 出発点になります。 制度は現在も動いています。電⼦カルテ普及計画と医療情報化推進⽅針は本資料の作成時点で案の段階であり、標準仕様の詳細や⽀援策の内容も今後確定し ていきます。本資料の内容も、その時点で更新が必要になります。最新の情報を確認しながら、ご判断いただければと思います。 ©2026 MEDLEY, INC. 32
  27. メドレーが⽬指す医療プラットフォームの未来 医療従事者には“AI搭載システム”を、患者には“総合医療アプリ”を提供。 各領域の医療事業者と患者‧⽣活者がひとつにつながる医療プラットフォームを⽬指しています 医療従事者向け AI搭載システム 患者向け 総合医療アプリ 医科診療所 業務効率化とより良い患者体験を⽀援する 病院‧有床診療所

    医療PFのプロダクト群はAI機能を推進 調剤薬局 いつもの医療が変わるアプリ 「melmo」 予約可能な 医療機関数 ※ ⻭科診療所 1万件 以上 アプリで24時 間、 簡単に予約できる 簡単にチェックイ ン ⾃動決済で診察後 も そのまま帰れる オンライン診療 で もっと便利に ©2026 MEDLEY, INC. ※melmoから予約できる 医科∕⻭科∕薬局数の合計 34
  28. プロダクト概要 クラウド型電⼦カルテを中⼼に 診療‧経営‧患者体験‧医療DXを 集患 受診導線 AIと⼀体化したオールインワンシステムです 予約 問診 経営分析 電子カルテ部門

    オンライン診療 導入実績 利用医療機関数 No.1 No.1 約 ITトレンド 2024上半期 CLINICS レセ チェック ※1 受付 チェック イン 診察 会計 対⾯ オンライン診療 CLINICS 3,500 ※2 件 ※3 ※1出典元: 「ITトレンド上半期ランキング2024」(株式会社innovation & Co.、2024年6⽉) ※2出典元:富⼠キメラ総研「ウェアラブル∕ヘルスケアビジネス総調査2024」(2023年実績) ※3 2025年12⽉末時点。オンライン診療と電⼦カルテの合計数 最新のUPDATE AI要約アシスト AI⽂書アシスト 医療DX対応 資格確認/電子処方箋等の連携基盤/DX加算の算定/制度更新への即応 ©2026 MEDLEY, INC. 35
  29. プロダクト概要:機能⼀覧 カルテ‧レセコン 機能 かかりつけ⽀援 機能 医療DX 機能 処⽅箋 クラウド型電⼦カルテ WEB予約(時間帯‧順番

    *1) (レセコン⼀体型) オンライン資格確認 (外来診療) WEB問診 レセプトチェック オンライン診療 経営分析ダッシュボード チェックイン機能 法⼈連携機能 (マイナ保険証‧アプリ) 他社システム連携機能 スマート会計 AIアシスト 機能 AI AI要約アシスト AI⽂書アシスト*1 居宅同意型 オンライン資格確認 (訪問診療‧オンライン診療) 電⼦処⽅箋 Reserve with Google連携 (マップからCLINICS予約に遷移) *1:リリース時期未定(開発中) ©2026 MEDLEY, INC. 36
  30. プロダクト概要:クラウド型電⼦カルテ(レセコン⼀体)① カルテ 基本性能 ⼊⼒漏れやミスを防ぎ、正確な記録をその場でサポート 適応症/投与量チェック 医師の業務負荷をカルテ作成‧書類作成を中⼼に効率化します (適応症‧投与量‧投与⽇数) 療養計画書を簡単作成 (専⽤フォームで簡単⼊⼒) オーダーセット

    所⾒欄へ転記 (病名‧主訴所⾒‧処置⾏為) (問診内容‧検査数値) 処⽅箋の事前発⾏ (診察室で患者に渡せる) [⼀括編集機能] 処置⾏為の「並び順」「投薬⽇数」の 1クリック編集 [薬容量換算] 年齢‧体重に応じた⾃動計算+アラート ©2026 MEDLEY, INC. 37
  31. CLINICSが選ばれる理由 “4つのコアソリューション”により、理想のクリニックづくりを⽀援します 1 AIアシスト 機能 2 シームレスな 操作性 3 かかりつけ

    ⽀援機能 4 経営分析 機能 集患 受診導線 AI 予約 問診 経営分析 CLINICS レセ チェック 受付 チェック イン XX XX 診察 会計 記録‧⽂書作成の ⾃動化を⽀援 運営に必要な⼀連の業務を 1画⾯に集約‧業務完結 運営の効率化‧安定化 ©2026 MEDLEY, INC. 対⾯ オンライン診療 待ち時間がない 快適で便利な通院を実現 経営を可視化しデータに 基づいた意思決定を⽀援 患者体験の向上 経営の安定化 40