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AI時代 自由なデータ利活用と データ保護を両立するバックエンド設計

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October 13, 2026
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AI時代 自由なデータ利活用と データ保護を両立するバックエンド設計

Data Engineering Summit 2026 での estie の登壇です https://data-engineering-summit.findy-tools.io/2026#timetable

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October 13, 2026

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  1. 発表者紹介 • Ryosuke Lin Yamamoto / ⼭本亮介 • 社内で unique

    でなかったので妻の姓を名乗っています • https://github.com/Ryosuke839 • 趣味は Unicode • 個⼈開発しているアプリ UnicodePad は 1,500 万ダウンロード • 株式会社estie データマネジメント事業本部 スタッフエンジニア • 2023 年 4 ⽉⼊社 • データパイプラインの設計・実装・共通データ API の開発など • Snowflake Squad 2025 © 2026 estie Inc. 1
  2. 1. 会社概要 2. estie におけるデータ分析 • 社内分析と社外分析 3. 分析における最近の課題 •

    分析軸の⾃由度の向上 • データ価値の危機 4. AI 時代のデータバックエンド実装 • 速度とクオリティの両⽴ • データ価値の保護 5. まとめ © 2026 estie Inc. 2
  3. 1. 会社概要 2. estie におけるデータ分析 • 社内分析と社外分析 3. 分析における最近の課題 •

    分析軸の⾃由度の向上 • データ価値の危機 4. AI 時代のデータバックエンド実装 • 速度とクオリティの両⽴ • データ価値の保護 5. まとめ © 2026 estie Inc. 3
  4. 会社概要 会社名 株式会社estie(エスティ) 所在地 東京都港区⾚坂9丁⽬7-2 東京ミッドタウン・イースト 4F 設⽴ 2018年12⽉ 代表取締役

    平井 瑛 主要株主 経営陣 東京⼤学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC) グロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP) グローバルブレイン ⽇本政策投資銀⾏ Vertex Growth © 2026 estie Inc. 44
  5. 会社概要 / estieの事業領域 経済的な価値創造の場である「商業⽤不動産」領域でデジタルインフラを展開 資産 タイプ Office オフィス 投資 ⽬的資産

    ⾃⼰使⽤ ⽬的資産 © 2026 estie Inc. Retail 商業施設・アウトレット等 Industrial 物流施設・データセンター等 Hotel Residential ホテル 住宅 商業⽤不動産市場(資産規模: 約315.1兆円 / 業務規模: 約16兆円) ⾃社ビル等 分譲オフィスビジネス等も存在はするが、業としてではなく単純に古くからある⾃社ビルや⼯場の所有と⾔った形態が⼀般的 Source︓ニッセイ基礎研究所, 不動産投資レポート「わが国の不動産投資市場規模(2024 年) 賃貸住宅市場 分譲住宅市場 55
  6. セミパブリックデータとは パブリックデータ セミパブリックデータ プライベートデータ 公開され広く流通 限られた範囲で流通 流通しない 誰もが⾃由に使える 持っている⼈が使える 持ち主だけが使える

    Web などで公開されている データ提供元から個別にもらう ライセンスが設定されているこ ともある → オープンデータとも ライセンスはデータ提供元と個 別に議論することが多い 例︓ • 法律の条⽂ • 公⽰地価 例︓ • 不動産の賃貸情報 • 不動産の所有権移転情報 © 2026 estie Inc. 例︓ • 社内の議事録 • 個社との取引情報 10
  7. 会社概要 /商業⽤不動産市場の現状(オフィスの例) 社会インフラたる不動産業界は、硬直的な業務システムと 旧態依然とした業界構造により、その真価を発揮できていない ビルオーナー 課題 ① データに基づいた適切な 賃料設定ができない 仲介会社

    テナント企業 課題 2,000社以上のビルオーナーから 膨大な募集情報を受領 募集情報をテナント企業に提案 課題 限られた情報の中でオフィスの 移転を強いられる ② 500社以上の仲介会社に 紙/PDF/対面で募集情報を配信 © 2026 estie Inc. 11 11
  8. 各社のデータとノウハウを社内に守る「不動産AI内製化支援」を本格始動(2026年2月20日公表) 顧客が自社データを前提にAIを活用したシステムを内製・運用する体制づくりを支援し、 業務効率化を超えた各社の本質的な競争優位の構築を目指す AI時代の競争優位を決めるのは、アルゴリズムではなく、企業が積み重ねてきたデータと経験、そしてそれらを使いこなす組織の力だと考えます。不動産業界におけるAIの導入が進む一方 で、AI活用を検討する多くの企業は、共通した不安を抱えています。 ・自社のデータやノウハウが外部に流出してしまわないか。/データが部門ごとに分断されてしまい、統合に時間とコストがかかってしまわないか。/効率化を優先することで断片的な業務 課題のみを解決する局所的なAI活用にとどまってしまわないか。 これらは、AIを「外部サービスとして使う」限り、根本的には解消できません。 estieは、各社のデータとノウハウを外部に出さず、企業の中のセキュアな環境でAIを構築・運用する「内製化」に徹底的にこだわります。estieにしか集約できない不動産データ、不動産業 界特有の商習慣や意思決定プロセスへの深い理解を、企業ごとに最適な形で提供することで、「自社のためだけのAI」を育てる能力そのものを支援します。

    <強固なセキュリティ環境のもと、不動産×AIにより業務を高度化> estieは、これまでも各社のデータとノウハウを守るため、各社のご要望に応じてお客様データの分離管理と学習利用の禁止、最小権限・SSO/MFA・監査ログによるアクセス統制、ISO 27001 等の第三者認証に基づく運用を通じて、企業が安心してAIを内製・運用できるセキュリティ基盤を提供してきました。これらのセキュリティに関する知見や、不動産データ基盤を構築して きたノウハウをもとに各社のデータ基盤構築を支援します。 加えて、estieはこれまで以下のような汎用的なAIモデルを構築してきました。 ・賃料の予測モデル/取引価格の予測モデル/賃貸面積需要の予測モデル/cap rateの予測モデル/テナント移転の予測モデル また、生成AI・大規模言語モデル(LLM)に対してもestieが持つ不動産業務の慣習・ノウハウを適用したAIエージェントなどのAIソリューション開発も活発に行っています。これらのAIモデ ルをもとに、内製化されたデータ基盤上で各社独自のAIモデルを構築することで、自社のデータとノウハウが流出しない形でのAIの内製化を推進します。また、AIモデルを構築するのみな らず、 estieが持つ不動産業務への深い知見を活かして各ユーザーが使いやすいUIも提案し、個社の業務に合わせた新しいシステム構築のあり方を提案してまいります。 © 2026 estie Inc. 14 14
  9. 1. 会社概要 2. estie におけるデータ分析 • 社内分析と社外分析 3. 分析における最近の課題 •

    分析軸の⾃由度の向上 • データ価値の危機 4. AI 時代のデータバックエンド実装 • 速度とクオリティの両⽴ • データ価値の保護 5. まとめ © 2026 estie Inc. 15
  10. estie におけるデータ分析 / データ分析の舞台 estie では様々な領域でデータ分析を実施 • • • •

    estie 社員 データクオリティ向上 営業先調査 委託されたデータ分析 レポート作成 セミパブリックデータ © 2026 estie Inc. estie 社員・ユーザ • マーケット調査 • レポート作成 各種 estie プロダクト estie 社員 • 利⽤状況分析 利⽤ログ 16
  11. estie におけるデータ分析 / データ分析の舞台 estie では様々な領域でデータ分析を実施 • • • •

    estie 社員 データクオリティ向上 営業先調査 委託されたデータ分析 レポート作成 セミパブリックデータ • estie 社員・ユーザ • マーケット調査 • レポート作成 各種 estie プロダクト estie 社員 • 利⽤状況分析 利⽤ログ 分析主体は社内だけでなく、社外(ユーザ)も含む © 2026 estie Inc. 17
  12. estie におけるデータ分析 / データ分析の舞台 分析を⽀えるデータ基盤も様々 • • • • 受領データ

    ⼊⼒データ © 2026 estie Inc. estie 社員 データクオリティ向上 営業先調査 委託されたデータ分析 レポート作成 DWH (Snowflake) データ加⼯パイプライン estie 社員・ユーザ • マーケット調査 • レポート作成 各種 estie プロダクト RDB (Amazon Aurora) estie 社員 • 利⽤状況分析 DWH (Snowflake) データ分析パイプライン 18
  13. estie におけるデータ分析 / データエンジニアの仕事 データエンジニアは⼤元のデータを⽀えている 受領データ ⼊⼒データ DWH (Snowflake) データ加⼯パイプライン

    各種 estie プロダクト RDB (Amazon Aurora) • データ加⼯パイプラインの実装はデータエンジニアの仕事 • データ価値の向上がプロダクト価値の向上に直結している • データクオリティを⾼める • 受領しているが未活⽤のデータを発掘する • オープンデータなどと組み合わせてセミパブリックデータを補強する © 2026 estie Inc. DWH (Snowflake) データ分析パイプライン 19
  14. estie におけるデータ分析 / 製品の特徴 estie の製品の特徴 • オンライン分析 • マルチテナント

    • • テナント分離しないセミパブリックデータがメイン • 契約状況によりアクセス制御 セミパブリックデータが⼤きな価値 • 独⾃ルートで網羅性を⾼めている • スクレイピングを規約で禁⽌ © 2026 estie Inc. 22
  15. 1. 会社概要 2. estie におけるデータ分析 • 社内分析と社外分析 3. 分析における最近の課題 •

    分析軸の⾃由度の向上 • データ価値の危機 4. AI 時代のデータバックエンド実装 • 速度とクオリティの両⽴ • データ価値の保護 5. まとめ © 2026 estie Inc. 23
  16. 分析における最近の課題 / AI による変化 AI が浸透することにより 誰もが⾃由度の⾼い分析を⾏えるようになる • データ分析を依頼されたらデータエンジニアが分析をがんばる •

    営業が⾃然⾔語で AI に分析を依頼し、AI が社内データを探索する • レポート作成の際にはあらかじめ⽤意した SQL テンプレートを利⽤する • テンプレートから得られたデータに加え、AI が追加分析を⾏い⽰唆を得る • ユーザはプロダクトに組み込まれた分析 UI でマーケット調査をする • UI で提供されるよりさらに⾃由度の⾼い分析を⾏いたい Ø データエンジニアやプロダクトの出る幕は…︖ © 2026 estie Inc. 25
  17. 分析における最近の課題 / AI による変化 AI が浸透することにより データエンジニアや分析プロダクトは価値を失ったか︖ いいえ • estie

    で扱っているデータはセミパブリックデータで公知ではないため、AI 単体では代替されない • AI と組み合わせて使うことでより⾼度にデータを活⽤できる • 公知でないがゆえに、AI に読ませる際にはセマンティック情報が重要 • データエンジニアはデータやそのセマンティック情報の整備に必要 しかし、解決すべき課題は発⽣ © 2026 estie Inc. 27
  18. 分析における最近の課題 / 具体的な課題 誰もが⾃由度の⾼い分析を⾏うにあたっての課題 再掲︓estie の製品の特徴 • オンライン分析 • マルチテナント

    • • • 細かいアクセス制御 ↔ • • ↔ 契約状況により ユーザが事前に想定されていない集約で分析を⾏おうとすると︓ 従来の RDB ではパフォーマンスが出ない さらにユーザが AI を使い⾃由 SQL で分析を⾏おうとすると︓ • 従来の RDB では細かなユーザ権限と⼀致した認可ができない • セミパブリックデータを⼤規模に抽出できてしまう セミパブリックデータが ⼤きな価値 © 2026 estie Inc. ↔ 28
  19. 分析における最近の課題 / 具体的な課題 課題︓従来の RDB ではパフォーマンスが出ない • アセットタイプによってはかなりの件数 • •

    例えば住宅では数億レコード RDB でも⾼速に応答するために既定の集約 ⽅法で事前計算を⾏っている • 既定でない集約⽅法ではパフォーマンスが出 ない © 2026 estie Inc. 29
  20. 分析における最近の課題 / 具体的な課題 課題︓従来の RDB では細かなユーザ権限と⼀致した認可ができない • 従来はバックエンドで⾏レベル・列レベルの認可 を検証していた •

    • ⾏レベルの例︓都道府県の制限 • 列レベルの例︓募集に紐づく⾼価値データ ⾃由 SQL ではあらゆるデータへのクエリの可能 性がある • DB 側で認可を⾏う必要がある プロダクト フロントエンド GraphQL クエリ 認可基盤 契約状況 問い合わせ プロダクト バックエンド 既定の SQL RDB (Amazon Aurora) 従来の認可フロー © 2026 estie Inc. 30
  21. 1. 会社概要 2. estie におけるデータ分析 • 社内分析と社外分析 3. 分析における最近の課題 •

    分析軸の⾃由度の向上 • データ価値の危機 4. AI 時代のデータバックエンド実装 • 速度とクオリティの両⽴ • データ価値の保護 5. まとめ © 2026 estie Inc. 32
  22. AI 時代のデータバックエンド実装 / 具体的な課題 再掲︓誰もが⾃由度の⾼い分析を⾏うにあたっての課題 再掲︓estie の製品の特徴 • オンライン分析 •

    マルチテナント • ユーザが事前に想定されていない集約で分析を⾏おうとすると︓ • ↔ • 契約状況により アクセス制御 • • 従来の RDB ではパフォーマンスが出ない さらにユーザが AI を使い⾃由 SQL で分析を⾏おうとすると︓ ↔ • 従来の RDB ではユーザ権限の粒度と⼀致した認可ができない ↔ • セミパブリックデータを⼤規模に抽出できてしまう セミパブリックデータが ⼤きな価値 © 2026 estie Inc. 33
  23. AI 時代のデータバックエンド実装 / 課題の解決⽅法 課題の解決⽅法 再掲︓estie の製品の特徴 • オンライン分析 •

    マルチテナント • ユーザが事前に想定されていない集約で分析を⾏おうとすると︓ • ↔ • 契約状況により アクセス制御 • • © 2026 estie Inc. ⾼速な OLAP DBMS を導⼊ さらにユーザが AI を使い⾃由 SQL で分析を⾏おうとすると︓ ↔ • 従来の RDB ではユーザ権限の粒度と⼀致した認可ができない ↔ • セミパブリックデータを⼤規模に抽出できてしまう セミパブリックデータが ⼤きな価値 従来の RDB ではパフォーマンスが出ない 契約状況で DBMS 権限を切り替え 利⽤状況を監視しやすい DBMS を導⼊ 34
  24. AI 時代のデータバックエンド実装 / OLAP とは 参考︓OLAP とは︖ © 2026 estie

    Inc. OLTP OLAP On-Line Transaction Processing On-Line Analytical Processing リアルタイムでの更新を重視 ⾼速な集約・分析を重視 ⼀貫性を優先 可⽤性を優先 RDB (MySQL, PostgreSQL) など DWH (Snowflake, ClickHouse) など 35
  25. AI 時代のデータバックエンド実装 / パフォーマンス estie で導⼊済みの DBMS Amazon Aurora MySQL

    Snowflake OLTP OLAP プロダクトのデータ BE データ加⼯・分析パイプライン 権限制御は限定的 権限制御は充実 監視機能は限定的 監視機能は充実 やや安価 ⾼価 クエリのオーバーヘッド⼩ クエリのオーバーヘッド中 ⼤規模な計算は低速 ⼤規模な計算は⾼速 © 2026 estie Inc. 36
  26. AI 時代のデータバックエンド実装 / パフォーマンス estie で導⼊済みの DBMS Amazon Aurora MySQL

    Snowflake OLTP OLAP プロダクトのデータ BE データ加⼯・分析パイプライン 権限制御は限定的 分析⽤途では低速すぎる・ 権限制御と監視が限定的 監視機能は限定的 権限制御は充実 プロダクトのデータ BE ⽤途では⾼価すぎる・ クエリオーバーヘッドが⼤きい 監視機能は充実 やや安価 ⾼価 クエリのオーバーヘッド⼩ クエリのオーバーヘッド中 ⼤規模な計算は低速 ⼤規模な計算は⾼速 © 2026 estie Inc. 37
  27. AI 時代のデータバックエンド実装 / パフォーマンス ClickHouse を試験導⼊ Amazon Aurora MySQL ClickHouse

    Snowflake OLTP OLAP OLAP プロダクトのデータ BE プロダクトのデータ分析 BE データ加⼯・分析パイプライン 権限制御は限定的 権限制御は充実 権限制御は充実 監視機能は限定的 監視機能は充実 監視機能は充実 やや安価 中程度 ⾼価 クエリのオーバーヘッド⼩ クエリのオーバーヘッド⼩ クエリのオーバーヘッド中 ⼤規模な計算は低速 メモリに載り切る計算は⾼速 ⼤規模な計算は⾼速 © 2026 estie Inc. 38
  28. AI 時代のデータバックエンド実装 / パフォーマンス ClickHouse の速度を検証 ✔⾼速な OLAP DBMS を導⼊

    • 賃貸住宅データの全国分の集約速度を⽐較 • このデータサイズでは ClickHouse が速度・コストともにもっとも優位 • データがより⼩さいと Aurora が、より⼤きい・クエリが複雑だと Snowflake が優位 データサイズ Aurora MySQL (db.t4g.medium) ClickHouse (16 GB RAM) Snowflake (XS) 3 M ⾏, 600 MB 38 秒 0.37 秒 0.61 秒 22 M ⾏, 3 GB 175 秒 0.44 秒 0.86 秒 25 M ⾏, 4 GB タイムアウト 0.78 秒 2.1 秒 © 2026 estie Inc. 39
  29. AI 時代のデータバックエンド実装 / 権限制御 DMBS でのプロダクト権限制御 • プロダクトユーザと DB ユーザを対応づける

    • 権限情報を外部からセッションに与える • 👍 DBMS の権限制御に乗っかれる • 👍 ユーザ数は増えない • 👍 監視が容易 • 👍 権限の同期が必要ない • 👎 権限の同期が⼤変 • タグ付けなどすると監視は問題ない • 👎 ユーザ数が爆発する • クエリが正しければ権限を逸脱しない ⭕ マルチテナントでは通常こちらを採⽤ © 2026 estie Inc. 40
  30. AI 時代のデータバックエンド実装 / 権限制御 ⾃由 SQL と権限制御 • 権限情報を外部からセッションに与える use

    role residential; -- ⾃動で挿⼊する • 👍 ユーザ数は増えない select * from buildings; -- 正しいクエリ: • 👍 権限の同期が必要ない Row Level Security で他テナントの情報は⾒ • タグ付けなどすると監視は問題ない えない • 👎 クエリが誤っていると権限を逸脱する © 2026 estie Inc. 41
  31. AI 時代のデータバックエンド実装 / 権限制御 ⾃由 SQL と権限制御 • 権限情報を外部からセッションに与える use

    role residential; -- ⾃動で挿⼊する • 👍 ユーザ数は増えない select * from buildings; -- 正しいクエリ: • 👍 権限の同期が必要ない Row Level Security で他テナントの情報は⾒ • タグ付けなどすると監視は問題ない えない • 👎 クエリが誤っていると権限を逸脱する • ⾃由 SQL が正しいかの検証は難しい use secondary roles all ->> select * from buildings; -- AI が勝⼿に全ての権限を使う © 2026 estie Inc. 42
  32. AI 時代のデータバックエンド実装 / 権限制御 ⾃由 SQL と権限制御 OLAP DBMS では対策が⾏われた製品も多い

    curl -sS “http://localhost:8123?role= • ClickHouse では JWT に載った権限を持つ⼀ residential” --data-binary “select * 時ユーザとしてクエリを実⾏できる • ClickHouse の複⽂を許さない HTTP インター フェイスでは DB ロールを指定できる from buildings;” # 複⽂は許されないので指定したロールを逸脱す ることはない • Snowflake では read-only なセッション属性 を設定できる • Snowflake Agent 内部でも使⽤ © 2026 estie Inc. 43
  33. AI 時代のデータバックエンド実装 / 権限制御 estie での⾃由 SQL の権限制御 • ClickHouse

    の role と HTTP インターフェイスを 試験的に利⽤ • ClickHouse 上のテーブルに role でのアクセ AI サービス ス制御を設定 • ユーザの契約状況を ClickHouse role にマッ ピングするゲートウェイを実装 プロンプト ⾃由 SQL プロダクト上の AI エージェント ⾃由 SQL 認可基盤 ⾃由 SQL ゲートウェイ 契約状況 問い合わせ role, ⾃由 SQL ClickHouse ✔契約状況で DBMS 権限を切り替え © 2026 estie Inc. ⾃由 SQL の認可フロー 44
  34. AI 時代のデータバックエンド実装 / データ価値の保護 データ抽出を検出する・防⽌する OLAP DBMS では⾃⾝のログも分析しやすくなっている • ClickHouse

    では system.query_log table で読んだ・出⼒したデータ量などが分かる • Snowflake では QUERY_HISTORY view で読んだ・出⼒したデータ量などが分かる Ø アラートを設定しておくとデータ抽出を検出できる • ClickHouse では quota も詳細に設定できる • ユーザ・クエリごとの読む・出⼒する⾏数や実⾏時間の上限 • 本番利⽤ではなかったので詳細は未検証 © 2026 estie Inc. ✔利⽤状況を監視しやすい DBMS を導⼊ 45
  35. AI 時代のデータバックエンド実装 / 課題を解決した実装 課題を解決した実装概要 • Snowflake に加え、プロダクトのデータバックエンドとして ClickHouse を試験導⼊

    • 権限制御を⾏う認可ゲートウェイ実装と利⽤状況監視を追加していく estie 社員 DWH (Snowflake) データ加⼯パイプライン © 2026 estie Inc. estie 社員・ユーザ 各種 estie プロダクト RDB AI Agent ClickHouse estie 社員 DWH (Snowflake) データ分析パイプライン 46
  36. AI 時代のデータバックエンド実装 / ⾃由 SQL エージェントの実装 ⾃由 SQL エージェントの実装 •

    AI チームが作ってくれたエージェントテンプレート上に 実装 • 実装したコードはゲートウェイ含め 700 ⾏程度 • これもほとんど AI にやってもらいました • LLM モデルは Amazon Bedrock の claude-sonnet-4-6 • System prompt はツールの使い⽅とバックエンドが ClickHouse であるということだけの 1200 ⽂字 © 2026 estie Inc. 47
  37. AI 時代のデータバックエンド実装 / ⾃由 SQL エージェントの動作 ⾃由 SQL エージェントの動作 •

    DB スキーマは毎回勝⼿に確認してくれる • カラムのコメントをそれぞれ 1 ⾏程度整備している • カラムのコメントが整備されていると、⼀発でちゃんと 動く ClickHouse SQL を吐いてくれる • 最初に show tables • 続いて関連しそうなものを describe table • 最後に select © 2026 estie Inc. 48
  38. AI 時代のデータバックエンド実装 / ⾃由 SQL エージェントの動作 ⾃由 SQL エージェントの動作 •

    「東京の区ごとの平均賃料を教えて」と聞いた例 • SQL はどれも 1 秒以内には実⾏が完了しており、LLM モデルの応答時間が⽀配的 © 2026 estie Inc. 49
  39. AI 時代のデータバックエンド実装 / ⾃由 SQL エージェントの動作 ⾃由 SQL エージェントの動作 •

    エージェントとの会話を続けることもできる • 続けて「ワンルームに絞ってください」と聞いた例 • それらしいカラム FLOOR_PLAN の値で絞ってくれた © 2026 estie Inc. 50
  40. AI 時代のデータバックエンド実装 / ⾃由 SQL エージェントの動作 ⾃由 SQL エージェントの動作 •

    エージェントとの会話を続けることもできる • 続けて「東京の賃貸住宅マーケットレポートを作ってみ てください」と聞いた例 • これまでのクエリ結果をまとめ、簡易レポートを 作ってくれた ✔ClickHouse をデータバックエンド としたエージェントを実装できた © 2026 estie Inc. 51
  41. 1. 会社概要 2. estie におけるデータ分析 • 社内分析と社外分析 3. 分析における最近の課題 •

    分析軸の⾃由度の向上 • データ価値の危機 4. AI 時代のデータバックエンド実装 • 速度とクオリティの両⽴ • データ価値の保護 5. まとめ © 2026 estie Inc. 52
  42. まとめ AI により社内・社外ともに誰もが⾃由度の⾼い分析を⾏えるようになった • ⾃由 SQL を許すとよりクオリティの⾼い分析を⾏える • これまでのデータバックエンドとは異なる課題が出現した •

    ⾃由な集約のパフォーマンス・ユーザ権限と⼀致した認可・データの抽出対策 Ø ✔OLAP DBMS の導⼊と環境整備により解決できる • ✔DB のロールで権限制御し、✔可観測性も⾼いとデータの価値を守れる • estie では ClickHouse を試験導⼊し、Snowflake とともに分析に⽤いる • データの価値を損なうおそれのない⾃由 SQL エージェントが実現できた © 2026 estie Inc. 53