Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

Devin や Cursor などの生成 AI ツール導入に向けて何を取り組んだのか

Avatar for Hayato Kawai Hayato Kawai
September 17, 2025
11

Devin や Cursor などの生成 AI ツール導入に向けて何を取り組んだのか

Wantedly Tech Night #14 で話したスライドです。

https://wantedly.connpass.com/event/364398/

Avatar for Hayato Kawai

Hayato Kawai

September 17, 2025
Tweet

Transcript

  1. © 2025 Wantedly, Inc. Devin や Cursor などの ⽣成 AI

    ツール導⼊に向けて 何を取り組んだのか Wantedly Tech Night #14 2025-09-17 - Hayato Kawai (@fohte)
  2. © 2025 Wantedly, Inc. ⾃⼰紹介 名前 Fohte (ふぉーて) 川井 颯人

    (Hayato Kawai) 所属 ウォンテッドリー株式会社 Infra Squad
  3. © 2025 Wantedly, Inc. なぜ今まで導⼊が進んでいなかったのか? • 生成 AI 活用が興味ある人がボランティアで検証・導入 •

    導入するため 検証や法的な整理なども都度対応で複雑 => これらを解決して組織的に生成 AI 活用を進めるべく、 生成 AI 活用チームが発足
  4. © 2025 Wantedly, Inc. ⽣成 AI 活⽤チームの⽬的 ミッション: 「開発組織が生成 AI

    を活用し、プロダクトを より高速に開発可能にする」 そ ために主に以下に取り組んできました • 生成 AI ツール 検証・導入 • 導入フロー 整備 • Enabling
  5. © 2025 Wantedly, Inc. ⽣成 AI 活⽤チームの⽬的 ミッション: 「開発組織が生成 AI

    を活用し、プロダクトを より高速に開発可能にする」 そ ために主に以下に取り組んできました • 生成 AI ツール 検証・導入 ← 本日話す内容 • 導入フロー 整備 ← 本日話す内容 • Enabling
  6. © 2025 Wantedly, Inc. 導⼊するための壁 「生成 AI ツールを導入する」といっても 「導入する」だけで完結しない •

    なにをもって導入を決める か? • 法的な整理をどうする か? (今回 触れません)
  7. © 2025 Wantedly, Inc. ⽣成 AI ツールの⽐較検討‧評価 • 使ってみたいツールをエンジニアから募ったり Deep

    Research 等を使い、検討するツールを洗い出し • こ 中から組織的に導入するツールを決定
  8. © 2025 Wantedly, Inc. 検証するツールの選定基準 次 4 つ 基準で検討するツールを決めた •

    国内企業 利用実績があるか ◦ 実績があれ 国内コミュニティから知見共有などがしやすい • コミュニティが大きいか ◦ コミュニティが大きけれ 継続的な開発やコミュニティで 知見共有も豊富 • 社内 需要があるか ◦ 需要があれ 業務で活用できる確度が高い • 生産性向上に繋がるか ◦ 大前提
  9. © 2025 Wantedly, Inc. 具体例 Cursor と Windsurf • コミュニティ

    大きさで Cursor が優位 JetBrains Junie • 社内 需要が少ないため利用せず ◦ 社内で JetBrains IDE を使っている人が限定的
  10. © 2025 Wantedly, Inc. 検証の進め⽅ 1. 検証 ために契約 ◦ 法務整理、検証用費用

    確保、契約 2. 評価基準 策定 ◦ なにをもって導入とする かを決めておく 3. 検証 ◦ 実際 業務 中で検証する 4. 評価 ◦ 2 で決めた基準で評価
  11. © 2025 Wantedly, Inc. 検証の進め⽅ 1. 検証 ために契約 ◦ 法務整理、検証用費用

    確保、契約 2. 評価基準 策定 ◦ なにをもって導入とする かを決めておく 3. 検証 ◦ 実際 業務 中で検証する 4. 評価 ◦ 2 で決めた基準で評価
  12. © 2025 Wantedly, Inc. 検証の進め⽅ 1. 検証 ために契約 ◦ 法務整理、検証用費用

    確保、契約 2. 評価基準 策定 ◦ なにをもって導入とする かを決めておく 3. 検証 ◦ 実際 業務 中で検証する 4. 評価 ◦ 2 で決めた基準で評価
  13. © 2025 Wantedly, Inc. 評価基準の策定 • 評価基準を決める 難しい • なにをもって定量評価する

    か? が最大 難しさ • 理想的に 「そ ツールによってどれだけ生産性が 上がった か?」を知りたい
  14. © 2025 Wantedly, Inc. 評価基準の策定の悩み • ツール導入前後 PR 作成数 変化で定量評価する?

    ◦ 🤔 たとえ Cursor で作られた PR どうやって特定する? ◦ 🤔 単にプロダクト リリースタイミングで繁忙期だった で ? ◦ => 一筋縄で いかない ▪ 評価期間を 1 年などに延 せ 評価できるかもしれないが …
  15. © 2025 Wantedly, Inc. なぜ信頼性が不⾜するのか • 人によって基準が異なることが主な要因 • 特に「業務 うち何割利用しているか?」という設問で

    回答 がブレやすい ◦ 例: Cursor 常に利用しているから 8 割 ← 本当に業務時間 8 割ずっと Cursor を使っている?
  16. © 2025 Wantedly, Inc. 検証の進め⽅ 1. 検証 ために契約 ◦ 法務整理、検証用費用

    確保、契約 2. 評価基準 策定 ◦ なにをもって導入とする かを決めておく 3. 検証 ◦ 実際 業務 中で検証する 4. 評価 ◦ 2 で決めた基準で評価
  17. © 2025 Wantedly, Inc. 検証の進め⽅ • 基本的に生成 AI 活用チーム内で検証 ◦

    こ チーム 複数 チームメンバーから構成されているため、 チームを代表して検証する形 ▪ チーム Infra, Data Science, Mobile, Backend メンバーから構成されている ◦ Dify 例: 元 チーム内で自動化したいタスクを自動化できる か検証
  18. © 2025 Wantedly, Inc. コーディングエージェントは先に仮導⼊ • Cursor や Devin など導入

    確度が高いも 開発組織全体で仮導入 ◦ 「コーディングエージェント」という枠組みでなんらか ツールを導入する確度が高いため
  19. © 2025 Wantedly, Inc. コーディングエージェントの分類 コーディングエージェント 次 2 つに大別できる •

    対話的・補佐的に動作するコーディングエージェント ◦ 例: Cursor, GitHub Copilot • 自律的に動作するコーディングエージェント ◦ 例: Devin, Claude Code (?) これら 枠組みでそれぞれを代表するツールとして Cursor, Devin を選択した
  20. © 2025 Wantedly, Inc. 検証の進め⽅ 1. 検証 ために契約 ◦ 法務整理、検証用費用

    確保、契約 2. 評価基準 策定 ◦ なにをもって導入とする かを決めておく 3. 検証 ◦ 実際 業務 中で検証する 4. 評価 ◦ 2 で決めた基準で評価
  21. © 2025 Wantedly, Inc. 評価した結果 5 つのツールを導⼊することに 開発組織 誰しもが恩恵を得られるツールを導入 •

    コーディングエージェント系 ◦ Cursor, Devin, Claude Code • チャット系 ◦ ChatGPT, Perplexity • 自動化系 ◦ (該当なし)
  22. © 2025 Wantedly, Inc. 導⼊しなかったツール • 恩恵を受けられるチームが限定的なツール ◦ インフラチーム みが嬉しいツール

    (Amazon Q など) ◦ JetBrains IDE を利用している人 みが嬉しいツール (JetBrains Junie) • 我々 用途に 合致しなかったツール ◦ Dify GitHub と 連携が弱く、実現できる自動化が限定的だった
  23. © 2025 Wantedly, Inc. 今後の展望 • 一方で使える人 限定的という課題がある ◦ エンジニア全員が、仕事を進める上で

    一つ 手段として捉えられるようになってほしい ◦ 「特に意思 ないが、使っていない」という人にとって 導入だけしても利用してもらえない ◦ (こ ため 取り組みについて 次 LT にて紹介します)
  24. © 2025 Wantedly, Inc. 今⽇話したこと • 検討するツール コミュニティ 大きさや 社内需要

    有無で選定 • 導入するツール 定量評価が難しいため定性評価で選定 • 導入することがゴールで ない。皆が使えるように フォローが大事