好奇心をくすぐるサービス「Amazon Leo」について徹底調査

AWS Ambassador/AWS Top Engineer向けのre:Capイベントで利用した資料です

以下ブログの内容を元に作成しています
https://qiita.com/hatahatahata/items/9c4a80409e37ffb2de1a

Transcript

1. AWS re:Invent 2025 re:cap LT 大会 アイレット株式会社 畠山大治 好奇心をくすぐるサービス「Amazon Leo」 について徹底調査 2025年12月16日
2. 目次 2 ⚫ はじめに ⚫ Amazon Leoとは ⚫ re:Invent 2025のセッションから見るAWSとAmazon Leo ⚫ Amazon Leoを裏で支えるAWSサービス ⚫ Amazon Leoを活用したレジリエンスなネットワーク網 ⚫ まとめ
3. 3 はじめに
4. 自己紹介 4 名前： 畠山大治 所属： アイレット株式会社 クラウドインテグレーション事業部 ソリューション開発セクション 業務： PM、要件定義、設計 好きなもの： Perfume、読書、映画・アニメ ギター、体を動かすこと 認定など：Japan AWS Top Engineer（2024, 2025） AWS Community Builder（since 2024） Ops-JAWS 運営メンバー
5. はじめに 5 re:Invent 2025でのWerner VogelsさんのKeynote、皆さん見られましたか？
6. はじめに 6 Keynoteの内容を超絶ざっくり要約 ⚫ 生成AIが発展している今は第二のルネサンス と言える ⚫ 第二のルネサンス時代、Developerには5つの 資質が求められる ⚫ 好奇心を持つ ⚫ システム思考 ⚫ コミュニケーション力 ⚫ オーナーシップを持つ ⚫ 博学者である
7. はじめに 7 Keynoteの内容を超絶ざっくり要約 ⚫ 生成AIが発展している今は第二のルネサンス と言える ⚫ 第二のルネサンス時代、Developerには5つの 資質が求められる ⚫ 好奇心を持つ ⚫ システム思考 ⚫ コミュニケーション力 ⚫ オーナーシップを持つ ⚫ 博学者である
8. はじめに 8 re:Invent 2025の期間中、もしくは期間前のアプデ祭りの中で 皆さんが一番好奇心を掻き立てられた発表はなんでしたか？
9. はじめに 9 ⚫ 今日話すこと ⚫ 私が最も好奇心を掻き立てられた「Amazon Leo」の概要 ⚫ Amazon Leoの裏で活用されているAWSサービス ⚫ Amazon Leoのユースケース一例 ⚫ 話さないこと ⚫ 衛星通信以外の宇宙ビジネスに関する話 ⚫ Amazon Leoの詳細な仕組み
10. 10 Amazon Leoとは
11. Amazon Leoとは 11 Amazonが構築した衛星コンステレーションによる 衛星通信サービス ⚫ 地球の上空に大量の通信衛星を配置することで、 地球を覆う通信網を構築 ⚫ ユーザーはアンテナを購入し設置するだけで、 地球上空のネットワークに接続できる ⚫ アンテナと衛星が直接つながり、衛星から地上局、PoP と接続し、その先にあるインターネットやAWSリージョ ンと繋がる ⚫ 山の中や海上など物理回線を利用できない場所であって も、アンテナがあればインターネットに接続できる ⚫ Starlinkの競合サービス 引用：https://www.youtube.com/watch?v=nZCx612z930
12. Amazon Leoとは 12 re:Invent 2023のCEO Keynoteで最後に一瞬紹介だけ出てきた「Project Kuiper」が、今回Amazon Leoとしてリブランディングされている ※Leoは低軌道を意味する「Low Earth Orbit」から来ている https://www.youtube.com/watch?v=PMfn9_nTDbM
13. Amazon Leoとは 13 re:Inventの会場にもAmazon Leoのブースがあり、3種類のアンテナのうち「Ultra」が展示され ていました
14. ブルーオリジンとの棲み分け 14 ⚫ Amazonと宇宙ビジネスといえば、ジェフベゾスが 設立した「ブルーオリジン」 ⚫ ブルーオリジンはロケットの開発、地球と宇宙の 間での輸送、宇宙旅行を提供する会社 ⚫ Amazon Leoのサービス提供に欠かせない衛星を打 ち上げるために、ブルーオリジンの宇宙輸送事業 が利用されている https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05C190V00C22A4000000/
15. 余談：ハワイアン航空の超高速Wi-Fi 15 ⚫ ハワイアン航空は飛行機にStarlinkを積んでおり、機内で超高速なWi-Fiを利用できる ⚫ ハワイアン航空を利用してラスベガスへ行ったため私自身も利用、ラスベガスで利用して いたeSIMよりも快適でした
16. 16 re:Invent 2025のセッションから見るAWSとAmazon Leo
17. Amazon Leoに関するre:Invent 2025のセッション 17 ⚫ Amazon Leoのサービスに関する詳細な解説 ⚫ AWSサービスとの連携 ⚫ Amazon Leoを活用したレジリエンスなネッ トワーク構築のユースケース ⚫ Amazon Leoのサービスを提供する裏側で活 用しているAWSサービスやアーキテクチャに ついてのセッション
18. 18 Amazon Leoを裏で支えるAWSサービス
19. Amazon LeoのSimulation Service 19 ⚫ 衛星打ち上げ前のシミュレーションを行うシステムをAWSで構築している ⚫ Step Functionsのワークフローで処理を実行 ⚫ 実際に衛星で利用しているチップやハードウェアをベアメタルインスタンスに搭載し、EC2で衛星を模擬 ⚫ シミュレーション用のインターフェイスはAPI GatewayとLambda ⚫ 実際の衛星打ち上げの時とほとんど同じシミュレーション結果を得ることができたとのこと
20. Amazon LeoのState prediction service 20 ⚫ サーバレスサービスにより、衛星を管理するためのシステムの基盤を構築 ⚫ 衛星のStateデータをKinesisで受信、処理結果をインデックスデータとして保存 ⚫ 計算された位置データに対するクエリ実行をAPI Gatewayで受ける ⚫ 膨大な計算処理能力が求められるが、サーバレスサービスの活用によってインフラ管理の 手間を削減
21. 21 Amazon Leoを活用したレジリエンスなネットワーク網
22. Amazon LeoのState prediction service 22 Direct Connectの可用性を99.99%まで高めるには、ロケーションまたぎの構成を組む必要がある ただし、以下のような課題が付きまとうのが実情 ⚫ 機器セットアップの手間やコストの増加 ⚫ 適切なロケーションがなければ、そもそも構成が組めない
23. Amazon LeoのState prediction service 23 Amazon Leoをバックアップ回線として利用することで、ロケーション関係なく迅速にバックアップ 回線を用意することができる ただし、Amazon LeoのSLAに関する情報は見つけられず… 専用線と同程度のセキュリティが担保されるのかどうかなど、考慮点はいくつかありそう
24. 24 まとめ
25. まとめ 25 ⚫ Amazon Leoは一部のギークな人が利用するサービスではなく、Direct Connectのバックアップ 回線としての利用など、本格的な商用利用も見越して開発されている ⚫ Starlinkの利用が広まっているように、宇宙ビジネスはどんどん身近なものになっていくの ではないか ⚫ とはいえ、Starlinkという強力な競合との差別化をどう図っていくのかが非常に気になる ⚫ AWSサービスとの統合など？ ⚫ 今後どのようなサービス展開がされていくのか、どんな事例が出てくるのか非常に興味深い
26. 告知 26 ⚫ 12/18（木）の夜にJAWS DAYS 2026の参加者申込が開始します！ ⚫ すぐに定員に達すると思われるので、参加を考えている方は早めのお申し込みを
27. 告知 27 ⚫ 1/16（金）にOps-JAWSでre:Inventのre:Capイベントを開催します！ ⚫ 目黒セントラルスクエア 17階のStartup Loftにて開催 ⚫ オンライン配信あり ⚫ AWSのSAさんをお呼びして、運用系のアップデートを総まとめしていただきます https://opsjaws.connpass.com/event/378593/