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Code Smellsの Primitive Obsession に気を付けて設計する/Des...
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kirimaru
July 07, 2021
Technology
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Code Smellsの Primitive Obsession に気を付けて設計する/Designing-with-Code-Smells-Primitive-Obsession
リーダブルコード LT会 - vol.2 #readablelt
での登壇資料。
kirimaru
July 07, 2021
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Transcript
Code Smellsの Primitive Obsession に気を付けて設計する リーダブルコード LT会 - vol.2 #readablelt
20210707 きり丸(水上 皓登)@nainaistar
※ Javaのソースコードで例示します。 また、今回の話は型の話をするので、 Python等の動的型付言語では メリットが薄いかもしれません
名前:きり丸(水上 皓登) twitter:nainaistar GitHub:hirotoKirimaru ブログ:きり丸の技術日記 https://nainaistar.hatenablog.com/ 3 リファクタリングの 正解がわからない
良いコードとは?
良いコードとは悪くないコード
悪くないコードにするには、 Code Smellsに気を付けたらいい
Primitive Obsessionとは (基本データ型の執着) 言語に用意されているデータ型しか使わないことを指します。 用意されているデータ型だけしか使用していると、 どんなデータが入るか表現できません。 コードを読む際に、業務知識が必要になるコードもあります。 自分たちが作成した型を用意することで、 よりプログラムの表現力を高めることができます。
例えば、年度 現在は、西暦2021年度です。 下2桁の21年度だけ表現することもあります。 令和3年度とも言います。R3と表現するかもしれません。 今年度の期間という表現をした場合は、 学校であれば「2021/04/01-2022/03/31」ですし、 6月が期末の会社であれば「2021/07/01-2022/06/30」です。
例えば、年度 public class 年度{ private final String value; public 年度(String
value){ this.value = value; } } 単純に型をラップするだけでも 意図を表現できます。
例えば、年度 public class 年度{ // 2021等の4桁のみを許容する private final String value;
public 年度(String value){ if (value.length != 4){ throw new RuntimeException(“4桁以外”); } this.value = value; } } // もし、日付を文字列で管理していたら…? // ISO8601基本形式? 20210627T112445+0900 // ISO8601拡張形式? 2021-06-27T11:24:45+09:00 // 独自形式? 2021/06/27 11:24:45 // もっと独自形式? 2021/06/27|11:24:45 型としての制約をつけると より表現ができます。
例えば、年度 public class 年度{ private final String value; public 年度(String
value){ if (value.length != 4){ throw new RuntimeException(“4桁以外”); } this.value = value; } // 2021 -> 21 public String toShortYear() { return this.value.substring(2); } // 年度をLocalDateTimeへ変換する public LocalDateTime toLocalDateTime(){ return LocalDateTime.of( Integer.parseInt(value), 1, 1, 0, 0 ); } } 制約を満たしている状態でイン スタンスを生成しているので、 Nullチェック等は不要です。
例えば、ISBN ISBNは本を一意に特定するためのIDです。 仕様: • ISBNは10桁か13桁 • 10桁から13桁に変換できるロジックがある ◦ アプリ上は13桁で管理したいので、10桁は13桁に変換する •
ISBNは978, または979で始まる(現状の日本国内は978のみ) ◦ 192は書籍JANコードの2段目を意味する
例えば、ISBN ISBNは本を一意に特定するためのIDです。 仕様: • ISBNは10桁か13桁 • 10桁から13桁に変換できるロジックがある ◦ アプリ上は13桁で管理したいので、10桁は13桁に変換する •
ISBNは978, または979で始まる(現状の日本国内は978のみ) ◦ 192は書籍JANコードの2段目を意味する
例えば、ISBN 欠落しがちな仕様を 型で表現することが できます (ISBNは10桁か13桁) public class Isbn { private
final String isbn; public Isbn(String code) { // 10桁か13桁かチェック String len = code.length(); if (!(len == 10 || len == 13)) { throw new RuntimeException("エラー"); } String isbn1 = convert10to13(code); if (!”978”.equals(isbn1.substring(0, 3))) { throw new RuntimeException( “2段目バーコードを読み込んだ疑いあり” ); } this.isbn = isbn1; } }
例えば、ISBN ISBNは本を一意に特定するためのIDです。 仕様: • ISBNは10桁か13桁 • 10桁から13桁に変換できるロジックがある ◦ アプリ上は13桁で管理したいので、10桁は13桁に変換する •
ISBNは978, または979で始まる(現状の日本国内は978のみ) ◦ 192は書籍JANコードの2段目を意味する
例えば、ISBN 欠落しがちな仕様を 型で表現することが できます (10桁は13桁に変換する) public class Isbn { private
final String isbn; public Isbn(String code) { String len = code.length(); if (!(len == 10 || len == 13)) { throw new RuntimeException("エラー"); } // 10桁から13桁に変換する(省略) // 13桁ならそのまま String isbn1 = convert10to13(code); if (!”978”.equals(isbn1.substring(0, 3))) { throw new RuntimeException( “2段目バーコードを読み込んだ疑いあり” ); } this.isbn = isbn1; } }
例えば、ISBN ISBNは本を一意に特定するためのIDです。 仕様: • ISBNは10桁か13桁 • 10桁から13桁に変換できるロジックがある ◦ アプリ上は13桁で管理したいので、10桁は13桁に変換する •
ISBNは978, または979で始まる(現状の日本国内は978のみ) ◦ 192は書籍JANコードの2段目を意味する
例えば、ISBN 欠落しがちな仕様を 型で表現することが できます (ISBNは978はじまり) public class Isbn { private
final String isbn; public Isbn(String code) { String len = code.length(); if (!(len == 10 || len == 13)) { throw new RuntimeException("エラー"); } String isbn1 = convert10to13(code); // 本当にISBNか。 if (!”978”.equals(isbn1.substring(0, 3))) { throw new RuntimeException( “2段目バーコードを読み込んだ疑いあり” ); } this.isbn = isbn1; } }
例えば、山札・手札・場札 UNOを例にします。 今までの例から、札という型に変換することは思いつくでしょう。 しかし、山札・手札・場札等の配列の表現は 次のコードになっていないでしょうか。
例えば、 山札・手札・場札 public class UnoGame{ List<札> 山札; List<札> 手札; List<札>
場札; } public class 札{ String value; } 基本型のListを使っています。 これでは、表現を増やすのが 難しいです。
例えば、 山札・手札・場札 public class UnoGame{ 手札 手札; 山札 山札; 場札
場札; } public class 札 { String value; } public class 手札{ List<札> value; } public class 山札{ List<札> value; } public class 場札{ List<札> value; } 型がついたことにより、表現の 幅が広がりました。 また、操作するドメインが変わ り、メソッドがより適切な位置に 配備される可能性があります。
まとめ 業務知識でコードを読むのではなく、 コードに業務知識を表現させると可読性が上がります。 また、できる限り本物に近いデータを使用する必要があり、 異常データを防ぎやすくなるので、 異常検知が早くなる可能性があります。 データマッピングだけの型ではなく、 業務を表現した型を作ることで、 Code SmellsのPrimitive
Obsessionを回避してみませんか?
Appendix
ブログ 基本型以外を使って設計レベルアップ! (Primitive ObsessionとFCC)
話すこと / 話さないこと • Code Smells • Primitive Obsession •
Java • Primitive Obsession が有効ではない個所 (私もわからない) 詰めなおしは推奨されないので、 べき論が分からない 話すこと 話さないこと
対象者 / 非対象者 • リファクタリングをしたいけど、 ヒントが分からない人 • リファクタリングに興味が無い人 • 動的型付言語
対象者 非対象者
登壇を見た人への期待するアクション • Code Smellsに興味を持つ • 型を作ることをやってみる アクション