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おだかとしゆき
November 05, 2025
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学校に行こう!
2025.11.5 Yokohama North Meetup #10
おだかとしゆき
November 05, 2025
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Transcript
学校に行こう! おだかとしゆき as JGEEM(@EM4326168385309) 2025.11.5 Yokohama North Meetup #10
自己紹介 おだかとしゆき 株式会社MonotaRO シニアアーキテクト as JGEEM(@EM4326168385309) 事業(J)会社(G)の元(Ex)EM / 53才 現職はアーキテクチャと格闘
/ と思ったらまたEM的なポジションに 定年までできることしたいことを探る日々 定年後もキャリアは続く/ AIIT 科目等履修生 / 貢献てなんだろう see also scrapbox,speakerdeck 2
自己紹介 おだかとしゆき 株式会社MonotaRO シニアアーキテクト as JGEEM(@EM4326168385309) 事業(J)会社(G)の元(Ex)EM / 53才 現職はアーキテクチャと格闘
/ と思ったらまたEM的なポジションに 定年までできることしたいことを探る日々 定年後もキャリアは続く/ AIIT 科目等履修生 / 貢献てなんだろう see also scrapbox,speakerdeck 3
プログラミングは デフレ する? Programming Deflation - by Kent Beck ◦
AIによる「プログラミングのデフレ(Programming Deflation)」で、 コード作成のコスト・時間・スキル障壁が急速に下がっている。 ◦ これにより、ありふれたコードは氾濫し、価値の源泉は 「何を・なぜ・どう作るか」を判断し統合する力へと移行する。 ◦ 未来を予測するよりも、「理解・統合・判断力」を磨くことが、 どんなシナリオでも生き残る最良の戦略である。 4
プログラミングは デフレ する? AI時代の開発スピードと品質のバランス術 ◦ AIはテスト・モデリング・ドキュメント生成を加速するが、 「平均的で冗長」「引き算ができない」という 限界があり、人間の理解と責任が不可欠。 ◦ 真価は“壁打ち相手”や“触媒”として
人間の思考を深め、チームの共通理解を育てる使い方にある。 ◦ 非競争領域では、AIの平均性を活かし、 競争領域では、人間の独自性と判断力を磨く ──これがAI時代の開発戦略の核心である。 5 リンクは、LayerX AI Coding Meetup #3 〜 AI時代の開発スピード と品質のバランス術の アーカイブ動画 (t_wada さん、naoya さんのパネルトーク)
なるほど わからん 未来がどうなるかは分からんが こういうことができると良い。のかな? ◦ 価値を見極める(何が価値か?なぜ価値か?) ◦ 構造化する・抽象化する(どう作るか?) ◦ 思考する・判断する(誰にどこで何を作らせるか?)
6
もう少し言語化してみる • 「プログラムを設計・実装する」という技能が一般化し、 誰もができるようになる日が遠くないうちに来る • 人類は(また)抽象度の高い業務にシフト(させられる)する ◦ 何を作り・何を削り・どう分け・どう繋ぐか ◦ それは誰の価値か、なぜ価値たり得るのか
◦ どう提供できるとよいのか 7
言い換えてみる(わからん) メタ認知: 何を・なぜ作るかを見極める 構造化: 複雑さを整理し、意味のある形にする 対話: AIと人間、チームを結ぶ 戦略的思考: AIと共進化する未来を選び取る 8
メタ認知 何を・なぜ作るかを見極める • 価値判断力: 「何を作るか」よりも「何を作らないか」を判断できることが価値になる。 • 抽象化と捨象の力: 足し算ではなく引き算で本質を残す。 ドメインの構造を見抜き、不要な要素を削ぎ落とす思考。 •
目的志向の設計思考: 「どんな変化を起こしたいか」からシステムを定義する力。 9
構造化 複雑さを整理し、意味のある形にする • ドメインモデリング能力: AIが生成する平均的なモデルを鵜呑みにせず、主観を形にする力。 独自のビジネスルールを明らかにする力。 • システム思考: 個々のコードやサービスではなく、全体の流れ・依存・価値伝達を見渡す力。 •
統合力: 断片的なソフトウェア部品を、意味あるシステムとして繋ぎ合わせる力。 10
対話 AIと人間、チームを結ぶ • AIリテラシー & プロンプト設計力: AIに「正しく」ではなく「意味のある」問いを投げる力。 • ファシリテーション /
壁打ち設計: AI生成物をチームの思考触媒として使い、議論を促進するスキル。 • 知識の共同編集: モデルやドキュメントを共通言語として扱い、暗黙知を形式知に変える力。 11
戦略的思考 AIと共進化する未来を選び取る • 中核を見極める力: どこをAIに任せ、どこを自ら磨くべきかを判断する戦略的視座。 Commodity vs. Core. • 学習戦略設計力:
変化の早い技術環境の中で、何を継続的に学ぶべきかを自らデザインできる力。 • 目利き・テイスティ: 人が何に価値を見出すかを直観的に見抜く力。審美眼。主観。人間的知性。 12
ソフトスキルばっかりじゃん💨 でも、よくよく辺りを見回してみると... • 我々が向き合う問題の多くは人類の社会性に起因する • 人類を相手に仕事する限り、 ソフトスキルは依然として重要な位置を占め続ける 13
どうしてそうなった AIITという専門職大学院で科目等履修生やってまして • ソフトスキルを学びに来たわけじゃなく ソフトウェア工学とかモデリングとか体系的に学んだことなかったんで、 基礎を固めとこうかな、と • が、正直に言って... あまり高度な内容を学ぶことはできなくって。 なんならコミュニティで交わされてる議論のほうがよほど深いまである
14
どうしてそうなった あまり期待せずにとったコマが面白い • 例えば、管理会計 いわゆる会計といえば「財務会計」 管理会計は、会社がどうやって儲けるか?考える会計(と理解した) • 例えば、情報社会学 共創とか、オープンイノベーションとか、プラットフォームとか、創発とか 組織の境界を超えた「ゆるい繋がり」で大きなイノベーションを起こす学問
これらの知見が、分析や企画を一歩進めた感触を持ってます 15 経営戦略的なやつです。 キャプランとノートンのバランスト・ス コアカードとか、ポーターの競争戦略 とか、ミンツバーグの戦略クラフティ ングとか。
というわけで 学校に行こう! • それは基礎固めとか、AIについてとか、エンジニアリングを深めにとか じゃなく(T字型人材の縦軸じゃなく ≒ 深掘りじゃなく) • エンジニアリングの隣接領域へ越境しに(横軸を伸ばしに ≒
きっかけ探し) • AIが『How』を担う領域を拡大するなら、 人類は『Why』を探求したい・よりよい『What』を提案したい • そのための思考をアップデートする場として、視野を広げる場として、 専門職大学院は最高の環境です。 • 科目等履修生という制度は、お手軽・お手頃・低リスク な選択肢です (宣伝費は頂いておりません) 16
おまけ 東京都立産業技術大学院大学 - AIIT 学びやすい学修体制 | 教育の特色 • 平日夜間と土曜日中心の時間割 •
1コマ(2単位)から ≒ 90分x週2x約2か月 • 単位バンク制度(科目等履修生)で取得した単位 は、正課生でも活用可能 その他の選択肢 • ADPISA - 青山学院大学 • 慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメ ント研究科 • 武蔵野美術大学 価値創造人材育成プログラム (Value Creation Program)(←興味深い) • TCL-多摩美術大学クリエイティブリーダーシップ プログラム 17 「学び」以外のメリット • 学割が使える(Google AI proは終了したが、 GitHub、Dify、Manus、Miro、Notionなどなど) • 絶版本も借り放題(アーキテクトの審美眼とか) • 正規課程を修めたら専門職学位を取得できる(ただ し2年次のPBLは週18時間(!)コミット) • 正規課程なら最大80%学費が還付される ◦ 教育訓練給付金|厚生労働省 ◦ 教育訓練給付金のご案内 ◦ 専門実践教育訓練の「教育訓練給付金」のご案内
ありがとうございました 19