Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
滑空スポーツ講習会2025 航空安全講習会 「CRM(後段)」/ JSA Safety Sem...
Search
Sponsored
·
Ship Features Fearlessly
Turn features on and off without deploys. Used by thousands of Ruby developers.
→
JSA seminar
January 24, 2026
Technology
0
5
滑空スポーツ講習会2025 航空安全講習会 「CRM(後段)」/ JSA Safety Seminar 2025 CRM Part2
公益社団法人日本滑空協会
2026/1/24
講師 SRC研究所 松本茂治
JSA seminar
January 24, 2026
Tweet
Share
More Decks by JSA seminar
See All by JSA seminar
滑空スポーツ講習会2025 滑空記章試験員講習会 第1回 / JSA Badge Examiner Seminar 2025
jsaseminar
0
6
滑空スポーツ講習会2025 航空安全講習会 第1回 日本滑空協会とは / JSA Seminar 2025 whoami
jsaseminar
0
6
滑空スポーツ講習会2025 航空安全講習会 第1回 最近の変更点ほか / JSA Safety Seminar 2025 Tokuteishinsa
jsaseminar
0
6
滑空スポーツ講習会2025(実技講習)EMFT学科講習 参考資料(自習用教材)/JSA EMFT 2025 Appendix
jsaseminar
0
20
滑空スポーツ講習会2025(実技講習)EMFT学科講習資料/JSA EMFT 2025
jsaseminar
0
190
滑空スポーツ講習会2025(実技講習)EMFT講習 実施要領/JSA EMFT 2025 procedure
jsaseminar
0
80
滑空スポーツ講習会2025 航空安全講習会 「CRM(前段)」/ JSA Safety Seminar 2025 CRM Part1
jsaseminar
0
3
滑空スポーツ講習会2024 航空安全講習会 第1回 日本滑空協会とは / JSA Seminar 2024 whoami
jsaseminar
0
150
滑空スポーツ講習会2024 航空安全講習会 第1回 最近の変更点ほか / JSA Safety Seminar 2024 Tokuteishinsa
jsaseminar
0
110
Other Decks in Technology
See All in Technology
AWS Amplify Conference 2026 - 仕様からリリースまで一気通貫生成 AI 時代のフルスタック開発
inariku
3
390
GitHub Copilot CLI 現状確認会議
torumakabe
12
4.8k
AWS監視を「もっと楽する」ために
uechishingo
0
420
DEVCON 14 Report at AAMSX RU65: V9968, MSX0tab5, MSXDIY etc
mcd500
0
230
AIとともに歩む情報セキュリティ / Information Security with AI
kanny
4
2.3k
Exadata Database Service ソフトウェアのアップデートとアップグレードの概要
oracle4engineer
PRO
1
1.2k
Regional_NAT_Gatewayについて_basicとの違い_試した内容スケールアウト_インについて_IPv6_dual_networkでの使い分けなど.pdf
cloudevcode
1
150
Claude Codeベストプラクティスまとめ
minorun365
49
26k
さくらのクラウドでのシークレット管理を考える/tamachi.sre#2
fujiwara3
1
220
3リポジトリーを2ヶ月でモノレポ化した話 / How I turned 3 repositories into a monorepo in 2 months
kubode
0
110
Werner Vogelsが14年間 問い続けてきたこと
yusukeshimizu
2
220
開発メンバーが語るFindy Conferenceの裏側とこれから
sontixyou
2
200
Featured
See All Featured
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
34
2.6k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
31
5.8k
Faster Mobile Websites
deanohume
310
31k
Digital Ethics as a Driver of Design Innovation
axbom
PRO
1
160
Amusing Abliteration
ianozsvald
0
88
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
52
3.6k
Money Talks: Using Revenue to Get Sh*t Done
nikkihalliwell
0
140
How to Grow Your eCommerce with AI & Automation
katarinadahlin
PRO
0
97
The State of eCommerce SEO: How to Win in Today's Products SERPs - #SEOweek
aleyda
2
9.4k
Future Trends and Review - Lecture 12 - Web Technologies (1019888BNR)
signer
PRO
0
3.2k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
97
6.5k
SEOcharity - Dark patterns in SEO and UX: How to avoid them and build a more ethical web
sarafernandez
0
110
Transcript
松 本 茂 治 73才
[email protected]
matsumoto@src-hf.jp 航空安全講習会(日本滑空協会) 主 な
経 歴 等 ・元 朝日航洋(株)にて操縦士及び CRM,AMRM,防災航空隊等のCRM 教官 ・元 JAPAにてTEM/CRMセミナーの作成・講師、航空安全講習会等の講師 ・元 VOICES(ATEC)において管制・運航(小型機)に関する分析担当者 ・元 日本ヒューマンファクター研究所 所員としてHF関連講師等 ・現在 SRC研究所 研究主幹としてHF関連講師等 主なCRM・ヒューマンファクター訓練に関する受講経験 ・ANA CRM 訓練(CPAC) ・ANA ビジネスソリューション㈱ ヒューマンファクター対策研修 ・米国 University of Southern Californiaにて Threat & Error Management Development Course ・米国 0regon Aero,Inc. CRM/AMRM Training ・中央労働災害防止協会 危険予知訓練 等 講 演 実 績 ・一般企業(電力,鉄鋼,石油,船舶,物流),航空業界(会社,防災,ドクターヘリ)等 1
航空安全講習会(日本滑空協会) 2025 年度-2 航空安全講習会 ( 主 催 日 本 滑
空 協 会 ) CRMスキル等の概要 (後段 短縮版) 2
航空安全講習会(日本滑空協会) 講 演 内 容 前 段 1.CRM の誕生と進化 2.CRM
に必要な基礎知識(参考) 3.CRMスキル-1 状況認識 4.CRMスキル-2 コミュニケーション 後 段 5.CRMスキル-3 問題解決 6.CRMスキル-4 チームづくり 7.CRMスキル-5 作業負荷の管理 8.スレット & エラー マネジメント 3
はじめに (これまでの振返り) 4 航空安全講習会(日本滑空協会) 1.CRM に必要な基礎知識 (ヒューマンファクター、エラー) ・ CRM の誕生と進化
・ 熟練者のエラーマネジメント ・ コンプレィセンシー 2.CRMスキル ・ CRMスキル-1 状況認識 ・ CRMスキル-2 コミュニケーション 参考掲載
日本ヒューマンファクター研究所 機械やシステムを安全に、しかも有効に 機能 させるために必要とされる、人間の能力 や限界、特性などに関する知識や、概念、 手法などの 実践的学問である Human Factors とは・
・ ・ 航空安全講習会(日本滑空協会) 5 参考掲載
航空安全講習会(日本滑空協会) 6 達成しようとした目標から、 意図とは異なって 逸脱することとなった 期待に反した人間の行動 * 自然な人間行動の一部 * その原因は愛すべき人間の一面、
または能力の限界 * 完全になくすことはできない (人間の脳にエラーというモードはない) ヒューマンエラーとは 参考掲載
人的要因 機械的要因 原 因 % 年 代 出典: ICAO Accident
Prevention Manual 事故原因の推移 航空安全講習会(日本滑空協会) 7 参考掲載
CRM 訓練が目指すもの 性格 行動 意識 価値観 技術 社会的位置 CRM訓練 変
え る 航空安全講習会(日本滑空協会) 8 参考掲載
技術者の技能のとらえ方 技術 × 知識・手順 × チームワークスキル × 認知スキル テクニカルスキルと ノンテクニカルスキル
航空安全講習会(日本滑空協会) 9 参考掲載
CRMの目的 ◼ CRMの目的 安全で効率的な運航を達成するために、 すべての 利用可能な人的リソース(航空機 乗組員、客室乗務員、 運航管理者、整備士、 航空管制官等)、ハードウェアー 及び情報を
効果的に活用するための訓練をいう。 (運航規程審査要領細則) 航空安全講習会(日本滑空協会) 10 参考掲載
CRMの技能(スキル)と要素(エレメント) 問題解決 振り返り 状況認識 作業負荷の管理 全員参加 チームとしての 意思決定 状況の把握 予
測 共 有 業務の割 り振り 優先順位 事前の準備 コミュニケーション 伝達と確認 アサーション 打ち合わせ チームづくり 雰囲気づくり リーダーシップ フォロワーシップ 航空安全講習会(日本滑空協会) 11 参考掲載
状況の把握 予 測 共 有 状況認識のスキル 先入観を除いた客観的な 把握とその評価に心がける ヒューリスティック ⇒
認知の限界、確証バイアス 最悪の場合、どのような事 態に至るかも予想する習慣 づけが必要 現状の把握・将来予測をチ ーム内で伝えあい、警戒心 を同一レベルに保持 高圧的な態度の上司の存在 仲間意識が希薄 責任の所在が不明確 ストレス・不慣れな仕事 等 妨 げ る 要 因 航空安全講習会(日本滑空協会) 12 参考掲載
打ち合せ アサーション 伝達と確認 業務のあらゆる局面で情報 交換のため設定される場 業務に関する意見や提案、 安全のための主張 一方通行ではなく双方向で のコミュニケーション コミュニケーションスキル
コミュニケーション 正しく伝える工夫 話し手、聞き手双方に →意識改革、訓練が必要 航空安全講習会(日本滑空協会) 13 参考掲載
5.CRMスキル‐3 問題解決 (Problem Solving) 14 航空安全講習会(日本滑空協会)
問題解決 振り返り 全員参加 チームとしての 意思決定 問題解決のプロセスへの チームの総合力の結集 メンバー個々の持つ情報や アイデアを十分に引き出し、 かつ論理的で合理的な
意思決定 問題解決プロセスの継続的な 監視、批評的な視点での見直 しによる思い込みの回避 航空安全講習会(日本滑空協会) 15
目的遂行にあたり何か解決しなければならない問題 があると認識されたとき、 その解決策をチーム全員で検討し、決定し、実行し、 振り返る過程をいう。 問題解決とは 問題解決や意思決定、判断は、適応範囲が非常に広く、他 の分野(状況認識、コミュニケーション、リーダーシッ プ)と相互関係を持つ。 問題解決は、実行を伴う過程(プロセス)であり、サイク ルである。決定や判断が行われても、それはゴールを意味
しない。決定直後も実行中も、そして実行直後も、それが うまくいっているか、何か間違いはないか、情勢に変化は ないか、もっと良いアイデアはないかの振り返りを行う。 16 航空安全講習会(日本滑空協会)
意思決定の型とヒューリスティック • 感覚(直感)主導型 • ルールベース型 • 比較選択型 • 創造的意思決定 ヒューリスティック
17 航空安全講習会(日本滑空協会)
3つの人間行動(SRKモデル) 行動 (自動化の程度) 応用性 (処理数) 処理 (疲労) ナレッジベースの行動 (非自動化行動) 高い
(単数) 遅い (大きい) ルールベースの行動 (半自動化行動) 中程度 (限定) 中間 (中間) スキルベースの行動 (全自動化行動) 低い (複数) 速い (少ない) 3つの領域を適時適切に使い分けて意思決定 18 航空安全講習会(日本滑空協会)
リンダ問題 リンダは31才、独身、率直な性格で、とても聡明である。大 学では哲学を専攻した。学生時代には、差別や社会正義と いった問題に深く関心を持ち、反核デモにも参加した。 どちらの可能性がより高いか? ①リンダは銀行窓口係である。 ②リンダは銀行窓口係で、フェミニスト運動に参加している。 19 代表性ヒューリスティック(認知バ イアスの1つ。特定のカテゴリーに典
型的と思われる事項の確率を過大に 評価しやすい傾向をいう)の典型例 A B 航空安全講習会(日本滑空協会)
チームとしての意思決定 1 何が問題なのかを把握 2 それぞれにプランを立てる 3 全員のプランから総合プランを立てる 4 計画を全員にブリーフィング(説明) 5
計画を実行に移しモニターする 6 必要に応じて最初のプランを修正 20 全 員 参 加 航空安全講習会(日本滑空協会)
問題解決のスキル • チームとしての意思決定 -1 何が問題なのかを把握する (情報の収集と問題の識別) ① すべての人的リソースを使う ② 時間的余裕を作る
21 航空安全講習会(日本滑空協会)
• チームとしての意思決定 -2 それぞれにプランを立てる (個々に最良と思えるプラン) ① 時間の余裕を与える ② 全員の意見を聞く 22
航空安全講習会(日本滑空協会)
• チームとしての意思決定 -3 全員のプランから総合プランを立てる (ブレインストーミング) ① 個々のプランを比較検討する ② 共通の認識が持たれているか確認する ③
優先順位をつける ④ 何か見落としはないか確認する ⑤ バックアップ計画を持つ 23 航空安全講習会(日本滑空協会)
• チームとしての意思決定 -4 総合計画を全員に説明する (段取り説明) ① 共通の認識が持たれているかの 再確認になる ② 役割分担を決める
③ リーダーは全員の参画意識を求める 24 航空安全講習会(日本滑空協会)
・チームとしての意思決定 -5 計画を実行に移しモニターする 25 ・チームとしての意思決定 -6 必要に応じて最初のプランを修正する 航空安全講習会(日本滑空協会)
問題解決のガイドライン ④対策の決定 合意形成 役割分担、段取り ⑤実行、モニター レビュー、改善 ②状況認識の共有 アイデア出し 個々の気付き、予測 ⑥クロージング
デブリーフィング ①オープニング 問題の提起 ③対策案の検討 リソースの活用 (Short term strategy) 26 航空安全講習会(日本滑空協会)
意思決定の落とし穴 • 解決策を急ぐ。 • コミュニケーションを取らない。 • 熟練者に異議を唱えない。 • 自己過信、油断 (心配しすぎなんだよ!)
• 時間がないと思い込む。 • 相談しない。 • 検討、振り返りをしない。 27 航空安全講習会(日本滑空協会)
対立の解消 • 見解の相違の解消 • 相違の理由およびその背後にある 原因の究明 • 誰が正しいかではなく、何が正しい かの強調 28
航空安全講習会(日本滑空協会)
Critique(批評) • 未来、現在、過去のいずれにおいても、 その行動計画を分析する能力 • 一般的に3つの基本形 – 事前の分析および計画 – 問題解決過程の一部としての現段階の再評価
– 事後のデブリーフィング 批評することを忘れないこと! 批評過程自体を組織的に構成すること! 29 航空安全講習会(日本滑空協会)
6.CRMスキル‐4 チームづくり (Leadership/Followership) 30 航空安全講習会(日本滑空協会)
チームとは チームと グループの違い? クルーとの違い? 目的の共有 31 航空安全講習会(日本滑空協会)
チームづくり 雰囲気づくり フォロワーシップ リーダーシップ なんでも言い合える 雰囲気の醸成 目的達成に向け メンバーの力を 引き出す 自己の役割の
自発的遂行、 積極的な支援 32 航空安全講習会(日本滑空協会)
チームの構成員が集団の特性を理解し、 チームとしてのエラー耐性向上を狙う。 チームづくりのスキル 目的達成を志向し、メンバーの長所ややる気を 引き出すなどのリーダーシップ、 自ら積極的にチームの目的達成に寄与しようと するなどのフォロワーシップにより、 効率的、効果的に機能するチームを形成し維持 するためのスキル 33
航空安全講習会(日本滑空協会)
最適 急すぎ お友達 34 権威勾配 勾配が急すぎると、ワンマンな運営になって、目下 の人からの危険に関する情報伝達が遅れる傾向が出 て判断が遅れ、反対にお友達状態では決定ができず、 事故になる確率が高まる 航空安全講習会(日本滑空協会)
34
同 調 a b c S.E.Asch 35 航空安全講習会(日本滑空協会)
集団極性化(集団浅慮) • リスキー シフト • コンサーバティ ブ シフト 36 航空安全講習会(日本滑空協会)
集団におけるプロセスの損失 • 社会的手抜き(リンゲルマン効果) • ただ乗り現象 • 行為の相互調整の欠如 – タイミングや方向を合わせること •
非共有情報の埋没 – 非共有情報は、討論の間に触れられる機会が 少なく、無視される傾向にある。 「三人寄れば文殊の知恵」とはならないことも 37 航空安全講習会(日本滑空協会)
集団の知への期待と信頼とは? • 社会的促進(メンバーのやる気)、相乗効果 • 個人の力を生かすための、行為の相互調整 (業務の割り振り) (作業負荷の管理) • リーダーシップの役割 •
グループにはエラー耐性がある。 38 航空安全講習会(日本滑空協会)
典型的なリーダーシップ・スタイル • 専制的(指示命令型):集権的コントロールで、 一方的な決定を行い、メンバーの関与を制限する。 • 民主的(参加型):メンバーの意思決定を許容し、 権限委譲を行い、仕事のやり方や目標決定への参 加を促す。 • 放任的:リーダーとして最低限の関与にとどめ、
メンバーの意思決定を自由の行わせ、要求があれ ば資源を与え、問われれば答える。 39 航空安全講習会(日本滑空協会)
チーム作業の要素 ✓他者を支援する ✓対立を解決する ✓情報を交換する ✓活動を調整する ✓他者の活動をモニターする 目的達成を志向 チームとしてエラー耐性を発揮 40 航空安全講習会(日本滑空協会)
フォロワーシップ メンバー全員が共有する知識もあれば、特定の メンバーだけが持っている特殊技能やノウハウ もあるだろう。このように分散した専門知識・ 技術を効率的に引き出して利用できることが、 成功したチームに共通した特徴である。 メンバーは、それぞれの役割に応じチームとし ての努力に ① 積極的に貢献する責任
② 状況の変化を監視する責任、そして ③ 必要な時には意見を表明する責任 を有する。 41 航空安全講習会(日本滑空協会)
役割分担とチームワーク リーダー ・ 作業全般にわたり、その管理にあたる。 ・ 遠くから物を見るように、全体像を把握し 意思決定する。(戦略的な思考) ・ 作業に係わって大局を見失わないようにする。 (戦略的な思考)
メンバー ・ 近い視点から、一つひとつの作業を確実 に処理する。(戦術的な思考) ・ 先行きを気にして、現状を見落とさないよ うにする。(戦術的な思考) 42 航空安全講習会(日本滑空協会)
7.CRMスキル‐5 作業負荷の管理 (Workload Management) 43 航空安全講習会(日本滑空協会)
航空安全講習会(日本滑空協会) 作業負荷の管理 事前の準備 業務の割り振り 優先順位 段取りを整えること による作業負荷の軽減 全員に業務を割り当て 適度な作業負荷を維持 物事の重要度の
見極め 44
作業負荷の管理のスキル ➢体調(不調、疲労) ➢能力(新人、訓練) ➢ストレス(イライラ、悲嘆) ➢仕事量のバランス ➢時間管理(Time pressure) 適切な業務量管理や注意資源を管理する ことで、判断や行動のエラーを防ぐため のスキル
45 関係(管理)するもの 事前に 現場でも 現在進行形でも 45 航空安全講習会(日本滑空協会)
作業負荷の管理 通常業務 予定外 の業務 時間 人的 リソース 46 航空安全講習会(日本滑空協会)
人間の能力を低下させる要因“6P” 1 病理的要因(Pathological Factors) 意識障害に関連する疾患 2 生理的要因(Physiological Factors) 居眠り、疲労、欠食、深夜作業 3
身体的要因(Physical Factors) 身長や手足の長さ、腕力など人間工学的な要素 4 薬剤的要因(Pharmaceutical Factors) アルコール、風邪薬、降圧剤、睡眠薬など 5 心理的要因(Psychological Factors 心配ごと、憂鬱、怒り、考え事など 6 社会心理的要因(Psychosocial Factors) 人間関係、職場雰囲気、など 47 47 航空安全講習会(日本滑空協会)
疲労の兆候 (ATEC 疲労管理の基礎より) 身体的兆候 • あくびを繰り返す • 瞼が重くなる マイクロスリープ •
目をこする • 頭がガクッとなる • 反応が遅くなる • 活力不足、弱弱し くなる、」軽いめ まい 精神的兆候 • 業務へ集中が難し くなる • 重要な情報のコミ ュニケーションが 難しくなる • 予期された状況や 動作を失敗する( 習熟した動作も失 敗)忘れやすくな る • 思考の明確な低下 感情的兆候 • 普段より静かにな る、内気になる • 上手にタスクをこ なそうとしなくな る • 同僚や家族や、友 人に過敏な反応や 不快感を示す • モラルの低下 • 感受性が高まる 48 航空安全講習会(日本滑空協会) 状況認識力・判断力の低下⇒コミュニケーションの欠如⇒エラーの増加
意識レベルの段階分け ( 橋本邦衛:安全人間工学) フェイズ 意識の モード 注意の 作用 生理的状態 信頼性
0 無意識 失神 ゼロ 睡眠 脳発作 ゼロ Ⅰ 意識ボケ sub-normal 緩慢 inactive 疲労、単調 居眠り 0.9 以下 Ⅱ normal relaxed 心の内向 passive 定例作業時 休息安静時 0.99 ~ 0.99999 Ⅲ normal clear 前向き active 積極活動時 0.999999 以上 Ⅳ hyper- normal excited 一点凝集 判断停止 緊急防衛反応 パニック 0.9 以下 航空安全講習会(日本滑空協会) 49
オーバーロードになると • 無駄な努力をしがちになる • ヒューマンエラーが発生する • オーバーコントロールになる • 一点集中になる •
精神不安定になる 重要な仕事への注意力が下がる 段取り説明をしなくなる 仕事の委譲をしなくなる 計画を立てて仕事をしなくなる 会話が少なくなる 50 航空安全講習会(日本滑空協会)
オーバーロードの改善 通常業務 予定外の業務 時間 人的リソース 事前の準備 ✓ 段取り ✓ 緊急事態等備え
✓ 体調,能力,ストレス改善 ✓ 休息を含めた計画 ✓ 時間的余裕を作る 優先順位 ✓ 仕事の先送り ✓ 省略 ✓ 時間、人的リソース確保 業務の割り振り ✓ 仕事の再配分 ✓ 移譲 ✓ 加勢、援助行動 逆にヒマ過ぎるとき(過度の低ワークロード)も要注意 51 航空安全講習会(日本滑空協会)
仕事の委譲をためらわせる意識 • 自分でやったほうが良くできる • 自分でやったほうが早くできる • 自分でやったほうが安心していられる • やらせて失敗したらどうしよう •
自分の仕事をとられてしまうのでは …… 52 この心理に逆らって 毎日コツコツと改善 事前の準備 航空安全講習会(日本滑空協会)
任せたら • 口出ししない • 簡単に取り上げない • 見守る • 手助けを減らしていく •
できたらほめる 53 まかせると 言ったそばから 指示が飛ぶ やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、 ほめてやらねば、人は動かじ 航空安全講習会(日本滑空協会)
時間管理のマトリックス 緊急度 高 低 重 要 度 高 第Ⅰ領域 締め切りのせまった仕事
クレーム処理 切羽詰まった問題 病気・事故 危機・災害 第Ⅱ領域 人間関係づくり 準備・計画 リーダーシップ 健康維持、真のリクリエーション 勉強・自己啓発 品質の改善 権限移譲 低 第Ⅲ領域 突然の来訪、無意味な接待 ありがちな電話、メール ありがちな会議、報告書 雑事 第Ⅳ領域 暇つぶし、単なる遊び ダラダラ電話、世間話 くだらないテレビ番組 その他無意味な活動 (スティーブン R コヴィ) どの領域を優先しますか? グッド・サイクルを回すために 54 航空安全講習会(日本滑空協会)
CRMの技能(スキル)と要素(エレメント) 問題解決 振り返り 状況認識 作業負荷の管理 全員参加 チームとしての 意思決定 状況の把握 予
測 共 有 業務の割 り振り 優先順位 事前の準備 コミュニケーション 伝達と確認 アサーション 打ち合わせ チームづくり 雰囲気づくり リーダーシップ フォロワーシップ 航空安全講習会(日本滑空協会) 55
56 事故に至るまでの流れ 8.スレットアンドエラーマネジメント (Threat and Error Management:TEMと略す) エラーの発生をできるだけ減らすとともに、 エラーが発生した場合、大事に至る前にその影響を緩和・排除 例:悪天候
航空交通の輻輳 不明瞭な管制指示 紛らわしいスイッチ等 事 故 エラー 望ましくない 航空機の状態 航空安全講習会(日本滑空協会) スレット
57 スレット (Threat) とは リスクと類似のもの(学問的にはハザードに同じ) Threat 直訳すると「脅威、兆し、恐れ」 TEM における概念としては エラーの前段階にある「エラーの兆しのようなもの」
「黄信号のようなもの」 「エラーを誘発したり、エラーが発生する確率が増す 要素」のことをスレットと定義 外部(悪天候、機器の不具合、相手のエラー 等) 内部(疲れ、睡眠不足、悩み、焦り等) 顕在、潜在(機器やマニュアル、組織の文化・雰囲気) 航空安全講習会(日本滑空協会)
航空安全講習会(日本滑空協会) 58 CRM の4つのマネージメント 操縦士が関与できない 領域で発生する事象 操縦士の行動(無行動) により引き起こされた 航空機の状態 操縦士の行動(無行動)
により発生した事象 航空機の安全マージンが 低下した状態 対策(マネージメント) 事 象 エ ラ ー 発 生 以 前 現 在 進 行 形 CRMスキルの発揮
クロージング おわりに 航空安全講習会(日本滑空協会) 59 安全運航を目指して
安 全 文 化について 組織の安全の問題が、何物にも勝る優先度をもって、その 重要性に応じた注意を集めることを確かなものとする組織と 個人の態度と特質の集積 IAEA INSAG-4 1991
安全の重要性に対して、習慣となって いる集団の価値判断レベルと行動様式 安全の重要度を組織および個人がしっかりと認識し、それを 原点とした思考、行動を組織と個人が恒常的に、しかも自然 にとることの出来る行動様式の体系である ここにCRM/TRM がかかわっている 航空安全講習会(日本滑空協会) 60
安全とリスクの関係 61 航空安全講習会(日本滑空協会)
M-SHELモデル CRMと現場力 ・ テクニカル スキル 現場力 ⇒現場の「人」の力 ⇒ 専門的技能 パソコン操作がうまい
清掃が的確で速い ・・・・・・ ・ノンテクニカル スキル 専門的技能以外の技能 ≒ CRM 両者をバランスよく習得することが 「現場力」の向上につながる 航空安全講習会(日本滑空協会) 62
航空安全講習会(日本滑空協会) お わ り ご清聴、有難うございました 何か不明な点がありましたら 松本茂治=
[email protected]
[email protected]
C R
M の 概 要 (後段) (短縮版) 63