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[Ph.D. Final Defense] Measurement-based Spectrum Database for Spatial Spectrum Sharing (written in Japanese)

Koya SATO
February 07, 2018

[Ph.D. Final Defense] Measurement-based Spectrum Database for Spatial Spectrum Sharing (written in Japanese)

Feb. 7, 2018, at The University of Electro-Communications.

This Ph.D. dissertation is available at:
https://uec.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=8646&item_no=1&page_id=13&block_id=21

Note that we have updated discussions in Sects. II and V.
[Related with Sect.II]
Koya Sato, Kei Inage, and Takeo Fujii, "Modeling the Kriging-Aided Spatial Spectrum Sharing over Log-Normal Channels, " IEEE Wireless Commun. Lett., vol.8, no.3, pp.749-752, June 2019. (Open Access)
Available: https://ieeexplore.ieee.org/document/8599042

[Related with Sect.V]
Koya Sato, Kei Inage, and Takeo Fujii, "On the Performance of Neural Network Residual Kriging in Radio Environment Mapping, " IEEE Access, vol. 7, no. 1, pp.94557-94568, 2019. (Open Access)
Available: https://ieeexplore.ieee.org/document/8763960

Koya SATO

February 07, 2018
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Transcript

  1. 2 博⼠論⽂の執筆に関する謝辞 • AWCCの先⽣⽅ • 審査委員の先⽣⽅ • 藤井研究室の皆様 • 特に、共著の稲⽑先⽣(都⽴産技⾼専)や北村優⾏さんを始めとしたCRグループの皆様

    • 王君や市川君、⼩野瀬君、⽚桐君には実験などでお世話になりました • 各種研究会や学会でご議論いただいた皆様 • 匿名の査読者の皆様 • 学振研究員として採⽤、ご⽀援いただいた⽇本学術振興会様 ありがとうございました。
  2. 4 無線トラヒックの増⼤ 利⽤シーンの拡⼤ • Internet-of-Things(IoT), Vehicular-to-everything(V2X), … 無線は今や⽔や電気と並ぶ重要な社会インフラの1つ 2016 2017

    2018 2019 2020 2021 0 10 20 30 40 50 60 Year Exabytes per Month 7 EB 11 EB 17 EB 24 EB 35 EB 49 EB 無線通信の需要は年々指数的に増加 出典: Cisco, “Cisco visual networking index: Global mobile data traffic forecast update, 2016-2021, ” Feb. 2017 (online).
  3. 6 周波数資源確保に対する主な⽅針と本研究のフォーカス 下位レイヤの効率改善による周波数利⽤効率向上 • 限られた送信電⼒で得られる通信品質の改善 • MU-MIMO, full-duplex radio, Non-Orthogonal

    Multiple Access(NOMA), coded MAC, spatial modulation, polar codes, … 超⾼周波数帯の開拓 • ミリ波やテラヘルツなどを活⽤した無線通信 • 広義の意味では可視光通信も 既存の周波数割当て済みシステムとの周波数共⽤ • 既存システムの周波数利⽤率は⾼々20%程度との⼀般的⾒解 • 空き帯域(WS: White Space)を活⽤して新たなサービスを展開する動き 移動通信に適した帯域を新規システムに提供しうる唯⼀の⽅針 →本研究のフォーカス
  4. 7 周波数共⽤の概要 既存割当て帯域の空き帯域を⼆次的に利⽤ 既存ユーザ: f1 [MHz] (PU: Primary User) ⼲渉制御

    ⼆次利⽤ユーザ: f1 [MHz] (SU: Secondary User) PUが通信を⾏わない時間に⼆次利⽤を⾏なう形態もある
  5. 8 周波数共⽤環境における伝搬予測問題 周波数⼆次利⽤時の原則︓PUの通信品質保護 空き帯域推定︓パスロスやフェージング、シャドウイングによる不確定性 • 推定される空き帯域に⼀定のマージンを設定する必要 参考: A. Molisch et

    al., “Propagation Issues for Cognitive Radio, ” Proc. of the IEEE, May 2009. PU ⼲渉制御 SU 実通信エリア 推定誤差の幅 PUの保護を優先 した電⼒制御 SUの通信品質確保に向けた主な課題 • 正確な電波環境推定技術 • 推定結果に基づく通信パラメータ設計
  6. 9 周波数共⽤における電波伝搬予測⼿法 スペクトラムセンシング • SUが具備したアンテナで逐⼀空き帯域状況を観測 • 主に時間軸での空き帯域利⽤時に⽤いられる • フェージングやシャドウイングといった受信電⼒変動への耐性が低い スペクトラムデータベース

    • PUの通信パラメータや通信カバレッジ、周波数共⽤要件といった情報を蓄積 • SU単体でも⼿軽に周波数利⽤に関する⼤局な情報を得られる • データベース⾃体がSUの集中制御型コーディネータとして動作可能 • 活⽤事例︓⽶国でのTVホワイトスペース向けデータベース(※) 近年はデータベース連携型の周波数共⽤が主流になりつつある ※ https://www.google.com/get/spectrumdatabase/
  7. 11 博⼠論⽂の章構成と最終⽬標 ブロードキャスト型のPUと移動端末間の周波数共⽤環境を想定 例︓TVホワイトスペース(TVWS)におけるWi-Fi端末の⼆次利⽤ 実測値の活⽤が周波数共⽤の効率を改善し得ることを⽰す Chapter 2: データベースのアーキテクチャ提案及び周波数共⽤性能の机上検討 Chapter 3:

    テレビ帯域を対象としたデータベース構築実験による精度検証 Chapter 4: データベース連携型のSUの送信電⼒設計法 Chapter 5: 分散的に存在するSU間の伝搬予測の⾼度化とその適⽤効果の検討 PU SUs Chapter 4 Interference Chapter 3 Chapter 5 Chapter 2
  8. 13 従来の距離減衰モデルの例 無線通信の歴史≒電波伝搬に関する研究の歴史 理論的なものから経験則、両⽅を組み合わせたものまで多種多様なモデルが存在 ⼀⽅、近年はこのようなモデルに基づく伝搬予測は限界があるとの指摘も • C.Phillips, D.Sicker, and D.

    Grunwald, “Bounding the error of path loss models, ” in Proc. IEEE DySPAN2011, May 2011. →どんなに複雑なモデルであってもRMSEが8dB程度であることを指摘(2.4GHz, urbanにて) Model Year Friis Freespace 1946 Hata-Okumura 1968 Longley-Rice Irregular Terrain 1982 COST-231 1993 Walfisch-Ikegami 1993 Two-Ray 1994 ITU-Terrain 2001 IMT-2000 2007
  9. 16 データベースの運⽤イメージ PU-Tx PU-Rx データベース 電波環境情報 ⼲渉制御 マージンを加味した 通信エリア 真の

    通信エリア 従来のデータベース SUs 5 G 5 G PU-Tx PU-Rx データベース 電波環境情報 ⼲渉制御 真の 通信エリア 提案するデータベース SUs 5 G 5 G
  10. 17 データ管理の概要 全国の瞬時値群の⼀か所での管理は困難であるため、役割を階層的に分割する Global database Local database Local database on

    node 周波数利⽤の ポリシーなど 通信パラメータの 指⽰ 瞬時値群から得ら れた統計情報 ・瞬時データ ・短期の統計値 … … 観測値群のアップロード 電波環境情報の ダウンロード 観測値の アップロード SUs 5 G 5 G 5 G 5 G 政府などの周波数管理者 (⼤局的な統計情報から 周波数利⽤法を決定) 地域ごとに観測データ を管理
  11. 18 提案するデータベースの適⽤効果の机上検討 既知となる伝搬情報の違いの影響について考える • 従来のデータベース ︓パスロス+分布の形状 • 提案するデータベース ︓パスロス+シャドウイング 周波数共⽤機会をSU-Rxにおける通信路容量の観点から評価

    PU-Rxにおける所望信号電⼒ SU-Txによる⼲渉信号電⼒ PP,Tx, PS,Tx : 送信電⼒ LP, LS, LSU-SU : パスロス WP, WS, WSU-SU : i.i.d. 対数正規シャドウイング (それぞれ標準偏差σP , σS, σS ) SU-RxがSU-Txから受信する信号の電⼒ 推定対象 PU-Tx PU-Rx PRx IRx SU-Tx SU-Rx PS,Rx
  12. 19 推定誤差特性のモデル化 提案⼿法において推定値と真の値が2変量対数正規分布の関係にある点に着⽬ (Chapters 4, 5での数値結果より) PRx とその推定値 の相関: とその推定値

    の相関: PU側の信号の推定誤差の分散値 SU側の伝搬減衰量の推定誤差の分散値 の標準偏差 の標準偏差 PU-Tx PU-Rx PRx IRx SU-Tx SU-Rx PS,Rx ※誤差の分散は提案するデータベース構築法を⽤いて推定可能と仮定 (詳細はChapters 4, 5にて)
  13. 20 周波数共⽤規範とSUの送信可能電⼒ SIR(Signal-to-Interference power Ratio)の確率的保護について考える • ⼀般的なTVWSの議論(※)を参考にした 最⼤許容送信電⼒を満たす条件︓ ※ H.

    R. Karimi, “Geolocation databases for white space devices in the UHF TV bands: Specification of maximum permitted emission levels,” in Proc. IEEE DySPAN 2011, May 2011. SIR︓ 周波数共⽤規範︓ 所望値 所望確率 SU-Txの最⼤許容送信電⼒︓ (PU, SU両⽅に提案: Chapt.5) (PU側のみに提案: Chapt.4) (PU, SU両⽅に従来)
  14. 22 平均通信路容量の理論式および提案⼿法が有効となる領域 SU-Rx側でのSNRが⾼い領域において、 →正規分布 平均通信路容量 (1. PU, SU両⽅に提案⼿法) (2. PU側のみに提案⼿法)

    (3. PU, SU両⽅に従来⼿法) Method 1がMethod 2と同等以上︓ Method 2がMethod 3と同等以上︓ Method 1がMethod 3と同等以上︓ (両⼿法でρP が等しい場合) (σP =σS のとき、 ) ※平均⼆乗誤差平⽅根(RMSE: Root Mean Squared Error)に換算すると、 (※)
  15. 28 告⽰640号との⽐較 ⽇本におけるテレビ放送のエリア設計⽤距離減衰モデルとの精度を⽐較した • 告⽰640号︓シミュレータ(えりあかくべぇ)により計算 • 構築したデータベース︓1回⽬の観測結果に基づき構築されたマップ • 真値︓2回⽬の観測実験により得られた瞬時値群 •

    メッシュサイズ︓10m -80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 Residual Error [dB] CDF 推定誤差のCDF 提案⼿法 告⽰640号 RMSE 提案⼿法 4.27dB 告⽰640号 26.7dB ※参考値︓レイリーフェージング環境における限界 観測を⾏なったエリアは⼗分精度良く場所依存 成分を推定できると考えられる
  16. 29 2, 3章のまとめ 実測値に基づくデータベースを提案 • 移動端末に観測を依頼 • 実測により、site-specificな伝搬特性を⾼精度かつ効率的に推定 提案するデータベースの周波数共⽤に対する適⽤効果を検討 •

    受信信号電⼒の分散が広がるほどSUの許容送信電⼒特性が改善される • 提案するデータベースが周波数共⽤効率を改善しうることを⽰した TV放送波を対象にデータベースの構築実験を⾏なった • 移動端末を⽤いたデータベース構築により、既存のパスロスモデルと⽐較して精度良く電 波環境を推定できることを⽰した
  17. 31 受信信号電⼒の補間推定の必要性と関連検討 提案するデータベースにおける課題 • マップ構築時、観測値が得られないエリアが多数存在 • そのようなエリアに存在するPUも保護する必要 観測値 電波環境マップ(REM: Radio

    Environment Map)の分野で関連検討 • 得られた観測結果からマップ情報を精度良く補間推定 • A. Achtzehn et al., “Improving accuracy for TVWS geolocation databases: Results from measurement-driven estimation approaches,” Proc. IEEE DySPAN, Apr. 2014. • B. Sayrac, et al., “Bayesian spatial interpolation as an emerging cognitive radio application for coverage analysis in cellular networks,” Trans. Emerg. Telecommun. Technol., vol. 24, nos. 7–8, pp. 636–648, Nov./Dec. 2013. 実環境
  18. 32 関連検討 REMの構築⽅法に関する議論の例 • C. Phillips et al., “Bounding the

    error of path loss models,” Proc. IEEE DySPAN, May 2011. • A. Achtzehn et al., “Improving accuracy for TVWS geolocation databases: Results from measurement-driven estimation approaches,” Proc. IEEE DySPAN, Apr. 2014. • B. Sayrac, et al., “Bayesian spatial interpolation as an emerging cognitive radio application for coverage analysis in cellular networks,” Trans. Emerg. Telecommun. Technol., vol. 24, nos. 7– 8, pp. 636–648, Nov./Dec. 2013. 評価指標︓受信信号電⼒の推定精度(RMSEなど) 周波数共⽤環境におけるリソース割当てに関する検討の例 • E. DallʼAnese et al., “Power control for cognitive radio networks under channel uncertainty,” IEEE Trans. Wireless Commun., vol. 10, no. 10, pp. 3541–3551, Oct. 2011. • S. Gong, et al., “Robust power control with distribution uncertainty in cognitive radio networks,” IEEE J. Sel. Areas Commun., vol. 31, no. 11, pp. 2397–2408, Nov. 2013. ⼀般的な仮定︓受信電⼒やその推定精度といった情報が正確に推定できる 本来統合的に設計すべき分野が2つに分断されている (REMの精度がPUの通信品質に影響を与える恐れがあるが、そのような検討が皆無) 本章ではマップの構築精度を考慮したSUの送信電⼒設計法の確⽴を⽬指す
  19. 33 システムモデル︓本章における周波数共⽤モデルの概要 • PU-Tx1台とSU-Tx複数台の周波数共⽤環境を想定 • SU-Txは最寄りのPUの保護エリア端に存在するPUへの⼲渉量を考慮 • 保護対象となるエリアの周辺で予め電波観測を⾏ないマップを構築する x0 R

    [m] xi 電波観測エリア PUの保護エリア 観測地点 SUs RS [m] I dS [m] PU xP P(x0 ) P(x0 ) 所望電⼒ I ⼲渉電⼒ R [m] 観測半径 dS [m] PU-SUs間の距離 RS [m] SUが存在する 円の半径 SU側に対する仮定 • SUの台数は既知(位置は未知) • パスロス係数やシャドウイングの分布は既知 • 最終的な合成⼲渉電⼒は未知
  20. 34 システムモデル︓電波伝搬モデルと周波数共⽤規範 • パスロス+対数正規シャドウイングを考慮 • SUは全端末等電⼒で通信するものと仮定 所望信号電⼒ 合成⼲渉信号電⼒ 送信電⼒ シャドウイング

    パスロス 保護規範 SIR 所望SIR 保護確率 送信電⼒ パスロス シャドウイング 以上の条件のもとSUの送信電⼒PS,Tx の最⼤化を⽬指す 既知である情報 設計対象
  21. 35 システムモデル︓電波伝搬マップの構築 • x0 を中⼼としたエリアN 地点で観測 • 観測値は外部データベースが蓄積 • 観測結果に基づきx0

    での平均受信電⼒値を補間 x0 R [m] xi 観測エリア PUの保護エリア 観測点 空間相関を仮定 観測受信電⼒値 シャドウイングの相関係数 相関距離[m]
  22. 36 補間法︓クリギング補間に基づく受信電⼒値推定 観測値の加重平均から地点x0 における値を補間 P(xi ) ωi : 地点i での測定値

    [dBm] : P(xi )に対する重み係数 (i =1, 2, …, N ) ※対数値に対して直接加重平均 最⼩化: 制約 : ⇒ラグランジュの未定乗数法により最適化 クリギング︓誤差の分散の最⼩化を⽬的にωi を最適化 (不偏性のための制約) セミバリオグラム
  23. 37 補間法︓セミバリオグラムによる誤差の分散値の表現 セミバリオグラム︓2地点間の距離に対するサンプルのばらつきやすさ x1 x2 xN x4 x3 観測地点間の距離|h| [m]

    バリオグラム 参考: N. Crassie, Statistics for spatial data, Wiley-Interscience, 1993. h: 2地点間の差 今回はセミバリオグラム構造を最尤推定に基づく⼿法によりフィッティング (指数型のセミバリオグラムを仮定)
  24. 38 参考︓熊⾕市におけるセミバリオグラムの例 Chapter 3の実証実験で構築したデータベースを⽤いた Area A Area B Evaluation Area

    メッシュ間の距離に応じた関数として表現できる 局所性が存在するため、補間エリア周辺のデータセットを⽤いて都度モデル化す ることが現実的と考えられる Area B Area A All 熊⾕市全体
  25. 40 提案︓補間結果の誤差を考慮したSUの送信電⼒設計 対数正規シャドウイング環境における合成⼲渉電⼒は対数正規分布で近似可能 [1] • I を中央値I [dBm], 標準偏差σsum [dB]の対数正規分布でモデル化する

    SIRの分布 ・中央値 ・標準偏差σk 誤差項 ・中央値 の対数正規分布と予測できる ・標準偏差 [1] A. Molisch, Wireless Communications, John Wiley & Sons, 2012. [2] S. S. Szyszkowicz and H. Yanikomeroglu, “A simple approximation of the aggregate interference from a cluster of many interferers with correlated shadowing, ” IEEE Trans. Wireless Commun., vol.13, no.8, pp.4415-4423, Aug. 2014. ※合成⼲渉電⼒におけるモーメントの計算は[2]に従った 最⼤許容送信電⼒ ・予測したSIRのCDFの形状 ・ の2点を考慮すると… 合成⼲渉電⼒の 平均伝搬損
  26. 41 シミュレーション評価 以下のフローを繰り返す 1. PUの受信電⼒値情報を⽣成 2. 補間エリア周辺のN 地点にて電波観測 3. P(x0

    )を補間推定しその誤差を評価 4. SUs側での許容送信電⼒を計算 5. M 台のSUsが通信を⾏なう 6. SIR特性を評価 x0 R [m] xi ㎮但价偬%㋫㊟ PUの保護エリア 价偬㌙㍱ SUs RS [m] I dS [m] PU xP P(x0 ) 所望SIR Γd [dB] 20 設計アウテージ確率 pout 0.10 PUの送信電⼒[dBm] PTx 30.0 シャドウイングの相関距離 dcor,P , dcor,S [m] 20.0 シャドウイングの標準偏差 σP , σS [dB] 8.0 パスロス係数 ηP , ηS 3.5 SUの台数 M 1000 SUが存在する円の半径 RS [m] 1000 PU-SU間の距離 dS [m] 3,000 シミュレーションパラメータ
  27. 46 4章のまとめ 実測値に基づくデータベースを⽤いたSUの送信電⼒決定法について検討 • クリギング補間を⽤いた電波伝搬マップに着⽬ • 補間時に誤差の確率分布が予測可能な点に着⽬したSUの送信電⼒設計法を提案 • 計算機シミュレーションにより、以下の2点を⽰した。 p

    PUのSIR特性がマップ構築のデータ数に依存しにくい p データ数が増えるほどSUの許容送信電⼒が向上 その他の論⽂内での検討 • 様々な伝搬パラメータによる特性評価 • 誤差の分散の予測精度の改善⼿法 • SU側の伝搬情報に誤差を含む場合の特性と対策
  28. 49 送受信位置が異なるリンク間のシャドウイング相関 送受信者の総移動距離に対し指数的に減衰することが知られている 送信局 受信局 リンク j リンク i 送信局

    受信局 Δd(i,j),Rx [m] Δd(i,j),Tx [m] この空間相関に着⽬した移動を伴うSUs側の伝搬予測について検討を⾏なう W : シャドウイング値[dB] σ : シャドウイングの標準偏差[dB] dcor : 相関距離[m] Z. Wang, E. K. Tameh, and A. R. Nix, “Joint shadowing process in urban peer-to-peer radio channels,” IEEE Trans. Veh. Technol., vol. 57, no. 1, pp. 52–64, January 2008.
  29. 59 シミュレーション評価 P2Pリンクを正⽅形のエリア内にランダムに配置 • 送信者,受信者共に⼀様分布 リンク間の⼲渉は無視 相関距離[m] 20 シャドウイング変動 [dB]

    8.0 距離減衰係数 3.0 最⼤通信半径[m] 50 試⾏回数 10,000 推定リンク 観測リンク 50[m] 50[m] (10m, 25m) (40m, 15m) (0m, 0m) R[m] Tx Rx
  30. 64 本研究のまとめ 周波数共⽤の効率改善について、電波伝搬特性予測の観点から挑んだ • 実観測に基づくデータベースを提案。SUの通信機会の向上が可能であることを理論的に ⽰した • 実証実験により、移動端末を活⽤することで精度よく電波環境が推定できることを⽰した • データベース連携型のSUの送信電⼒決定法を提案。観測地点の数が限られる場合でも周

    波数共⽤規範を満たし、その数が増加するにしたがってSUの送信電⼒を向上可能である ことを⽰した • 移動を伴うSU間の電波伝搬特性の推定法を提案。受信電⼒の予測が精度よく可能である ことを⽰した 本研究成果により新たな周波数資源の開拓が期待できる • セルラシステムなどの⾃システム内の効率改善にも応⽤可能 PU SUs Chapter 4 Interference Chapter 2 Chapter 3 Chapter 5
  31. 65 将来の課題 伝搬予測⼿法全般について • 3次元の伝搬予測への拡張 • 時間軸での統計解析の検討(特に通信状態が時間変動するシステムについて) • 観測端末間の個体差や観測⽅法の違いによる影響の対策 移動端末間の伝搬予測結果を⽤いた周波数共⽤について

    • PUへの⼲渉制約が存在する場合の電波環境情報の測定⼿順の確⽴ • 合成⼲渉量予測⼿法の検討 • 実証実験による評価 その他 • より効率的な電波環境マップの⽣成⽅法の検討(周波数軸での補間など)