Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AI 時代でも温かみのある調査をしたい

Avatar for kash kash
August 27, 2026
450

AI 時代でも温かみのある調査をしたい

ほんまでっか SRE 勉強会 #2 で発表したスライドです
https://honmadekka.connpass.com/event/402696/

Avatar for kash

kash

August 27, 2026

Transcript

  1. $ whoami • kash (id:KashEight) ◦ 呼び名はかしわです • 株式会社はてな SRE

    ◦ システムプラットフォームチーム • 新卒 3 年目 2
  2. ただし… • 任せてて “つまらない” と感じるときがある ◦ 助かるけど、新鮮さに欠ける感じ ◦ もちろん “面白い”

    こともたくさんあるが… • もっと “面白い” ことをたくさんしたい! ◦ これが本音 ◦ 何故 “つまらない” と感じるのか? 7
  3. “つまらない” を深掘り • “つまらない” の例 ◦ ライブラリアップデート ◦ 設計を文書にする ◦

    CI/CD、renovate などの整備 ◦ わかりきったコンフィグを書く • → 答えが既にわかっていてただやるだけのもの 10
  4. AI の仕事と “つまらない” 仕事 • AI に任せられる仕事 ◦ = 答えが既にわかっており、ただやるだけになっている

    ◦ “つまらない” と感じる理由 • AI に任せられない仕事 = “面白い”? ◦ そうでもない ◦ 答えがない、やり方が全くわからないのも “つまらない” 11
  5. “面白い” を深掘り • “面白い” の例 ◦ 人のコードをただ眺める ◦ 使っているライブラリの実装を見る ◦

    他チームの設計がどうなっているか見る ◦ 目的を達成するために複数のやり方を考える 13
  6. “面白い” を深掘り • “面白い” の例 ◦ 人のコードをただ眺める ◦ 使っているライブラリの実装を見る ◦

    他チームの設計がどうなっているか見る ◦ 目的を達成するために複数のやり方を考える • → 自分が知る、見える、理解するができる 14
  7. “面白い” とは • 知る、見える、理解するができる ◦ これらがないと “つまらない” ◦ 必要ないことかもしれないが、わざわざやる •

    このプロセスが温かみのある調査 ◦ これが自分がやりたいことで、今回の本題 ◦ プロセスを分解して見てみる 15
  8. AI を使っているとき • 色々かっ飛ばせる ◦ ここらへん怪しそう → AI に調べさせる →

    判断 ◦ 調べさせる段階であんま見ない ▪ もちろん判断時に確認はするが、大体当たっている • この時点ではまだ “面白い” 部分がある ◦ 判断時に自分で調べるとか、理由を述べさせるとか… 19
  9. AI での “つまらなさ” • “つまらない” ことをやる比重が上がってる ◦ = 答えが既にわかっており、ただやるだけのもの ◦

    難易度は高くないのですぐ任せられる ▪ パッと終わらせようというインセンティブが働く ◦ かつ、“つまらない” ことは無限に出てくる 20
  10. 理論として • Work design/Job design と言われるもの ◦ 古いものだと Job characteristics

    model (JCM) ▪ (Hackman & Oldham, 1976) ◦ 最近のものだと SMART model ▪ (Parker & Knight, 2024) • 仕事に対する心理学的なアプローチがある Hackman, J. R., & Oldham, G. R. (1976). Motivation through the design of work: Test of a theory. Organizational Behavior and Human Performance, 16(2), 250–279. https://doi.org/10.1016/0030-5073(76)90016-7 Parker, S. K., & Knight, C. (2024). The SMART model of work design: A higher order structure to help see the wood from the trees. Human Resource Management, 63(2), 265–291. https://doi.org/10.1002/hrm.22200 22
  11. 体感とモデル • 温かみのある調査をモデルと当てはめてみる ◦ Stimulating → 色々な手法で考え、実行するので刺激的 ◦ Mastery →

    どうしてやったのか自分自身で理解できる ◦ Autonomous → 自分の手でやることで自律的にできる ◦ Relational → 人に教えることで関係を強くできる ◦ Tolerance → 一度理解することで負荷を下げる 25
  12. AI 時代において満足度を高めるには • AI に任せるのを意図的に止める ◦ 単純作業ばかりだと Stimulating が下がる ◦

    ただやればいいだけの場合は Mastery、Autonomous が 下がる • 自分の手でやってみる ◦ 例えば AI の出力を手で再検証することで Stimulating、 Mastery、Autonomous を高める 26
  13. まとめ • 温かみのある調査をしたい ◦ = 知る、見える、理解するのプロセスを達成したい ◦ これができると “面白い” と感じる

    • “面白い” = モデルにおける因子が高い ◦ 因子が低くなると “つまらない” と感じる ◦ なので、意識的に調整しないと満足度が低くなる 27