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AIを活用し、今後に備えるための技術知識 / Basic Knowledge to Utili...

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September 05, 2025

AIを活用し、今後に備えるための技術知識 / Basic Knowledge to Utilize AI

2025年9月5日(金)に開催されたDevelopersIO 2025 FUKUOKAでの登壇資料です。
https://classmethod.connpass.com/event/362962/

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  1. 2025/09/05 2 自己紹介 • きしだ なおき • LINEヤフー • X(twitter):

    @kis • blog: きしだのHatena • (nowokay.hatenablog.com) • 「プロになるJava」というJavaの本を書いてます
  2. 3 AIのコーディング能力があがっている • AIのムーアの法則 • 50%の確率で成功するコード量は7ヵ月で2倍 by METR • 「人が1ヶ月かかるようなタスクを50%の成功率でこなせるようになる

    のは2029年後半から2031年初頭」(岡野原さん) • Claude Codeイイゾと思って たら、Codex CLIがもっと よくなった • コードはAIが書く? • エンジニアどうしよう?
  3. 4 AIをうまく使うために仕組みを知る • AIは無限には賢くならない • AIは使い方によって能力が決まる • うまく使えば高い能力を発揮する • 仕組みを知ってうまく使う

    • なんでもできると期待して、できないことをやらせようとしても無駄 • 仕組みを知っていれば、どうやれば良い返答が引きだせるかもわかる • 仕組みを知っていれば、何ができないかもだいたいわかる • AIは能力をブーストするツール • だれでも同じことができるようになるわけではない • むしろ差が開いていく
  4. Transformer • 2017にGoogleが発表 • Attention is All You Need •

    アテンション • 文章中の単語がどの単語を注目しているか • O(n^3)
  5. Function Calling • LLMから外部関数を呼び出す • OpenAI、Google、Hugging HaceはFunction Calling • Anthropic、AWSはTool

    Use • AIが幅広い機能をもつようになった • MCP • JSON-RPCを使ってリモートでFunction Calling • MCPサーバーは状態を持つので、JSON-RPCによる分散オブジェクト
  6. Reasoningと推論時スケーリング • CoT(Chain or Thought) • 「段階的に考えて」 • ユーザーに応答を出す前に考察過程を入れる •

    推論時にリソースを使うことでも 思考力がスケールする • 推論時スケーリング
  7. コンテキストエンジニアリング • コンテキストが必要な情報だけ持つように管理する • コンテキストは汚れに弱い • 関係ありそうで関係ない情報があると性能劣化 • まったく関係ない話が混じると逆に性能よくなるという説も •

    長コンテキスト対応といっても性能出るのは30Kトークンくらい • アテンションはO(n^3)なので長くできない • ウィンドウなどなんらか範囲を限定してる • 学習データがそんなに長くない
  8. エンジニアがやるべきことは? • AIの仕組みを知ろう • AIを制御していい仕事をさせようと思ったら仕組みを知るほうがいい • コードをちゃんと書けるようになろう • AIが書いた大量のコードを片付けるには生半可な「原則」では無理 •

    言語機能、アルゴリズムを押さえて効率よくコード整理を • 上流工程を知ろう • 要件をまとめてAIに伝える、AIのコードを正しく検査する • 結論 • やるべきことが増えました。