Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Golangci-lint v2爆誕: 君たちはどうすべきか
Search
Takuto Nagami
April 24, 2025
Programming
1
590
Golangci-lint v2爆誕: 君たちはどうすべきか
2024/4/25 Go Connect #6にて登壇した際の資料です。
Takuto Nagami
April 24, 2025
Tweet
Share
More Decks by Takuto Nagami
See All by Takuto Nagami
Gophers EX: What We’ve Been Up To in Feb–May 2025 / 2025年2~5月 Gophers EX活動報告書
logica0419
0
69
Gophers EX プロジェクト説明
logica0419
2
28
HA K8s Clusterのスタンダードが覆る!? Cilium 1.18の🔥激アツ🔥新機能
logica0419
0
190
External SecretsのさくらProvider初期実装を担当しています
logica0419
0
290
え!! 日本国内でGo言語のバイリンガル勉強会を!?
logica0419
2
300
プロポーザル一次〆切に向けて
logica0419
1
68
「海外登壇」という 選択肢を与えるために 〜Gophers EX
logica0419
1
2.9k
Nekko Cloud、 これまでとこれから ~学生サークルが作る、 小さなクラウド
logica0419
2
3.6k
Proposal Challengers 2025 募集説明会
logica0419
1
43
Other Decks in Programming
See All in Programming
新メンバーも今日から大活躍!SREが支えるスケールし続ける組織のオンボーディング
honmarkhunt
5
7.6k
AIともっと楽するE2Eテスト
myohei
7
2.7k
状態遷移図を書こう / Sequence Chart vs State Diagram
orgachem
PRO
1
120
Result型で“失敗”を型にするPHPコードの書き方
kajitack
5
920
ruby.wasmで多人数リアルタイム通信ゲームを作ろう
lnit
3
490
Flutterで備える!Accessibility Nutrition Labels完全ガイド
yuukiw00w
0
160
AI駆動のマルチエージェントによる業務フロー自動化の設計と実践
h_okkah
0
170
PicoRuby on Rails
makicamel
2
130
10 Costly Database Performance Mistakes (And How To Fix Them)
andyatkinson
0
400
A full stack side project webapp all in Kotlin (KotlinConf 2025)
dankim
0
120
イベントストーミング図からコードへの変換手順 / Procedure for Converting Event Storming Diagrams to Code
nrslib
2
850
Composerが「依存解決」のためにどんな工夫をしているか #phpcon
o0h
PRO
1
270
Featured
See All Featured
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
367
26k
Let's Do A Bunch of Simple Stuff to Make Websites Faster
chriscoyier
507
140k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
55
5.7k
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
357
30k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.7k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
332
24k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
58
9.4k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
29
9.6k
BBQ
matthewcrist
89
9.7k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
331
22k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
It's Worth the Effort
3n
185
28k
Transcript
logica X: @logica0419 GitHub: @logica0419 Golangci-lint v2爆誕: 君たちはどうすべきか
自己紹介 • 永見 拓人 (logica) • 千葉工業大学 情報科学部 情報ネットワーク学科 4年
• ネットワークコンテンツ研究会 所属 ◦ 数人の自宅サーバーをVPNで繋いでクラウド基盤 作ろうとしてます • Gophers EXプロジェクト主催 ◦ 是非皆さんチェックして下さい
Gophers EXとは? • 日本Goコミュニティの海外進出を手助けする取り組み • EXに込められた意味 ◦ Overseas EXpansion (海外進出)
◦ EXpress (急行 = 最速で挑戦できる足掛かりを作る) ◦ EXperiment (実験的な取り組み)
Gophers EXの目標 • 最終目標 ◦ 日本Goコミュニティにおける海外カンファレンス 登壇者を増やす • 中間目標 ◦
日本Goコミュニティにおける海外カンファレンス 参加者を増やす ◦ 日本Goコミュニティから海外に挑戦するプロポーザ ルの量・質を共に高める
やっている施策 • Proposal Challengers (第一回は実施済み) ◦ 国際カンファレンスのプロポーザル挑戦を応援 ◦ ピアレビュー会や英語話者のレビューを提供 •
COEFL Go-JP ◦ 日本国内でのバイリンガル勉強会開催 ◦ 多分5月末に第一回を開催します、続報を待て • 海外カンファレンスツアー ◦ 海外カンファレンスに日本人が固まって行く
Golangci-lint v2 爆誕
2025-03-23 v2.0.0 リリース https://ldez.github.io/blog/2025/03/23/golangci-lint-v2/
主な変更内容 - linter • defaultオプションでベースを選択するように ◦ standard / all /
none / fast ◦ default + enable / disableというシンプルな選択 ▪ enable-all / disable-allの混乱が無くなった • linters-settingsが統合された ◦ linterとlinters-settingsが同列な不自然さの改善 • 設定ファイルの構造変更については、golangci-lint migrateで簡単に対応可能
主な変更内容 - relative-path-mode • ファイルパス関連の処理は、今まで全てgolangci-lint を実行したディレクトリ基準だった ◦ 出力に表示されるパスとか、excludeとか ◦ この設定はv1の最後で
run.relative-path-mode を 使って設定可能になっていた • v2ではデフォルトが設定ファイル基準に ◦ run.relative-path-mode のデフォルト設定が変更 という扱い
主な変更内容 - golanci-lint fmt誕生 フォーマッターの宣言的管理 • 設定ファイルにて、formatterオプションに使うフォー マッターのリストとその設定を記述 ◦ linterと同じ感じで設定できる
• golangci-lint fmtで、宣言したフォーマッターを実行 ◦ golangci-lint runではフォーマッターは走らない • 今までリンターでやってたことを、フォーマッターでも やろうというだけ
主な変更内容 - 数々のフラグの削除 • CLIのフラグが新しい形式に移行 ◦ 特にoutput周りは大きく変更された ◦ excludeに関してはフラグでの設定が不可能に •
このフラグ削除によって、多数のツールが破壊的な影響 を被ることに ◦ この後話します
これらの変更がrc無しで 一気に新バージョンとして リリースされた 破壊的変更が大量にあったので、移行期間は欲しかった…
唐突に破壊されたツール群
なぜそのままv2を使えなかったのか • golangici-lintは設定ファイルをフラグで上書きできる • 多くのツールでは、パースしやすい出力形式にするため フラグを使って設定を上書きしていた
代表的な犠牲者たち • GoLand
代表的な犠牲者たち • reviewdog / action-golangci-lint ◦ こいつはlatestを自動的に使うので更にひどかった
代表的な犠牲者たち • vscode-go (VS Code Go公式拡張機能)
という訳で、vscode-goの golangci-lint v2対応を やりました ここからは僕が入れた変更についてのお話
extension/src/goLint: adding golangci-lint-v2 to lintTool
現在の状況 • go.lintTool オプションでgolangci-lintを選択すること で使える • golangci-lintは Go: Install/Update Tools
コマンドで インストールできる ◦ go installを使ってインストールされる
方針 • 基本的にフラグを入れ替えれば動く ◦ golangici-lintのバージョン検知してフラグ出し分け れば良さそう? • メンテナー: 拡張機能のオプションでv1使うかv2使うか ワークスペースごとに切り替えれるようにしたい
◦ lintTool にv2用の新しいオプションを作る ◦ v1とv2のバイナリが同居する必要がある
最終的な実装内容 • 新しい installable tool: golangci-lint-v2 ◦ 一時ディレクトリにgolangci-lintとしてgo install した後、名前を変えて
GO_BIN に移動させる • 新しい lintToolオプション: golangci-lint-v2 ◦ $PATH 内のgolagnci-lint-v2バイナリを実行 • lintToolオプションの改変: golangci-lint ◦ バージョンを検出してフラグを切り替える
vscode-go の v0.47.2 で ついにリリースされました! 皆さんぜひお試しを〜 「プレリリースバージョンへの切り替え」で使えます
golangci-lintを使っている あなたはどうすべきか
ひとまず調べよう • 使っているツールが対応してるか ◦ エディタ / IDE ▪ GoLandはまだ対応してません ◦
CIツール ◦ その他自家製のスクリプトとか • 対応していなければひとまずv1を使い続けてOK
使っているツールが対応していたら • 手元の golangci-lint を v2 にアップデート • golangci-lint migrate
を実行 ◦ 設定ファイルがv2仕様に更新される • ツール / それらの設定をアップデート • スクリプト等でフラグを使っているなら、特別な事情が ない限り全て設定ファイルに移行 ◦ 必ず対応する項目があるはず ◦ golangci-lint run だけで済むように
まとめ
みんな、golangci-lint v2 使ってくれよな! 今回の一連に関して、golangci-lintのメンテナーと GohperCon UKにプロポーザルを出す予定です、お楽しみに
ありがとう ございました Gophers EXに興味あれば ぜひ話しかけて下さい