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あなたの言葉に力を与える、演繹的なアプローチ
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Takuto Nagami
October 13, 2025
Education
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230
あなたの言葉に力を与える、演繹的なアプローチ
2025/10/13 traPavilionにて登壇した際の資料です。
Takuto Nagami
October 13, 2025
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Transcript
Takuto Nagami @logica あなたの⾔葉に ⼒を与える、 演繹的なアプローチ
始める前に: 前準備
コミュニケーションに 苦手意識はありますか?
「コミュニケーションを 向上させる方法」を 学んでみたことは?
コミュニケーションの向上は“面倒”
コミュニケーションの向上は“面倒” • 見た目 (第一印象) を変える
コミュニケーションの向上は“面倒” • 見た目 (第一印象) を変える • 喋る速さ・大きさ・トーン (しかも時間ごとに変化)
コミュニケーションの向上は“面倒” • 見た目 (第一印象) を変える • 喋る速さ・大きさ・トーン (しかも時間ごとに変化) • 喋る内容を考える
コミュニケーションの向上は“面倒” • 見た目 (第一印象) を変える • 喋る速さ・大きさ・トーン (しかも時間ごとに変化) • 喋る内容を考える
etc... やってられるか!!
コミュニケーションの向上は“面倒” • でも、これらを特に面倒がらずやってる人はいる ◦ なぜ我々にとって面倒なんだろう?
コミュニケーションの向上は“面倒” • でも、これらを特に面倒がらずやってる人はいる ◦ なぜ我々にとって面倒なんだろう? ↓ 理論的な納得感が無いから だと僕は考えた
プラクティスの詰め込み = 面倒? • コミュニケーションに限らず、様々な「一般常識」分野 がプラクティスの詰め込みで教えられる ◦ 上手く発表する方法 ◦ ビジネスマナー
◦ 就活 などなど... • 「何故」のないプラクティスの羅列は納得感が無い ◦ 理論的な思考が得意な人は苦痛を覚えやすいのでは
納得感を 生み出すために
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 個々の事象
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 法則
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 人は哺乳類
法則
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 人は哺乳類
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 人は哺乳類
Aは 哺乳類 個々の事象
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 人は哺乳類
Aは 哺乳類
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 人は哺乳類
Aは 哺乳類 Bは 哺乳類
我々はどっちが得意? • 我々 = 理系大学生/大学卒とおく • 理系科目は(研究に入るまでは)基本演繹の繰り返し ◦ 物理とか顕著 ▪
法則を知る → 法則を使って式を立て計算 ◦ 現代文とかは帰納的? ▪ 文章は全て個別事象 • 総じて見ると、演繹的な考えが得意な人が多そう
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 人は哺乳類
Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 プラクティス (個々の事象)の 詰め込みを
思い出そう: 帰納と演繹 帰納 演繹 人は哺乳類 Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 人は哺乳類
Aは 哺乳類 Bは 哺乳類 演繹的に 考えたい!
演繹的な考え方をすると 今まで億劫だったものに 納得感が生まれるかも? もちろん法則を見つけるのは難しい。そのために話してる
例: コミュニケーションを 演繹的に考える
コミュニケーションの“法則” コミュニケーション = 人へのメタ読みの繰り返し • 相手に自分の思っていることが正しく伝わり、なるたけ 不快にさせないのが目標 • 自分が持っている考え/言葉の中から、相手対して最適 なものを選び、出し続ける
• 相手の話を聞くことで、選ぶ基準を変え続けるフィード バックループ
コミュニケーションの“法則” • RPGで例えられるんじゃないか?
コミュニケーションの“法則” • RPGで例えられるんじゃないか? 自分を知る
コミュニケーションの“法則” • RPGで例えられるんじゃないか? 相手を知る
コミュニケーションの“法則” • RPGで例えられるんじゃないか? 適切な武器を 選ぶ
自分を知る • RPGでいうステータス表示 ◦ どんな話題について話せるのか ◦ どのくらいの言葉遣いを使い分けられるか ▪ ここは武器の部分 ◦
相手からどのように見られているか ▪ これはジョブ/ロールの部分 • 良いところも悪いところも含め、正確に自分を知る ◦ 人の話も参考にしてみよう
相手を知る • 「人の考えてることなんかわからないじゃないか!」
相手を知る • 「人の考えてることなんかわからないじゃないか!」 そんなことは 無いぞ!!
中高の先生がよく褒めていそうな 生徒はどちらですか?
中高の先生がよく褒めていそうな 生徒はどちらですか? 「中高の先生」 という人物像を それなりに 理解している
まず偏見から始めよ • 偏見で物を語るのは良くないが、偏見は人を知る第一歩 • 偏見はただの統計 ◦ 「こういう人はこう」というデータの寄せ集め ◦ あるカテゴリの人が多く持つ特徴を無意識に抽出 •
直接言うのではなく、「何を言うか」の判断基準として 偏見を使うのは普通の話 ◦ 人が何を思っていそうか、偏見から推測する • 相手の反応を見て偏見をアップデートしていこう
適切な武器を選ぶ • 適切 = 「こう伝わってほしい」を相手に認識させる ◦ コミュニケーションの進み方を操作する • 胸を張って堂々と、間を持つと… •
背を丸めて早口だと… • 自分の理想に合わせ、伝え方を適切に選択
自分はこのように コミュニケーションを 法則化している 皆さんも参考にしてもらえれば
気づいていましたか? • このプレゼンテーションは、ずっと皆さんに対してメタ 読みをした内容になっていました ◦ 最初に顔を上げさせたのは… ◦ 帰納と演繹について軽い説明しかしなかったのは… ◦ RPGを例に挙げたのは…
◦ そもそもコミュニケーションについて話したのは…
おわりに
自己紹介 • Takuto Nagami (logica) • 20B • 千葉工業大学 情報科学部
情報ネットワーク学科 4年 • GoとKubernetesのコミュニティにいます • traP時代にやっていたこと ◦ SysAd班・サ班・グラ班デ部 ◦ traQ バックエンドメンテナー
ありがとう ございました 参考になれば幸いです