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Snowflake Summit 2025全体振り返り / Snowflake Summit ...

Snowflake Summit 2025全体振り返り / Snowflake Summit 2025 Overall Review

DataOps Night 特別編 ~Snowflake Summit 2025振り返り会~
https://finatext.connpass.com/event/358431/
にて

Snowflake Summitの全体の発表内容、個人的な注目ポイント、引っかかったポイントなどを話します。 また、サミットで発表されたSnowflake新機能だけではく、Summit全体の体験(観光含む)も紹介します。 Summitの盛り上がりをお伝えします!

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k.muguruma

June 26, 2025
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  1. © Finatext Holdings Ltd. • むぐるまです • 株式会社ナウキャスト所属 ◦ データエンジニア/データプラットフォームエンジニア

    ◦ 社内のデータ基盤のエンハンス・顧客向けデータ基盤構築支援など ◦ webエンジニア出身 • 北海道・札幌在住 ◦ 山とスキーが好き • X: @mt_musyu 1 自己紹介 六車 光貴
  2. © Finatext Holdings Ltd. アジェンダ • Snowflake Summitとは? • Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト

    • 個人的注目ポイント • サミット全体の体験とサンフランシスコでの思い出 • まとめ 2
  3. © Finatext Holdings Ltd. 4 Snowflake Summitとは? • 開催概要と規模 ◦

    2025年6月2日〜5日、サンフランシスコで開催 ◦ Global:20,000以上、APJ:750以上、Japan:300以上 の参加者 ◦ 会場は「ロックコンサートのよう」な活気とエネル ギー • 主要な発表内容: ◦ 「主要な製品発表、深掘りセッション、顧客事例、 パートナーショーケース」など 概要
  4. © Finatext Holdings Ltd. 5 Snowflake Summitとは? • 2回目の参加4名、初参加9名 •

    現地から速報としてテックブログを投稿 ◦ 期間中26本の記事を投稿 ◦ こちらからぜひ! ナウキャストからは総勢13名が参加!
  5. © Finatext Holdings Ltd. 6 Snowflake Summitとは? キーメッセージ • 「データがより多くを成す

    (Snowflake is the place where data does more)」 • 「簡単、接続され、信頼できるものになるべき (data AI should be easy connected and trusted)」 ◦ Easyはあらゆるところで語られていた • 「複雑性はリスクを産み、複雑性はコストを産み、複雑性は摩擦を産む。だからこそ、私たちは シンプルさを、製品の設計、 そして Snowflake の設計の中心に据えている(That’s why we hold simplicity at the heart how we design products, how we design Snowflake)」 • 「AIとアプリケーションの未来構築(Build the Future of AI and Apps)」
  6. © Finatext Holdings Ltd. 8 Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト Platform Keynoteで発表された内容 • BETTER

    ECONOMICS(コストマネジメント) • GOVERN ALL DATA(データガバナンス・セキュリティ強化) • INTEGRATE ALL TYPE OF DATA(データ統合・データパイプライン) • DELIVER MORE BUSINESS IMPACT(ビジネスインパクト) • GET FASTER INSIGHTS(AIを使った分析支援) • LEVERAGE AI WITH OUR DATA(セマンティックモデル機能) • ACCELERATE BUSINESS GROWTH WITH AI AGENTS(AI Agent機能)
  7. © Finatext Holdings Ltd. 10 Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト GOVERN ALL DATA(データガバナンス・セキュリティ強化) •

    Automatic propagation of user-defined tags(GA) • Role-Based Access Control for Cortex LLM Models(GA) • External Metadata Management(Private Preview) • copilot for horizon catalog(Private View) • その他認証機能のアップデート
  8. © Finatext Holdings Ltd. 11 Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト INTEGRATE ALL TYPE OF

    DATA(データ統合・データパイプライン) • Snowflake OpenFlow(一部GA) • Snowpipe Streamingの強化(Public Preview) • dbt Projects in Snowflake(Public Preview)
  9. © Finatext Holdings Ltd. 13 Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト GET FASTER INSIGHTS(AIを使った分析支援) •

    Gen 2 Warehouses(GA) • Data Science Agent(Private Preview) • Cortex AISQL(Public Preview)
  10. © Finatext Holdings Ltd. 14 Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト LEVERAGE AI WITH OUR

    DATA(セマンティックモデル機能) • Semantic Views(GA), Semantic SQL(Public Preview) • Cortex Knowledge Extensions (GA)
  11. © Finatext Holdings Ltd. 15 Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト ACCELERATE BUSINESS GROWTH WITH

    AI AGENTS(AI Agent機能) • Cortex Agents(GA) • Marketplaceでの生成AIアプリ(Private Preview) • Snowflake Intelligence(Private Preview) • Snowflake Copilot inline(Public Preview)
  12. © Finatext Holdings Ltd. 16 Snowflakeの新機能と主要な発表ハイライト まとめ • コスト最適化とガバナンスの強化 ◦

    Adaptive ComputeやSpend Anomaliesなど、コスト管理の自動化・最適化 ◦ データガバナンスとセキュリティの強化(タグの自動伝播、RBAC強化など) • データ統合基盤としての進化 ◦ Snowflake OpenFlowによる包括的なデータ統合 ◦ dbt Projects in Snowflakeによる開発効率の向上 ◦ Snowflake Postgresの提供によるOLTP領域への進出 • AIファーストな機能拡充 ◦ Cortex AISQL、Semantic Views/SQLによるAIとデータの橋渡し ◦ Data Science Agent、Cortex Agentsなど、AIを活用した開発・分析支援 ◦ Snowflake Intelligence、Copilot inlineによる直感的なユーザー体験
  13. © Finatext Holdings Ltd. 18 個人的注目ポイント データのELTは(ほぼ)Snowflakeのネイティブ機能だけで実現できる • Openflowとdbt Projects

    in Snowflakeが 出たことにより、Snowflakeのネイティブ 機能だけでELTが実現できる • 従来では他のSaaS製品、クラウドサービ ス、などを使わないとスケーラブルで運用 負荷の少ないELTパイプラインは作れな かった • 今回のupdateにより、とりわけデータ基盤 初期段階で求められる「small start, quick win」をSnowflakeを入れさえすれば実現で きる
  14. © Finatext Holdings Ltd. 19 個人的注目ポイント ただし、Openflowには不安もある・・・ • OpenflowはApache NiFiベースに作られてお

    り、画面構成、操作感はレガシーを感じる ◦ かつメンテナンスが難しいという話もよく聞 く ◦ SnowflakeはUI/UXが良いというのが売りの はずなのに悪目立ちする • Snowflakeとして構造化データだけでなく、非 構造化データを取得する機能をネイティブに動 かすために買収しやすかったDatavoloを取り込 み、DatavoloがApache NiFi使っていたため、 こうなったのか • 今後、Snowflakeはデータ取得周りの機能はい けてる完全に新しいものを作るかもしれない
  15. © Finatext Holdings Ltd. 20 個人的注目ポイント Snowflake PostgresでSnowflakeが「One Platform」になる •

    分析用途とOLTPの統合、HTAP(Hybrid Transactional/Analytical Processing)はト レンド ◦ 業務用のDB(Oracle, Auroraなど)と分析用のDB(Snowflake, Redshift, Databricksな ど)が分かれているの非効率じゃない?なら統合しよう!という流れ • その中でSnowflake Postgresで分析用のDBとして強いSnowflakeDBとの統合がより簡 単になる(と思われる)。SPCSと組み合わせてSnowflakeで業務システムを作れる!? ◦ →これぞ「Build the Future of AI and Apps」が示すものではないか • Snowflake PostgresはSnowflakeが買収したPostgreSQLのコントリビューターとして も有名なCrunchy Dataのメンバーが行っており、OSS PostgreSQL互換のDBを構築中 とのこと • まだ情報が少ない(開発中)なので注目していきたい ◦ ちなみにDatabricksもOSS版Auroraとして注目されていたNeonを買収してフルマネージドの Postgresデータベースをホストする機能である『Lakebase』を発表した。
  16. © Finatext Holdings Ltd. 21 個人的注目ポイント Snowflake Semantic Layerが核になる •

    今後データに対する問い合わせはBIツールやSQLだけでなく、AIを 使ったビジネスユーザーの問い合わせが増えてくる ◦ 今まではBIツールを構築できる, SQLを書けるエンジニア、 データのことをよく理解したユーザーがデータの問い合わせ を行ったが、この範囲が広がる ◦ →データの民主化と言えば聞こえが良いが、データの解釈に 差が出てしまい、正しいデータ利活用ができなくなってしま う可能性がある • そこで今注目されているのが、Semantic Layer ◦ データとビジネスユーザーの中間に位置する、複雑なデータ を理解可能なビジネスの概念に変換・翻訳するレイヤー • このセマンティックレイヤーはデータに近いところにおくとSSoT として管理しやすいと考えているので、DWHであるSnowflakeが ネイティブでSemantic Layerを持つのは合理的 ◦ Snowflake Semantic Layerを介してBIもAIも同一のデータの 解釈ができる
  17. © Finatext Holdings Ltd. 23 サミット全体の体験とサンフランシスコでの思い出 サンフランシスコという街 • 20:00くらいまで明るい •

    乾燥していて、日差しは強い ◦ サングラス・日焼け対策必須 ◦ ただ日陰は涼しい。過ごしやすい • 夜になるとやばい雰囲気・・・ ◦ 特に「テンダーロイン」、「(大通り以外の)SOMA」 • 街中は全体的に臭い • Waymo(完全自動運転タクシー)が日常に溶け込んでいる
  18. © Finatext Holdings Ltd. 27 まとめ • Snowflake Summitを通して、「Easy」, 「Simplicity」にデータを管理し、

    「Build the Future of AI and Apps」できるプラットフォームとしてSnowflakeが 進化していることを実感した • モダンデータスタックから、またOnePlatformに戻りつつある傾向をひしひしと 感じた • 冷静にSnowflakeの機能を他社製品・プラットフォームと比較しながら合理的な技 術選定をしていきたい • Snowflake Summitはとてもおすすめです