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投資戦略202308

Pragmaworks
August 02, 2023
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 投資戦略202308

Pragmaworks

August 02, 2023
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  1. 続・金融引き締め局面の投資戦略 PWのポートフォリオ構築のための投資戦略骨子を確認します。 ◦経済情勢と大局観 2022年はここもと見られなかった本格的なインフレが確認され、グローバルな金融政策の引き締めと経済成長ペースの鈍化がテーマとなり、種々のアセット クラスが下落しました。しかし、2022年終盤以降米国でインフレがピークを打ちつつあり、今後は景気や実体経済の悪化との天秤を勘案して金融政策が決定 されていくと考えられます。2023年前半、金利が高止まっている間は債券投資の実行に有利な局面。一方で、2023年後半に金融緩和の累積的影響による 景気減速が実現してくる段には、AT1(優先株式預託証券、CoCos)をはじめとするリスクアセットに好機が訪れると考えられます。 従って2023年前半は、経済成長ペースの鈍化の可能性等を踏まえ、景気サイクルの終盤を意識しながらディフェンシブなポートフォリオ運営を実施。2023年 後半戦のリセッションリスクに対応できるよう、ポジションはやや軽め、高クオリティ銘柄でキャッシュフローをしっかりと確保することを推奨します。 ✓

    長期的には2023年の下げ相場 は良い買い場と考える。 ✓ まだしばらくインフレ指標次第で 株価のUp or Downが続く可能 性が認められるが、昨年から続 く金利の引上げは最終局面に 入りつつあるという「Big Picture」を持つことが重要(つま り株式にはプラス要因)。 ✓ 銘柄選択の基本スタンスとして は、構成銘柄の幅広さ、米国市 場を代表する優良銘柄の組入 状況及び過去のリスクリターン を勘案し、S&P500指数に比重 を置くことを推奨。 ✓ ハイパーグロースや赤字決算 のハイテク企業は、金融引締が 未だ継続していることに配慮し、 新規及び追加投資は時期尚早。 投資をする際は、先行投資型の 赤字体質企業は避け、既に黒 字化している高収益体質企業を 選別。 株式 債券 通貨 オルタナティブ 1. 金利 ✓ 米10年利回りは経済指標に応じて レンジで推移(やや下方バイアス) ✓ 短期金利は高水準で推移 ✓ 超長期については水準次第 2. クレジット ✓ ポートフォリオのインカムゲインを 維持するパーツとして利用 ✓ 短期のシニア、Tier2劣後債の活用 ✓ 長期の高クオリティ銘柄の活用 ✓ 景気後退時に時間分散・円ベース 単価を勘案しながらAT1を仕込む 3. デュレーション ✓ 攻防安定的な年限は3-5年ゾーン ✓ 長期の年限は戦術的な投資対象 ✓ ポートフォリオとしては緩やかなラ ダーを構成 4. セクター・エリア ✓ 新興国については、米金利の高止 まりによる相対的な魅力低下、イン フレリスク・取引コスト等の観点から 引き続き慎重な見方 ✓ 2023年は日銀新総裁就任、また 米国インフレ動向により、日米両 国の金融政策の転換が想定さ れるため上下に大きくぶれる可 能性がある ✓ ドル建て資産を購入するために 必要なUSDの手当てについては、 購入する資産から得られる中長 期的なリターンと、円高リスクと の見合いを検討 ✓ 日銀要因で円高進行するタイミ ングではドル買いの好機 ✓ 環境に応じて、ドルを購入するタ イミングは分散する ✓ 新興国通貨は基本的に保有しな い 1. REIT ✓ 日本は個別銘柄、米国はイン デックス投資、私募REITの場合 はファンド活用 ✓ 絶対水準に割安感がないため、 選別的に検討 2. コモディティ ✓ 基本的にキャッシュフローを生み 出さない資産には投資しない 3. ヘッジファンド ✓ ヘッジファンドの銘柄を見て一部 検討 ✓ 流動性と残高に留意しつつファン ドマネージャーを吟味する 4. プライベートエクイティ投資 ✓ 米国PEマーケットにおける、ミド ル~レイトステージの有望な企業 へ投資は引き続き検討 仕組債 ✓ 円建てのニーズに対しては私募 SB, CLNの活用を検討 Pragmaworksの投資戦略骨子
  2. 投資戦略(株式) 株式(Equity) ①足元のテーマ ②方向感 12 ③投資戦略 1. 金利の引き上げは最終局面に入りつつある。2022年に始まった利上げ は、75bpsの引き上げが連続4回行われるという、米国建国史上空前絶 後とも思われる急激な金融引締めであったが、これがようやく停止する

    見通し。この先もマーケットのボラティリティは見られるであろうが、この 様な、「Big Picture」を頭に入れておくことが重要。 2. 米国銀行における商業用不動産融資ポートフォリオに潜むリスク(不良 債権問題) 3. MMF残高は依然過去最高水準。⇒投資に向かう大量の実弾をバック ヤードに控えた状態(潤沢な待機資金が米国株を下支えする期待)。 4. 先物取引も歴史的なショート超過(空売り超過)。⇒理論上、どこかのタ イミングで膨大な買戻しが入る。 1. ウォール街で悲観的な米株式相場の見通しを再考し直す動きがあり、 絶好のチャンスを逃す不安(機会損失を被るリスク)が広がっていると して、年末の目標株価を上方修正するアナリストが増え始めている。 2. 一方で、第2四半期はこれまでのところGAFAMなどビッグテックの決算は 強く、米国GDPも前期比予想1.8%に対して2.4%、個人消費も予想1.3%に対 して1.6%と、米国経済の底堅さが現れている状況。強すぎる経済がインフ レのぶり返しを連想させてか、米国10年債利回りは4%前後の高水準を推 移しており、再び手の付けられない金利上昇が起こるリスクが気にかかる。 順張り投資は避けたいところ。 【原則】 1. 強固な参入障壁を持ち、決算が順調な会社はホールド(相場全体が崩 れても、決算に問題ない限り売却しない)。 2. もし決算をミスした場合、そのミスの内容を確認することが重要。一過 性の要因で決算が不調だった場合はホールドを継続。 3. インフレのピークアウト及びそれに伴う金融引締めの最終局面に入り つつあり、株価の大底は打ったと思われるものの、引き続きインフレ動 向及び企業業績に警戒を要するため、タイミングを分けて購入。 4. 株式市場全体の下落に連れて優良銘柄も下落している局面は、それ ら優良銘柄を購入する好機であるため積極的に購入する 【具体的戦略】 1. 米国株式は既に大底は打っていると判断。上値を追うことなく、安値圏 で推移しているタイミングで、SP500連動のETF購入(構成銘柄の幅広 さ、米国市場を代表する優良銘柄の組入状況、及び過去のリスクリ ターンを勘案)を推奨。 2. 9月前後は例年相場が比較的弱い時期とされ、昨年から続く状況を総 合的に勘案すると、この間に大きく下がったタイミングは分散投資の好 機と考える。 3. ハイパーグロース銘柄への投資再開はFRBのハト派転換を確認して からでも十分値幅を狙える。 株式投資の原則 株式投資は、投資先の事業の中身に着目し、マーケットタイミングは考えない。ウォーレン・バフェットですらマーケットタイミングは判断できないとしており、バフェットでも実行できないこ とを目指すことは合理的とは言えないのがその理由。 また、全米もしくはその一部をカバーする指数(例.S&P500)や、ファンダメンタルズが強靭な企業の株式をターゲットとするも、購入はマーケット要因あるいは個社の一過性要因などで 株価が大きく下落したポイントや、時間分散で小刻みにエントリーすることを基本とする。
  3. 1. 米経済ソフトランディング論に回帰。FOMC利上げ見通しは2023年末に 5.6%(前回は5.1%)へ。 2. 7月のFOMCでは主要政策金利を25bps引き上げ。誘導目標レンジ5.25 ~5.50%)へ。今後もデータ次第とはされたが、タカ派トーンはやや後退 の印象。 3. 相対的に株式対比で債券の魅力度が高い状態であり、投資適格債に 妙味あり。短期セクターは将棋で言う「攻防の角」。

    4. FRBから米銀資本規制の改革案。CET1比率の要求水準上昇想定。 債券(Fixed Income) ①足元のテーマ ②方向感 ③投資戦略 1. 年内金利は下げ渋る見通し醸成。景気・雇用・支出の底堅さ、企 業決算の堅調さ、コアインフレの粘着性が背景。ただし、中期的 に金利に有利な局面が見込まれ、ドル債投資の好機に。 2. 米金利は横ばいレンジから、年末にかけて低下方向が旧来の見 方でしたが金利低下時期のあとずれのイメージが台頭しています。 3. 資本性証券は、引き続きボラティリティ高く、将来的な景気後退を 織り込む段には、スプレッド拡大(単価下落方向)が生じる見通し。 為替とのバランスを注視。 1. 質の高い発行体選択、分散(発行体・資本構成・タイミング)が改 めてスポットライト。ポートフォリオの中核資産として質の高い発 行体のポジションを維持し、中長期目線でキャッシュフローをしっ かりと受取るスタンスを維持。ポート内、ドル、円バランスに配慮。 2. 7月は株の強さに引っ張られ、資本性証券は堅調な推移。 短期 ~10年程度までのシニア、劣後債を優先的に取り組む姿勢は不 変。発行体は各国トップ銀行を中心に選択(現時点ではAT1も継 続保有可)。欧州銀のハイベータネーム新規はシニア、選択的に 劣後債までが望ましい。 3. 金利のカーブ形状から、3-5年ゾーン中短期の欧米金融IG債に 投資妙味。米銀なら4%台後半~5%台(10年程度までの劣後債)、 欧州銀ならば5%後半~6%台を目線としてエントリしたい。 4. 短期セクターは流動性のある新発銘柄を利用して購入(最終利 回り重視)、長期セクター(10年近辺)は途中売却も視野に入れ、 直利も考慮。金利低下ベットには10年超の米国債等ハイクオリ ティ銘柄が有効。(米銀劣後新発などを利用。) 債券投資の原則 債券投資は、クオリティの高い発行体を選択し、時価に一喜一憂せず、ポートフォリオの中核資産として腰を据えて維持することが基本。 発行体の信用が著しく毀損した場合や、ポートフォリオ内の著しい偏りが生じた場合などを除いては、拙速な売買は避け、中長期目線 でキャッシュフローをしっかりと受取り、積み上げていくスタンスが肝要。 投資戦略(債券)
  4. 通貨(Currency)/米ドル円 ①足元のテーマ ②方向感 ③投資戦略 投資戦略(為替/ドル円) 1. 米インフレ緩和ペースと米金利動向 2. 日銀政策修正後の反応 1.

    7月は、6月の高値引け水準145円からの調整でスタート。 米CPIの大幅鈍化で一時137円台まで円高が進んだ。日銀 の政策修正への警戒もある中更なる円高も想定されたが、 日銀植田総裁のハト派発言で再びドルが買い戻され、日銀 の政策修正発表後も比較的落ち着いた動きとなっている。 2. 引き続き、日米金利動向が最重要テーマ。大きな流れは日 米金利差縮小であるため、ドルの上値が重くなりレンジが円 高方向にスライドするタイミングが来ると見込むが、現時点 では決定打不足。 1. 原則USDポジションをキープし、USD建運用のメリットを享受 2. 各々の資産運用プラン(例:ドル建債券の購入)を実行するため に必要なドルの手当てについては積極的に進める。その際、購 入する資産の円高抵抗力の検証をすること、及び購入タイミング を分散することは重要 3. 本年終盤から来年以降、緩やかなドル安円高が進行するとい う想定のもと、リスク回避策としてドル資産の売却及び円転を 検討(円高進行時に買戻しすることを前提とする)。 その際の水準は、直近高値の140円台後半が目処。 ドル円市場の環境やドル資産のトータルリターン、及び保有資 産に占めるドル資産の比率を勘案して決定する 4. 一方、円金利要因(投機筋の円債売り+円買いPlay)で短期的 に円高進行するタイミングではドル買いの好機 外貨投資の原則 外貨投資においては、為替の方向感にベットして為替差益を狙うような投機的な取引はしない。あくまでも、円資産への集中リスクを回避す るための長期的な通貨分散、資産分散を目的とする。 よって、マーケットタイミングを判断するよりも、購入タイミングを分散することでリスクを軽減しながら、上記目的を達成することを推奨する。
  5. ご留意いただくポイント 〇想定リスク 各シミュレーションから算出された数値は、一定の前提条件の元で計算さ れた概算値のため、実行にあたっては、必ず金融商品取引業者等の専門 機関にご相談ください。 〇その他 本資料の内容は、2020年6月1日時点の税法、その他関連法規に準拠して います。今後の関連法規の改正等により相違が生じることがあり、対策内 容の見直しが必要になる場合があります。 今後の政治経済情勢、業界動向の変化によっては、本資料の内容が適合

    しなくなる可能性があります。 〇免責事項 本資料は、一般的な考え方の一部を参考資料として記載したものであり、 特定の取引の実現性・実効性を保証し、または実施を勧誘するものではあ りません。 弊社は、お客様に対し法律、税務、あるいは会計上の助言を供するもので はなく、本資料に関する法律、税務、あるいは会計上の十分性、適切性、有 効・妥当性について、いかなる見解を示すものでもありません。 〇その他 本資料に掲載された税務・会計・法律等に関わる事項に関しては、予めお 客様の顧問税理士、公認会計士、弁護士等の専門家にご相談のうえ、総合 的にご判断ください。 免責事項