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O2O広告のためのデータサイエンス

 O2O広告のためのデータサイエンス

サイバーエージェントの技術カンファレンス CA BASE NEXTの登壇内容です。
サイバーエージェントの小売領域のデジタル化事業において発生しうるタスクの紹介とその一例としてO2O広告での広告効果の評価の話をしました。

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Yuta Hayakawa

May 27, 2021
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Transcript

  1. O2O広告のための
 データサイエンス
 CA BASE NEXT 2021
 
 早川 裕太


  2. 早川 裕太
 2019年度 新卒入社 AI事業本部 小売DXセクター データワン事業部 データサイエンティスト @qiringji @qiringji

    Hayakawa Yuta
  3. 広告
 メディア
 ゲーム


  4. 広告
 今日のトピック この辺りにまつわるデータサイエンスの話 
 メディア
 ゲーム


  5. https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=26012 https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=25102 小売販促事業への参入


  6. 消費者と小売の接点をデジタル化・データ活用 小売販促事業への参入


  7. TAKE HOME MESSAGE サイバーエージェントが小売DX領域に進出しているらしい 小売DX領域特有のデータサイエンス課題がありそう こんな解き方があるんだ・自分ならもっとうまく解けそう

  8. 小売販促デジタル化とデータサイエンス


  9. 計測 施策 (介入・最適化) 小売販促デジタル化とデータサイエンス
 大雑把データサイエンス

  10. 小売販促デジタル化とデータサイエンス
 計測 - デジタル広告の表示履歴 - 来店・店内行動のセンシング - POS・ID-POS - クーポン・アプリ利用の計測

  11. 施策 (介入・最適化) - デジタル広告・クーポン・アプリ・EC - 店内サイネージ・POP - 棚陳列・値付け - 商品開発

    小売販促デジタル化とデータサイエンス

  12. 商習慣・プライバシーでデータ取得が難しい 施策が良かったかの計測ができない データ取得・計測ができてもバイアスが乗る おそらく待ち構えている計測の壁


  13. そもそもデータがなければ始まらない データ取得バイアスが意図しない最適化を生むかも エビデンスに基づく施策立案・改善ができない 今日のメインは計測の話


  14. 計測の壁と解決策 O2O広告を題材に

  15. O2O広告のためのデータイエンス
 Offline Online O2O:Online To Offline

  16. O2O広告のためのデータイエンス
 - 決められた広告予算内で Web・アプリに広告を表示 - あらかじめ広告表示したい人を決め狙 い打つことも(ターゲティング) Online

  17. Offline - 店舗での購入や来店を計測し 広告主に報告する O2O広告のためのデータイエンス


  18. 計測にまつわる2つの壁
 オンライン広告とオフライン成果の紐付け そもそもデータは取得できるのか?

  19. 計測にまつわる2つの壁
 オンライン広告とオフライン成果の紐付け そもそもデータは取得できるのか?

  20. オンラインで完結 O2O広告 広告と成果の紐づけ商習慣
 代表的な商習慣: 広告クリック経由での 購買・インストールが成果 ?

  21. CLICK! 広告クリックを経由したことが記録されている 流入経路がわかるオンライン


  22. 他メディアとの接触も多く広告と成果の紐付けは難しい 「クリック経由」はないオフライン


  23. 広告表示 グループ 広告非表示 グループ 紐付けない広告効果計測:A/Bテスト

  24. 広告表示 グループ 広告非表示 グループ 紐付けない広告効果計測:A/Bテスト ユーザーを 無作為に分割 インクリメンタルな 広告効果

  25. A/Bテストの違和感 広告を当てたくても当てられない人がいる 広告表示 グループ 広告非表示 グループ ✅ ✅

  26. A/Bテストの違和感 広告を当てたくても当てられない人がいる 効果を 過小評価してる? 広告表示 グループ 広告非表示 グループ ✅ ✅

  27. 薄まった分析 グループ間の比較で見えるのは 広告を当てようとすることの効果 A/Bテスト結果の分析は薄まった分析 治験の分野の用語から Intent to Treat (ITT)Analysisと呼ぶ 広告表示

    グループ 広告非表示 グループ ✅ ✅
  28. ✅ ✅ - A/Bテスト的比較 ✅ ✅ ✅ ✅ ややこしい比較 →無作為抽出ではなくなる

    →広告表示されやすさに バイアスがある →薄まっている - 表示された人vsされなかった人で比較す ればいいじゃん
  29. 操作変数法 Ghost Ad 薄まらず偏らない分析

  30. 広告表示 広告表示群 アサイン 購買 他要因 操作変数法(IV)

  31. →広告表示されやすさ、 購買しやすさは他要因と相関 →広告表示直接の効果と 区別できない 広告表示 購買 他要因 操作変数法(IV) - 広告表示は無作為ではない

  32. 広告表示群へのアサインは無作為で他要因と相関しない という性質を活かして広告表示の直接の効果を測る方法 広告表示 広告表示群 アサイン 購買 他要因 操作変数法(IV)

  33. 特に予算が限られていたある広告キャンペーン 広告表示群のうち4.7%が実際に広告視聴 操作変数法:プロダクトでの使用例 広告表示群 広告非表示群

  34. 操作変数法:プロダクトでの使用例 過度に薄まった効果に対して 期待されるインクリメンタルな購買を推定 広告表示を増やすことで より購買を伸ばす示唆

  35. [1] Garrett et al., "Ghost ads: Improving the economics of

    measuring online ad effectiveness." Journal of Marketing Research 54.6 (2017): Ghost Ad [1] 広告表示 グループ 別広告表示 グループ ✅ ✅ ✅ ✅ - A/Bテストを工夫する - 関係のない別の広告を表示する - 広告にあたった人だけで比較
  36. 因果効果という意味でより正しい A/Bテスト+@の結果をどう使うか Merit ビジネス上の説明コストが比較的高い Demerit

  37. A/Bテストと説明コスト 手法の説明コスト 薄まった分析の違和感(前述) 操作変数法等の因果推論的手法は説明がさらに大変 数字の与える印象 購買や購買率は0以上 A/Bテストの結果はマイナスになる場合がある

  38. A/Bテストと説明コスト 広告主の理解が得られていない段階では、 A/Bテストの結果を提示することが競争上不利に働くかも知れない 科学的な正しさの担保と並行して 顧客理解を深めていくことが大事

  39. ここまでのまとめ - オフラインの成果に貢献したオンライン広告を一意に決めるのは難しい - A/Bテストや派生する因果推論手法は広告効果を計測・検証する良い手段 - 一方でビジネス上の説明コストとのトレードオフは存在

  40. 計測にまつわる2つの壁 オンライン広告とオフライン成果の紐付け そもそもデータは取得できるのか?

  41. IDの取得問題 IDがオフラインにしか存在しない プラスチック・紙のポイントカードなど プライバシー保護の観点で取得できない IDFA(広告識別子)規制

  42. プライバシー問題は依然残る [2] Riederer et al. Linking Users Across Domains with

    Location Data: Theory and Validation, WWW2016. [3] Feng et al. DPLink: User Identity Linkage via Deep Neural Network From Heterogeneous Mobility Data, WWW2019. IDがオフラインにしか存在しない User Identity Linkage 問題として解く 複数ソースのIDを同定する問題 オフラインの計測を利用した多くの研究が存在 [2, 3]
  43. - 店舗・地域の粒度でA/Bテストをおこなう - バイアスが残ること想定されるので因果推論手法で分析することが多い プライバシー保護の観点で取得できない チラシや店内サイネージなども同様に分析できそう

  44. センサーデータ(GPS・WiFi・Bluetooth )で来店などを計測 端末種や設定で取得の頻度・質が変わってくる 計測のバイアス

  45. 特定小売のPOSで購買を計測 = 他の小売での購買は計測できない 計測のバイアス

  46. - バイアスを認知した上で議論・分析 - 観測できている範囲で対応する 補正した推定量を考える (広告ログ×MLの例 [4] ) 制御する(同じようなバイアスを持った人同士を比較) [4]

    Zhang, Wenhao, et al. "Large-scale Causal Approaches to Debiasing Post-click Conversion Rate Estimation with Multi-task Learning." In Proc. of The Web Conference 2020. . 計測のバイアスと補正
  47. ここまでのまとめ - オフラインにしか存在しないID・IDFA規制・計測のバイア ス・などの課題がある - こうしたデータサイエンス周辺の課題がデータサイエンス 課題になりそう

  48. 小売販促デジタル化と データサイエンス

  49. 計測 施策 (介入・最適化) 再掲:小売販促デジタル化とデータサイエンス
 大雑把データサイエンス

  50. 再掲:小売販促デジタル化とデータサイエンス
 計測 - デジタル広告の表示履歴 - 来店・店内行動のセンシング - POS・ID-POS - クーポン・アプリ利用の計測

  51. 施策 (介入・最適化) - デジタル広告・クーポン・アプリ・EC - 店内サイネージ・POP - 棚陳列・値付け - 商品開発

    再掲:小売販促デジタル化とデータサイエンス

  52. より事業・計測・施策の幅を広げることで 固有のデータサイエンス課題が現れるはず 小売販促デジタル化とデータサイエンス


  53. We’re Hiring! 小売市場で新しいデータサイエンス課題を 発見・解決したい方を募集しています。 https://www.cyberagent.co.jp/careers/special/retaildxrecruit2021/

  54. TAKE HOME MESSAGE サイバーエージェントが小売DX領域に進出しているらしい 小売DX領域特有のデータサイエンス課題がありそう こんな解き方があるんだ・自分ならもっとうまく解けそう

  55. None