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Azure サーバーレスでPowerShellを使う話 / JAZUG_Azure_Power...

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April 07, 2022

Azure サーバーレスでPowerShellを使う話 / JAZUG_Azure_PowerShell

2022/03/17_第37回 Tokyo Jazug Night (Online)での、中山の講演資料になります

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April 07, 2022
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  1. PowerShell? PowerShell is a cross-platform task automation solution made up

    of a command-line shell, a scripting language, and a configuration management framework. • Windows に標準搭載のシェル&スクリプト言語 • 標準搭載は Windows 7/Windows Server 2008 R2 以降 • クロスプラットフォーム(Linux/Mac でも使える) • オンプレ・クラウド問わずインフラ運用管理によく使われる • Azure • Microsoft 365 • Windows Server • AWS • etc...
  2. PowerShell Versions PowerShell 1.0 ~ 5.1(Windows PowerShell) • Windows に標準搭載

    • .NET Framework 上で動く(Windows 以外では使えない) • サポートライフサイクルは OS と一緒 • 6.0 以降と区別する場合は Windows PowerShell と呼ぶ • 今後、新機能は追加されない PowerShell 6.0 ~ 7.x(旧 PowerShell Core) • (今のところ)Windows でも標準搭載されておらずインストールが必要 • .NET Core/.NET 上で動く(Mac/Linux でも動く) • サポートライフサイクルは .NET のライフサイクルに依存する(最長3年) • 6.2 までは PowerShell Core と呼ばれていたが 7.0 以降は単に PowerShell が正式名称。最新は 7.2。 • PowerShell Workflow は使えない(同等の機能が追加される予定)
  3. Azure Functions • Azure の代表的なサーバーレスサービス(FaaS) • 2019 年 11 月に

    PowerShell に対応(GA) • PowerShell の場合、関数の実体は run.ps1、 設定は function.json で定義する
  4. Azure Automation • 「時間がかかり、エラーが発生しやすく、頻繁に繰り返されるタスクを Windows PowerShell で自動化するプロセスのためのクラウド オートメーショ ン サービス」(MS

    公式サイト HTML description の記載) ▶ PowerShell 7 と Python も使えます • 当初から PowerShell 実行を目的としてリリースされたサービス(2014 年 7 月 GA) • スクリプト実行以外に物理/仮想マシンの構成管理や更新プログラム管理にも使 える(今回は割愛) • 使用する場合は最初に「Automation アカウント」という入れ物(?)を作成し、 「Runbook」という単位でスクリプトを管理する(ひとつの Runbook がひと つの .ps1 ファイルに対応)
  5. 利用できるバージョン Azure Automation • PowerShell 5.1 & PowerShell 7.1 が利用可(PowerShell

    7.1 は 2022 年 3 月時点でプレビュー) Azure Functions • PowerShell 7.0 のみ利用可 PowerShell 7.x に対応していないモジュールを使う場合は Azure Functions は使用できない… 対応してないモジュールの例:AzureAD / MSOnline (どちらも 7.x への対応予定無し…) PowerShell 7.x は 5.1 の完全上位互換ではないので PowerShell 5.1 もまだまだ現役
  6. 起動方法(トリガー) Azure Automation • ポータルから手動実行 • スケジュール実行 • Webhook •

    Web API / SDK からの実行(Start-AzAutomationRunbook とか) Azure Functions • HTTP トリガー • Timer トリガー • Azure Blob Storage トリガー / Azure Queue Storage トリガー / Azure Cosmos DB トリガー • Azure Event Grid トリガー / Azure Event Hub トリガー • その他いろいろ… 起動方法の豊富さ・柔軟さは Azure Functions Azure Automation は シンプル
  7. バインド(入力バインド・出力バインド) Azure Automation • バインド機能は無し • 実行時にパラメーターに値を渡すことはできる Azure Functions 出力バインド

    入力バインド Azure Automation には バインド機能なし 他サービスと多数連携する 場合は Azure Function の方が便利
  8. ID(他リソースへのアクセスのための認証) Azure Automation • Azure リソースにアクセスするためには以前は実行アカウント(Run as account)を主に使用 • 実行アカウントの実体はサービスプリンシパル

    • 以前は Automation アカウント作成時に作成ダイアログが表示されたが現在はマネージドIDに置換 • 過去の記事は実行アカウント利用が前提のものが多いので注意 • 2021 年 11 月にマネージド ID が GA。現在はマネージド ID の利用が推奨 Azure Functions • マネージド ID ! どちらも マネージド ID を使いましょう
  9. 環境変数 Azure Automation • 共有リソース(Automation アカウント内で共有できる変数など) • 変数(暗号化可)/資格情報(ユーザー名とパスワード) • 接続(サービスプリンシパルの接続情報)/証明書

    • 暗号化された変数や資格情報などはシステム管理の Key Vault に格納される • 暗号化された値はポータルからも見えなくなる Azure Functions • 環境変数はアプリケーション設定に格納 • セキュアな値の場合は Key Vault に格納してマネージド ID で接続 追加のリソース無しで 証明書や資格情報も格納できる Azure Automation が便利
  10. モジュール管理 Azure Automation • 共有リソース(モジュール) • Automation アカウントに PowerShell ギャラリーから事前にインストールしておく

    • カスタムモジュールの場合も同様に共有リソースにアップロード Azure Functions • 「requirements.psd1」に記載しておくと起動時に PowerShell ギャラリーから読み込む • 指定できるモジュールは最大 10 個まで • Az など多数のモジュールを読み込むモジュールの場合は時間がかかるので注意 • カスタムモジュールの場合は Function App のモジュールに含めておく Azure Automation は カスタムモジュール管理がやや面倒 Azure Functions は 柔軟だがやや面倒
  11. 実行ログ Azure Automation • Runbook の実行結果は「ジョブ」という単位で記録される • 実行履歴は既定で1カ月保持される • 30

    日以上保持したい場合は Azure Monitor に転送 Azure Functions • ポータルではリアルタイムの実行ログは確認できる • Aplication Insights の利用が基本(必須ではないが、ほぼ必須) 追加リソース無しで基本的なログが 管理できる Azure Automation の方が やや便利?
  12. 開発環境 Azure Automation • ポータルで直接コーディング • ローカルで開発した場合はポータル/SDK から .ps1 ファイルをアップロード

    • ローカルで Azure Automation を実行する方法は今のところ無し Azure Functions • ポータルで直接コーディング • Azure Functions Core Tools と VSCode の Azure Functions Extension でローカル実行も可 開発環境は Azure Functions の方が 整っている
  13. デプロイ Azure Automation • ポータル / SDK から ps1 ファイルをアップロード

    • 「ソース管理」(GitHub/Azure Repos のリポジトリと Automation アカウントを同期) • GitHub / Azure Repos 以外のリポジトリでは使えない Azure Functions • VSCode の拡張機能から直接アップロード • GitHub Actions / Azure Pipeline 等を利用して CI/CD 使える環境は限られるが Azure Automation のソース管理は便利
  14. 複雑な実行(スクリプトの連携) Azure Automation • モジュラー Runbook • Runbook から他の Runbook

    を呼び出す機能 • 子 Runbook は親 Runbook と同じジョブとして実行される Azure Functions • Durable Functions(PowerShell での Durable Functions は 2021 年 5 月 GA) • クライアント関数・オーケストレーター関数・アクティビティ関数を組み合わせて実行 Azure Automation でもある程度 複雑なことは可能 Durable Functions が使いたいなら Azure Functions
  15. 最大実行時間 Azure Automation • ジョブあたりの最大実行時間は3時間 • 3時間以上実行したい場合は Hybrid Runbook Worker(サーバーレスじゃないけど)

    Azure Functions • 従量課金の場合は最大 10 分 • Durable Functions の場合、オーケストレーター関数は制限なし(アクティビティ関数は最大10 分) • Premium / App Service プランの場合は無制限(月額課金なのでサーバーレスっぽくなくなる) 従量課金の場合は Azure Function の 制限が厳しい
  16. 必要なリソース Azure Automation • 作成するリソースは Automation アカウントのみ • Runbook もリソースグループにひとつずつ表示される

    • (Runbook でリソースグループが溢れるのでリソースグループは分けておいた方がよい) Azure Functions • Function App / App Service プラン / ストレージアカウントが必須) • ストレージアカウントにはソースコードと一時ファイルなどが格納される • Application Insights / Log Analytics ワークスペースもほぼ必須 • セキュアな管理には Key Vualt(キーコンテナーも)
  17. 料金 Azure Automation • ¥0.232/分 • 毎月 500 分の無料実行 Azure

    Functions • ¥0.001850/GB 秒 • 100 万実行回数あたり ¥23.121 • 毎月 400,000 GB 秒 の無料時間 / 100 万実行回数まで無料 • その他ストレージアカウントや Application Insights の料金もかかる Azure Automation は明朗会計 Azure Functions は料金が読みづらい
  18. まとめ Azure Automation • PowerShell 5.1 が必要な場合は Azure Automation •

    シンプルなスクリプト実行の場合は Azure Automation が第一候補? • 実行時間が長い/料金が分かりやすい/証明書や資格情報管理が単独で可能… Azure Functions • 別言語での Azure Functions の開発に慣れているならアリ • 複雑度が高い場合もアリ(バインドや Durable Functions) • Web API 的に使いたい場合(HTTP トリガー) 両方の特徴を把握して自分に合った方を選びましょう