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パンデミックに打ち勝つクラウドパワー!
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Daisuke Satow
January 30, 2024
Technology
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パンデミックに打ち勝つクラウドパワー!
~AWSを駆使した新型コロナウイルス対策事務システムのスピード開発~
2024年1月26日 ヘプタゴン イベントにて
Daisuke Satow
January 30, 2024
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Transcript
~AWSを駆使した新型コロナウイルス対策事務システムのスピード開発~ 株式会社アフォーダンス 佐藤 大輔 令和6年1月 パンデミックに立ち向かう
株式会社アフォーダンス 自己紹介 • 佐藤 大輔(もうすぐ43歳) • 株式会社アフォーダンス 営業本部 セールスエンジニア •
札幌市出身、在住。 • 情報システムコンサルティング 情報セキュリティアドバイザー Google Workspaceプロフェッショナル ディベロッパーなど。 • システム開発は・・・ 2 *宣材写真です
株式会社アフォーダンス 本日の内容 • 会社紹介、事業紹介 • 札幌市保健所における新型コロナウイルス対策事務 • 新型コロナウイルス対策事務支援システムの開発 • 新型コロナウイルス対策事務支援システムが実現したこと
• 振り返り • PR 3
株式会社アフォーダンス 株式会社アフォーダンス • 設立:平成21(2009)年12月 • 主な事業: • 自治体情報システムコンサルティング事業 • DX支援事業
• クラウド開発事業 • AWSパートナーネットワーク コンサルティングパートナー(道内初認定) 会社紹介 4 社訓
株式会社アフォーダンス 事業紹介 5 北海道向け情報システムコンサルティング 情報システム最適化推進 • 札幌市向け情報システムコンサルティング 感染症対策のプロジェクト支援 • 道内自治体教育機関向けICTコンサルティング
道内自治体向けGIGAスクール導入支援 • 北海道教育委員会向け情報セキュリティアドバイザー 道立学校情報セキュリティアドバイザー • 大手製造業DX支援 セールスプラットフォーム開発 ロボットSIer向けデジタルツインプラットフォーム開発 • 道内製造業DX支援 見積システム構築及び運用 勤怠システム導入支援 • 北海道庁向け情報システムコンサルティング 情報システムアドバイザー
株式会社アフォーダンス 新型コロナウイルス感染拡大 2019年12月ごろ中国武漢市にて発生、その後急速に全世界へ 6
株式会社アフォーダンス 新型コロナウイルスが広がりつつあったころ • “先端技術視察”のため、CESに行っていました。 7
株式会社アフォーダンス 日本でも感染拡大がはじまり・・・ • 2020年1月16日、国内で初めて感染者が確認。 • 札幌市では、2月の雪まつり後に初めて確認された。 • その後、感染が拡大し、4月にはPCR検査の受付だけで1日300件 を超えた。 •
札幌市保健所は、陽性者数等を厚労省に報告する必要があった。 8
株式会社アフォーダンス 当初の検査結果管理状況 9 PCR検査センター 病院 民間検査機関 保健所ではExcelを人力で修正・統合 広報 分析 修正統合
フォーマットがそれぞれ異なる 氏名住所、病院名などの表記もバラバラ FAXや電話まで!
株式会社アフォーダンス 10 そのとき一本の電話が・・・ そのとき一本の電話が・・・
株式会社アフォーダンス 新型コロナウイルス対策事務 支援システムの開発へ 11
株式会社アフォーダンス 情報を一元管理しなければならない • 当時(2020年4月中旬)、現場では“明日にでも事務支援 システムが必要”という状況。 12 • オンプレミスでの構築は不可能。 • 超ハイスピードなシステム構築が必要。
• 高度なセキュリティ対策が必須。
株式会社アフォーダンス 管理している情報 • 検査対象者、検体採取機関、検査機関、検査種別、検査結果 • 患者対象者、各情報の公表可否、陽性確定日、濃厚接触者人数、 所属クラスター • 入院日退院日、入院医療機関、重症度、入所日退所日、 入所ホテル
等 13 超機微情報!!
株式会社アフォーダンス 求められた要件 • インターネット回線の利用は“不可”! • 最短でシステムを利用できるように! • 稼働環境は柔軟な拡張性が必要! 14 が最適解
株式会社アフォーダンス 要件1:回線 • 自治体(保健所含む札幌市役所)の業務系ネットワークは、情 報保護の観点から、インターネットとは分離されている。 • パブリッククラウドであるAWSを、自治体業務で利用するには セキュアな回線が必要。 • AWSと札幌市業務系ネットワークをAWS
Direct Connect に より閉域専用線で接続することでセキュリティを担保。 • 完全な閉域網でインターネットとの接点を持たず、 データの外部漏洩リスクはなく、また外部攻撃に 晒されることもない。 15
株式会社アフォーダンス 要件1:回線(イメージ) 16 支援システム
株式会社アフォーダンス • とにかく一刻も早く保健所職員が各個修正・統合作業を行って いるExcelを、システムで管理できるように置き換えたい! • AWSを利用することで、ハードウェア調達にかかる時間を省く。 • 保健所に当社要員が常駐し要件定義を 行う間に、AWS上でウェブシステムの 環境とアプリの大枠を作成。
• アジャイル開発の手法で、1週間後に プロトタイプをリリース、実運用に 乗せた。 要件2:スピード 17
株式会社アフォーダンス 要件3:拡張性 • ウイルス拡大につれ、保健所の体制も大幅に増減される。 (100人→最大1800人体制まで増えた) • システムの利用ユーザーの増減に 合わせて、サーバースペックの 変更が必要。 •
保健所は24時間稼働のため、システムを 長時間止めることができない。 • AWSの場合、管理コンソールの操作で ダウンタイムをほぼゼロで柔軟に メンテナンスを実施することができた。 18 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2020年9月 2020年11月 2021年1月 2021年3月 2021年5月 2021年7月 2021年9月 2021年11月 2022年1月 2022年3月 2022年5月 2022年7月 2022年9月 2022年11月 2023年1月 ユニークユーザー数
株式会社アフォーダンス 新型コロナウイルス対策事務 支援システムの実現 19
株式会社アフォーダンス 支援システムの成果 • 各作業の担当者が同時に情報を入力することができ、“情報の 集約”と“リアルタイム反映”を実現できた。 • 煩雑な情報をまとめて分析・可視化できるようになった。 • 連続したデータがないと実現不可能な 「実効再生産数」の算出を、国内の
自治体の中で早く実施できるように なった。 • 他の自治体へも支援システムを提供 可能に。 20
株式会社アフォーダンス 継続的にアップデート 21 【支援システムVer.1(プロトタイプ)】 ・Excelを置き換え ・保健所職員のデータ入力を一本化 ・同時入力とリアルタイム更新を実現 ✓ 4/26開発開始、5/5リリース。 ✓
Excelをシステムに置き換えることを優先し たためデータの整理が後回しになった。 ✓ リリース後、すぐにVer.2の検討に。 【支援システムVer.2(分析に重点)】 ・「人」を基本にしてデータ構造を見直し ・分析を可能に(濃厚接触者追跡やクラスター分析) ・保健所職員の役割分担に応じた機能を提供 ✓ Ver.1から3か月後、2020年8月にリリース。 ✓ 保健所内のコロナ対応体制が確立され、業 務に合わせて支援ツールの機能を見直した。 ✓ 約2年間使用。 【支援システムVer.3(大量のデータ処理に対応)】 ・行政の方針変更により、一括取り込みと、 本人からの自己申告に対応 ✓ 2022年3月稼働。 ✓ 感染者爆増により、個別詳細調査を止め、 一括入力や、本人からの入力に対応した。 ✓ コロナ5類移行とともに支援システムの役割 も収束。
株式会社アフォーダンス システムの構成 • 支援システムVer.2の構成 22 支援システムVPC
株式会社アフォーダンス 分析機能の例 • クラスターの分析(AWS QuickSightでビジュアル化) 23
株式会社アフォーダンス 振り返り 24
株式会社アフォーダンス 私が思う成功の要因 • インフラ周り(NW、サーバー等の稼働環境)はAWSを利用す ることで、即利用可能な環境を用意することができた。 25 • 開発プロジェクトに関わる人員が少数精鋭であったため、意思 決定が早く、要件検討→プログラム仕様への落とし込み→プロ ログラム実装のプロセスを最速で進めることができた。
• 行政の方針や保健所の体制変更と共に、要件が変わることが予 想されたため、支援システムは順次アップデートすることを前 提として構築した。それにより、保健所の要望に柔軟に対応す ることができた。
株式会社アフォーダンス 課題 • 円安 • AWS の利用料金はドル建てとなっており、為替の影響を受ける。 26 • 従量課金制
• 年額固定金額の予算ベースで進められている自治体の仕組みと相性が 悪い。 • AWS エンジニアの確保 • 求められる技術者像として、AWSの機能の理解は必須であるものの、 IT関連の幅広くかつ深い知識も必要。 • 利用コスト • 物理サーバーの購入費とクラウド利用料だけでは単純比較できない。
株式会社アフォーダンス まとめ • AWSというクラウドリソースを使いこなすことで、緊急性が高 く、かつ高度なセキュリティ要件が求められる現場の業務を改 善することができた。 27 + = •
2023年5月8日、新型コロナウイルスの5類感染症移行とともに、 支援システムは役割を終えた。
株式会社アフォーダンス イベントPR • 『2030年に向けて目指すべきエンジニア像とは』 https://www.elecen.jp/topics/news/8135/ • 日時:2024年2月16日(金) 14:00~ 場所:HOTnet共創空間Akallaboにて •
登壇:ソラコム 松下享平氏 、CSAジャパン 渥美俊英氏など • 共催:一般財団法人さっぽろ産業振興財団(当社協力) 札幌市イノベーション推進コンソーシアム 懇親会もありますのでぜひご参加を!! 28 セミナー申し込みはこちら 懇親会申し込みはこちら