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2025/3/18 サービスの成長で生じる幅広いパフォーマンスの問題を、 AIで手軽に解決する

2025/3/18 サービスの成長で生じる幅広いパフォーマンスの問題を、 AIで手軽に解決する

一般的に、サービスが成長するとWebパフォーマンスは劣化します。時間のない中で手軽に改善するために、ツールやAIを駆使する方法についてまとめました。2025年3月18日に令和トラベルで行われた NEWT Teck Talk vol.15の内容です。

しらはま

March 18, 2025
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Transcript

  1. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 パフォーマンスの改善はサービス成⻑をすると必然的に求められる • パフォーマンスはサービスが成⻑すると優先順位があがる ◦ 0→1:基本機能を揃えることがメイン

    ◦ 1→10:成⻑が落ち着き、UXやCVRがよりシビアになる • ⼀⽅で、サービスが成⻑するとパフォーマンスは(⼀般に)劣化する ◦ 機能要件が複雑化 ◦ マーケティングツールの導⼊ ◦ プロダクトの細部に⽬が⾏き届かなくなる🫠 3

  2. AGENDA
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 1. 改善対象を絞る 2.

    問題を⼿軽に特定する a. Lighthouse b. DevTools Performance 3. ⼿軽に改善するポイント ⽬次
  3. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 効果的に改善する = アクセス数が多いページから • 例えば、利⽤規約やプライバシーポリシーよりも、リストページや詳細ページを

    少しでも改善したほうがより多くの⼈に良いUXを届けられる • “効果的”に改善するために、アクセス数が多いページから取り掛かる • コンバージョンまでのパスならなお良い ◦ 今回は アクセス数が多い、appから開くツアー詳細ページを改善対象に 11

  4. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 Lighthouseで問題を特定をする 14
 • FCP (First

    Contentful Paint) ◦ 最初のコンテンツが表⽰されるまでの時間 • LCP (Large Contentful Paint) ◦ 最も⼤きなコンテンツが表⽰されるまでの時間 • SI (Speed Index) ◦ 画⾯内が視覚的に整うまでの時間 ...その他にも⾊々な指標があります
  5. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 ⼿軽に直せる改善ポイントの例 • ⼀番⼤きい画像がlazy loadに なっていた

    UIライブラリのカルーセルのデフォルトがlazy loadになっていることに気づかず実装 16
 • webview (app) では必要のないサポートチャッ ト⽤ライブラリを読み込んでいた sp/pcと共通のコンポーネントを使っているために最適化され ていなかった サービスが成⻑してパフォーマンスが悪くなっていた
  6. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 ⼿軽に直せる改善ポイントの例 • ⼀番⼤きい画像がlazy loadに なっていた

    UIライブラリのカルーセルのデフォルトがlazy loadになっていることに気づかず実装 17
 • webview (app) では必要のないサポートチャッ ト⽤ライブラリを読み込んでいた sp/pcと共通のコンポーネントを使っているために最適化され ていなかった サービスが成⻑してパフォーマンスが悪くなっていた 🎉
  7. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 ChatGPTさんに指摘されたこと① 24
 Facebook Yahoo X(Twitter)

    自社のAPI 分析ツールの読み込みタイミングが早く、⾃社のAPIが後回しになっていた サービスが成⻑し、マーケツールの導⼊がすすみ、パフォーマンスが悪化していた
  8. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 ChatGPTさんに指摘されたこと① 25
 Facebook Yahoo X(Twitter)

    自社のAPI 分析ツールの読み込みタイミングをDOM readyに変えるだけで変わる ※ツールの特性によって使い分けましょう
  9. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 AIに頼る:DevToolsのAI アシスタント • 2024/10からChrome Devtoolsに導⼊

    された • スクリプトを右クリックすると、 「Ask AI」ボタンが現れ、その中⾝を 評価することができる • 前提として、chunkファイルはビルド 時に最適化されていて複数のモジュー ルが圧縮‧難読化されているため、解 析しづらい 28

  10. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 AIに頼る:DevToolsのAI アシスタント 31
 • SentryのReplay機能は社内で⼗分に活⽤できておらず、取り除いてみると

    スクリプトの解析時間が半減👀 詳しくはこちら https://zenn.dev/reiwatravel/articles/031f88f4639b99
  11. © 2025 Reiwa Travel, Inc.
 ⼿軽にパフォーマンスを改善するポイント(まとめ) 33
 • サービスが成⻑するとパフォーマンスは気づいたら劣化している! •

    継続モニタリングして改善対象を絞ると、⼿軽に(=要領よく)改善できる ◦ コンバージョンパス上にあるアクセス数が多いページにする • Lighthouseも使いつつ、DevToolsやAIも駆使しよう ◦ ⼿軽に(=効率的に)問題が特定できます • 幅広い観点を持つと、⼿軽に(=多⾯的に)改善できる ◦ リソース観点(appに不要なチャットライブラリなど)だけでなく ◦ 読み込みタイミング(例:分析ツールが早く読み込まれていた)や ◦ 処理のボトルネックも気にしよう