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WordPressの記事をブロックチェーンで存在証明
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Shu Kobuchi
December 17, 2017
Programming
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WordPressの記事をブロックチェーンで存在証明
2017年WordBench東京忘年会LT大会で、ブロックチェーンがWordPressをはじめとする記事の存在証明に使えるのではないか?という発表をさせていただきました。
Shu Kobuchi
December 17, 2017
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Transcript
WordPressの記事を ブロックチェーンで 存在証明 WordBench Tokyo 年忘れLT大会 17th Dec. 2017 小渕
周(Shu Kobuchi)
Who Am I ・小渕 周(Shu Kobuchi) ・0x1F歳(来年16進数で0x20歳!) ・SIerの企画部門でブロックチェーンの研究開発など ・3月まで大阪、4月から東京転勤 ・関西時代はWordBench神戸、大阪、京都に参加
・現在、さいたま市在住で大宮のコワーキング7Fを愛用 Ethereum発明者 Vitalik Buterinと 2017/8/11 東京ビットコインミートアップにて
ブロックチェーンとは 私の言葉で言うなら「管理者なしでお金や権利書などの所有権を移転できる価値記録 の仕組み」 要は”複製してはいけないもの”を管理者なしで動かせる これまでのインターネットは各サービスの管理者の枠内でしか価値記録ができない(電 子マネー・ポイントなど) ブロックチェーンは管理者なし(分散環境)で価値記録のできるインターネット以来の大発 明 情報のインターネットから価値のインターネットへ
ビットコインと様々なブロックチェーン インターネットが考え出されたときから分散技術は考案されたが、情報のコピーが簡単 なコンピュータで、価値記録の複製を防ぐ仕組みが必要であった Winnyは分散技術であるP2P(Peer to Peer)を使っているが、情報の複製はできる ⇒ 音楽データなどのデジタルコンテンツの交換で著作権侵害の温床に 電子キャッシュをP2Pで実現したのがビットコイン 二重取引(価値の複製)が無いように取引データを1ブロックにまとめる
ブロックは前のブロックを参照していて1本に繋がる(ブロックチェーン)
ブロックチェーン通貨以外の使い方 ブロックチェーンはハッシュ値から構成される公共の分散台帳 台帳にはコインの取引履歴が記録されている 技術的には、取引記録ではない単なるデータを記録することもできる 契約書をブロックチェーンに記録することで、契約書の存在証明ができる 今回はWordPressの記事を模擬したデータを記録してみる
文字列をブロックチェーンに記録 https://live.blockcypher.com/btc-testnet/tx/eda91bc6eed031634abf497d59483255 4654eaa0f38353b9fe63b97ad348030a/ “WordPress”という文字列をビットコインTestnetブロックチェーン上に記録 ASCII(16進数)しか記録できないので、Encodeした”576f72645072657373”を記録
文字列のまま記録する課題 ブロックチェーンに記録できる文字数は限られている ブロックチェーンに記録したデータは消せない(改竄できない) 秘匿性のあるデータを生では記録できない よって、ハッシュ値を記録してみる 入力値の長さは任意(1TBのデータもOK) ハッシュ値(出力)は関数の種類によって固定長 入力値を1bitでも変えると出力値は全く異なるものに
文章のハッシュ値をブロックチェーンに書き込む 今日はWordBench東京でLTをしました。楽しかったです。 ↓SHA256 Hash(一方向ハッシュ関数:復元不可能) 6592fec957d5bf7b969d2b6d497483fcdc97d9a431fe05bee5a9b23831e4bf79 https://live.blockcypher.com/btc-testnet/tx/bffcc5d0761a6c4d66cf1a1026e81030d7 8fb8001e4fa27f4517dd87043ca2cd/ 日本語をDecodeするブ ロックチェーン エクスプローラはなし
文章のハッシュ値をブロックチェーンに書き込む 今日はWordBench東京でLTをしました。楽しかったです。 ↓SHA256 Hash(一方向ハッシュ関数:復元不可能、出力は固定長) 6592fec957d5bf7b969d2b6d497483fcdc97d9a431fe05bee5a9b23831e4bf79 今日はWordBench東京でLTをしますた。楽しかったです。 ↓SHA256 Hash(一文字でも変えるとハッシュ値が全然違うものに!) 7f32c6e0faf090f83810f751beaf3cd217bca0c831485595fe919f6bd6a7498f
出力値が短い関数だと、入力値が異なっても出力値が同じ「衝突」が起きやすい 例:SHA-1, MD5 ハッシュ関数のイメージ図 文書データ あいうえお fdb481ea956fdb654afcc327 cff9b626966b2abdabc3f3e6 dbcb1667a888ed9a 0c29ba9dd81fe744498ed86
1f47aaa9b6893f28afc69d43 b52a95b2fb5b0f047 SHA256 関数 入力値の集合は無限 出力値は固定長 出力値の集合は有限
WordPressに活用できそうな応用事例 ブロックチェーンは巨大な公共の分散台帳 ・ドキュメントやデジタルデータの存在証明、著作権を管理者なしで登録 ・デジタルコンテンツのDRM(特定のトークンの持ち主のみ参照できる) ・広告のトラッキング(ブロックチェーンのトレーサビリティを利用) ・動的に動くプログラム(契約の自動実行:スマートコントラクト) スマートコントラクトはBitcoinとは別のEthereum(イーサリアム)で実行可能
WordPressとBitcoin 暗号通貨としてのビットコインも含めWordPressでの応用も増えてくる? 現在、WordPressプラグインで”bitcoin”を検索すると207種類 Hack & ResearchしてWordPress × Bitcoinで何ができるか模索していきたい