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人事×アジャイル 強いエンジニア組織の設計方法

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December 03, 2025
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 人事×アジャイル 強いエンジニア組織の設計方法

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Takamichi Dobashi

December 03, 2025
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  1. KDDIアジャイル開発センター株式会社 コーポレート統括本部副本部長 CHRO / 人事部長 どばし たかみち 土橋 孝充 新卒でKDDI株式会社入社。

    B2B、B2Cの様々なサービス開発組織のエンジニアリング マネージャーとして活動。 2022年当社設立に伴い兼務出向(人事歴はここから)。 人事領域の責任者としてゼロから人事制度を策定。 人事組織の立ち上げを行うと共に、プレイヤーとしても 採用活動、人材育成に従事。 @Taka_Dobashi
  2. What’s KAG? 約13年間“アジャイル開発“に徹底的にこだわり続けてきた DX専業のエンジニア集団 77% 職種比率 エンジニア… 77% デザイナ… 8%

    その他…15% 所在地 東京都港区高輪2丁目21番1号 THE LINKPILLAR1 NORTH11F(本社) 拠点 舞鶴/三島/那覇/秋田/高崎/札幌/福岡 大阪/仙台/名古屋/広島/金沢 設立 2022年 5月 12日 社員数 252名 2022年 KDDI本体より独立
  3. 人事の仕事とはなにか? 人事の仕事は一言で言えば 「人を生かして事をなす仕事*」 です 人を生かして 事をなす 採用 適切な人材を配置 し、組織に合った 人々を呼び込む

    育成 潜能力を引き出し、成 長を促すプログラムを 設計 組織開発 チーム構造やプロセス を最適化し、組織全体 のバランスを整える *提唱者 • 壺中天代表 坪谷さん • 人事図書館館長 吉田さん
  4. 人事 × アジャイル アジャイルソフトウェア開発宣言の内容は人事(組織開発)にも通ずる プロセスやツールよりも 個人と対話 人との対話を通じて社員1人1人の 特性を正しく理解すること 契約交渉よりも 顧客との協調

    一方的な関係性ではなく、事業部 門のゴールに寄り添った行動を 計画に従うことよりも 変化への対応 環境の変化に合わせた組織の柔軟 な適応と計画の修正 アジャイル開発宣言の価値観を組織設計(人事設計)に反映し、価値観と原則に寄り添った人事の役割を全うする。 アジャイル人事は 現場の状況を一次情報として理解 し、二歩三歩先の組織を描くこと
  5. アジャイル開発センター憲章 コアバリュー カルチャー 楽しくやる 行動指針 AGILITY TECHNOLOGY BUSINESS BEHAVIOR データに基づき改善する

    とことん自動化する 知識を共有し成果を発信する アウトプットよりアウトカム 技術を磨いてチームに貢献する 小さく早く失敗する お客さまの体験価値を最大化する 課題は技術で解決する スピードを優先し組織の壁を超え る AGILITY(機敏であること)が私たちの最大の価値であり、存在意義そのものである 全社評価制度に反映
  6. 組織開発の基本は人間中心設計 (HCD) 人間中心設計 HCD 人の価値観を理解する 何を大切にし、どんな環境で力を発 揮できるのかを理解することで、適 切な役割と環境を提供する。 不安や葛藤を把握する どこに不安や葛藤があるのかを特定

    し、対応した組織設計で快適な作業 環境を整える。 感情に寄り添う設計 人はロジックだけでは動かない。感 情が行動や意思決定を形づけるた め、感情に寄り添った設計が必要。 組織を動きやすくする HCDの考え方を人事に応用すること で、組織は動きやすくなり、人材の 潜能が最大限に発揮される環境が整 う。 全社員標準資格として推進中 ※当社代表の木暮が一般社団法人人間中心社会共創機構の理事を勤めています
  7. エンジニアに求められるものの変化 抽象度の極めて高い役割がエンジニアに求められる時代 になります。 不確実かつ答えのない問いに答える能力(思考力・越境力・対話力・探求力)が必要になります。 なぜそのプロ ダクトをつく るのか? どんな体験を 提供するの か?

    社会にどのよ うな価値をも たらすか? 顧客の真の課 題は何か? 思考力 問題を定義し 構造化する力 対話力 他者やAIと 建設的に対話する力 越境力 ビジネス・デザイン 倫理を理解する力 探求力 自ら学び変化に 適応する力 エンジニア力 構想を形にする力 これからの時代に求められる 希少価値のあるエンジニアスキル 採用指標に反映
  8. 越境による問いの質の向上 越境の意義 自分の役割、組織、業界の枠を超え、他者の現場や思想に触れる。 生まれる「揺らぎ」 越境することで生まれる新しい視点や知識の混在が、 既存の思考パ ターンに揺らぎをもたらす。 問いの質向上 その「揺らぎ」こそが、新しい問いの源泉になります。 これらの問い

    が組織を前に進ませます。 「AIが整えた完璧な言葉よりも、人間が葛藤しながら紡 ぐ不完全な言葉にこそ、 組織を動かす力が宿る。」 引用 英治出版 越境人材――個人の葛藤、組織の揺らぎを変革の力に変える 越境(副業など)推奨
  9. 成長の方程式 成長は「個人の努力」と「組織の設計」に依存する 組織が担うべき責任と、エンジニアを成長へ導く構造的要素とは何か? 組織として の成長環境 個人の 努力 個人の 努力 個人の努力

    業務の内外を通じて 自己研鑽する力 組織としての成長環境 社員1人1人の成長を支える 組織風土・タレントマネジメ ント・人材育成のサイクル 相互作用
  10. エンジニアの成長は組織の設計で決まる 挑戦できる心理的安全性 失敗を恐れず挑戦できる環境を提供 透明なチーム構造 情報が透明に流れ、意図が共有される環境 内省し続ける文化 自らの行動や意思決定を反思する習慣を育む 学習循環 経験から学び、それを行動に反映し続けるプロ セス

    役割期待の明確化 それぞれの役割と責任が明確に定義された環境 貢献が評価される制度 努力と成果が適切に評価される仕組み 成長は「個人の才能」ではなく「組織の設計」で決まる 人事制度をはじめとした組織設計で実現できます(時間はかかります)
  11. まとめ - 元エンジニア人事の視点 組織設計の重要性 個人の技術力よりも、組織の設計が チームの成果を左右する。 エンジニ ア組織においても同様、適切な組織 設計はチームのパフォーマンスを飛 躍的に向上させる。

    アジャイル思考の活用 アジャイルは開発手法ではなく「組 織のあり方」そのもの。 継続的な検 査と適応を通じて、事業と組織の意 図に寄り添った運営が可能になる。 人間中心設計 HCDの考え方を人事にも応用するこ とで、「人が最大限に力を発揮でき る場」を作り出す。 人の内面や体験 に寄り添う設計が重要。 元エンジニアの人事だから見える世界 問いを大切にし、組織を前に動かす 良いチームを作れば、他の業務がスムーズに動く AI時代は「決断する」人間らしいリーダーシップが求められる 成長は「組織の設計」で決まる