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チームの心理的安全性を可視化するワークショップ「片思いマッピング」 / Kataomoi Mapping at furiconf2022

チームの心理的安全性を可視化するワークショップ「片思いマッピング」 / Kataomoi Mapping at furiconf2022

ふりかえりカンファレンス2022で登壇させていただいた際の資料です。
https://confengine.com/conferences/furiconf2022/proposals
https://retrospective.connpass.com/event/239349/

社内で自称ふりかえりエバンジェリストとして活動しています。
チームでのふりかえり経験も100回をこえ、別の開発チームから、ふりかえりの設計・ファシリテーションを頼まれたり、社内でふりかえりで大事なことについて発表した結果、他部署からもふりかえりの相談を持ちかけられるようになってきました。

「このチームのコミュニケーションをもっと良くしたい」
ふりかえりをやろうと思う人の多くが考えていると思います。

ただ厄介なのは、コミュニケーションの課題の多くを占める「遠慮」は「目に見えない」ということです。課題として捉えづらいからこそ、放っておくとジワジワとチームの創造性や生産性は低下していきます。

そこで、チームの心理的安全性を可視化するワークショップ「片思いマッピング」を設計して社内のチームで実施してみました。記事化してみたら「Twitter」や「はてぶ」で思ったよりも反響があったので、チームでのふりかえりをする方々の役に立てればと思い紹介させていただきました。

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Teppei Fushino

April 12, 2022
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Transcript

  1. None
  2. あらゆるチームに⽣じる コミュニケーションの問題 解決の鍵は「⽬に⾒えない遠慮」の定量化 ⼼理的安全性を可視化して 対話のきっかけを作るワークショップ 「⽚思いマッピング」

  3. メンバーの積極性が劇的に変化して意思決定が⾼速化 チームの⼀体感UP 3ヶ⽉後に⼼理的安全性の数値に明らかな向上が 本⽇のテーマ こんないいことが︕

  4. 今回の「⽚思いマッピング」についての記事が はてブのトレンドにのってプチバズリ 本⽇のテーマ チームの⼼理的安全性を可視化しよう!今すぐできる超簡単 ワークショップ「⽚思いマッピング」 | PINTO! by PLAN-B

  5. ⾃⼰紹介 伏野 哲平 (ふっしー) 株式会社PLAN-B BtoB SaaS エンジニア 趣味 スマブラ(2000時間以上)

    ポーカー(3⽇で60時間) 『社内ふりかえりエバンジェリスト(⾃称)』 合計100回を超えるふりかえりを経験 他チームのふりかえりの設計・ファシリテーションも。 ふりかえりについて語りたい お互いの現場のふりかえりや おもしろかったワークショップについて
  6. ⽚ 思 い マ ッ ピ ン グ が ⽣

    ま れ る ま で の 物 語
  7. ストーリー あるプロダクトチームの課題 • あるプロダクトチームから ふりかえりの設計・ファシリテーションの依頼 • 設計のためにヒアリングやチームの観察をスタート カスタマー サクセス 事業責任者

    プロダクト マネージャー カスタマー サクセス エンジニア エンジニア エンジニア
  8. ストーリー いくつかの問題が「チームのコミュニケーション」に起因している 仕様がなかなか決まらず つくりながら決めていくので 認識のズレや⼿戻りが頻発 プロダクトマネージャーと 事業責任者間の意思疎通不⾜ による意思決定の鈍化? 仕様の変更が カスタマーサクセスと

    エンジニア間で伝わっていなかった カスタマーサクセスと エンジニア間の 連携エラー? 問題 問題 原因 原因
  9. ストーリー いくつかの問題が「チームのコミュニケーション」に起因している 仕様がなかなか決まらず つくりながら決めていくので 認識のズレや⼿戻りが頻発 プロダクトマネージャーと 事業責任者間の意思疎通不⾜ による意思決定の鈍化? 仕様の変更が カスタマーサクセスと

    エンジニア間で伝わっていなかった カスタマーサクセスと エンジニア間の 連携エラー? 問題 問題 原因 原因 メンバー間のコミュニケーション に問題があるのでは?
  10. ストーリー ԕྀ͸Ͳ͏͍͏ߦಈʹ͋ΒΘΕΔ さらに話を深堀り、注意深く観察してみると どうやら遠慮をしあっていることが⾒えてきた 例えば… • 相⼿の気持ちを傷つけないように、⾃分の考えを明⾔するのを避けている • 相⼿の時間を奪わないように、質問するのをためらっている •

    雑談で解決できる内容なのにわざわざ重厚な説明資料を作っている • タスクが遅れることを伝えられず残業でカバーしている
  11. ストーリー ԕྀ͸Ͳ͏͍͏ߦಈʹ͋ΒΘΕΔ さらに話を深堀り、注意深く観察してみると どうやら遠慮をしあっていることが⾒えてきた 例えば… • 相⼿の気持ちを傷つけないように、⾃分の考えを明⾔するのを避けている • 相⼿の時間を奪わないように、質問するのをためらっている •

    雑談で解決できる内容なのにわざわざ重厚な説明資料を作っている • タスクが遅れることを伝えられず残業でカバーしている ⼼理的安全性を⾼めて 相談・共有を安⼼してできる状態をつくりたい
  12. ストーリー 図で表してみると、 エンジニア カスタマー サクセス プロダクトマネージャー ⾼ 低 事業責任者 ̖

    # $ % 低 ⾼ Cさんはちゃんと 全部わかってくれ ている Bさんとは⼗分 意思疎通ができ ていて任せてる Aさんは忙しいし 時間をとるのは 申し訳ないなぁ Dさんとの情報 連携に漏れがあ りそうで不安だ けど聞きづらい
  13. ストーリー 図で表してみると、 エンジニア カスタマー サクセス プロダクトマネージャー ⾼ 低 事業責任者 ̖

    # $ % 低 ⾼ Cさんはちゃんと 全部わかってくれ ている Bさんとは⼗分 意思疎通ができ ていて任せてる Aさんは忙しいし 時間をとるのは 申し訳ないなぁ Dさんとの情報 連携に漏れがあ りそうで不安だ けど聞きづらい ⼼理的安全性に⾮対称性があるが 認識ができていない
  14. ストーリー じゃあ可視化したったらええやん ( ᐛ)

  15. ストーリー 遠慮の可視化 エンジニア カスタマー サクセス 事業責任者 ̖ # $ %

    プロダクトマネージャー 2 4 4 2 Cさんはわからな いことは質問して くれるはず Bさんとは⼗分 意思疎通ができ ているはず! Aさんは忙しいし 時間をとるのは 申し訳ないなぁ Dさんとの 情報連携に漏れ がある
  16. ストーリー ふりかえりが終わった後、チームに徐々にこんな変化が︕ • プロダクトマネージャーは事業責任者との物理的な距離を近くして 細かなコミュニケーションを増やし、積極的な意思決定ができるように • カスタマーサクセスとエンジニアは必要な情報や役割を明確にすることで 遠慮なく質問ができるようになり情報が漏れなく共有されるように • 「踏み込んだコミュニケーション」をチームのルールに

    3ヶ⽉後に再実施したら、前後の数値の⽐較から明らかに遠慮が減っていること がわかりました。
  17. None
  18. やりかた 1.チームメンバーの相関図を作る

  19. やりかた 2.⾃分以外のメンバーへの遠慮を数値化

  20. 流れ 3.付箋やホワイトボードなどで共有(オンラインでも可)

  21. 流れ 4.できた相関図をもとにチームではなしあう

  22. やりかた 遠慮の数値の⽬安 ※うちの場合(各チームで調整) 1. 気兼ねなくなんでも相談できる、相⼿の良くない部分をすぐさま指摘できる これまで何度も案件に関する激しい議論をしてきている 2. チームの懸念や⽅向性の話を頻繁に⾏なっていて 必要なタイミングで伝えるべきことを伝えられている 3.

    案件上での相談や質問をすることが多い。遠慮は特に感じない 4. やや遠慮がある。⽐較的なコミュニケーションを⾏う 5. たまにMTGで顔を合わせる/業務的な連絡は⾏うくらいの関係性 6. 直接話したことはあるが、⾃分から直接物申すことはできない。相⼿がいると緊張する 7. すごく壁を感じる。直接話すことは全くない、第三者を通じたコミュニケーションが必要 遠慮がない 遠慮がある
  23. Point 実施のイメージ (左︓オフライン / 右︓オンライン) ※画像はイメージです

  24. Point はなしあい もし会話に詰まったらこんなペアを⾒つけて… • お互いにレベルがずれているペア • 最もレベルが低いペア • お互いにレベルが⾼いペア •

    仕事で頻繁にコミュニケーションをしているペア こんな質問を投げてみる • この数値にした理由は? • 3ヶ⽉後どんな数値になっていたらもっと働きやすくなる? • お互いにもっと働きやすくするためにはどんな活動ができる?
  25. Point ファシリテーターの3つの⼼構え 1.無理にネクストアクションを決める必要はない 2.遠慮の数値の厳密さにこだわらない 3.「数値に良し悪しはない」と伝える

  26. Point 1.無理にネクストアクションを決める必要はない • 最初の説明でワークの⽬的を明確にする • ⽬的は⾮対称を認識すること • 無理に仕切らなくても⼤丈夫 定量化するとずれを解消するための会話が⾃然と発⽣する

  27. Point 2.数値の厳密さにこだわらない • 今回の遠慮のレベルはあくまで⽬安 • 数値の厳密さよりなぜその数値にしたのかを話すほうが重要 • あまり時間をかけすぎず、気楽に数値化する

  28. Point 3.「数値に良し悪しはない」と伝える •「1が良くて7が悪い」わけではない • 全員の遠慮が1になることを⽬指す必要はない • ⼀定の距離感を守りたい⼈もいる お互いが求めている距離感について話すきっかけができれば⼗分 • 他社の現場では、業務委託の⽅の遠慮の数値が⾼かったようですが

    ワーク内での対話を経たことで その後のコミュニケーションがスムーズになったとのこと • あくまで現状を可視化しただけ = ファクトがあるだけ
  29. Q&A Q.そもそもこれ実施するほどの⼼理的安全性もないんですけど︕︖ A.遠慮を数値化することに抵抗が強いなら⽬安をカジュアルに ・どれだけお互いのことを知っているか? ・普段の会話の機会(頻度)が多い順番にする チームの練度が上がってきたら徐々にタフな質問を投げてみる

  30. Q&A Q.数値の⽬安をどうしたらいいかわからない!! A.⼈数分の数値を⽤意して割り当てるのがオススメ 5⼈チームだったら1,2,3,4を⽤意してメンバーに割りふる 2 3 1 4

  31. まとめ 簡単なフレームワークなので オフラインでもオンラインでも 実施しやすくなっています 週明けにでも早速試してみるのはいかがでしょうか? 感想などいただけるととても嬉しいです

  32. ⾃分は相⼿のことを好きだと思っていても 相⼿は⾃分のことを好きじゃないかもしれない それぞれの⽚思いを相関図-マッピング-することで コミュニケーションのきっかけにして 両思いが増えてほしいという思いを込めて 「⽚思いマッピング」という名前をつけました

  33. None