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ローコード開発とOracle APEX - 教育の分野への活用

ローコード開発とOracle APEX - 教育の分野への活用

2021年4月19日に、Oracle Academyの会員を対象にOracle APEXの紹介を行いました。その際に使用した資料のスライドと話した内容です。

製品コンポーネントと機能については、デモンストレーションで紹介を行い、資料に含まれるスライドは使用していません。

Yuji Nakakoshi

April 28, 2021
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Transcript

  1. Oracle APEXを⼀⾔で説明すると「データベースで動作するWebアプリケー ション開発フレームワーク」です。 最⼤の特徴を3点、ご紹介します。 (左の図) Oracle APEXを使って、デスクトップ向け、および、モバイル向けのWebアプ リケーションを作ることができます。 (真ん中の図) データベースに蓄積されたデータを使ったレポート、フォーム、チャート、

    カレンダーなどを、素早く作ることができます。 (右の図) IT技術者はもちろん、IT技術者でなくても、少しのSQLの知識があれば、アプ リケーションを作り始めることができます。 さらに、Oracle APEXはOracle Databaseが提供する機能の多くを利⽤することが 9
  2. Oracle APEXがどのように利⽤されているかの例です。 Oracle APEXは幅広い業界で、様々(さまざま)なビジネス上の問題を解決す るために使⽤されています。 (Click - 左の図) ⼀般の従業員、パートナー、顧客といったエンド・ユーザーを対象とした、 簡易アプリケーションや、セルフ・サービスのアプリケーションを素早く開

    発することにより、変化の激しいビジネス上の要件にいち早く追従できます。 (Click - 真ん中の図) パッケージ・ソフトウェアを既存のビジネスプロセスと統合するため、およ び、組織が持つ特別な要件を満たすための拡張を⾏うために使われています。 (Click - 右の図) スプレッドシートやMS AccessによるアプリケーションをWeb化することに よって、複数のユーザーが同時に使⽤できる、安全な、アプリケーションを 構築することができます。 その他、レガシーなクライアント・サーバー型のアプリケーションのWeb化 12
  3. Oracle Databaseは、アプリケーション開発に活⽤できる、多くの機能を提供し ています。 機械学習、リアルタイム分析(インメモリ)、IoT(Fast Ingest – Kafka)、グラフ分 析(RDF)、ドキュメント(Text)、スペーシャル、やブロックチェーンといった機 能がOracle Databaseに含まれています。

    そして、Oracle Databaseが稼働していれば、追加の構成作業をすることなく、 すぐに利⽤可能です。 Oracle Databaseは、アプリケーション開発のプラットフォームとしても利⽤で きます。 そして、これらの機能はOracle APEXから、そのまま利⽤することができます。 13
  4. Oracle APEXは、すべてのOracle Databaseで、追加コストなしで利⽤することが できます。 その対象には、Enterprise Editionはもちろんのこと、Standard Edition、さらに はExpress Edition、つまり無料で利⽤可能なOracle Databaseも含まれます。

    Oracle Database⾃体がサポート対象であれば、その上で動作するOracle APEXも サポートされます。 発⽣する費⽤は、データベースのライセンスであったり、クラウドのサブス クリプションですので、Oracle APEX⾃体では、その開発者数、エンドユー ザー数、アプリケーション数に関わらず課⾦はされません。 Oracle Cloudが提供する、すべてのOracle Databaseのサービスで、利⽤可能で す。 また、オンプレミス、Oracle Cloud、さらには他社のクラウドであっても、 Oracle Databaseが動いてさえいれば、その上でOracle APEXを利⽤することがで きます。 16
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  6. 基本的な操作⽅法 • 新たに要素の追加は、ドラッグ&ドロップ、または、メニューのショート カットにより⾏います。 • 複数のページ要素の更新を、⼀括で⾏うことができます。 • 変更に対する”Undo”および”Redo”が可能です。 • “保存”と“実⾏”により、すべての変更をデータベースに保存されます。

    左ペイン • レンダリング、プロセスおよび共有コンポーネントは、それぞれがひとつ のパネルとしてまとめられ、左ペインに配置されています。 • 動的アクションも、ひとつにまとめられています。 • 要素の作成、移動、複製を実施するには、ドラッグ&ドロップを使うか、 もしくは、右クリックで表⽰される要素によって変わるメニューを使いま す。 • どのようなタイプの要素でも、ツリーから直接削除できます。 23
  7. • ひとつまたは複数の要素をクリックして選択すると、グリッド・レイアウ ト上の要素がハイライトし、その詳細がプロパティ・エディタに表⽰され ます。複数の要素が選択されている場合は、共通したプロパティのみが表 ⽰対象となります。 中央ペイン • グリッド・レイアウト: コンポーネントの作成、移動、コピー、削除をド ラッグ&ドロップで実施します。

    • ギャラリー: コンポーネント⼀覧を表⽰し、ページにドラッグ&ド ロップできます。 • メッセージ: 開発作業で⽣じたエラーや警告メッセージが表⽰されます。 • ページ検索: ページ内の要素やプロパティを検索します。 • ヘルプ: 選択されているコンポーネントに関するヘルプ情報が表⽰されます。 プロパティ・エディタ – 右ペイン • 現在選択されている要素の詳細を表⽰します。 • 複数の要素が選択されているときは、共通のプロパティを⼀度に編集でき ます。 • プロパティの効果的な設定⽅法として、さらに以下を提供します。 • ⼊⼒へのフィードバックの即時実施。 • 上位の設定に従って、それに依存した選択メニューに切り替え。 • 共通のプロパティ・タイプの設定を容易にする。 • 要素の定義を容易で直感的にすることで、⽣産性を⾼めます。 23
  8. ページ・デザイナは、開発者によるOracle Application Expressのページの改善や 保守をとても容易にしました。 左ペインには各種ツリー・ビューが配置されます。それにはレンダリング、 動的アクション、プロセス、共有コンポーネントが含まれます。 中央ペインにはグリッド・レイアウトとコンポーネント・ギャラリーがあり、 新規にコンポーネントをドラッグ&ドロップで簡単に配置することができま す。 右ペインにはプロパティ・エディタがあり、選択したコンポーネントの属性

    を別ページを開くことなく更新できます。 SQL、HTMLやCSSをテキストとして⼊⼒するときは、コード・エディタをポッ プアップさせて開くことができます。コード・エディタでは、⽂字列の検索 と置換、⾃動補完やSQLの検証を⾏うことができます。 また、作業をしている部分に容易に集中できるように、ユーザー・インター フェースをカスタマイズする様々な⽅法が提供されています。 24
  9. いくつものテーマとそれに含まれる数多くのテンプレートを提供するかわり に、ひとつのテーマとそれに集約されたテンプレート群が提供されています。 このユニバーサル・テーマを使って、素早く、簡単に、美しく洗練されたレ スポンシブなアプリケーションを⼿間をかけずに作ることができます。 Oracle APEX 18.1からjQuery MobileとjQuery Mobile UIはサポート対象外となって

    います。まだ既存のアプリケーションがjQuery Mobile UIを使っている場合は、 ユニバーサル・テーマに移⾏する必要があります。 ユニバーサル・テーマはレスポンシブであるようにデザインされているため、 ⼤きさの異なる各種の画⾯に最適化されたルック&フィールになります。ス マホのような⼩さい画⾯向けにデザインされたアプリケーションのために、 Oracle APEX 18.1からは、jQuery Mobile UIを置き換えるための3種類のリー ジョンを提供しています。これは、リスト・ビュー、カラム・トグル・レ ポート、リフロー・レポートです。 26
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  13. ファセット検索はインターネット上のアプリケーション、主に店舗や販売系 のウェブサイトでよく見られます。利用者は画⾯左か上に存在する、ファセ ットに検索条件を設定します。ファセットには選択可能な値とともに、現在 の検索結果に含まれる数が表示されます。利用者がファセットを変更すると 、即座にレポートの表示、ファセットの選択肢と出現数が更新されます。 Oracle APEX 19.2から提供されるファセット検索を使うことにより、開発者は 最小限の労力で完全に機能するファセット・ナビゲーションを実装できます 。APEXは、レポートやファセットのリフレッシュ、出現数の再計算に必要な

    SQLの生成、レポートとファセットの統合といった低レベルの処理をすべて行 います。開発者はレポートのデータ・ソースと、ファセットおよびそのファ セットで使用する値のリストを宣言するだけです。 ファセット検索のページには、ファセット検索・リージョンとレポートのリ ージョンが含まれます。ファセット検索リージョンは、ページの左側に配置 され、値を選択することにより、検索結果の絞り込みを行います。続けて検 索結果を絞り込むことにより、利用者は欲しいデータを見つけることができ ます。ページの右側にクラシック・レポートのリージョンが配置され、レポ ートもしくはカード形式で表示されます。アプリケーション作成ウィザード 37
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  16. Oracle APEXは、データ視覚化を⾏うためにOracle JET (JavaScript Extension Toolkit) を採⽤しています。Oracle JETは最新のJavaScript、CSS3、およびHTML5 の設計と開発原理に基づくモジュラ式のオープン・ソースのツールキットで す。JavaScriptを使ったチャートは、⾼度なカスタマイズが可能、アクセシブ

    ル(障害者⽀援への対応)、レスポンシブ・デザインをサポートしています。 Oracle JETをOracle APEXに組み込むことにより、美しく、⾼速で、⾼度なカス タマイズができる、多種多様なチャートを作ることができるようになりまし た。Oracle JETのデータ視覚化コンポーネントには、カスタマイズ可能な チャートやゲージ以外にも、データ分析⽤にデータを⼀覧表⽰したり、階層 表⽰するコンポーネントも含みます。 43
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  19. Oracle Academy ではOracle APEXへの2つのアクセス⽅法を提供しています。ひ とつはより包括的な、Oracle Academy Cloud Program、もうひとつはOracle Academy APEXです。

    Oracle Academy Cloud Programの場合は、そのプログラムに含まれる Autonomous DatabaseにAPEXを構成します。 学⽣の要件として、成⼈年齢に達している必要があります。 学⽣それぞれにクラウド・アカウントが提供され、その学⽣によってアカウ ントは管理されます。 有効期限はありません。7⽇間、データベースの利⽤がないとデータベース は停⽌され、90⽇間そのまま停⽌していると、データベースは削除されま す。ですので、データベースを使⽤している限り、有効期限が切れるという ことはありません。 Oracle Academy APEXについては、授業で使⽤するために設計された専⽤の APEXのインスタンスで、1ワークスペース当たり最⼤99の学⽣アカウント 60
  20. Oracle Academy Cloud Programは、Oracle APEXの他にも無償で利⽤できるサー ビスを含んでいます。 1つのOCPUと20GBのストレージ容量をもつ、Autonomous Database をふたつま で。

    1/8 OCPUと1GBメモリをもつ、Computeインスタンスをふたつまで。 100GBのブロック・ボリューム、10GBのオブジェクト・ストレージ、10GBの アーカイブ・ストレージ、といったストレージ。 追加サービスとして、ロードバランサーや、監視、通知のサービスを含んで います。 無償以外では、365⽇間有効な、300ドルのクレジットも含まれています。 61
  21. Oracle APEXのまとめとして、 Oracle APEXは、簡単なアプリケーションの開発からミッション・クリティカ ルなアプリケーションを含む、⼤規模なアプリケーションまで、実際に作ら れて利⽤されている実績があります。 世界で利⽤されているリレーショナル・データベースのおおよそ半分はOracle Databaseですから、その上でアプリケーションを作成するチャンスは沢⼭あり ます。 Oracle

    APEXは新しい製品ではなく、20年近い歴史があり、オラクル社も継 続的に投資を⾏っています。 そして、Oracle APEXはアプリケーションを作るためのツールですが、その作 業が全てではありません。他に専⾨分野を持つ⽅、たとえば財務や⽣産管理、 研究事務などですが、そのような⽅がアプリケーションを開発するための ツールでもあります。ソフトウェア技術者でなくても、Oracle APEXでアプリ ケーションを作れるようになることよって、⾃分⾃⾝にとって⾝近な問題を 解決することができます。 79