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みんなに伝えたい放射線科の魅⼒

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February 16, 2021

 みんなに伝えたい放射線科の魅⼒

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February 16, 2021
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  1. みんなに伝えたい放射線科の魅⼒ 東京大学医学部放射線医学教室 若⼿医局員 藤田翔平 2020年度版 放射線科の仕事とは︖ AIとの関わりは︖

  2. (私が思う)放射線科の魅⼒ 画像診断 そのものの魅⼒ 最先端の科学技術を 駆使する魅⼒ 時間を主体的に 使うことができる魅⼒

  3. 画像診断そのものの魅⼒  観察⼒・論理性・知識を総動員しての推理のおもしろさ  解剖学・組織学・病理学といった普遍的な人間の仕組みを学ぶことが、 臨床の能⼒に直結することが魅⼒ 放射線科の魅⼒ ① ※京都大学元教授 富樫先⽣のお⾔葉

  4. 最先端の科学技術を駆使する魅⼒ l 科学技術の最先端と共に歩む科である 電子カルテ、⾳声⼊⼒、遠隔診療、AI l 最先端テクノロジーを駆使して患者マネジメントに貢献する 放射線科の魅⼒ ②

  5. 最先端の科学技術を駆使する魅⼒  科学技術の最先端と共に歩む科である 電⼦カルテ、⾳声⼊⼒、遠隔診療、AI  最先端テクノロジーを駆使して患者マネジメントに貢献する 放射線科の魅⼒ ② あとで詳しく話します︕

  6. 時間を主体的に使うことができる魅⼒  時間の主導権を握ることができる いくら張り切っても、患者さんが来なければ診察できない いくら疲弊していても、コールがあれば対応しなければならない  受身になることなく主体的に時間を使うことができる 仕事にもがっつり取り組んだ上で、自分の成⻑に時間を回せる 放射線科の魅⼒ ③

    読影⼒向上、勉強会、研究、育児、教育…
  7. 最近一番よく聞かれる質問 放射線科の仕事はAIによってなくなりませんか︖

  8. この問いに答えるには 放射線科の仕事はAIによってなくなりませんか︖

  9. この問いに答えるには 放射線科の仕事はAIによってなくなりませんか︖ 放射線科の仕事とは︖

  10. この問いに答えるには 放射線科の仕事はAIによってなくなりませんか︖ 放射線科の仕事とは︖ AIには何ができるのか︖今後何ができるようになるのか︖

  11. 画像診断 放射線科の仕事 IVR 放射線 治療 検査管理 カンファ レンス 報告書 作成

  12. 報告書作成・カンファレンス  主治医とは異なった視点から患者マネジメントに貢献  Doctor’s doctorとして各科医師とディスカッション  ⽇々の重要症例について、画像を中心に検討 放射線科の仕事 ①

    検査管理 カンファ レンス 報告書 作成 カンファ レンス
  13. 画像検査管理  検査原理・特性を深く理解しているからこそ、 診断に至る適切な検査を組み⽴てることが可能 放射線科の仕事 ② カンファ レンス 画像診断 検査管理

    どの検査モダリティーが適切か︖ どの部位を対象にするか︖ どの条件で検査するか︖ 「良い機械で撮ればおっけー♪」 というわけではない︕
  14. Interventional Radiology (IVR)  画像補助下(X線、CT、超音波など)で体の中を透かしながら、カテーテ ルや針を⼊れて、標的となる病気を治療する⽅法  出⾎から、⾎管の詰まり、がんの治療まで幅広い適応  低侵襲で理に適った治療⽅法

    外科⼿術のようにおなかや胸を切らずに、 体の奥にある臓器や⾎管の治療ができる IVR 例︓出⾎源を調べるには、 血管を辿って探すのが有効 放射線科の仕事 ③
  15. 放射線治療 l 切らずに治す︓がんに放射線を集中して照射することで治療 l 臓器の機能と形態を温存 l 患者負担が少ない 放射線科の仕事 ④ 放射線

    治療 今後の超高齢化社会の中で、からだに優しい 放射線治療の分野はさらに発展することが予想されます 痛みが少ないうえ、通院負担が少ない
  16. 現在、AIには何ができるのか  従来からのIT系・機械学習系に加えて深層学習系技術の発展  深層学習により「眼」を手に入れた機械  特徴量の抽出が不要  ⾼精度の画像認識を実現 

    画像から判断までをend-to-endで自動化 ここでは便宜的に、 従来からのIT系・機械学習系・深層学習系技術の総称とします 人間による知識記述や場合分けが不要に!
  17. 将来AIには何ができるのか ① 画像認識 画像から、特徴量を抽出する ② マルチモーダル 映像、センサーなどのマルチモーダルなデータから特徴量を抽出する ③ ロボティクス ⾃分の⾏動と観測のデータをセットにして、特徴量を抽出する

    ④ インタラクション 外界と試⾏錯誤することで、外界の特徴量を抽出する ⑤ シンボルグラウンディング ⾼次特徴量を、⾔語とひもづける ⑥ ⾔語からの知識獲得 ⾔語データの⼤量の⼊⼒により、さらなる抽象化を⾏う ※東京大学 松尾先生(http:// ymatsuo.com/DL.pdf)
  18. アメリカの情勢  2010年中頃、⽇本と同様に「AIで放射線科不要論」の登場  議論が成熟し、 「やはり必要」「むしろこれから熱い」という風潮に  放射線科は再度、最も⼈気の科の⼀つに転じている  日本は5年程度、情報が遅れている

    AIと放射線科 背景
  19. 将来の放射線科とは︖ l AIによりワークフローが変わる l 病態をより電⼦的にデータ化すること可能に l レポート⽂章という⽂字情報だけの管理から、 客観的な数値を⽤いた表現に → データサイエンスの側⾯︕

    → これらの情報を統合し、運⽤する必要 Nature Review Cancer 2018 将来の放射線科①
  20. 将来の放射線科とは︖  AIによりワークフローが変わる  病態をより電子的にデータ化すること可能に  レポート⽂章という⽂字情報だけの管理から、 客観的な数値を用いた表現に → データサイエンスの側⾯︕

    → これらの情報を統合し、運用する必要 医療情報の中核という役割 将来の放射線科① Nature Review Cancer 2018
  21. 放射線科による開発・導入・適正使用  AIがあればおっけー♪とは残念ながらいかない  学習済みモデルで充分なのか?  施設毎に転移学習させた場合の精度の保証は?  AIの結果をどのように呈示する? 

    データの交絡・バイアスの回避?  施設間・装置間データのばらつきは?  判断の過程が理解困難→Grad-CAMでOKなのか?  画像診断に必要な知識が増えるわけではない  実装されているアルゴリズムのピットフォールは?  データ収集の問題→Federated learningで解決?  個人情報の問題は?  アノテーションは誰が、どのように行う?  アノテーションの施設間基準は?  データの整理はどうする?  精度評価は誰が行う?  稀な疾患が集まる大学病院で使って良いのか?  … 将来の放射線科②
  22. 放射線科による開発・導入・適正使用  AIに関しても、原理・技術的特性を理解した上で使⽤する必要性 “各科がやれば良いじゃないか”︖ 将来の放射線科②

  23. 放射線科による開発・導入・適正使用 l AIに関しても、原理・技術的特性を理解した上で使用する必要性 将来の放射線科② ⽇々開発される新しい撮像法や画像処理技術を理解し、全⾝の病態に 応じて適切に使い分け、解釈できるのは放射線科医ならではです。 AIは、原理的には、新しい撮像法/技術、ハードウェア毎に開発・学習し直し、 導⼊させ、病態毎に適切に運⽤させる必要があります。これは中央診療科であり、 ⼈⼯知能を含めた先端技術を取り扱う放射線科が⾏うのが⾃然です。

  24. “Radiologists are likely to emerge as critical elements in the

    AI training process, contributing knowledge and overseeing efficacy” Nature Review Cancer 2018 将来の放射線科②
  25. 仕事の転換期をキャリアのいつにするか︖という問い  どの科でも仕事の仕方は変わる (例)放射線科︓AIが肺結節を探してくれる → (例)内科 ︓AIが問診してくれる →  放射線科は最も早くAIを使用する科(使い始めている)

    将来の放射線科③
  26. 仕事の転換期をキャリアのいつにするか︖という問い  どの科でも仕事の仕方は変わる (例)放射線科︓AIが肺結節を探してくれる → (例)内科 ︓AIが問診してくれる →  放射線科は最も早くAIを使用する科(使い始めている)

    キャリアの早い段階でAIによる仕事の転換期を迎えることができる︕ 将来の放射線科③
  27. 将来の放射線科とは︖ 医療における画像診断の影響⼒はさらに⾼くなり、 (AIを適切に使いこなせる)放射線科医は医療での価値が⾼まる Hugo J. W. L. Aerts Department of

    Radiation Oncology, Dana-Farber Cancer Institute, Harvard Medical School “The roles of radiologists will expand as they become more connected to technology and have access to better tools.” 将来の放射線科④
  28. (私が思う)東大放射線科の魅⼒  300名を超える入局員  読影能⼒を磨きやすい環境  ⽴地の良さ  研究環境と研究に対する理解 

    関連病院の豊富さ
  29. (私が思う)東大放射線科の魅⼒  300名を超える入局員  読影能⼒を磨きやすい環境  ⽴地の良さ  研究環境と研究に対する理解 

    関連病院の豊富さ 数は⼒です 国内有数の読影医が多数在籍︕ 東京のど真ん中、勉強会にも⾏きやすい 研究アクティビティは関東でNo. 1 しかも関東圏に集中しているので遠方出向なし 東⼤他学部の授業をとれる︕ 例えばAIの松尾先生の授業も