Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Webアプリケーションのユーザ入力検証
Search
Ryusei Ishikawa
September 03, 2023
Technology
3
1.3k
Webアプリケーションのユーザ入力検証
ここで話しました
https://connpass.com/event/290912/
Ryusei Ishikawa
September 03, 2023
Tweet
Share
More Decks by Ryusei Ishikawa
See All by Ryusei Ishikawa
DIVER OSINT CTF を支える技術 2025
xryuseix
0
79
OSINT CTFの リアル作問環境を体験してみよう!
xryuseix
0
180
OSINT CTFを支える技術
xryuseix
1
740
HTTP通信を書きかえてみよう
xryuseix
0
70
Privateリポジトリで 管理しているソースコードを 無料でGitHub Pagesに公開する
xryuseix
0
3.1k
CTFにおけるOSINT問題作問の難しさ
xryuseix
0
730
「Reactはビルド時にコメントが消えるから」と言ってコメントに💩を書いてはいけない
xryuseix
0
1.4k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Terraformで構築する セルフサービス型データプラットフォーム / terraform-self-service-data-platform
pei0804
1
190
EncryptedSharedPreferences が deprecated になっちゃった!どうしよう! / Oh no! EncryptedSharedPreferences has been deprecated! What should I do?
yanzm
0
480
プラットフォーム転換期におけるGitHub Copilot活用〜Coding agentがそれを加速するか〜 / Leveraging GitHub Copilot During Platform Transition Periods
aeonpeople
1
220
「全員プロダクトマネージャー」を実現する、Cursorによる仕様検討の自動運転
applism118
22
12k
AWSを利用する上で知っておきたい名前解決のはなし(10分版)
nagisa53
10
3.2k
職種の壁を溶かして開発サイクルを高速に回す~情報透明性と職種越境から考えるAIフレンドリーな職種間連携~
daitasu
0
170
IoT x エッジAI - リアルタイ ムAI活用のPoCを今すぐ始め る方法 -
niizawat
0
100
Codeful Serverless / 一人運用でもやり抜く力
_kensh
7
450
下手な強制、ダメ!絶対! 「ガードレール」を「檻」にさせない"ガバナンス"の取り方とは?
tsukaman
2
450
普通のチームがスクラムを会得するたった一つの冴えたやり方 / the best way to scrum
okamototakuyasr2
0
110
バイブスに「型」を!Kent Beckに学ぶ、AI時代のテスト駆動開発
amixedcolor
2
580
Evolución del razonamiento matemático de GPT-4.1 a GPT-5 - Data Aventura Summit 2025 & VSCode DevDays
lauchacarro
0
210
Featured
See All Featured
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
525
40k
Balancing Empowerment & Direction
lara
3
620
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
234
17k
Sharpening the Axe: The Primacy of Toolmaking
bcantrill
44
2.5k
A designer walks into a library…
pauljervisheath
207
24k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
31
2.2k
A better future with KSS
kneath
239
17k
The Cult of Friendly URLs
andyhume
79
6.6k
Code Review Best Practice
trishagee
71
19k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
224
9.9k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
9
580
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
53
8.9k
Transcript
Webアプリケーションの ユーザ入力検証 xryuseix (@ryusei_ishika)
講演内で使用するソースコードについて https://github.com/SECCON/2023_beginnerslive これ 1. GitHubリポジトリへアクセスしてください 2. xryuseixフォルダの中のREADMEを読んでください 2
自己紹介 ID: xryuseix (Twitter: @ryusei_ishika) Webセキュリティと開発が好きです。 ctf4b 2023では以下の問題を提供しました。 • shaXXX
• drmsaw • phisher2 3
ユーザの入力をちゃんとチェックしてますか? これってstring? number? https://expressjs.com/ja/starter/hello-world.html 4
ユーザの入力をちゃんとチェックしてますか? https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/Fetch_API/Using_Fetch この中身って保証されてる? 5
ユーザの入力をちゃんとチェックしてますか? https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/Fetch_API/Using_Fetch undefinedにならない?大丈夫? 6
Q1. if文書けば解決するのでは? A. プロパティの数が少なければそれで良いが、多い場合は大変 想定していないプロパティが含まれていないかチェックする 必要もある 7
Q2. TypeScriptを使えば解決するのでは? A. えっこうですか?? 8
Q2. TypeScriptを使えば解決するのでは? A. えっこうですか??(2) プロパティが多かったり入れ子になってたりしたら 実装がかなり増えてキツくないですか? 9
Q3. いやでもさ...... 「これって実行時エラーが出るだけで、 脆弱性にならんのとちゃうんか??」 😎「クックックッ......」 ※僕は大阪弁喋れません 10
今回使用するサンプル問題 corCTF-2021 web/buymeより一部改変 ここをユーザが自由に書き換えられる https://github.com/SECCON/2023_beginnerslive/blob/main/xryuseix/chall.js 問題サーバ: https://x-beginnerslive2023.deno.dev 11
今回使用するサンプル問題 corCTF-2021 web/buymeより一部改変 • フラグはflagsオブジェクトにある • buyFlag関数でフラグが買える場合は 買ってretuenしている • 買えるフラグはuserとadminで異なる。
userの場合はフラグが偽物で、admin の場合はフラグが高額 12
今回使用するサンプル問題 corCTF-2021 web/buymeより一部改変 • サーバはDeno.serveで実装されてお り、ユーザの入力はクエリパラメータで 受け取れる (今回Denoを使っていることに深い意 味はありません) •
ユーザの入力はmain関数に送られ、 JSONをパースした後にroleが指定さ れているか確認する • その後、buyFlag関数にユーザ情報と ロール情報が送られる 13
今回使用するサンプル問題 ⚠次のスライドで答えを言及します 見たくない場合は1分くらい下の猿のモノマネしててください。 答えはレポジトリ内にも書かれています。 14
今回使用するサンプル問題(解説) こんな感じのJSONを送れば良いです。 buyFlag関数の呼び出しの箇所で、スプレッド構文を使っているため、 userオブジェクトの中身を書き 換えられます。 15
prototype pollution 脆弱性を埋め込むパターンは他にも... https://www.youtube.com/watch?v=LUsiFV3dsK8&t=67s のコードを一部改変 16
Zodという選択肢もある https://zod.dev/?id=basic-usage Zodは静的型推論による TypeScript ファーストのスキーマ検証ツールです。 文字列、数字、オブジェクトなどが特定のスキーマ (≒型※1 )に一致しているか確認することができます。 → ユーザの入力を検証することができる!
文字列のスキーマ “tuna”は文字列なのでOK 12は文字列ではないのでエラー ※1 正確には違うが、そう考えた方がわかりやすいかもしれない 17
Zodという選択肢もある https://zod.dev/ 18
まずはTypeScriptで書き換えてみる https://github.com/SECCON/2023_beginnerslive/blob/main/ xryuseix/chall.ts 19
まずはTypeScriptで書き換えてみる https://github.com/SECCON/2023_beginnerslive/blob/main/ xryuseix/chall.ts 前述の通り、単純にTypeScriptにした からといって修正できるとは限りません 20
Zodを使って書き換えてみる https://github.com/SECCON/2023_beginnerslive/blob/main/xryuseix/fixed.ts Zodスキーマを定義 検証 21
EmailやUrl、IPなど、 いろんな文字列に対して検証できる Zodなら様々な検証ができる 22
• ユーザの入力を検証する事は 安全なアプリケーション開発において重要 • TypeScriptを使ったからといって ユーザの入力内容は保証できない • 入力を検証する方法の1つの手段として、 Zodというものがある まとめ
思わぬ入力が与えられて ゾッと しないように、気をつけてコードを書こう! 23