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キュエル株式会社 採用説明資料

yosukeito
June 15, 2022

キュエル株式会社 採用説明資料

キュエル株式会社での採用にご興味がある方は、以下のウェブサイトをご確認ください。
https://quel-inc.com/ja/recruit-2/

yosukeito

June 15, 2022
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  1. 量子コンピュータの実用化を加速させることで、 人類の課題解決に貢献する 2 人類の活動は、地球の持つ自己調節能力以上に巨大化し、さらにその拡大を続けています。地球 環境はすでに限界に近づいており、その課題解決のために、新たなイノベーションが期待されてい ます。量子コンピュータ技術はまだ進化の途上ですが、将来的に従来のコンピュータでは解けなか った問題に活用できるようになり、人類の課題解決に繋がることが期待されています。 量子コンピュータは、世界中で競い合うように開発が進められており、とてもホットな研究分野です。 その中でも、キュエル株式会社は、量子コンピュータの研究開発を進める研究機関、企業の方々に 向けて、量子コンピュータの制御装置を開発・製造・販売しています。

    量子コンピュータの制御装置を構築するには高度な技術が必要であるものの、その多くはブラック ボックス化されており、量子コンピュータの研究開発を行う研究機関や企業にとって、大きな負担と なっていました。キュエル株式会社は、量子コンピュータ自体はもちろんのこと、FPGA、マイクロ波 といったエレクトロニクスについて高度な知見を持った人材が集い、高性能で使いやすい量子コンピ ュータの制御装置を研究機関や企業に提供することによって、量子コンピュータの研究や事業化に おけるボトルネックを解消し、そのスケールアップ・スケールアウトを加速させます。 量子コンピュータはまだ研究開発段階ですが、今のうちからその開発にコミットすることで、キュエル 株式会社は、量子コンピュータの制御において、世界をリードできる存在となることができると信じて います。このような新しい技術分野を切り拓いていくことに喜びを感じる方に、弊社に参画していた だけますと幸いです。 キュエル株式会社 代表取締役 伊藤 陽介
  2. 5 キュエルには、経験豊富なメンバーが集結(2023年7月時点で11名) 伊藤陽介(代表取締役) パイクリスタル株式会社の代 表として、大企業によるM&A でのExitを経験するなど、ハ ードテックスタートアップの経 営経験を有する。 根来誠(取締役CSO) 量子コンピュータの全レイヤー

    に関する研究実績を有する。 大阪大学量子情報・量子生命 研究センター副センター長。 三好健文(取締役CTO) SW/HW協調設計、ハードウ ェア記述言語の設計、FPGA とネットワーク処理を活用した システムについて、豊富な経 験を有する。
  3. 量子コンピュータの制御装置とは? 9 9 制御装置 量子ビット(チップ) 量子ソフトウェア QuEL, Inc. ユーザー 問題の

    情報 量子ゲート 演算 送信 マイクロ波 答え 量子測定 結果 受信 マイクロ波 量子コンピュータの ハードウェア 量子ビット(チップ)と接続し、量子ゲ ート演算に対応したパルス列のマイク ロ波を生成し、各量子ビットに対して 出力するとともに、量子ビットの状態 をマイクロ波で読み出す装置
  4. 10 量子コンピュータの制御装置とは? 1) 写真の出所:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/10022/ 超伝導量子コンピュータの例1) 制御装置(キュエル株式会社の事業範囲) 量子ビットおよびその周辺回路 • 古典コンピュータにおけるマザーボードに該当 –

    量子ビットの制御や読み出しのために、マイク ロ波パルスを入出力する装置 – 量子ビットでの演算のために、制御装置には大 変高いスペックが求められ、デジタル回路、ア ナログ回路の高度な知見が必要 • 各研究機関でブラックボックス化されており、制御 装置の構築が研究者の負担になっている。良い 制御装置を購入し、負担を減らしたいニーズあり • 古典コンピュータにおけるCPUに該当 • 色々な方式が、競い合うように開発されている
  5. 11 量子コンピュータ制御装置に求めるスペックの例:量子コンピュータ の制御では、類似の信号入出力装置に比べ高いスペックが必要 • 高周波送受信システム – 搬送波 -12.5GHz/変復調帯域; 2GHz –

    出力雑音電力密度; -148 dBm/Hz – SFDR; -65dBc – ゆらぎ; 120秒間 +/- 0.3度以内,1200秒間 1度以内,3600秒間 2度以内 – アイソレーション -80dB/送受信間; -70dB/相互変調歪み(IMD3); -40dBc – 短期位相雑音; -110 dBc/Hz – 入力ダイナミックレンジ; 60dBFS • DAC/ADC,信号処理 – マイクロ波の長さ; 数十us - 数十ms (= 40MB/ch) – 桁落ち・誤差ない演算 – 出力分解能 16bit/入力分解能 10bit – FIR・間引き・総和・積算
  6. 12 量子コンピュータは、まだ研究途上。地道に研究開発に取り組めば、 量子コンピュータの世界をリードできる存在になれる [2022年 現在] 100量子ビット程度の量子コンピ ュータの研究開発が進んでいる [2024年以降] 1000量子ビット規模のNISQ の利用が拡大

    [2030年以降] 100万量子ビット規模の誤り 耐性量子コンピュータが登 場 今後、量子ビット数が急速に増加していくフェーズ。それに対応していくためには、 量子コンピュータ制御装置のアーキテクチャも刷新しながら進化していくことが求められる
  7. 13 市場規模:量子コンピュータの制御装置は、研究向け市場が急速 に立ち上がるタイミング。将来的には、商用向けの市場に繋がる 現在の20億円程度から急 速拡大し、100億円以上に • 現在、量子ビット数が急速に増加 していく時期であり、制御装置の 買い替え、買い増し需要が旺盛 量子コンピュ

    ータ研究向け - (量子コンピュータの商用利用は限 定的) 商用量子コン ピュータ向け 2040年ごろ 2030年ごろ 現在から2020年代後半 1000億円程度 • 2030年に、2000-5000台の商用 量子コンピューターが稼働してい る推定(1) • 2030年ごろの単年で最低でも500 台程度の販売台数と推測 • 量子コンピュータ1台が単価10億 円程度でそのうち、制御装置は2 億円程度と想定 6000億円程度 • 量子コンピュータ市場の成長を、 2030年から2040年まで6倍程度 と見込んでいる(2) (1) https://www.mckinsey.com/business-functions/mckinsey-digital/our-insights/a-game-plan-for-quantum-computing (2) https://www.bcg.com/ja-jp/publications/2018/coming-quantum-leap-computing.aspx 100億円以上 • 継続的に、研究用の需要は存在 100億円以上 • 継続的に、研究用の需要は存在
  8. 15 主な仕様 マイクロ波送信部 • 8ポート • 分解能:16bit • サンプリングレート:12Gsps •

    帯域: 500MHz - 2.0GHz で設定可能 • 中心周波数: 7-11GHz (ご要望に合わせて構成変更可能) インターフェース • 10GbE x4 (データ転送ポート) • GbE x1 (制御ポート) • 外部クロック入力ポート(HDMI) マイクロ波受信部 • 4ポート • 分解能:12bit • サンプリングレート:6Gsps • 帯域: 500MHz - 2.0GHz で設定可能 • 中心周波数: 7-11GHz (ご要望に合わせて構成変更可能) サイズ • W 440mm x H 124mm x L 900mm (突起物含まず) • 19インチラックに収納可能・3U 現在、キュエル株式会社は、超伝 導量子コンピュータ用の制御装置 「QuEL-1」を、製造・販売中
  9. 量子コンピュータ用の制御装置「QuEL-1」の競合優位性: 以下の要素を備え、量子コンピュータの研究を加速させられる 16 従来、独立したユニットであった各機能を1つのユニッ トに まとめることで、小型であるとともに、ユーザーが装置の校 正などに手間を取られることがない ユーザービリティ スケーラビリティ 各機能がまとまったユニットを複数並べ、それらのユニットを

    同期させることで、容易に量子ビット数の拡張が可能(右写 真のように、複数ユニットを19インチラックに収納して利用) コンフィギュラビリ ティ 信号入出力に関する設定の多くをソフトウェア上で設定可 能であるため、実験における設定変更の手間を最小化でき る キュエル株式会社は、制御装置に関する独自アーキテクチャの特許を出願中
  10. 「QuEL-1」の内部構成 17 Mixer FPGA HBM I/F データ送信 ロジック データ受信 ロジック

    DAC (4x2) ADC (2x2) DAC / ADC LO Mixer システムボード UC Balun ポートに応じた フィルタ、逓倍器 DC LO 装置ユニット Mixer DC LO スイッチ・ 合波 出力信号 - qubit制御 - ポンプ - 読み出しパルス 入力信号 qubit応答 外部 モニタ入力 パラメタ パラメタ
  11. 20 キュエル株式会社の創業(2021年7月)からの実績 • 2021年度には、産総研様に対して制御装置を販売済み。 • 2022年度には、理研様を中心に装置を販売し、約3.8億円の売上高を上げた。 • 2023年度は、さらに多くの引き合いをいただいているところ。 販売 助成金

    • 2021年度には、NEDOの委託事業である「SBIR推進プログラム」に採択され、量子コンピュ ータの制御装置を小型化するための研究開発を実施済み。 • 2022年10月からは、ムーンショット型研究開発制度 目標6「スケーラブルな高集積量子誤り 訂正システムの開発」(小林PM)に参画。多くの研究期間や大学と連携し、10年後を見据え て、誤り耐性量子コンピュータのための先行開発を行っている。 連携 • 大阪大学などとの共同研究契約を締結し、研究機関と密に連携して、研究開発を進められ る体制を構築。 • 装置製造においては外部のパートナー企業がおり、ビジネスを拡大できる体制を構築。 • 取締役・従業員の合計10名にチームが拡大。 – 経験豊富なエンジニアが仲間に加わり、開発を行っている。 体制
  12. 23 理化学研究所の量子コンピュー タでは、64量子ビットを制御する 実績ができた 2023年3月27日日経新聞夕刊1面 大阪大学の制御装置 が本プロジェクトに使 われているが、その技 術がキュエルにライセ ンスされている

    • 50量子ビット以上の量子コンピュータを稼働させ た実績がある制御装置はまだ限られるが、その 中でも、阪大/キュエル株式会社の制御装置は 唯一、外部に販売されているものである。 – 50量子ビット以上の超伝導量子ビット系の制御 の実績があるのは、IBM(米国)、Google(米 国)、Rigetti Computing (米国)、中国科学技 術院(中国)、理化学研究所(日本)のみ。 – 理化学研究所以外の企業・研究機関が用いて いる制御装置は、各企業・研究所の内部で作 製され、外部に販売されていない(各企業・研 究機関の内部で、ブラックボックス化されてお り、外部に情報もあまり公開されていない)。
  13. 24 • 量子コンピュータの開発を進める研究機関や企 業向けに、制御装置を販売する – 今後、量子ビット数の増加に伴って、研究機関 が必要とする制御装置の規模はさらに拡大 • 日本の量子コンピュータの開発プロジェクトにも 積極的に関わり、制御装置の技術を蓄積していく

    • 2022年までは日本に注力し、2023年には海外展 開したい 事業展開:当面、制御装置を研究者に販売する事業が中心。将来 は、商用量子コンピュータへの装置・技術提供でスケールさせる 2025年以降 2025年頃まで • 制御装置をスペックアップして、研究用に販売し ていくことは継続 • この時期には、商用量子コンピュータを事業展開 する会社が多く出てくると想定しているが、それら の会社への制御技術の提供(ライセンス、コアコ ンポーネント提供、など)で事業拡大
  14. キュエル株式会社の量子コンピュータの制御装置における今後の チャレンジ 25 • 現在、世界中の研究機関が、急速な量子ビット数の増加に取り組んでおり、それに対応でき る制御装置を開発していく。 – テーマ:小型化、装置間の同期精度向上、低消費電力化 – 量子コンピュータ制御装置に特化した独自ICなども、大学などとの協力を得て開発していく

    量子ビット 数の向上 他の量子 ビット方式 への対応 • 超伝導量子ビットに限らず、イオントラップ、半導体量子ドットなど、他の量子ビットの方式に も順次、適応していく。 – 現在、最も盛んに研究開発されている超伝導量子ビットを、キュエルでは対象としている – キュエル株式会社の制御装置のアーキテクチャは、様々な量子ビットの方式に対応可能 海外展開 • 日本国内での足場を固めるとともに、海外展開で事業を拡大する。 • 量子コンピュータの制御装置で、世界のスタンダードとなるべく制御装置の販売先を増やす。 誤り訂正 • 10年後を見据えて、誤り耐性量子コンピュータのための先行開発を行っていく(ムーンショッ ト型研究開発制度の資金を利用し、各大学や研究機関と連携して進める) 。
  15. 27 キュエル株式会社が募集している職種(博士卒、修士卒、学部卒、中途) インターンシップやアルバイトも受け入れ中。 ※ 詳細は、ウェブサイトに掲載中 https://quel-inc.com/ja/recruit-2/ ハードウェアエンジニア FPGAやマイコンといった組み込み系、デジタル-アナログ変換といった 信号処理系の開発。マイクロ波回路の開発。 ソフトウェアエンジニア

    ハードウェアの性能を引き出すことができるソフトウェア、ユーザが利用 しやすいインターフェースの開発(Pythonを使ったソフトウェア開発、ネ ットワークプログラミング) 量子コンピュータのリサーチャ ー 制御装置の上位レイヤとの接続に関する開発、超伝導以外の量子ビッ トへ対応するための開発、量子ビット数のスケールアップに対応できる アーキテクチャの開発 プロダクトマネージャー 装置の仕様決定、開発の進捗管理、開発上の課題解決 フィールドアプリケーションエン ジニア 主に研究機関を顧客として、要件定義、装置作製手配、顧客へのデリ バリー・サポート
  16. 28 キュエル株式会社のバリュー 1. 進んだモノを、誇りを持って開発する キュエル株式会社は、量子コンピュータの世界をリードする存在になるべく、常に新しいコンセプトを考案 し、世の中に発信します。 2. 必死に考え、学び続ける 量子コンピュータ技術は急速に進展しています。キュエル株式会社は、現状に満足せず、常に最新技術を 学び、新たなアイディアを考えます。

    3. チームで遠い場所を目指すことにコミットする 量子コンピュータの制御には、様々な知見を集約しなければなりません。ひとりで近いところに速く行くので はなく、チームの力を結集して、ひとりでは辿り着けない遠い場所を目指す発想が必要です。キュエル株 式会社では、多様な人材がチーム全体の価値向上にコミットし、開発に取り組みます。
  17. 29 • 量子コンピュータ分野で、トップ研究者の方々とのコネクションを形成済みであり、実際に制御装置 を使っていただき、フィードバックを得ながら、研究開発を進めていくことができる。 • 大阪大学を中心とした「量子ソフトウェア研究拠点」に参画しているなど、様々な研究機関や企業と 共同で、量子コンピュータの制御装置の研究開発を進めていくことに関わることができる。 – 開発中の制御装置を、量子制御実験に用い、その結果を装置開発に反映できる –

    他の研究機関と連携することで、将来を見据えた、チャレンジングな開発にも取り組むことがで きる • 売上に加え、ムーンショット型研究開発制度などの資金が獲得できており、安定した財務基盤を保 有。会社として創業期でありながら、十分な資金をかけて開発をしていくだけの資金力がある。 • 各分野で豊富な実績を持ちつつ、バリバリ自分でも動くことができるメンバーがコア人材となってお り、それらのメンバーと一緒に開発に取り組むことができる。 • 上記の活動を通して、量子コンピュータというまだ発展途上の分野で、将来のスタンダードとなるよ うな制御装置の姿を、論文などで世界に発信していくことができる。 キュエル株式会社にあるもの コネク ション 発信 社内 人材 開発 資金