Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ドラッガーに学ぶスクラムマスターとしての振る舞い方
Search
Koito
February 26, 2025
1
500
ドラッガーに学ぶスクラムマスターとしての振る舞い方
2025/02/26 KAGのLT会
Koito
February 26, 2025
Tweet
Share
More Decks by Koito
See All by Koito
コミュニティ運営の悩みはコミュニティオブコミュニティで解決しよう
yuhkoito
1
230
ステークホルダーと向き合う
yuhkoito
0
26
循環型コミュニティの構築〜社内から社外へ持続可能な繋がりを作ろう〜
yuhkoito
0
980
20240829_KDHセミナー
yuhkoito
0
14
コミュニティ運営を継続するのに大切なこと
yuhkoito
0
70
社内スクラムフェスの舞台裏
yuhkoito
0
150
受託アジャイル開発においてスタートダッシュに成功して見えた景色
yuhkoito
0
960
リモート開発がマンネリ化してきたのでスクラムマスターをシャッフルしてみた
yuhkoito
0
160
Featured
See All Featured
Thoughts on Productivity
jonyablonski
69
4.5k
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
233
17k
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
63
7.7k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
46
2.3k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
10
510
Site-Speed That Sticks
csswizardry
4
410
RailsConf 2023
tenderlove
29
1k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
67
4.6k
Art, The Web, and Tiny UX
lynnandtonic
298
20k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
656
59k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
330
21k
Building Your Own Lightsaber
phodgson
104
6.2k
Transcript
ドラッカーに学ぶ スクラムマスターとしての 振る舞い方
1 KDDI Agile Development Center Corporation 自己紹介 KDDIアジャイル開発センター株式会社 小糸 悠平
• 複数の電機メーカーで組み込みエンジニア の経験を経て、アジャイルと向き合うために KDDIアジャイル開発センターに入社 • 現在は、開発案件のスクラムマスターをしな がら、社内スクラムコミュニティを運営してい ます • モットーは、”自分と自分の周りの人が幸せ で居続けられるように奉仕する”
社外秘B 2 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターって 何をする人?
3 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターって何する人? スクラムイベントのファシリテートする人 チームの障害物を除去する人
4 KDDI Agile Development Center Corporation 一方、スクラムガイドには スクラムマスターは、 スクラムガイドで定義された スクラムを確立させることの責任を持つ
スクラムチームの有効性に責任を持つ
5 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターの責任を果たすために スクラムガイドで定義された スクラムを確立させることの責任を持 つ
スクラムチームの有効性に責任を持つ スクラムマスターの責任 スクラムマスターのすること 到達するイメージができない
6 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターの責任を果たすために スクラムガイドで定義された スクラムを確立させることの責任を持 つ
スクラムチームの有効性に責任を持つ スクラムマスターの責任 スクラムマスターのすること
ドラッカーに学ぶ スクラムマスターとしての 振る舞い方
8 KDDI Agile Development Center Corporation ピーター・ドラッカーとは 企業経営・組織論の第一人者 「マネジメント」という概念を確立 企業だけでなく、社会や個人の生き方にも影響を与えた
著書『現代の経営』『経営者の条件』 など多数
社外秘B 9 KDDI Agile Development Center Corporation その1 最も重要なことに集中することである
10 KDDI Agile Development Center Corporation その1:最も重要なことに集中することである 「成果を出すには、最も重要なことに集中せよ」 「最も重要な決定は、何をするかではなく何をしないかである」 出典『経営者の条件(The
Effective Executive)』
11 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターの視点 スクラムマスターの振る舞いとは? 優先順位を整理し、迷わない環境を作る 「何をしないか」を決め、余計な負担を減らす
コンテキストスイッチを減らし、集中しやすい環境を作る
12 KDDI Agile Development Center Corporation コンテキストスイッチ コンテキストスイッチとは? 複数のタスクを行き来することで、脳が切り替えに時間を 取られる現象
出典『ワインバーグのシステム思考法』
13 KDDI Agile Development Center Corporation 具体的なアクション 具体的にどうする? 割り込みの要因を潰していく 重要なことが何か、誰でもすぐに分かるようにしておく
「最も大事なことは何か?」と同時に 「やめるべきことは何か?」も問い続ける
社外秘B 14 KDDI Agile Development Center Corporation その2 人を動かすにはまず耳を傾けることだ
15 KDDI Agile Development Center Corporation その2:人を動かすにはまず耳を傾けることだ 「人を動かしたければ、まず耳を傾けよ」 「優れたリーダーは話すのではなく、聞くことから始める」 出典『経営者の条件(The
Effective Executive)』
16 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターが聴くべきこと スクラムマスターが耳を傾けるべき3つの視点 チームの「言葉にならない不安」 開発の現場で起きている「目に見えない障害」
ステークホルダーが求める「本当の価値」 コミュニケーションで最も大切なことは、 相手の言わないことに気づくことである
17 KDDI Agile Development Center Corporation 具体的なアクション 具体的にどうする? 自分が話すのをやめましょう 普段からチームメンバの表情や態度、発言を観察して
変化に気づけるようにしよう 「なぜ?」を繰り返し問いかけ、課題の本質を一緒に探る 「聴いて終わり」ではなく、聴いたことを行動につなげる
社外秘B 18 KDDI Agile Development Center Corporation その3 意見の対立の向こうに事業の成功がある
19 KDDI Agile Development Center Corporation その3:意見の対立の向こうに事業の成功がある 「成果を生む組織では、対立が歓迎される」 「イノベーションは対立の中から生まれる」 出典『現代の経営』
重要なことで最初から全員の同意を得られる場合 には、あえて決定しないというルールである。 全員が考える時間をもてるよう、決定を先延ばし にする。
20 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターの視点 スクラムマスターの役割とは? チームの健全な対立を促し、議論を活性化する 「対立を避ける」ではなく「対立を活かす」
目的を明確にし、建設的な議論に導く
21 KDDI Agile Development Center Corporation 対立が生まれやすい場面 スクラムで起こりがちな対立構造 マネージャー vs
チーム(伝統的な管理 vs 自己組織化) プロダクトオーナー vs 開発者(要求 vs 実現可能性) チーム内の技術選定(最新技術 vs 安定性) 「対立は問題ではなく、解決のためのチャンスである」
22 KDDI Agile Development Center Corporation 具体的なアクション 具体的にどうする? 対立を歓迎しましょう 発言者ではなく、発言内容にスコープを向ける
スクラムマスターは「仲裁役」ではなく 「対話のファシリテーター」
社外秘B 23 KDDI Agile Development Center Corporation まとめ
24 KDDI Agile Development Center Corporation スクラムマスターが意識すると良い3つのポイント 最も重要なことに集中する チームが集中できる環境を作る 人を動かすには、まず耳を傾ける
言葉の裏にある本当の課題を聴く 意見の対立の向こうに事業の成功がある 対立を避けるのではなく活かすことが大切
Be a Change Leader. アジャイルに力を与え 共に成長し続ける社会を創る