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組織をスケールさせるための Four Keys とチームトポロジー

組織をスケールさせるための Four Keys とチームトポロジー

Findy 開発生産性 Conference における発表です

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Transcript

  1. 自己紹介 山口 徹 | @zigorou 執行役員 VP of Technology 2003-2004

    株式会社コンテンツ (SWE) 2005-2007 株式会社ガイアックス (SWE, EM) 2007-2008 サイボウズ・ラボ株式会社 (SWE) 2009-2020 株式会社ディー・エヌ・エー (SWE, SA, 専門役員) 2020-2023 株式会社ベルフェイス (取締役CTO兼CPO) 2023- 株式会社タイミー (執行役員VP of Technology) 5月にタイミーに転職したばかりです。 ひょんな事から今月からプロダクトマネジメント組織を管掌する事になりました。 普段はお料理系男子です。
  2. タイミーの実績 スキマ バイト No.1 導入事業者数 ワーカー数 500万人 ※2022年8月時点 ※1 [調査方法]デスクリサーチ及びヒアリング調査 [調査期間]2021年2月8日~22日

    [調査概要]スキマバイトアプリ サービスの実態調査 [調査対象]2020年12月までにサービスを開始しているスキマバイトアプリ10サービス [調査実施]株式会社ショッ パーズアイ ※2 [出典]AppStoreライフスタイルカテゴリーランキング(2021年5月時点) 7 46,000企業
  3. チームの実例 (マッチング領域) 領域の中に含まれるサブテーマごとにスクラムチームが内包されている Spotify におけるトライヴとスクアドの関係に限りなく近い Working Relation Marketing Enhance New

    Team PO(PdM) SM Backend Android iOS iOS Analyst Desinger PO(PMM) SM Backend Android iOS iOS Desinger (兼務) PO (兼務) SM (兼務) Backend Backend Frontend Frontend Desinger (兼務) Android Backend
  4. チームトポロジーによるチームパターン 現在のタイミーの価値提案を目的とするチームパターン マッチング領域 (Stream Aligned Team) 開発プラットフォーム領域 (Platform Team) スポットワークシステム領域

    (Stream Aligned Team) SAチームのストリーム ユーザージャーニーに基づくチームと考えられる SAチーム間のインタラクション お互いに Backend API を提供しあう X-as-a-Service 形式 PFチームのObjectives Availability/Deploy Frequency/Security/Cost Reduction/Toilの 撲滅 SAチームとのインタラク ション SAチームの認知負荷を巻き取り 内部サービスとして構築し X-as-a-Service として振る舞え るほどまでは成熟していないた め、コラボレーション型になって いる 変更フロー
  5. SAチームのフロー効率を高める (1/3) Product Manager の多くにエンジニアリングバックボーンを推奨している理由 PBI は顧客への価値提案以外のタスクが存在する 顧客への価値提案以外に、例えば技術負債の解消や、品質管理、セキュリティ対応など直接的に顧客に対する価 値提案につながらない PBI

    が存在し、これらは横断して開発優先度を決める必要がある。いずれの PBI もビジネ スインパクトや実現難易度、確度の判断にエンジニアリングの知識が求められる 摂理面の検討や逆コンウェイの法則に基づく適切なソフトウェアアーキテクト スケール可能なソフトウェアとしていくために、最適な摂理面をプロダクトマネジメントの観点(顧客への価値提 案の KPI がどのユーザージャーニーの重要 KPI に紐づくか等)を元にして、ビジネスドメインに基づくソフトウェ アの分割の方向性を示すには、ソフトウェアアーキテクトの知識があると良い
  6. SAチームのフロー効率を高める (2/3) DevOps Capabilities の向上と、ストリームアラインドチームの Best Practice の実践 開発・プロセスのケイパビリティ トランクベースの開発を行い、テストカバレッジを高め、CIの実行時間が

    10min を超えないようにするよう努 め、デプロイフローを継続的に改善するなど、CI/CD の信頼性を高め、リスクの低いプロセスになるようにして います 結果的に、カバレッジは95%前後を維持しており、5times/day のデプロイ頻度を実現しています またモニタリングやオブザーバビリティをSAチームの開発者自身で行う事でビジネスの変化をセンシングし、障 害の徴候を捉え迅速に検知・復旧を行えるようにしています またチームをストリームアラインドチームとする事で、チームの検証や変更承認の効率化を実現しています カルチャーのケイパビリティ 学習文化を促すために TDE10 (Timee Dev Enable) を策定。様々な形で学習するメンバーを支援しています
  7. SAチームのフロー効率を高める (3/3) スクラムガイドの考え方をベースに、自律的なチーム運営を行うために、PM(PO)と専任SM、弱めのEMの三位一体でスクラムチーム の運営やピープルマネジメントを分担する 専任のスクラムマスター(SM)を配置する 専任のスクラムマスターを置くことで、POであるPMが強いプロダクトゴールの策定 や PBI のメンテナンスに集中し、ふりかえりとリーンスタートアップによるダブル ループ学習に集中出来るようにしています

    弱めの EM が PM とニコイチになり、戦略から個人OKRへの落とし込 み、組織の足並みを揃え、戦術遂行に必要な人材アサインをバックアップ EMが弱めのEMとしてPMと対になり、サーバント型のピープルマネジメントに集中す ることで、PMが示すプロダクトゴールを深く理解し、開発者の個人OKR策定に落とし 込む事で、組織としての方向性がプロダクトゴールの実現に向けて前を向けるように しています 出典: estherderby.com
  8. Four Keys / DevOps Capabilities の重要性 DevOps Capabilities 向上のための取り組みに対する定量的な評価と、組織的なパフォーマンスの向上というアウトカムの実現のため に必要な指標

    全てはビジネスゴールとプロダクトビジョンの達成のため 技術やプロセス、文化などのケイパビリティを向上するのは、ビジネス ゴールやプロダクトビジョンの達成のために実施しています その中間指標となる Four Keys を健全な状態に保ち、向上させて行くこ とは、最終的な目標であるビジネスゴールやプロダクトビジョンの達成 のために欠かせないものと考えています 出典: dora.dev
  9. どこまでをプラットフォームとするか SAチームの自律性と適切な認知負荷をプラットフォームの内部サービスにする境界線 SAチームによる自律的なDevOps 結果として、Build/Test/Deploy/OperateといったSoftware Delivery Life Cycle(SDLC)を SA チームが自律的に行うことで、プラットフォームチーム の役務が

    Infrastracture (Cloud Infra や Network) を中心とした内部サービ スにとどまりがちになる 結果的に SA チームが SDLC に必要なケイパビリティを強く持たなくてはな らない セキュリティや品質管理の立ち位置 セキュリティのシフトレフトや脆弱性診断、CI/CDでのDevSecOpsの実現な や、品質管理におけるSET Infra の構築や、シナリオテストの計画や実装、 ソフトウェア品質の評価など、高度な専門知識が求められる領域に対して、 チームトポロジーにおけるパターンでどう表現するか Stream-aligned team Platform team Build Test Deploy Operate Infrastracture Collabora tion XaaS Facilita ting
  10. 摂理面の探索 学びながら適切な摂理面のコンセンサスを得ていく 初手としてのモジュラモノリス化 適切な摂理面の探索が難しいことは変わらないので、まずはバリューチェーン のプロセスごとにモジュラモノリス化を実施していく 解くべきオポチュニティ(ペインやニーズ)の探索、開発を通じてモジュラモノリ ス化したモジュールのどこが摂理面として適切化を学習していく 規制やリスク、技術といった摂理面で切り離す お金に関わる部分や個人情報や機微情報、API Economy

    実現のための Identity Platform (OAuth/OIDC)など、分けるべくして分ける摂理面から切り離してい く 特定の SA チームから XaaS されるシステムは Complicated Subsystem とし て、あらゆる SA チームから XaaS されるシステムは Platform として扱ってい く Stream-aligned team Complicated Subsystem team Monolish Moduler Monolish Micro Services Secure Micro Services Identity Platform XaaS Platform team
  11. PlatformとEnablingを使い分ける (1/2) SAチームとPlatformチームでコラボレーションを深めながら、優先度の高い認知負荷を見出し、内部サービス化するかイネイブリング するかを見極めていく SDLC のあらゆるプロセスで仕分ける SAチームとPlatformチームがコラボレーションを深める中で、特定のSA チームが継続的に開発・運用すべき顧客に対する価値提案の根幹に関わる 部分は Enabling

    する形で支援し、あらゆるSAチームの認知負荷は内部 サービス化するようなコンセンサスを積み上げていく またコラボレーションの過程で必要になった専門知識は採用などでカバー していく Stream-aligned team Platform team Build Test Deploy Operate Infrastracture XaaS Facilita ting Enabling team
  12. Platform と Enabling を使い分ける (2/2) Security と品質管理のあり方を考える Security のあり方 脆弱性診断はレッドチームとして検証し、DevSecOps

    については CI/CD プロセスに組み込むなどを行い、 Platform チームとして振る舞う。 一方でシフトレフトや、脆弱性対応については Enabling チームとして SA チームを支援していくスタイルを取 る。 品質管理のあり方 品質分析(観点カバレッジやDDPモニタリングなど)の実施や、障害分析、SET Infra の提供、SET ライブラリの 開発などは Platform チームとして振る舞い、SET Infra やライブラリの利用浸透、品質改善の推進は Enabling チームとして SA チームを支援していくスタイルを取る。
  13. Tribe ラディカルでスケールする組織設計 (2/2) TribeとSquadの関係性にフレームを導入して、ダブルループ学習を行う自律的で柔軟性のあるラディカル・プロダクト・シンキングを 実現する Tribe/Squad間でのダブルループ学習を行う Squad はこれまで通りリーンとアジャイルな開発を志向し、Tribe で は課題の探索・検証やリフレーミングや適応課題、クリエイティブ・

    テンションなどを用いた改革を Squad にフィードバックする。 Tribe では粒度の大きな課題の蓄積・探索を中長期スパンのイテレー ションで実施し、優先度を付けてプロダクトイニシアチブを策定して ソリューションに制約としての方向性を示す。 経営との接続 経営の意思として事業戦略としての戦略的意図が存在する形にした上 で、戦略的意図に沿った解くべき課題の選定とプロダクトイニシアチ ブの策定、戦略的ロードマップの作成を持ってプロダクト戦略とし、 これをすべての Tribe/Squad に浸透させて推進していく。 Squad 結果 行動 Squad 結果 行動 前提・枠組み・ メンタルモデル 改善 改善 改革 改革 Probl em Probl em Probl em Probl em プロダクトイ ニシアチブ Solu tion Solu tion Solu tion Solu tion
  14. まとめ タイミーにおける「組織をスケールさせるための Four Keys とチームトポロジー」に対する取り組み 急成長するスポットワーク業界 まだまだ社会課題としての人材不足や働き方の多様性をなめらかにしていくためのオポチュニティは膨大にあ り、事業としてもさらなる成長が期待できます タイミーが解決しなければならない課題は山積しています 開発生産性に対する取り組み

    チームトポロジーや Lean と DevOps の科学などの背景知識を元に、良いプラクティスを取り入れ、技術・プロ セス・文化のケイパビリティを向上させるために、オペレーションを設計し実践しようとしています これからの課題 チームトポロジーを軸にした組織設計と急成長していくなかで組織をスケールさせるための課題に対する取り組 みを、継続的に取り組んでいきます
  15. (Ad) タイミーでは様々な職種で積極採用中です 一緒に開発生産性を高めて、ラディカルにプロダクト開発をしていく仲間を募集中です エントランスブック : Timee Product Org Entrance Book

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