Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
オンボーディングのために 私はプロダクト考古学者になりました!
Search
AkitoTsukahara
May 17, 2023
Programming
3
400
オンボーディングのために 私はプロダクト考古学者になりました!
この登壇では、新しく入社してくれたメンバー達へのオンボーディングをするために、考古学した(弊社のプロダクトのアーキテクチャを研究、文言化して、社内で勉強会)取り組みについて発表させていただきます!
AkitoTsukahara
May 17, 2023
Tweet
Share
More Decks by AkitoTsukahara
See All by AkitoTsukahara
PHP8.2にバージョンアップして もっと型表現を豊かにしよう
akitotsukahara
0
390
プロダクトチームから他部署に 伝播するふりかえり文化
akitotsukahara
0
380
スピンオフサービス構築で培われた開発ノウハウをご紹介!
akitotsukahara
0
120
ビルドツールViteを10分で解説!
akitotsukahara
0
950
今日からSvelteで開発だ! どうする?何から始める?
akitotsukahara
0
250
どのくらい速くなるの?Laravel MixとViteを性能比較してみました!
akitotsukahara
0
10k
スクラムマスターを経験して得られた学びとエンジニアとしての成長
akitotsukahara
0
330
チームでカレーを作ろう!アジャイルカレークッキング
akitotsukahara
1
2.2k
気づいた時にリファクタしよう! Laravelのデータベースクエリを最適化するTips_PHPerKaigi2022 LT
akitotsukahara
0
1.8k
Other Decks in Programming
See All in Programming
Refactor your code - refactor yourself
xosofox
1
200
テストコード文化を0から作り、変化し続けた組織
kazatohiei
2
1.1k
フロントエンドのディレクトリ構成どうしてる? Feature-Sliced Design 導入体験談
osakatechlab
8
3.9k
RWC 2024 DICOM & ISO/IEC 2022
m_seki
0
150
ソフトウェアの振る舞いに着目し 複雑な要件の開発に立ち向かう
rickyban
0
860
クリエイティブコーディングとRuby学習 / Creative Coding and Learning Ruby
chobishiba
0
3.7k
社内活動の取り組み紹介 ~ スリーシェイクでこんな取り組みしてます ~
bells17
0
400
Webエンジニア主体のモバイルチームの 生産性を高く保つためにやったこと
igreenwood
0
240
わたしの星のままで一番星になる ~ 出産を機にSIerからEC事業会社に転職した話 ~
kimura_m_29
0
150
rails stats で紐解く ANDPAD のイマを支える技術たち
andpad
1
240
アニメーションを最深まで理解してパフォーマンスを向上させる
mine2424
0
120
Discord Bot with AI -for English learners-
xin9le
1
120
Featured
See All Featured
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
40
2.4k
The Invisible Side of Design
smashingmag
298
50k
Imperfection Machines: The Place of Print at Facebook
scottboms
266
13k
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
53
13k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
191
16k
Music & Morning Musume
bryan
46
6.2k
Unsuck your backbone
ammeep
669
57k
Fashionably flexible responsive web design (full day workshop)
malarkey
405
65k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
65
4.5k
YesSQL, Process and Tooling at Scale
rocio
169
14k
Speed Design
sergeychernyshev
25
650
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
111
49k
Transcript
Copyright© M&Aクラウド オンボーディングのために 私はプロダクト考古学者になりました! 第152回PHP勉強会@東京 Akito.Tsukahara
Copyright© M&Aクラウド 2 自己紹介 塚原彰仁 AkitoTsukahara 株式会社M&Aクラウド AkitoTsukahara akito_tsukahara
Copyright© M&Aクラウド この発表で聞けることは? 今日話すこと • プロダクトの考古学とは? • 我々の考古学の取り組み • 考古学で取り上げた題材を一部紹介
• まとめ
Copyright© M&Aクラウド プロダクトの考古学とは? プロダクトの考古学 • リリースからしばらくして安定稼働しているアプリケーションがどのように 実装されてきたのか?現在の形になった経緯をまとめる取り組みです • プロダクト・アーキテクチャの成長過程を知ることで、設計思想を知る・理 解する機会を作ること
Copyright© M&Aクラウド プロダクトの考古学とは? なぜこの取り組みが必要なのか? • 新しく入ってくるメンバーがプロダクトの理解度を高めて、積極 的に開発(アーキテクチャの提案、負債解消)に取り組めるよう にするためです
Copyright© M&Aクラウド プロダクトの考古学とは? 新しくメンバーが増えるぞ! リソースが足りなくて進捗 が鈍かった負債解消に取り 組めるぞ!
Copyright© M&Aクラウド プロダクトの考古学とは? 実装で気になるところ があれば、どんどん修 正してもらって大丈夫 ですよ! とある1on1で
Copyright© M&Aクラウド プロダクトの考古学とは? プロダクトの理解が 深まったら、やりま すね! 気になるところはあるけど、 そもそもなぜこうなっているのか分から んのよ... 下手に口出しするのも...
とある1on1で
Copyright© M&Aクラウド プロダクトの考古学とは? なぜこの取り組みが必要なのか? • 新しく入ってくるメンバーがプロダクトの理解度を高めて、積極的に開発 (アーキテクチャの提案、負債解消)に取り組めるようにするためです • プロダクト・アーキテクチャの成長過程を知ることで、設計思想を知る・理 解する機会になる
「なぜそうなっているのか?」が分からなければ、プロダクトの 実装は難しいし、アーキテクチャの改善・提案なんてもっと難しいよね
Copyright© M&Aクラウド プロダクトの考古学とは? プロダクト考古学のメリット • なぜ現在の形になったのか?を新メンバーが知る・理解することが できる • チームの設計思想について、触れることができる •
いずれ誰も分からなくなることを防ぐことができる
Copyright© M&Aクラウド この発表で聞けることは? 弊社での取り組みをご紹介 • 目的は新メンバーが「思想を理解できる」と言える状態になること • 運用の秘訣は ◦ 頑張り過ぎない。持続可能なペースで
◦ ディスカッションを促すこと
Copyright© M&Aクラウド 我々の考古学の取り組み 弊社での取り組みをご紹介 • 毎週の社内LT会(30min)で気になった設計を共有する機会を作る ◦ 最初は2名が推進メンバーになって、交代制でLTを行う ▪ LTは5分そこそこで後は、ディスカッション
◦ 資料はそこまで気合いを入れなくても大丈夫 ▪ 分からないことがあれば、何が分からなかったのか そのまま共有する
Copyright© M&Aクラウド 我々の考古学の取り組み 弊社での取り組みをご紹介 • LTで設計の肝になりそうなテーマを解説し、最後に問いかける ◦ 古参メンバーはプロダクトの歴史を語る ◦ 新メンバーはさらに不明点を掘り下げる
◦ ディスカッション内容を整理して、オンボーディング資料に • LTからの設計に関するディスカッションは結構盛り上がる! ◦ みんな設計について語り合いたいんだね! ◦ プロダクトについて語り会えるいい機会になる • 毎回アンケートとふりかえりを実施
Copyright© M&Aクラウド 我々の考古学の取り組み
Copyright© M&Aクラウド 考古学で取り上げた題材を一部紹介 これまでにテーマに上がったものを参考に紹介 • ドメイン層の構成と改善について • この実装なら、このテスト!
Copyright© M&Aクラウド 考古学で取り上げた題材を一部紹介 ドメイン層の構成と改善について レイヤードアーキテクチャで設計されたプ ロダクトがあり、ドメイン層にあるクラス を整理しました。 こんなクラスがドメイン層にまとめられてるよ • Value
Object • Entity • Domain Service • Repository • その他ロジック
Copyright© M&Aクラウド 考古学で取り上げた題材を一部紹介 ドメイン層の構成と改善について 「複数のドメインが共存している狙いは何か?」という問 いかけがありました。 ドメイン層内で3つに分けるアイデアも提案された。 • PhpStorm使っている限り、あまり困っていない •
正し、VOとEntityが混ざっていてわからなくなっている場合 はある • Entityは現状テーブルがauto incrementになっているので、 リポジトリから取得する時ぐらいしか得られない( ドメイン層 でEntityを生成することがほとんどない ) • FilterRuleは外部から持ち込まれたもので、扱いが難しい • HashMapはあまり使わず、DTO使いましょ
Copyright© M&Aクラウド 考古学で取り上げた題材を一部紹介 この実装なら、このテスト! Unitテストの「モックの泥沼」を脱却するために、 あえてDBデータにアクセスするDbIntegrationテ ストを用意した歴史を解説 「テストしやすくなったが、そもそも外部データに依存 した処理が多い設計に問題がある?」という、当時はな かった新しい視点も生まれる
Copyright© M&Aクラウド 考古学で取り上げた題材を一部紹介 この実装なら、このテスト! メンバーが実際にテストを書くときに意識してい ることを可視化する こんな議論があったよ • 外部サービスもモック使わずにテストしたいよね •
テストを自由に書いて良いというが、自由に書い た実例が欲しい • DbIntegrationテストは臭いもの(テストしづらい 設計)に蓋をしているのでは? • PHPUnit_ver10でdataProviderの新しい書き方 が追加されるの知ってた?
Copyright© M&Aクラウド まとめ 20
Copyright© M&Aクラウド まとめ • プロダクトの考古学を通じて、プロダクトの歴史背景やアーキテク チャの設計思想をまとめましょう! • 新メンバーにはプロダクトの説明だけでなく、背景や設計思想を踏 まえて伝えよう! •
日頃からチームでプロダクトについて語り合おう! ぜひ、あなたもプロダクトの考古学者になりましょう!
Copyright© M&Aクラウド ありがとうございました! 22