Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
アプリアーキテクチャを明文化しチームの開発効率をアップ
Search
akkiee76
October 30, 2022
Technology
1
590
アプリアーキテクチャを明文化しチームの開発効率をアップ
「potatotips #79 iOS/Android 開発 Tips 共有会」で登壇した資料になります。
akkiee76
October 30, 2022
Tweet
Share
More Decks by akkiee76
See All by akkiee76
Meet the Translation API
akkie76
0
250
コードレビューで開発を加速させるAIコードレビュー
akkie76
1
400
Android Target SDK 35 (Android 15) 対応の概要
akkie76
0
3.3k
コードレビューを支援するAI技術の応用
akkie76
5
740
オブジェクト指向コードレビューの新しいアプローチ
akkie76
3
7.9k
Jetpack Compose で Adaptive Layout に対応しよう
akkie76
0
550
Observationではじめる値監視
akkie76
4
4.4k
TextField 表示スタイル変更の 有効活用例 5 選
akkie76
0
560
rememberUpdatedState の使いどころを考える
akkie76
0
400
Other Decks in Technology
See All in Technology
【若手エンジニア応援LT会】ソフトウェアを学んできた私がインフラエンジニアを目指した理由
kazushi_ohata
0
150
The Rise of LLMOps
asei
7
1.6k
rootlessコンテナのすゝめ - 研究室サーバーでもできる安全なコンテナ管理
kitsuya0828
3
390
Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure(ExaDB-D) UI スクリーン・キャプチャ集
oracle4engineer
PRO
2
3.2k
AWS Lambda のトラブルシュートをしていて思うこと
kazzpapa3
2
180
OCI Security サービス 概要
oracle4engineer
PRO
0
6.5k
なぜ今 AI Agent なのか _近藤憲児
kenjikondobai
4
1.4k
TypeScriptの次なる大進化なるか!? 条件型を返り値とする関数の型推論
uhyo
2
1.7k
Security-JAWS【第35回】勉強会クラウドにおけるマルウェアやコンテンツ改ざんへの対策
4su_para
0
180
RubyのWebアプリケーションを50倍速くする方法 / How to Make a Ruby Web Application 50 Times Faster
hogelog
3
940
IBC 2024 動画技術関連レポート / IBC 2024 Report
cyberagentdevelopers
PRO
0
110
Amplify Gen2 Deep Dive / バックエンドの型をいかにしてフロントエンドへ伝えるか #TSKaigi #TSKaigiKansai #AWSAmplifyJP
tacck
PRO
0
380
Featured
See All Featured
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
280
13k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
73
5.3k
Designing the Hi-DPI Web
ddemaree
280
34k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
126
17k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
269
27k
It's Worth the Effort
3n
183
27k
The Language of Interfaces
destraynor
154
24k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
44
2.2k
A better future with KSS
kneath
238
17k
Side Projects
sachag
452
42k
The Myth of the Modular Monolith - Day 2 Keynote - Rails World 2024
eileencodes
16
2.1k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
409
22k
Transcript
potatotips #79 ©2022 RAKUS Co., Ltd. アプリアーキテクチャを明文化して チームの開発効率をアップ Android アーキテクチャを
明文化して臨んだ新規開発を振り返る @akkiee76 potatotips #79 iOS/Android 開発 Tips 共有会
potatotips #79 今日伝えたいこと アーキテクチャを明文化して 得られたことと今後に向けての課題
potatotips #79 Akihiko Sato / 株式会社ラクス Lead Engineer / @akkiee76
SaaS 開発 (Backend, Frontend) / Mobile 開発 (iOS, Android) 上流工程、コードレビュー、チームの課題改善など 読書 / コーヒー / HHKB / 腹筋ローラー・体幹トレーニング 自己紹介
potatotips #79 会社紹介 株式会社ラクス 「ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」 をミッションに、お客様の課題解決やビジネスの成 長をを継続的に支援するクラウドサービスを提供し ています。
potatotips #79 背景 楽楽精算では、現在 Kotlin 版と Cordova 版の 2つの Android
アプリをリリースしています。 これまで Kotlin 版では、最新の Android バージョンに追従してきました が、Cordova 版では FW の対応の遅れにより、 タイムリーな対応が難しい状況でした。
potatotips #79 背景 他にも ・ Cordova 自体の EOL (セキュリティリスク) ・ Cordova 開発者減少といった採用面での課題
といった背景もあり、 Cordova から Kotlin へリプレースすることに
potatotips #79 Android チームの現状 現在のチームは、 ・ Android 開発のナレッジが少ない ・ 新規アプリの開発経験がない という課題があり、
リプレース開発の苦戦は目に見えていました。
potatotips #79 現状へのアクション 開発の推進を目的としたアクションとして アーキテクチャを選定し、明文化することにしました。
potatotips #79 アーキテクチャ選定にあたって① 以下の観点から、MVVM アーキテクチャを採用 ・ Android 公式アーキテクチャ ・ モダンアーキテクチャは、技術的に難しい * MVVM
アーキテクチャイメージ
potatotips #79 アーキテクチャ選定にあたって② また、アーキテクチャを検討する上で ・ 関心の分離を重要原則とする ・ クラスの責務をできるだけシンプル/コンパクトに保つ ・ 各クラスのテストの容易性を向上させること を大方針とすることに。
potatotips #79 ここからは 実際に明文化した内容を紹介します。
potatotips #79 1. アプリケーションレイヤー構成 基本的なレイヤー構成として、 3層レイヤー構成を採用。 ・ Presentation Layer ・
Domain Layer ・ Data Layer それぞれを役割を定義しました。
potatotips #79 2. Package 構成
potatotips #79 3. 基本クラスに各ルールを明文化 ・Activity ・Fragment ・ViewModel ・UseCase ・Repository ・責務
・命名規則 ・ルール(制約) ・実装例 ・テストで確認すること ・テスト実装例 明文化 明文化した各ルールを適用したサンプルプロジェクトも用意
potatotips #79 2ヶ月程度で開発完了 振り返ってみると・・・
potatotips #79 実践してよかったこと • チームの技術力が向上 ◦ オブジェクト指向の成長 • 設計の議論をすることが少なく、開発に注力できた ◦
チームの生産性が高まった (見積に対しての実績) • クラスの責務を小さくしたため、テストが描きやすかった ◦ テスト品質の担保
potatotips #79 実践してイマイチだったこと • メンバーによってアーキテクチャの理解度がバラけた ◦ 事前の学習コスト(準備コスト)がやや不十分だった • ライブラリ選定がややモダンだった ◦
AndroidX を中心としたライブラリの学習コストが不十分だった
potatotips #79 技術的課題 技術駆動パッケージング* による参照関係 ・ 横断的に利用されるクラス・コンポーネントの配置 ・ package private を維持できない *
設計パターンによるフォルダ分け
potatotips #79 技術的課題イメージ NetworkError は Presentation Layer に配置されているが、 ・ Data
Layer から throw ・ Presentation Layer で catch されるため各層から参照されることに。 このように層を跨いで参照されるクラスが存在している。
potatotips #79 技術的課題へのアプローチ Before After • マルチプロジェクトを採用し、抽象クラスはコアドメインに移行 • 技術駆動パッケージングからドメイン駆動パッケージングに移行
potatotips #79 まとめ アーキテクチャを明文化すると、 1. チームの技術力の向上 2. 開発の生産性向上 3. 品質向上
といった恩恵を受けることができます。
potatotips #79 まとめ また、開発中に発生する技術的負債を解決することで、 よりチームの技術力の向上に繋がります! ぜひチームでトライしてみてはいかがでしょうか。
potatotips #79 ご静聴ありがとうございました