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“あなた達の改善”から“わたし達の改善”へ

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October 17, 2025
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 “あなた達の改善”から“わたし達の改善”へ

ScrumMatsuri 2025 登壇資料

私は今年の4月まで、SPI(Software Process Improvement)チームの一員として、複数プロジェクトに対して横断的にプロセス改善を支援する立場にいました。

しかし、プロダクトの現場に深く関わることの必要性を感じ、4月以降は特定のプロダクトチームにJOIN。
そこに待っていたのは、日々真面目に取り組んでいるのだけどどこか”いっぱいいっぱい”でお疲れ気味のチーム、そして終わらないタスクの数々でした。

QA業務と改善業務を5:5のバランスで取り組みながら、良き仲間たちと共に、チームの空気に触れ、言葉を交わし、タスクを巻き取り、仕組みを少しずつ整えていく中で、“中からのカイゼン”の有効性について日々感じています。

このセッションでは、週次ふりかえりの定着や観点レビューの強化、属人化解消、プロセス明文化など、現場で実際に行ってきた具体的な取り組みと、それによって生まれた変化などを共有します。

プロセス改善は目的ではなく、ユーザーに価値を届け続けるための手段──
良き仲間たちに支えられながら信頼されるメンバーを目指し、チームとともに歩んだ“中の人としてのカイゼン”のリアルをお伝えできればと思います。

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October 17, 2025
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Transcript

  1. Page No. 1 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. ウイングアーク1st株式会社 ソフトウェア&品質改善部 荒川 健太郎 “あなた達の改善”から“わたし達の改善”へ Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights Reserved. 〜現場に飛び込んで見つけたカイゼンの一歩とその先に目指すところ〜 スクラム祭り2025 & XP祭り
  2. Page No. 01 はじめに 02 JOIN直後 03 見えてきた現場のリアル 04 改善にむけての取り組み

    2 INDEX Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights Reserved. 05 まとめと気づきと目指す所
  3. Page No. 4 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. 自己紹介 • プライベート • 家族とドライブ • バスケットボール審判 • 好きな反則は ショットクロックバイオレーション • Bリーグが開幕しました! ソフトウェアプロセス&品質改善部 荒川 健太郎 Kentaro Arakawa • 長崎生まれ、神戸育ち、横浜在住 • ざっくりキャリア • 受託プログラマー9年 • 受託テストエンジニア8年 • 2017年ウイングアーク1st入社 ▪ テストエンジニア2年 ▪ プロセス改善チーム5年 ▪ テストエンジニア0.5年 ←今日はここの話 • 登壇履歴 • ソフトウェアテスト自動化カンファレンス2020 • DevOps Days Tokyo 2021 (共同登壇) • Scurum Fest Osaka 2021 • Scurum Fest Niigata 2022 • Scurum Fest Osaka 2022 (共同登壇) • DevOps Days Tokyo 2024(共同登壇) • ScrumMatsuri 2025
  4. Page No. 5 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. まずはプロセス改善チーム(SPIチーム)について
  5. Page No. 6 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. Product A Product C Product E Product D Product B SPI 各プロダクトにスポットで改善を支援
  6. Page No. 7 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. SPIチームのミッション(当時の資料より) 現状 組織の文化や 個人のマインド にアプローチ ソフトウェア開発の プロセス にアプローチ ゴール プロダクト品質の向上 プロセス品質の向上 WAの売上・利益への貢献 SPIの認知・地位向上 プロセスが可視化され、 作業の効率化やボトルネックの解消 に向けた活動が常態化した状態 ウイングアークマインドを持つ人 材がひしめき、メンバーがポジ ティブに自己研鑽や業務に取り組 んでいる状態 • ふりかえり支援 • ワークショップ開催 • 用語集・プラクティス集などの運営 • ブログ執筆 • 外部向けイベントの運営 • 外部イベント登壇 • 新人研修 • インターン • プロセスみえる化 • 可観測性施策 • プロセス効率化施策の実施 • テスト自動化 • 属人化解消 • 施策のトレース • アジャイルコーチ • スクラムマスター は2つアプローチでビジョンの達成を目指します SPIメンバー
  7. Page No. 8 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. スポット的SPI活動の良い所とつらみ・ジレンマ • 各プロダクト間でベストプラクティス共有が可能 • 統一した品質基準や改善施策を浸透させやすい • 外からの客観的視点を持ち込める • 横断的に課題を俯瞰でき、組織全体の改善ポート フォリオを作れる • 各チーム事情に深く入り込みづらい • “外の人が言っていること”として受け取られ 課題解消の施策を実践しにくい • 実行責任がチーム内にないため持続性に欠ける • 成果が見えにくく信頼を築くのに時間がかかる 良い所 つらみ・ジレンマ
  8. Page No. 9 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. • 各プロダクト間でベストプラクティス共有が可能 • 統一した品質基準や改善施策を浸透させやすい • 外からの客観的視点を持ち込める • 横断的に課題を俯瞰でき、組織全体の改善ポート フォリオを作れる • 各チーム事情に深く入り込みづらい • “外部の人が言っていること”として受け取られ 課題解消の施策を実践しにくい • 実行責任がチーム内にないため持続性に欠ける • 成果が見えにくく信頼を築くのに時間がかかる ※あくまでも私の場合 良い所 つらみ・ジレンマ スポット的SPI活動の良い所とつらみ・ジレンマ
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    Reserved. Product A Product C Product E Product D Product B プロダクトに入ってじっくりカイゼン 入ーれーて
  10. Page No. 11 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. なぜそのプロダクト? • 流出バグの多さが目立っており、 減少傾向も見られなかった • これまでに何度か改善活動を共にした 経験もあった • SPI活動の前にこのプロダクトの テスト活動に携わっていたことがある
  11. Page No. 12 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. Product A Product C Product E Product D Product B プロダクトに入ってじっくりカイゼン ありがとー いーいーよ
  12. Page No. 13 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. “あなた達の改善”から“わたし達の改善” こうして始まった私の半年間の改善活動についてお話しさせていただきます 少しの時間ですがお付き合い下さい
  13. Page No. 15 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. まずやったこと1(役割・使命感の表明)
  14. Page No. 16 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. まずやったこと2(チーム全体で課題感の共有)
  15. Page No. 17 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. • 朝会(デイリー)や定例のファシリテーター • プロダクトのドメイン知識向上 • プロジェクトのプロセス把握 • 雰囲気を少しでも明るく • チーム状態の観察 まずやったこと3(仲間として認めてもらう) さっそくいくつかの気付きが…
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    Reserved. 注 ここからの発表では、チーム状態に関して一部ネガティブ に聞こえる表現があるかもしれません。 しかしそれはチームを批判するものではなく、 仲間としてリスペクトを持って共有する学びや気づきです。 安心して聞いていただければと思います。
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    Reserved. 閉塞感・停滞感・疲弊したチーム • シンプルに元気がない • 発言も少ない(特定の人だけ発声する) • 新しいミッションにも消極的 • 「時間がない」「やったことがない」 といった会話・雰囲気 • フットワークが重い
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    Reserved. タスクが積み上がるだけの日々 • 完了よりも「着手中」が積み上がる • ドキュメント系のタスクはレビューのラリー • テスト系のタスクは目的やDoneの定義があいまい • 優先度の判断がつかず、常に後手に回る
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    Reserved. 属人化・透明性の不足 • 特定の人しかできない作業が多い • 周囲は関わり方が分からず任せきりになる • チーム間の透明性がない • メンバーが何をやっているかわからない • 取り組んでいるタスクのチケットがない • チームの目指す所もあいまい • 個人の役割や使命感も言語化できない
  20. Page No. 23 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. QA(テスト活動・品質改善活動)の機能不全 • ドキュメントばかり書いている • 淡白で形式的なテスト活動 • プロダクト品質に向き合った会話ではなく タスク消化ベースの会話 みんな本当に頑張っているのに空回りしているイメージ
  21. Page No. 24 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. マネージャーにも課題感をヒアリング
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    Reserved. マネージャーにも課題感をヒアリング
  23. Page No. 26 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. 閉塞感・停滞感・疲弊するチームの正体 典型的な悪循環 リリースの度に 発生する流出バグ 本質的な テスト活動がおざなり タスクに 追われる日々 プロセス改善や 効率化は後回し 緊急対応 タスク過多
  24. Page No. 27 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. 本来であれば、プロダクトの品質に真正面から向き合い、 それぞれの特性やスキルを活かして良いプロダクトを世に送り出すための プロフェッショナリズムを発揮するべきチーム しかし、目まぐるしく変化する状況や突発的な案件への対応に追われる中で、 自分たちの使命感や矜持が失われてしまった(取り組めなくなってしまった)状態 この状態をチームで解消し、ふたたびしっかりしたテスト活動を
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    Reserved. しっかりしたテスト活動をするために リリースの度に 発生する流出バグ 本質的な テスト活動がおざなり タスクに 追われる日々 プロセス改善や 効率化は後回し 緊急対応 タスク過多 ここで私たちの プロフェッショナリズムを 発揮したいが、、
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    Reserved. しっかりテスト活動をするために リリースの度に 発生する流出バグ 本質的な テスト活動がおざなり タスクに 追われる日々 プロセス改善や 効率化は後回し 緊急対応 タスク過多 ここで私たちの プロフェッショナリズムを 発揮したいが、、 ここがそれを阻害している
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    Reserved. しっかりテスト活動をするために リリースの度に 発生する流出バグ 本質的な テスト活動がおざなり タスクに 追われる日々 プロセス改善や 効率化は後回し 緊急対応 タスク過多 ここで私たちの プロフェッショナリズムを 発揮したいが、、 ここがそれを阻害している これを実行しなければいけない
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    Reserved. タスクに 追われる日々 つまりここの生産性を向上させて、 本来あるべきチーム状態にすることが必要
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    Reserved. モブ・ペア作業の促進 • タスクを個人で抱えてしまう傾向が強かった • 蓋をあけると方向性にズレがあることもしばしば →モブ・ペア作業を頻繁にできる状態にしたことで、 認識のズレを解消でき、作業が止まりにくくなった →後述する属人化解消や終わらせる文化の醸成を実践できている
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    Reserved. タスクチケットのルール化推進 & 終わらせる文化の醸成 • チケット起票時の項目テンプレ化 • Doneを意識したチケット分割などの意識の共有 →テスト系のタスクは目的やDoneの定義が 明確になりDoneするようになってきている • チケットはモブ/ペア作業を積極的に 活用して効率よく終わらせる →ドキュメント作成系のタスクは レビュー回数が減少してきている • タスクは必ずチケット化 →透明性が向上してきている
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    Reserved. 属人化タスクの巻取り、手順化 • ペア作業を実施し、属人化によりスケール できない固定タスクを手順化 • 「重要だが緊急でない」類のミッションだからこそ 計画を立てて一定期間でやりきる →メンバー全員が実施できる業務が少しずつ増殖中 →自分もノウハウ獲得できて一石二鳥
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    Reserved. 週次ふりかえり • 忙しいからこそチームで立ち止まる時間 • すぐに小さな改善へつなげる • 小さな成功(or 失敗)を確認できる →発言の少なかったメンバーの声もきけるように それまで顕在化することのなかった課題が 発見できることも
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    Reserved. 明るい朝会 • 雰囲気が明るく、ポジティブな朝会 →風通しよく、真の心理的安全性※が 芽生えつつあるがまだまだ伸びしろあり • 明確なチケット・WBSをベースに効率的な情報 共有、速やかなリプランニングを心がける →タスクの優先順位の検討やぬけもれ確認が 促進され、進捗を阻害するものに柔軟に対応 できるようになってきている ※真の心理的安全性 真の心理的安全性とは、仲良しこよしグループではなく、むしろ建設的に「反対意見を言い合える関係性」を指す。
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    Reserved. 週次サーベイ チームの状態を定点観測
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    Reserved. 週次サーベイ ## 1. チーム雰囲気(5段階評価) 質問文: 「現在のチームの雰囲気について、どの程度満足していますか?」 - 5:非常に満足(発言しやすく、前向きで協力的な雰囲気) - 4:満足(おおむね発言しやすく、協力的な雰囲気) - 3:どちらでもない(普通の雰囲気) - 2:やや不満(発言しにくく、やや重い雰囲気) - 1:非常に不満(発言しにくく、暗い雰囲気) 他の質問: 「現在のタスクチケットの内容は、どの程度理解しやすいですか?」 「チーム内での自分の役割と使命について、どの程度明確に理解していますか?」 「チームのプロセス可視化資料(手順書、フローチャートなど)は、どの程度理解しやすいですか?」 「開発チームとQAチームの連携について、どの程度スムーズだと感じますか?」 「最近、チーム活動に前向きな気持ちで取り組めていますか?」
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    Reserved. (個人的な動きだが)自身もテスト業務に携わる 外からの改善のつらみ・ジレンマ • 各チーム事情に深く入り込みづらい • “外部の人が言っていること”として受け取られ浸 透しにくい • 実行責任がチーム内にないため持続性に欠ける • 成果が見えにくく信頼を築くのに時間がかかる • これらを解消するためメンバーと一緒に動く →課題をより身近に認識できる(自分も困ることができる) • 単純にプロダクトを良くしたい、自身も成長したいという思いもある →テスト業務5:改善5(8:3くらいでもいいと思っている)
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    Reserved. しっかりテスト活動をするために リリースの度に 発生する流出バグ 本質的な テスト活動がおざなり タスクに 追われる日々 プロセス改善や 効率化は後回し 緊急対応 タスク過多 徐々に生産性が上がってき たチームは、テスト活動 と向き合えるように なってきている
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    Reserved. ファクトの整理 • しっかりテスト活動できているのか? • テスト密度/バグ密度の推移を可視化 • 自動テスト状況の可視化 (単体〜UIレベルの各テストタイプ&ケース数) • プロダクト全体のリリース頻度の可視化
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    Reserved. ファクトの整理 自動テストの状況 テスト密度の推移 ファクトベースでテスト活動の改善 点を会話できるようになった リリースペース&予定
  40. Page No. 44 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. 開発プロセスの変更 • プロジェクト全体でプロセスを変更 • シフトレフトをした意識したプロセスの策定 • QAと開発がより一体となって活動していく
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    Reserved. PBIやイシューとしっかりと向き合う(テスト活動) • レビュー対面化 • これまでオンラインベースでのテスト観点などの レビューをすべて対面で実施 • 弱点強化テストの推進 • 不具合を分析 • バグが混入しやすいコンポーネントまわり のテストを強化(これまで着手できなかった) • 流れ作業だった箇所についても分析するプロセスを追加 • ほぼフリーパスだったKnown Issue、Deferred Bugの チケットもしっかり分析する 本質的なテスト活動を 行えるようになりつつある
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    Reserved. まとめ • プロダクトに入り込んだ • 入り込む前に想定した通り深度の高い活動が行えている • 外からの改善に比べて、打ち手の数やスピード感は段違い • しっかりとしたテスト活動を妨げている箇所の生産性を上げた • 生産性向上やチームの雰囲気やマインドを変えていくことがメイ ンの半年間 • テスト活動のレベルを上げ始めているところ • まだまだ成果は出ていないのでまた次回! ストーリーは続く…
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    Reserved. 気づき1 ▪「時間がない」は思い込み リリースの度に 発生する流出バグ 本質的な テスト活動がおざなり タスクに 追われる日々 プロセス改善や 効率化は後回し 緊急対応 タスク過多 後回しになってたココ、 私たち少しづつですが取り組めてますね
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    Reserved. 気づき1 ▪「時間がない」は思い込み タイムスカーシティ・マインドセット(Time Scarcity mindset)
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    Reserved. 気づき1 ▪「時間がない」は思い込み タイムスカーシティ・マインドセット (Time Scarcity mindset) 時間の不足感を強く感じる: 常に時間が足りないと感じ、やるべきことを終わ らせられないという不安に常に囚われています。 圧倒感と絶望感: タスクが多過ぎて全てをこなせないという感覚に 圧倒され、 hopeless(絶望的)な気持ちになる ことがあります。 行動の停滞: 実際には可能であるにも関わらず、新しいチャン スを追求したり、タスクに取り組んだりする意欲 を削ぐ可能性があります。 脱却するためのアプローチ 優先順位の明確化: 最も重要なタスクに集中し、そうでないタスクは後 回しにするなど、優先順位付けを意識します。 →朝会やふりかえりで対話を増やし、変化する状況 対して日々チームで対応している ・いまチームが集中すべきことはなにか ・これならすぐ終わらせられるのではないか ・これはもう止めようという割り切り 現実的な目標設定: 達成可能な小さな目標を設定し、それを達成するこ とで成功体験を積み重ね、自信を取り戻すことが大 切です。 →タスクチケットの分割、終わらせる文化の醸成 出典: https://focuskeeper.co/glossary/what-is-time-scarcity-mindset#:~:text=Understanding%20Time%20Scarcity%20Mindset,how%20can%20we%20address%20it?
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    Reserved. 気づき2 ▪中からの改善の強み 外からの改善 • 現場にいない人が「こうしましょう」と提案 • 提案後すぐに現場を去っていく • 現場には「結局何だったのか」という疑問が残る • 表面的な分析と解決策に留まりがち • 有効な施策も持続しづらい 中からの改善 • 現場に深く入り込む • 日々の業務を通じて課題を特定し、 解決策を模索する • 組織の文化や能力として定着しやすくなる • 変革が「自分ごと」として捉えられ、持続的 な効果が期待できる
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    Reserved. 気づき2 ▪中からの改善の強み 外からの改善は難しい(現場に入って改めて気づく) それを乗り越えるために求められる高い資質 卓越した専門知識 • 特定の分野における深い知識と経験 圧倒的な説得力 • 提案の論理的根拠を明確に伝え、メンバーの納得を得る能力 豊富な実績 • 過去の成功事例 コミュニケーション能力 • 関係者と効果的に対話できる能力 (番外編)権力 • 地位、金、人をコントロールできる力 現場の抵抗感 メンバーは変化に対して以下の懸念を抱きやすい • 「仕事が増えるのではないか」 • 「今のポジションを失うのではないか」 • 「自律性やコントロール(≒裁量)を失うのではないか」 • 「人間関係に悪影響が出るのではないか」 カリスマになるか偉くなるかしかないのではなかろうか
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    Reserved. 気づき2 ▪中からの改善の強み 外からの改善には高いスキルを基盤とした説得力が必要で、施策も一時的なものになる可能性が高い。 現場に入り込み自分事として共感を得ながら、 愚直に、泥臭く進めていく改善こそ効果的かつ持続的な成果が期待できる。 現場への没入 信頼と共感の醸成 持続可能な改善文化 • ドメイン知識、文化、人間関係、形式知かされ ていない情報を体感的に深く理解できる • 現実的で効果的な改善策を立案できる • メンバーとの協業で強固な信頼関係を築く • 外部の「指示」や「提案」ではなく、仲間とし ての「共感」を得やすい • 変革が「自分ごと」として捉えられ、抵抗感が 減る • 継続的に改善する文化を根付ける • メンバー一人ひとりが改善の主体者となる好循 環を生み出す
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    Reserved. 良い プロダクト プロセスを常に検査 小さな改善 QA Engineer Process Architecture スキルを磨き続ける 品質のプロとして矜持を持って 成果を出す クリーンでテスタブルなコード 変化に強い設計 目指すところ 私たちだけが成長しても部分最適にしかならない まずはQAチームとしての成果を出し続け存在価値を確立する それと並行して開発・インフラと一体となって、より良いプロダクトを顧客に届けていきたい
  50. Page No. 55 Copyright © 2025 WingArc1st Inc. All Rights

    Reserved. “あなた達の改善”から“わたし達の改善” まだまだ道半ばですが、良くなっていくという手応えを獲得できた半年間 今回の発表資料作りを通して自分たちの現状を見つめ直すことができました 登壇の機会をいただけて本当に感謝です またどこかのイベントで、わたし達がどれだけ進むことができたのか共有したいです