研修資料: PC基礎（3）

2018年～2019年のITエンジニア未経験者向けの研修資料として作成検討した際の資料です。題材が少し古い箇所もあるかと思いますが、大筋はいまでもまだ使えるかと思いますので、PC自体に詳しくない方の入門用にお使いください。
なお、目標としては「半年ぐらいでITパスポート合格」を目指している内容なので、どちらかというと内部の仕組み寄りの話から入るスタイルになっています（取っかかりやすさは犠牲にしています）。
また、口頭での説明を添えることを想定したスライドですので、説明が足りていない箇所があるかとおもいますが、ご了承ください。

Transcript

1. 3. PC基礎3 コンピューターの種類 1
2. 目次 2 • パソコン（パーソナルコンピューター） • クライアントとサーバー
3. 3 パソコン（パーソナルコンピューター）
4. パソコン（パーソナルコンピューター） 4 パソコンとは？ 仕事やプライベートで「パソコン」という言葉が使われることがあります。 これは「パーソナルコンピューター（Personal Computer）」の略語で、さらに略され て「PC（ピーシー）」と呼ばれることも多いコンピューターです。
5. パソコン（パーソナルコンピューター） 5 何が「パーソナル」なのか？ PC、PCといわれますが、一体何がパーソナルなのでしょうか？パーソナルではないコン ピューターというのはあるのでしょうか？
6. パソコン（パーソナルコンピューター） 6 何が「パーソナル」なのか？（2）：非パーソナルの例、メインフレーム 汎用機、汎用コンピューター、ホストコンピューターなどとも呼ばれる大型、超高性能な コンピューターの総称です。メーカー独自の機能が盛り込まれ、企業の核となる情報シ ステムの運用などで使われます。下図のNEC ACOS i-PX9800/A200の場合、販 売はされずリースで、利用料は月額910万円からです。 NECのメインフレーム、ACOSシリーズ「i-PX9800/A200」（2017年発売）
7. パソコン（パーソナルコンピューター） 7 何が「パーソナル」なのか？（3）：非パーソナルの例、ミニコンピューター/オフコン 巨大なメインフレームに対して、もう少し小型で利用しやすいものとして「ミニコンピュー ター」、略して「ミニコン」というものが登場しました。日本では「オフィスコンピューター」、 略して「オフコン」という呼称が一般的です。今でも販売されています。 価格は2014年のIT情報サイトによると買取で$21,319～$65,291。リースで $537～$1,645です。 IBMのオフコン POWER SYSTEM S824（2014年発売）
8. パソコン（パーソナルコンピューター） 8 何が「パーソナル」なのか？（4）：パーソナルコンピューターの例 これらの業務用コンピューターに対して、1980年代から「個人用」のコンピューターが登 場するようになりました。価格は1980年当時で16万円前後から。当時はまだインター ネットも無く、きれいなグラフィックも使えず、 性能も今に比べるとはるかに低いものですが、 一部のマニアや研究者などの間で 普及していきます。 NEC PC-8001（1979年発売、168,000円）
9. パソコン（パーソナルコンピューター） 9 何が「パーソナル」なのか？（5）：パーソナルコンピューターのその後 1980年頃のPC登場以来、 • フロッピーディスク登場！（それ以前はカセットテープにデータを保存） • 漢字が使えるようになった！（それ以前はカタカナと英数字） • マウスが普及した！（それ以前はキーボードのみ） • 白黒液晶ディスプレイ登場！？（それ以前はブラウン管のみ） • ハードディスクが普及！（当時まだ、40MBで5万円とか…1990年ごろ） • ノート型パソコン！？（といってもとても持ち運べる重さではない） • 液晶がカラーに！？（しかし、当時のカラー液晶ノートパソコンは80万円くらい） • インターネットの浸透！（通信データ量、保存データ量が増大） • 光学メディア登場！（マルチメディア！！！）
10. パソコン（パーソナルコンピューター） 10 何が「パーソナル」なのか？（6）：パーソナルコンピューターのその後2 • CDに自分でデータを書けるように！？（CD-Rなどの登場） • ゲームがオンラインで対戦可能に！（電話回線を使ったインターネット普及） • ハードディスクの容量がギガバイト単位に（当時それでも多すぎるといわれていた） • 3D処理や機能が強化される！（自宅PCでも3DCG映画並みに！） • タッチパネルの高性能化と普及（業務用からじわじわと個人用に） • タブレット型PC登場！（主に業務用ですけど） • ノートPCがどんどん薄型、小型化（厚さ1センチとか登場） • タブレット型PCが小型化！スマートフォンへ
11. パソコン（パーソナルコンピューター） 11 パソコンの種類（1） パソコン、といっても様々なものが現在は登場しています。以下では近年利用される 「個人用コンピューター」で主な種類について簡単に説明します。
12. パソコン（パーソナルコンピューター） 12 パソコンの種類（2）：デスクトップパソコン 机や床などに機械の本体を置くタイプ、持ち運びを想定していないパソコンの総称です。 かつてはパソコンといえばこの形態だったのですが、2000年頃から持ち運びが容易な ノート型パソコンが普及したことで、区別するために「デスクトップ（Desk Top = 机の 上部に置く）」と呼ばれるようになりました。小型化する必要がないため、様々な機能 を盛り込めるのが特徴です。 HP Pavilion Dektop PC m9380/CT
13. パソコン（パーソナルコンピューター） 13 パソコンの種類（3）：ノートパソコン 持ち運びや畳んで収納することを想定したパソコンです。バッテリーを内蔵し、電源につ ながっていない状態でも利用可能。重さも1kg～3kgくらいで持ち運びやすいサイズに なっています。便利な反面、部品を小型化しバッテリーで動くようにするために性能を落 としたり、値段が高くなったりするという制限もありますが、今や主流といってよいでしょう。 NEC Lavie Note Standard
14. パソコン（パーソナルコンピューター） 14 パソコンの種類（4）：タブレット型PC 「板」という意味の「tablet」という名前が付いた、板状のPCに液晶ディスプレイとタッチ パネルを備えたものです。ノートパソコンなどの小型化技術が応用され、価格も安くなっ てきたことからApple社のiPadなどをはじめとしたこのスタイルのPCが普及しました。 無線でインターネットにつなぐ機能を備えていることが多く、 これだけで持ち運んでどこでも利用できるというメリットが あります。 Apple iPad
15. パソコン（パーソナルコンピューター） 15 パソコンの種類（5）：スマートフォン 小型、手のひらサイズのタブレットPCです。携帯電話から発展したため通話機能も併 せ持ち「スマートフォン」の名がついています。小型ディスプレイのため情報の閲覧性はタ ブレットPCほどではありませんが、なんといってもポケットに入るサイズであることが最大の メリットです。カメラなども内蔵しており、カメラと通信機能を使ったサービスやビジネスの 拡大にも一役買っています。 Apple iPhone
16. パソコン（パーソナルコンピューター） 16 パソコンの種類（6）：その他/スティック型PC 小型化を極め、機能を省いて最低限にすることで登場した新しいスタイルのコンピュー ターです。多くはHDMI端子で液晶テレビなどに直接接続し、無線通信でインターネッ ト接続機能を備えています。これをテレビに刺すことで、テレビをあたかもパソコンである かのように使えるなど、様々な応用が試されています。 ASUS Chromebit
17. パソコン（パーソナルコンピューター） 17 パソコンの種類（7）：その他/ウェアラブルコンピューター 持ち運びを突き詰めた結果「wear（着る）」という名前を持ったコンピューターが登場 し始めています。SF映画やアニメなどでは昔から登場していた装置ですが、近年の技 術でやっと実用化にこぎつけたという状況です。腕時計型、眼鏡型、腕や腰に装着す るものなど様々ですが、各社が用途や需要を模索している状態です。 Apple Watch Series 3
18. パソコン（パーソナルコンピューター） 18 気になるお値段のほうは？ パソコン、と言われるからにはパーソナルなお値段と思われるかもしれませんが、安いも のから高いものまでさまざまです。
19. パソコン（パーソナルコンピューター） 19 安いものの例： Lenovo社のパソコン「ThinkCentre（シンクセンター）」シリーズで安いものは、税 別 32,573円です（2018年3月時点、Intel Celeron搭載、メモリー2GB、 500GB HDD、ディスプレイ無し）。
20. パソコン（パーソナルコンピューター） 20 高いものの例：Apple iMac Pro（最強構成） Apple社のパソコン「Macintosh（マッキントッシュ）」シリーズで一番高性能なものは、 税別 1,485,400円です（2018年3月時点、2.3GHz 18コア Intel Xeon W搭 載、メモリー128GB、 4TB SSD）。
21. 21 クライアントとサーバー
22. クライアントとサーバー 22 違う観点でのコンピューターの分類：用途による分類 ここまでの説明では、コンピューターの形や造りに着眼して種類を紹介しました。以下で は、少し観点を変えて「用途」や「役割」での分類について述べます。
23. クライアントとサーバー 23 用途による分類：サーバーコンピューター（1） 情報システムにかかわる仕事をしていくうえで避けることができない分類名が「サーバー コンピューター」です。英語では「Server Computer」、省略して「サーバー」と呼ばれ ます。 英語の「Serve」は「何かを提供する」という意味で、この分類もまさにその意味合いで 用いられます。単に利用されるだけではなく、 ほかのコンピューターやほかのシステム、または 人間に対して「何かしらの機能やサービスを 提供する」役割を担うコンピューターの総称です。 ヤマト運輸系/ヤマトフィナンシャルの決済代行サービス用サーバー群
24. クライアントとサーバー 24 用途による分類：サーバーコンピューター（2） サーバーコンピューターが提供するサービスとは何でしょうか？ 我々がよく接するものとしては以下のようなものが挙げられます。 • WebサーバーによるWebページの公開 企業の商品説明やオンラインショップ、個人のブログなどの情報はWebサーバーと 呼ばれるコンピューターやソフトウェアによって運営されています。 • メールサーバーによるeメールの送受信 スマホやGmailなどで送受するメールは、メールのやり取りを専門とするサーバーコン ピューターによって配信されます。
25. クライアントとサーバー 25 用途による分類：クライアントコンピューター（1） サーバーコンピューターに対する分類名として「クライアントコンピューター（Client Computer）」があります。これは、サーバーから何かしらの情報や機能などのサービス を提供「される」側のコンピューターを指します。
26. クライアントとサーバー 26 用途による分類：クライアントコンピューター（2） 先に挙げたサーバーの例に対するクライアントコンピューターの例は以下の通りです。 • Webサーバーに対するクライアントコンピューター WebページをWebブラウザで表示する個人のパソコンやスマートフォン。 • メールサーバーに対するクライアントコンピューター eMailを送受信する個人のパソコンやスマートフォン