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がんばりすぎないAI活用 & Tips / Working with AI
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ダーシノ
September 24, 2025
Programming
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がんばりすぎないAI活用 & Tips / Working with AI
社内AI活用勉強会
最新のAI事情を追い続けて、時間・お金を投資いていくのは大変。
そんな中で、日常の業務を効率化するためにやっているゆるいAI活用方法を紹介します。
ダーシノ
September 24, 2025
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Transcript
がんばりすぎない AI 活用 & Tips 〜 調べる、整理する、共同作業する、自走させる 〜 AI 活用勉強会
ダーシノ / @bc_rikko
ダーシノ(@bc_rikko) フロントエンドエンジニア 代表作 NES.css ファミコン風CSSフレームワーク GitHub ⭐️ 21,000+ さくらのINFRAWARS インフラエンジニア育成型
サーバー防衛シミュレーションゲーム
AI との距離感は難しい AIガチ勢になるのは大変 金銭的な負担が大きい 進歩スピードが早いのでテクニックが陳腐化しやすい 業務利用には制約がある データの外部送信や出力結果の権利など、考慮すべきことが多い すべてのAIサービスを利用できるわけではない
できるところから AI を活用していこう
AIの使い方と主体 1. 調べる 2. 整理する 3. 共同作業する 4. 自走させる 人間主体
AI主体
1. 調べる ChatGPT Google NotebookLM ChatGPT Live / Gemini Live
1-1. 一般知識を調べる ざっくりいろんなことを調べたいときは、 ChatGPT がオススメ カスタム指示で余計なことをさせない - 簡潔に回答し、求めるまで追加補足説明不要 - 私の感情を推し量る必要は無い
プロジェクト機能でルールを与え、知識を蓄える このプロジェクトは、私がWebに関する知識や概念を学ぶために使います。 ## 推奨 - HTMLやCSS、JavaScriptのキーワードが出現した場合は、MDN(https://developer.mozilla.org/)のリンクを付与する - 理解しやすいように、シンプルで実践的なサンプルコードを多用する ## 禁止 - 個人ブログやStackoverflowなど出典が明確でない情報ソースを参照しない
デモ: プロジェクト機能
1-2. 情報ソースから調べる 情報ソースが明確なときは、 Google NotebookLM がオススメ ChatGPT に比べ、ノイズが少なくなる 例) 公式ドキュメントやW3C、WHATWG、
ECMAScriptの仕様書を読み込ませて質問 する
1-3. ながら作業で調べる 集中したいときは、 ChatGPT Live / Gemini Live がオススメ カスタム指示が使える
ChatGPT Live がオススメ Gemini Liveは 「1 訊いたら 10 返ってくる」 スマホで常時起動させておき、作業中に気になったこと について話しかける パソコンを触ると集中力が途切れるため 例) 読書中にわからない用語や概念について質問する
Tips: 自分の知識レベルを伝える ◯◯を学び始めた初学者です。 中学生でもわかるように説明してください。 抽象化や具体化をしてもらう ◯◯ の概念について、可能な限りすべてのパターンを網羅したサンプルコードを使って教えて。(具体化 これらのコードはなぜ ◯◯ になるのですか?(抽象化
いくつかの質問の最後にまとめてもらう いままでした質問と回答をまとめて、ひとつの記事にしてください。
2. 整理する ChatGPT
2-1. 文章の整理・校正 自然言語の処理が得意な ChatGPT がオススメ AIはあくまで編集者。人が主体でないと「AIっぽい」文章になる i. 箇条書きでアイデアやキーワードを書き出す ii. 文章の流れを整理し、肉付けをしてもらう
←ここが強力 iii. 自分の言葉に置き換えながら文章を書く iv. 校正や文章の矛盾を “批判的に” レビューしてもらう v. 最終チェックをして公開する
2-2. データを整理する JSON、YAML、XML、CSVなど構造化されたデータはAIの得意分野 データを抽出、変換をする (SQLを自然言語で書くイメージ) 以下のJSONをcategoryでグルーピングして、scoreでソートしたのち、各categoryの上位5つのidを抽出して ```json { "items": [
{ "id": "xxx", "category": "xxx", "score": 100 }, { "id": "xxx", "category": "xxx", "score": 50 }, ... ] } ```
2-3. 書き捨てスクリプト代わりに使う 1度しか使わないスクリプトを書くのが面倒なときに便利 読書会(全6回)を予定しているのでルールに従いグループ分けをして、出力例にあるように整形して出力してください。 ## グループ分けのルール: - 4グループにわける - 全6回でなるべく同じメンバーにならないように分散する
- 1グループに1人発表者を設定してください - 3人グループからは1人、4人グループからは2人をシャッフル担当にしてください ## 出力例: ### グループ1 - 山田太郎(発表者) - 鈴木一郎(シャッフル担当) - 佐藤花子 ### グループ2 - 田中次郎(発表者) - 高橋三郎(シャッフル担当) - 伊藤四郎
Tips: アイデア段階で完成形を予想し、モチベーションを保つ ◯◯の資料を作っています。以下のアイデアと下書きをまとめてください。 - キーワードA - キーワードB ...
3. 共同作業する ChatGPT GitHub Copilot
3-1. GPTs で効率化 繰り返し行う作業は、 GPTs がオススメ 例) 翻訳: 用語集(CSV)を読み込ませて、翻訳に使う トンマナを揃え、組織内で品質を保つ
例) 要約: URLや文章を読み込ませて、フォーマットにそって要約する 毎回同じフォーマットで要約が読めるので認知負荷が減る
デモ: 翻訳ツール
Tips: GPTs 編 なにがしたいかを明確にする あなたは、日本語と英語をネイティブレベルで話せるビジネスマンとして振る舞います。 翻訳結果は、◯◯社の××というサービスのWebUIで使うことを想定します。 挙動が不安定なときはコードで指示する ファイルを読み込んで検索する ```python import
pandas as pd file_path = "/mnt/data/Dictionary.csv" df = pd.read_csv(file_path) exact_match = df[df["用語"] == "{単語}"] partial_match = df[df["用語"].str.contains("{単語}", na=False)] ```
3-2. 開発で推論させる GitHub Copilot + VSCode がオススメ コーディングのサポート( tab +
enter ) エラーの調査と修正( /explain 、 /fix コマンド) コードレビューのサポート( /explain 、カスタムプロンプト) NOTE: Slash Command … /explain 、 /fix 、 /<custom-propmt> のようにコマンドを実行できる Chat Tools … #file: でファイルをコンテキストに含められる Custom Instructions … 共通的に扱いたい指示を書いておくと、すべてのプロンプトに反映される https://code.visualstudio.com/docs/copilot/reference/copilot-vscode-features
デモ: Slash Command
デモ: カスタムプロンプトでコードレビュー
Tips: GitHub Copilot 編 Slach Command と補足情報を組み合わせて精度を高める /explain ◯◯メソッドは××という用途で使います。 /fix
エラーを修正してください。◯◯というパッケージを使っています。 繰り返し実行する場合は、プロンプトファイルを作成しておく # /path/to/Code/User/prompts/code-reviewer.prompt.md --- mode: ask --- {指示を書く} /code-reviewer #file:index.ts #file:module.ts パフォーマンスを重点的にレビューしてください。
Tips: レビュー編 AI は褒めようとするので、批判的思考(クリティカルシンキング)を促す - 批判的にレビューしてください 結果の重要度を聞くと判断しやすい - 指摘のみ提示してください -
指摘の重要度をCRITICAL、HIGH、SUGGESTION、OTHERで表現してください
4. 自走させる GitHub Copilot
4-1. Agentic Coding 「ひとつのことをうまくやる」 ような指示を出す 対象範囲が広いと思考を繰り返して精度が落ちる コンテキストウィンドウに収まらないと、アドホックな対応をされる 「どうやるか (How) 」
ではなく 「何がしたいか (Want) 」 で指示する 処理に必要なコンテキストを追加すると精度があがる ( #file: ) プロンプトの下地は AGENTS.md が参考になる Vibes は捨てて、必ずレビューする!!!
例) レスポンスからスキーマ定義を作成する .github/propmts/generate-schema.prompt.md このプロンプトは、与えられたエンドポイントとレスポンス情報から、TypeScriptでスキーマの型定義を作成します。 ## 実行手順: 1. ユーザーからエンドポイントとレスポンス情報を受け取る 2. ...
## 入力例: ``` GET /path/to/{Item} { "items": [ ... ] } ``` ## 出力結果: ```ts // /path/to/endpoint/response.ts type {Item}ResponseType = { id: string, ... } ```
例) 毎月のニュースレターを生成する .github/prompts/monthly-newsletter.prompt.md -- mode: agent -- 私が1ヶ月間に書いた記事をそれぞれ要約して、Monthly Newsletterを作成してください。 ##
ステップ: 1. `filter-by-month`コマンドを使って、対象期間(YYYY-MM)を受け取ります 2. 対象の記事の内容を読み込み「記事の要約方法」に従って、要約してください ... ## 記事の要約方法: - ファイルは最後まで読み込んでください - コードブロックや引用は含めず、記事の内容を簡潔にまとめてください ... ## 出力形式: ...
Tips: 繰り返し実行する場合は、プロンプトファイルを作成しておく # .github/prompts/customcommand.prompt.md --- mode: agent --- {指示を書く} ひとつのことをうまくやるプロンプトを書く
1度にすべてやらせず、分けて指示する 途中結果をtempファイルに書き出す
Tips: 具体的なサンプルデータを与える ## 入力例: ```json { "items": [ ... ]
} ``` .vscode/tasks.json を登録しておくと、 Agent から呼び出せる { "tasks": [ { "label": "filter-by-month", "type": "shell", "command": "find", ... } ], "inputs": [ { "id": "month", "type": "promptString", "description": "yyyy-mm形式で入力してください", "default": "2025-01" } ] }
さいごに できるところから小さくを導入していこう 過剰な期待をせず、軽く下に見て、うまく付き合おう 結局、言語化能力が大切!