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デロイト(高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業)

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 デロイト(高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業)

経産省より抜粋

べあキャピタル

March 08, 2020
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  1. プロジェクトの全体像 XiLSとバーチャル認証に関し、 国際動向を踏まえた日本企業の課題抽出と必要な取組みを整理 項目 ① シミュレーション技術を 活用した開発の国際動向調査・分析 ①-1) 欧・独 XiLS関連の協調PJ調査

    ①-2) 独・米各社のXiLSの取組み状況の 整理・分析 ①-3) ①-1)、①-2)に関する 日本企業との比較と課題抽出・整理 ② 欧州におけるシミュレーション技術を 活用したバーチャル認証に係る 動向の調査・分析 ②-1) 欧・独 バーチャル認証関連の 協調PJ調査 ②-2) 独・米各社のバーチャル認証関連の 取組み状況の整理・分析 ②-3) ②-1)、②-2)に関する 日本企業との比較と課題抽出・整理 実施内容  欧州やドイツにおけるXiLS関連の 協調PJ・カウンターパートの洗い出しと、 それぞれの取組み内容整理・分析  ドイツ各社(自動車メーカ、サプライヤ、エンジニアリング 会社等)やテスラ・Waymoの XiLSの取組み状況の整理・分析  以上1)2)に関する日本企業との比較、 日本企業の課題抽出と必要な取組の整理  欧州やドイツにおけるバーチャル認証関連の 協調PJ・カウンターパートの洗い出しと、 それぞれの取組み内容整理・分析  ドイツ各社(自動車メーカ、サプライヤ、エンジニアリング 会社、認証機関等)の バーチャル認証関連の取組み状況の整理・分析  以上1)2)に関する日本企業との比較、 日本企業の課題抽出と必要な取組の整理 1
  2. 3 調査アプローチ 欧州・独における政策的取組と独・米の“産”の取組とを両面から調査 Economy Politics 調査観点(一部案)  XiLSを活用した開発の対応範囲  車両性能の観点(運動性能、燃費、熱エネルギーマネジメント、NVH等)

     車両開発フェーズの観点(先行開発段階、量産開発段階等)  開発ツール・環境の整備状況 (どの工程でどのようなツールが使われているか等)  XiLSを前提としたOEM、サプライヤ、エンジニアリング会社などの関係者間の役割分担  OEMの役割  サプライヤの役割(車両性能目線で部品性能を検証してOEMに提案等)  OEM/サプライヤ以外のエンジニアリング会社等の役割(OEMの要求事項管理等を行う主体等)  XiLSに関する関係者間の取引実態、社内での連携実態  ドメイン別開発部隊(エンジン、シャシー、ボデー等)とドメイン横串部隊(ドメイン横断I/F、 標準プロセス、ツール等)とのパワーバランスの実態  Tier2以下のサプライヤにおけるXiLSへの対応状況(特に、環境整備、人材確保の観点) 調査内容  欧州やドイツにおけるXiLS 関連の協調PJ・カウンター パートの洗い出しと、それぞ れの取組み内容整理・分析  ドイツ各社(自動車メーカ、 サプライヤ、エンジニアリン グ会社等)や テスラ・Waymoの XiLSの取組み状況の整理・ 分析 (1) (2) (3)  日本企業との比較、 日本企業の課題抽出と 必要な取組の整理  論点設定を行い、論点毎に海外と日本を比較することで、日本企業の課題と 必要な取り組みを整理 論点例) シミュレーション技術のスコープ、サプライヤ含めた開発プロセスと役割分担、モデル言語、 モデルやツールのIF  欧州委員会及び独政府のプロジェクト、標準化団体等のコンソーシアム活動の調査  プロジェクトの背景・目的  参画プレイヤ  実施手順・状況 等 まとめ
  3. 4 欧州委員会主導のプロジェクト*の整理 【Politics】 昨今の欧州委員会主導のPJは、乱立したツールの互換性を整備し、 開発環境を効率化することにフォーカス 凡例 :過去に実施のPJ :現在進行中のPJ 組み込みシステム開発 モデル開発

    制御モデル開発 プラントモデル開発 ソフトウェア開発 標準化の領域 Politics Economy *:ITEA1~3とFP4以降のPJを整理 出所:各PJ公開資料よりDTC作成 ツ ー ル が 乱 立 す る 中 で 、 ツ ー ル の 互 換 性 整 備 を 目 指 す ツール間I/F ツールP/F モデリング言語 EUROSYSLIB (⇒Modelica Associationへ移管) Modelisar (⇒Modelica Associationへ移管) EMPHYSIS AMALTHEA (⇒Eclipseへ移管) LC-GV-02-2018 STAUMECS (⇒ASAMへ移管) ACOSER ※各プロジェクトの詳細はAppendix①に記載
  4. (民間による自走)  FMI準拠モデルを要素レベルとして、システム全体 のモデル構成管理と、Co-simulationのパラメータ データ管理を検討  OEM(BMW, VW, Honda)やTier1(Bosch, ZF)、

    ツールベンダ・エンジニアリング会社(AVL, ETAS, dSPACE等)が参画  FMIでサポートされているシミュレーションのうち、ア プリケーションテストに関する補足を行う  欧州系OEM(BMW, Daimler, Audi)やTier1(Bosch, Conti.)、ツールベンダ・エンジニアリング会社(AVL, ETAS, dSPACE等)が参画 Modelica associationへの移管事例 【Politics】 過去の政府系PJの成果物は、コンソーシアム等へ移管され “自走”した検討体制が構築済み  欧州FP4の一環で実施  自動車開発におけるテストツールやデータの互換性 を担保するため、データ仕様やツールインターフェー スの標準化が検討  欧州支援のもと、BMWがPJを主導  欧州系OEM(Daimler, VW等)やツールベンダ・ エンジニアリング会社(AVL, Siemens等)が参画  STAUMECSの活動引き継ぎを目的として、社団法 人ASAM e.V.が設立  活動目的はSTAUMECS同様、データ・ツール・モデ ル間の互換性を高めること  現在はOEMはじめとしてグローバルで100以上の法 人が参画 (政府系PJ) STAUMECS*1 (1996~1999) (民間による自走) 【ASAM】 (1998~) *1: STandardization of AUtomation, Measuring, and Ecu Calibration Systems 出所: 「STAUMECS」(EC CORDIS)、ASAM公開情報よりDTC作成  ECU計測・校正用 パラメータの標準 (例・CDF, CPX等)  ECU診断用 データモデル仕様 (MCD-2D等)  ECU ネットワーク・シ ステム用Data Model (MCD-2NET等)  ソフトウエア開発用 各種標準仕様 (CC, FSX, ISSUE等)  テスト自動化用の 各種標準仕様 (ACI, ASAP3, ATX等)  データ管理・分析 関連標準仕様 (CEA, ODS等) <ASAM標準化領域> ASAMへの移管事例  欧州ITEA2の一環で実施  自動車のシステムと組込ソフト設計のI/F標準として Functional Mock-up Interface (FMI)を開発  FMU(Functional Mockup Unit)を一つのモデル 単位とし、ツール間の交換や接続が可能  欧州系OEM(Daimler, VW, Volvo)やツールベン ダ・エンジニアリング会社(Dassault, AVL等)が参画 (政府系PJ) Modelisar (2008~2011) (民間による自走) 【Modelica association】 FMI (2011~)  Modelisarの活動を引き継ぎModelica association 内のPJ「FMI」が立ち上げ  FMIの継続的な改定を行い、FMIの浸透・標準化を 推進  欧州系OEM(Daimler)やツールベンダ(Dassault, Modelon等)が参画 【Modelica association】 SSP (2013~) 【ASAM】 XIL-MA (2014~) Politics Economy 5
  5. 6 国際標準化団体主導のプロジェクトの整理 【Politics】 “自走”が進む欧州標準化団体では、 モデルベース開発(MBD)の効率向上を目的に、各レイヤで標準化を推進 凡例 :欧州拠点・発祥の団体 :米国拠点・発祥の団体 Politics Economy

    出所:各標準化団体公開資料よりDTC作成 制御モデル開発 プラントモデル開発 ソフトウェア開発 標準化の領域 ツール間I/F 言語 アーキテクチャ 車両テンプレート Modelica Association ( Modelica) IEEE (VHDL-AMS) Accellera (Verilog-AMS) Incose+OMG (SysML) ProSTEP SystemX AUTOSAR ProSTEP 流通プロセス ASAM Modelica Association ツールP/F SystemX 組み込みシステム開発 モデル開発 ※各プロジェクトの詳細はAppendix①に記載 ECLIPSE
  6. 7 ProSTEP Smart SEの検討ステップ 【Politics】 会社を跨いだモデル流通促進・開発効率向上を目的に、 ProSTEP Smart SEでは、モデル流通プロセスの標準化を推進 検討成果を広範に浸透させるべく、フェーズを分けて検討推進

    フェーズ1(2012~2013) フェーズ2(2014~2015) フェーズ3(2016~2018)  システムズエンジニアリングの 思想の普及と協力体制の構築  ユースケースの作成 Vision  システムズエンジニアリングの手法や標準を 用いることで、パートナー間の協調的なシステム 開発を実現する Vision実現 にあたって のステップ  モデル流通を容易にするIT面での 仕組みを開発 (IP保護、データ管理)  実用化に向けたFMIやSysML等の フォーマットとのプロセス統合  業界への浸透に向けた、他標準化団 体との連携 (INCOSE, Modelica Association等)  ユースケースのブラッシュアップ  標準のモデルアーキテクチャの構築 Politics Economy 出所:各種公開情報よりDTC作成 パートナーA パートナーB Specification Tests Environment Core Model Specification Tests Environment Core Model Core Model モデル流通 パートナー間の協調のイメージ(図表1)
  7. ✔ ✔ ✔ ✔ ✔ ✔ ✔ ✔ ✔ ✔

    【Daimler】 PHEV、レンジエクス テンダーEVの燃費の 計算 8 XiLSの適用範囲 【Economy】 個別コンポーネントレベルに対するXiLSの適用は既に広範に浸透済み ※Waymoについての情報は秘密保持契約が厳しく取得が困難 出所:各種公開情報よりDTC作成 燃費 熱マネジメント NVH 運動性能 運転支援 OEM Tier1 【Volvo】 バッテリ冷却システム におけるチラー性能 の検証 【VW】 電動車用ギアボック スのNVH性能の検証 【BMW】 4輪駆動システムの 検証 【Vovlo】 アクティブハイビーム のシステム検証 【Bosch】 シミュレーションによ るRDE分析 【Magna】 バッテリー冷却システ ムの3D数値流体力 学解析による検証 【Continental】 タイヤのノイズ パターンの検証 【Continental】 電子制御サスペン ションシステムの検証 【Continental】 Emergency Brake Assistのシステム検 証 Tier1であれTier2であれ、コンポーネントレベルではXiLSの適用が浸透 Tier2 ✔  欧州系Tier2がエンジニアリング会社を活用し、XilSを実施  英Tier2が、エンジニアリング会社を活用し、Trucksim上でプラントモデル(パワトレ+ビークルダイナミクス含む)を 構築。開発したレーンキープ制御モデルをTruckSim上で検証⇒MiLS  独Tier2が、エンジニアリング会社を活用し、排気システムソフトを組み込んだECUの性能をシミュレーション上で 検証⇒HiLS Politics Economy
  8.  シミュレーションを活用し、燃費向上と開発コスト削減  地図・センサー情報などを基にした車両速度の設定  到着時間や燃料効率の優先等、複数アルゴリズムでの比較 Real Driving Emission 今後の

    開発 9 ドメイン横串シミュレーションの事例(Bosch) 【Economy】 自動運転システム・RDEに代表されるドメインを跨がざるを得ない シミュレーションの取組みが今後必要になる クロスドメインのシミュレーション事例 Boschにおけるドメインの考え方(図表2)  シミュレーションを活用し、燃費向上と開発コスト削減(先行開発段階)  地図・センサー情報などを基にした最適な車両速度の設定 ⇒運転支援や運動制御など、ドメインを跨ぐ取り組み 燃費×運転支援システム(ecoACC)  自動運転システム等では、必ずドメインを跨いだシステム構成になるため、クロスドメインのシミュレーションを 活用し開発を推進  ドメイン(特定システム内の部品群)を網羅的に手の内化し、包括的システムとして開発 従来の 開発 Politics Economy 出所:各種公開情報よりDTC作成 Connectivity module ABS ESP ACC Inverter BMS Engine Transm. Steering ESP BCM Park pilot Clima IC display Head up display Driver assistance Body Computer Module IC/HU Central gateway 運動制御 Vehicle control unit 運転支援 ボディ インフォ テイメント ドメインの区切り 地図情報 (eHorizon) Powertrain (GT-Suite) 周辺環境 (CarMaker) 制御ソフト (Simulink) センサ情報 (CarMaker)
  9. 10 自動運転システム開発ツールの課題 【Economy】 特に自動運転技術においては、シミュレーションツールに対する ユーザーの不満がある一方で、ベンダーはその不満に対応しきれていない状況 自動運転開発競争のスピードに対応するため の、シミュレーション環境構築が負担  自動運転領域は、技術進歩が速いため、OEM内部 での開発や、スタートアップとタイアップする事も検

    討している。ベンダーを待っていては間に合わない  市販ツールでは、詳細なシミュレーションには対応で きず、自社でシミュレーション環境を構築しなければ ならない状況 (某OEM 関係者インタビューより) ツールのユーザー(OEM・サプライヤ)のニーズ 自動運転開発用ツールを開発するも、各 種シナリオとの接続性は担保されず  Model-in-the-loopの取り組みとして、オフラ インで自動運転の開発・検証が可能となる ツールを開発  ただし周辺環境モデルは既存データを使用 しており、Sim環境として各種シナリオを再 現する類のものではない (某ツールベンダ CEOインタビューより) ツールベンダーの対応 解離が存在 出所:有識者インタビュー、各種公開情報よりDTC作成 自動運転車開発競争に勝つためには、シミュレーションを含む膨大なテスト走行が必要 Politics Economy 完全自動化を実現するためには、シミュレーション を含めて142億キロメートルのテストが必要だ ートヨタ自動車 豊田章男社長 AIが180億km以上運転しないと人並みにならない ーNauto CEO ステファン・ヘック
  10.  自動運転システム開発における、互換性が低く複雑化したツール環境に問題意識 11 【Economy】 自動運転システム開発向け各ツールの互換性欠如を解決するため、 メガサプライヤ主導でオープンソースのツールチェーン構築の取組みが新たに発足 OpenADx(Eclipseで進行中のプロジェクト)概要  OpenADxの目指す姿は、オープンコラボレーションにより自動運転開発を加速させること 

    上記実現に向け、自動運転開発ツールチェーンを構築し、複雑な自動運転開発ツール環境のユーザアクセ シビリティを向上させるために議論を開始(2017年8月に第1回WS開催)  欧州だけでなく、米国を含 めた約20の主要プレイヤ が関心表明  Bosch  Elektrobit(Conti.傘下)  IPG Automotive GmbH  MathWorks  Microsoft  Renesas  ZF 等 取 組 み の ゴ ー ル 【ツールユーザー(OEM・Tier1)の意見】 自動運転機能開発は極めて複雑であり、互換性が低い多くの複雑なソフト ウエアツールの利用が必要な状況 取 組 み の 背 景 【ツールベンダー・ESPの意見】 “自動運転機能開発に係るツールの互換性が向上すれば、顧客向けの開発 作業が楽になることに加え、自社製品の魅力も向上する” Politics Economy WSで議論された関連ツール・PJ In-vehicle technology Cloud technology Autonomous driving toolchain <自動運転における重要な技術領域> Architecture definition Ingest/ Store Deep learning Simulation And test Integrate Build Simulation- Based validation Test drive Connectivity- Based validation AirSim, OpenDrive, OpenCRG, OpenScenario PEGASUS DYNA4 出所:各種公開情報よりDTC作成
  11.  ドメイン分散型のアーキテクチャから、中央集権型へ変化す ることで、車載ネットワークの簡素化と、統合制御化が実現 12 車両制御の複雑化とその影響 【Economy】 自動運転・電動化の進展に伴う制御の複雑化が、 今後E/Eアーキテクチャやモデリング言語に変化を及ぼす ドメインごとにECUがまとまれば、ドメインコントロー ラがECUを管理することで構成管理はシンプル化

    ー某サプライヤ 関係者 出所:有識者インタビュー、各種公開情報よりDTC作成 新技術を中心としたシステム増加により、 車の制御の複雑さが加速 E/E ア ー キ テ ク チ ャ の 変 化 モ デ リ ン グ 言 語 の 変 化  制御システム開発の効率化 ためには、制御対象(プラン トモデル)の開発効率化も同 時に必要  因果モデリング言語(例: Simulink)は、大規模なプラ ントモデルの記述に向かず、 プラントモデルの記述に向く 非因果モデリング言語(例: Modelica)の利用が進む 2005 2010 2015 2020 2025 2 1 3 0 4 6 5 <領域別システム販売金額の年平均成長利率(2015~2025年)> <車一台当たりの平均ソースコード行数(図表3)> 制 御 シ ス テ ム 開 発 期 間 が 増 加 車 載 ネ ッ ト ワ ー ク の 複 雑 化 (億行) 約1億行 約6億行 約3億行 Politics Economy 137 99 87 39 66 0 50 100 150 2002 2008 2011 2005 2014 (件) Modelica Conferenceの セッション数推移(図表4) 領域 情報 通信系 走行 安全系 電動化系 ボディ系 パワトレ系 システム 販売額の 年平均 成長率 9.7% 6.9% 18.4% 2.2% 3.6% 中央集権型 ドメイン集権型 ドメイン分散型 Future Tomorrow Today
  12.  コーポレート横串組織と車一台分のモデル構築により、個別部品に留まらない開発体制を整備 13 欧州メガサプライヤにおけるMBDへの取組み体制 【Economy】 今後メガサプライヤは、E/Eアーキテクチャの変化を梃に、 ドメイン跨ぎの車両開発までケイパビリティ拡大を目指す ただし、OEM側は引き続きコアコンピタンスとして、車両一台を組み上げた際の性能責任を担う方針 2016年に、コーポレート横通しで MBSEを実施する組織立ち上げ

    【目的】  各ビジネスユニットが持つ独自のプ ラントモデルやルールの統一 【取組み内容】  車一台分のモデル作成や管理の仕 掛け構築に取組み  制御モデルに関し、信号名やI/F の意味の統一に着手済みだが、 プラントモデルに関しては未着手 2017年に、コーポレート横通しで MBSEを実践する組織立ち上げ 【目的】  ツールベンダやツールに依存しな いことを唯一の要求として、 simulation P/F構築を目指す 【取組み内容】  車一台分のモデル作成や管理の仕 掛け構築  制御モデルのルールの統一は難 しいが、取り組みを進めている 既に制御開発のモデルP/F “VESTO” が存在し、随時更新中 【目的】  N/A 【取組み内容】  SILS、MILS,HILSで用いる車一台 分の統合環境の整備  制御モデル・プラントモデルの双 方を扱いSimulinkベースで作成  制御信号の名称付け等のルー ルやガイドを整理 Bosch Continental ZF Politics Economy 従来の 車両開発の 役割分担  OEMがサプライヤへ車両1台分モデルを提供し、サプライヤ側で開発部品の車両一台分の性能を検証  開発にはサプライヤのP/Fやライブラリを活用するが、車一台分の性能の責任はOEM側に存在 OEMが車一台分のモデル構築・管理するのが 主流 ー某OEM 関係者 サプライヤのP/Fやライブラリを活用し開発を進 めるが、OEMが車両一台分の性能責任を負う ー某OEM 関係者 近年の メガサプライヤ 動向 出所:有識者インタビューよりDTC作成
  13. 14 欧州の動向まとめ 【まとめ】 欧州では、自動運転等の新技術の実装に伴うクルマ作りの複雑化を きっかけに、メガサプライヤのケイパビリティ拡大やツールI/Fの標準化が進展 シミュレーション技術の スコープ  目的性能によらず、コンポーネントレベルではXiLSが適用されている 

    昨今各社が注力しているのは、自動運転システム・RDEに代表されるドメインを跨がざるを 得ないシミュレーション 開発プロセスと 役割分担  従来は、OEM側がサプライヤへ車両1台分モデルを提供し、サプライヤ側で開発した部品 の車両一台分の性能検証を実施  開発にはサプライヤのP/Fやライブラリを活用するが、車一台分の性能の責任はOEM 側に存在  今後、E/Eアーキテクチャのドメイン集権化を梃に、メガサプライヤがドメイン跨ぎの開発ま でケイパビリティ獲得を狙い、 OEM側のコアコンピタンスが流出する可能性有  車一台分で求められる性能の責任をメガサプライヤ側で持つことになる恐れ モデル言語  因果モデリング言語(例:Simulink)は、大規模なプラントモデルの記述に向かず、プラント モデルの記述に向く非因果モデリング言語(例:Modelica)の利用が進む可能性 モデルI/FやツールI/F  近年は特に自動運転のクラウド及びツールI/F構築の動きが進んでいる 論点 欧州の動向
  14. 15 日本の現状と課題 【まとめ】 現状でも日本が欧州に後れを取っている開発スピードについて、 今後さらに差を広げられる可能性が高い  個別最適のシミュレーション適用に留まり、ドメイ ンを跨いだシミュレーションの浸透は限定的  OEMは、図面(2D、3D付表等の製造仕様書)や

    モジュール機能特性を提供(車一台の振る舞いは 未提示)  車一台の性能検証はOEM側で完成車を検証 (OEM-サプライヤは目標特性になるまで仕様検 討を繰り返す)  Matlab/Simulinkが主に利用  割高な有償ツールに対する、学やTier2からの 不満が多い  モデルI/Fの標準化に取組み中  ツール互換性等に不満がある一方で、ツールI/F の標準化は欧州の後追い状態 論点 日本の現状  クロスドメインのシミュレーション 適用を始めている欧州に1歩な らず2歩劣後する可能性  OEM-サプライヤのやり取りが 多く、開発スピードで欧州に遅 れ  欧州の産業構造から、メガサプ ライヤに対し、コスト競争力で日 系サプライヤが劣後  非因果モデリングへの対応が 遅れる可能性  学やTier2以降のMBD普及に 遅れ  自動運転ツールI/Fの整備まで 着手する欧州に、日本が付け 入る隙が無くなる恐れ 欧州と比較した際の課題 シミュレーション技術の スコープ 開発プロセスと 役割分担 モデル言語 モデルI/FやツールI/F
  15. 16 日本に必要な取組み 【まとめ】 MBD人材の育成により業界全体のシステム思考の底上げを図りつつ、 欧州で検討中の自動運転領域について、DB構築を利する議論を早急にすべき 論点  クロスドメインのシミュ レーション適用を始め ている欧州に1歩なら

    ず2歩劣後する可能性  OEM-サプライヤのや り取りが多く、開発ス ピードで欧州に遅れを 取っている  欧州の産業構造から、 メガサプライヤに対し、 コスト競争力で日系サ プライヤが劣後  非因果モデリングへの 対応が遅れる可能性  学やTier2以降のMBD 普及に遅れ  自動運転ツールI/Fの 整備まで着手する欧 州に、日本が付け入る 隙が無くなる恐れ 欧州と比較した際の 課題(再掲) 日本に必要な取組み  クロスドメインのシミュレーションを行うために、まずは全ドメイン におけるシミュレーション適用の底上げを促すべく、サプライヤを 含めた、MBD人材の育成に注力  モデルI/Fの標準化の領域を拡大し、OEM-サプライヤ間でのモ デル流通を加速することで、開発の効率化を目指す  早晩訪れる非因果モデルへの移行に対し、対応の準備を進める  METIモデルの非因果モデル言語対応版の公表等で、業界 全体に非因果モデリングの浸透を推進  まずは、自動運転データベース構築を利する議論を行い、併せ てデータI/Fを標準化することで欧州ツールベンダに打ち込み シミュレーション技術の スコープ 開発プロセスと 役割分担 モデル言語 モデルI/FやツールI/F
  16. 18 調査アプローチ VR認証についても同様に、欧州・独における政策的取組と 独の“産”の取組とを両面から調査 Economy Politics 調査観点(一部案)  VR認証の範囲(性能・部品・システム)の調査 

    車両性能の観点  認証の対象部品  認証の対象システム(含むソフトウェア)  認証スキームの調査  認証の手順  テスト実施体制  各検証の責任範囲と役割分担 等  今後の展開予定の調査  VR認証適用範囲の拡大方向性  拡大時の認証スキームの変更 調査内容  欧州やドイツにおけるバー チャル認証関連の協調PJ・ カウンターパートの洗い出し と、それぞれの取組み内容 整理・分析  ドイツ各社(自動車メーカ、 サプライヤ、エンジニアリン グ会社、認証機関等)の バーチャル認証関連の取組 み状況の整理・分析 (1) (2) (3)  日本企業との比較、 日本企業の課題抽出と 必要な取組の整理  上記 調査観点毎に整理を実施、日本・日本企業の課題と必要な取り組みを整理  欧州委員会及び独政府のプロジェクト、工業会等のコンソーシアム活動の調査  プロジェクトの背景・目的  参画プレイヤ  VR認証検討に係る手順・体制 等 まとめ
  17. 欧州でのバーチャル認証動向 【Politics】 欧州では、セーフティ領域を中心に バーチャル認証に取組んでおり、パッシブからアクティブセーフティへと領域拡大中 :規則等へのVT導入事例 :VTを扱うプログラム 凡例 2003 2009 2012

    2015 2018 2006 コ ン ポ ー ネ ン ト レ ベ ル シ ス テ ム レ ベ ル アクティブ セーフティ 自動運転 ENABLE S3 PEGASUS シナリオ データベース を共用 パッシブ セーフティ 衝突安全 横滑り 防止装置 UN Regulation No.13-H、No140 VITES VT実施のガイドライン 構築、車両モデル構築 ADVANCE VT評価ツール構築, エアバッグモデル構築 APROSYS (車両・人体モデルの改良、 側面衝突・二輪事故の シミュレーション IMVITER VTの型式認証導入に 向けたプロセスフロー、 パイロットケース作成 SAFEEV 小型EV向けVT(乗員・歩行者保護) のためのガイドライン作成 FIMCAR 衝突試験VT化のモデル (車両・バリア)構築 HUMOS 人体モデル構築 SENIORS 高齢者保護が目的の 安全性評価ツール・ プロセスの構築 Euro NCAP Pedestrian Testing Protocol Politics Economy 出所:各PJ公開資料よりDTC作成 ※各プロジェクトの詳細はAppendix②に記載 19
  18.  欧州では、2020年をマイルストーンに、型式認証の バーチャル化を加速する方針を表明  VT導入による安全レベル向上を目指す 20 欧州で進展するバーチャル認証の概要 【Politics】 プロジェクト”IMVITERVR”では、型式認証へのVT導入(=VR認証)の フローチャートを作成し、VT導入による安全レベル向上のロードマップを発表

    今後のVT導入のロードマップ *1:VT=Virtual testing、*2:Technical Service 出所:「Virtual Testing based Type Approval Procedures for the Assessment of Pedestrian Protection developed within the EU-Project IMVITER」(Andre Eggers, et al.、2013) 型式認証へのVT*1導入のフローチャート <IMVITER公表のロードマップ(図表6)> 安 全 レ ベ ル 時間 【実施内容】 実車を表現した モデルの構築 (モデルのVerification) 【担当者】 OEM フ ェ ー ズ 1 フ ェ ー ズ 2 フ ェ ー ズ 3 【実施内容】 実車とモデルの 比較テスト (モデルのValidation) 【担当者】 認証機関:試験対象の選択 OEM・TS*2:試験の実施 【実施内容】 モデルを用いた 型式認証(=VR認証) 【担当者】 OEM・TS:試験の実施 Politics Economy <IMVITER公表のフローチャート(図表5)>
  19. 21 欧州での自動運転シナリオDB「PEGASUS」 【Politics】 自動運転システムの安全性評価方法を検討する”PEGASUS”では、 ISO26262や型式認証との協調的な活動を実施 当該取組みが成功すればバーチャル認証へ適用される可能性も否定できない 自動運転システムの評価方法「PEGASUS Method」の全体像 PEGASUS Methodを評価する3つのステージ

    目的  高度自動運転システムの安全性を確保するための方法の開発  SAEレベル3以上では、システム側が責任を負うため、様々なシナリオにおいてシステム側で対応できることが必要 ⇒システムの評価にも、様々な複雑なシナリオを用いることが必要 自動運転シナリオDBを構築し、それをインプットに シミュレーション上でシステムを評価 Politics Economy 出所:各種公開情報よりDTC作成 要件定義 データ加工 シナリオ編集 自動運転 システムの評価 法律、標準・・・ Knowledge Test Drive、 Simulation、 FOT・・・ Data Test Case ステージ1 ステージ2 ステージ3 安全性評価(型式認 証やISO26262)に 一般的に適用可能 かをPJ内で評価 型式認証や ISO26262の規則に 従っているかを第三 者が評価 ロバスト性があるか を評価
  20. 【Politics】 一方で燃費・排ガスについては、ディーゼルゲートの影響を受け実車試験が重要視  規制値は台上試験のNOx排出ガス基準値を基に設定  2017/9/1~ :台上試験基準値の2.1倍  2020/1/1~ :台上試験基準値の1.5倍

    ディーゼルゲートを受けた欧州排ガス試験の対応 *1: Real Driving Emission、*2: 2017/9/1より台上試験方法は従来のNEDCからWLTP試験に変更、*3:継続生産車の路上走行試験適用は2019/9/1以降、*4: Portable Emissions Measurement System 出所: 各種公開情報よりDTC作成  2015年、排ガスの試験時のみNOx・PM規制値を満たすよう 動作する不正ソフトウェアをVWが使用していたことが発覚  全世界での対象台数は約1,100万台 ディーゼルゲート 欧州規制当局が路上走行試験(RDE*1)導入を決定 ~2017/9/1 2017/9/1~ 排ガス試験 台上試験*2 路上走行試験 適 用 時 期 * 3 ◦ - ◦ ◦ 欧州の排ガス試験の変更点  常時排出ガスの濃度を測定しながら走行試験を実施  車両にPEMS*4(車載式排出ガス分析計)を取付  ルート全体かつ市街地単独で規制値以内でなけれ ばならない RDE 試験 方法 市街地 郊外 高速道路 走行距離:市街地、公開、高速道路それぞれ最低16km走行 (走行時間:90~120分) 高度: 700m以下 適用時期 NOx基準値: (mg/km) 火花点火 エンジン車 圧縮着火 エンジン車 2017/9/1~ 126 168 2020/1/1~ 90 120 台上試験基準値 60 80 2.1倍 1.5倍 RDE 規制値 Politics Economy 22
  21. 23 【Economy】 VR認証が導入済みである横滑り防止装置(ESC)において、 各社がシミュレーションによる認証取得を実施 欧州OEMのシミュレーションによるESC型式認証  2011年からDaimler Trucksにてシ ミュレーションによる型式認証を実施 

    Master Carアプローチを採用 ① 特定の車両バリアント(Master Car)でリアルテストとバーチャル テストを実施し、各テスト間の相 関を把握 ② その後別の車両バリアントは バーチャルテストで評価実施 (120の派生モデルの評価に対 応可能)  車両バリアントの増加やコスト・工数 負担等を背景に、シミュレーションに よる認証取得を推進  バリアント数は~70(’05年)から ~400(‘09年)に急増  ESCのHiLSとSiLS結果を組み合わ せて、ESCのテストを実施  リアルテストのみの場合に比べ、 シミュレーションを組み合わせると、 コストは1/3以下に削減 Opel Daimler・Bosch  HiLSによって、ESCのテストを実施  実測した車両データを基に、車両 やタイヤ等の各種シミュレーション データをフィッティング。それらをも とにESCのシミュレーションを実施  Citroën DS5がシミュレーションを 用いて型式認証を取得 Citroen 出所: 各種公開情報よりDTC作成 Politics Economy
  22. 24 今後のVR認証進展領域 【Politics/Economy】 ESCの事例から紐解くと、今後VR認証が進展するのは、 「セーフティ×認証試験のコスト高×成熟した技術」を満たす領域だと想定 自動運転ついても、技術が確立した段階でレギュレーション化が急速に進展する恐れ有 VR認証導入で 享受できる メリット 

    OEMは、型式認証に必要なコストが削減できるた め、VR認証に対応している 欧州政府の 意向  人命に係るため、自動車の安全レベル向上を推進  “IMVITER”では、VR認証導入による安全レベ ル向上をロードマップとして描く VR認証導入の 難易度  現在VR認証導入済みのESCは、普及率が大きく 成熟した技術  2015年時点のESC普及率 ⇒日本:80%、欧州:88%、NAFTA:96% 認証試験に掛るコストを削減できるのであれば、 VR認証の導入は歓迎する ー某OEM 関係者 Politics Economy セーフティ 領域 認証試験 コストが高い 成熟した 技術 VR認証導入の3条件 VR認証導入の ドライバー 上記条件を満たす次なる領域は? 人の動きや反応を見るような、自 動運転技術の認証には、バーチャ ル認証が有効 ー某OEM 関係者 各ドライバーの現状整理 出所:有識者インタビュー、各種公開情報よりDTC作成 Politics Economy
  23. 25 欧州の動向まとめと日本の課題 【まとめ】 欧州では既にセーフティへ領域で拡大しているVR認証が、 今後自動運転領域まで適用範囲拡大が見通される一方、日本は未対応の状況 論点 日本の現状 欧州と比較した 際の課題 VR認証の範囲

    認証スキーム テスト実施体制 ・責任範囲  欧州のVR認証の取 組みを傍観している と、ルールメイクが 進展した際の対応 が遅れる可能性  特に自動運転領 域のルールメイク には予め対応の 準備が必要  ECE-Rに従う形で、ESCにおいて はVR認証が導入済み  ECE-Rに従う形で、ESCにおいて は、代表車両について実車で試験 を行い、それ以外の車両はシミュ レーション結果により認証を行う  VR認証に対応した実施体制・責 任範囲は明確化されていない  衝突安全とESC(ECE-R)では VR認証がレギュレーション化  今後、VR認証が自動運転領域ま で拡大する動きがみられる一方 で、燃費・排ガス領域については、 実車テストが重要視  ESCでは、代表車両について実 車で試験を行い、それ以外の車 両はシミュレーション結果により 認証を行う  今後のVR認証の適用範囲拡大 のためのフローチャートを作成し、 認証スキームを明確化  VR認証の適用範囲拡大のため のフローチャートにて、認証機関 とOEM・TS*の役割分担を明確化 欧州の動向 *:Technical Service
  24. 26 日本に必要な取組み 【まとめ】 今後、自動運転についても、VR認証の適用が急速に進展することを 見据え、日本としても対応の準備を進めることが肝要 日本が取る対応とその結果 欧州と比較した際の 課題(再掲) 論点 

    欧州のVR認証の取 組みを傍観していると、 ルールメイクが進展し た際の対応が遅れる 可能性  特に自動運転領域 のルールメイクに は予め対応の準備 が必要  欧州で検討が進んでいる部分(VR認証導入のフローチャート等)につ いては日本に取り込みつつも、並行して日本側のVR認証対応準備(法 整備、民間企業のMBD浸透等)に取り組むべき VR認証の範囲 認証スキーム テスト実施体制 ・責任範囲
  25. 28 欧州委員会主導のXiLS関連協調PJの概要 欧州委員会主導のXiLS関連協調PJの概要 背景・ 目的 参画 プレイヤ 主な 実施内容 PJ期間

    EUROSYSLIB Modelisar  組込ソフトウエアの開発期間短縮、品質 向上が必要  組込システムのモデリングとシミュレー ション用言語の標準化(Modelica)によ る開発効率化が目的  自動車のシステムと組み込みソフトウエ ア設計の国際標準と Functional Mock- Up Interface(FMI)開発と普及が目的 合計21団体  OEM・サプライヤ  ABB, ZF 等  その他関連団体  Fraunhofer, IFP, Siemens 等 合計29団体  OEM・サプライヤ  Daimler, Volkswagen, Volvo 等  その他関連団体  AVL, IFP 等  Modelica言語の標準化  オープンソース/市販用Modelicaライブ ラリの開発  オープンインターフェイス標準FMI開発  FMI実証用のユースケース25種の開発  エンジン燃焼、ギアボックスのメカトロ ニクス制御、組込みソフトウエアコー ド生成等  2007~2010  2008~2011 AMALTHEA  車両開発向けマルチコア組込みソフトウ エアのオープンツールプラットフォームの 開発が目的 合計15団体  OEM・サプライヤ  Bosch, Delphi 等  その他関連団体  ETAS 等  ツール統合のためのツールプラット フォーム、インターフェース開発  様々なツールがマルチコアシステムの全 体モデルに簡単かつ効率的にアクセス 可能な共通モデルの開発  2011~2014 EUROSYSLIB 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  26. 29 欧州委員会主導のXiLS関連協調PJの概要 欧州委員会主導のXiLS関連協調PJの概要 背景・目的 参画 プレイヤ 主な 実施内容・ アウトプット PJ期間

    EMPHYSIS  ECUやマイコン等の組み込みシステム の開発コスト削減・期間短縮が必要  モデル環境とシミュレーション環境間で の物理モデル互換のための新規標準の 策定が目的 合計26団体  OEM・サプライヤ  Renault, Volvo, Autoliv, Bosch 等  その他関連団体  dSPACE, ETAS 等  モデル環境とシミュレーション環境間で 物理モデル互換のためのeFMI(組み込 みシステム向けFMI)の開発・標準化  2017~2020 LC-GV-02-2018  車両の電動化によりシステム複雑性が 増し、フロントローディングが必要  次世代自動車の開発期間短縮を目指し た車両1台レベルでの高度なシミュレー ション(バーチャル製品開発)が目的 未定(参画プレイヤを募集中)  電動車とその部品の設計効率化、最適 化等実現に必要な統合設計ツール開発  バーチャル及びXiL用の信頼性の高いリ アルタイムシミュレーションモデルの開発  デジタル、通信、物理ドメイン、ソフトウエ ア技術等をマージ可能なシミュレーショ ン環境の開発  2018~ ACOSAR (Advanced Co-simulation Open System Architecture)  Euro 6はじめとした排ガス規制強化への 対応が必要  モデルとHWを統合可能なシステムI/Fの 開発が目的  FMIは全てモデルの場合のI/Fを取扱 うが、HWを含めたI/Fには未対応 合計15団体  OEM・サプライヤ  Volkswagen, Porsche, Renault, Bosch 等  その他関連団体  dSPACE, ETAS, Siemens 等  仮想コンポーネント(モデル)と実コン ポーネント(HW)を体系的かつシームレ スに統合するための仕様を定義  2015~2018 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  27. 30 標準化団体主導のXiLS関連協調PJの概要 標準化団体主導のXiLS関連協調PJの概要 背景・目的 【AUTOSAR】 WP-I 【ASAM】  機能拡大に伴うソフトウエアとE/Eの複 雑さの管理/製品の変更、アップグレー

    ドに対する柔軟性/機能の統合と転送 のスケーラビリティと柔軟性の向上/ソ フトウエアとE / Eシステムの品質と信頼 性の改善が目的  開発およびテストエンジニアのトレーニン グコスト削減には、テストベンチ間の円 滑なノウハウ移行が必要  モデル間の統合作業を削減し、様々な サプライヤの部品を組み合わせることを 可能とする標準策定が目的 合計100団体以上(AUTOSAR全体)  OEM・サプライヤ  BMW, Bosch, Continental, Daimler, Ford, GM, PSA, Toyota, VW 等  その他関連団体  ANSYS, AZAPA, ETAS 等 合計18団体  OEM・サプライヤ  Audi, BMW, Daimler, Bosch, Continental 等  その他関連団体  dSPACE, ETAS, Vector 等  AUTOSARライブラリ関数の定義  基本的な算術関数、コントローラ機能、 フィルタ関数、補間関数、三角関数、 ビット処理関数等  テストベンチ等のハードウエアとソフトウ エアを独立させ、互換性を持たせるため の標準を決める 参画 プレイヤ 主な 実施内容・ アウトプット  FMIの標準セットの補完  FMIでサポートされているシミュレーショ ンのうち、アプリケーションテストに関す る補足を行う 合計18団体  OEM・サプライヤ  Audi, BMW, Daimler, Bosch, Continental 等  その他関連団体  dSPACE, ETAS, Vector 等  モデルへの読み書きアクセス、シミュ レーションデータのキャプチャ、刺激信号 の生成、トリガの定義、データの格納、モ デル変数の管理、エラー処理とメソッド の設定を行うMAPort (model access port)の仕様策定 PJ期間  2003~(AUTOSAR)  2009~  2014~ XIL XIL-MA 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  28. 31 標準化団体主導のXiLS関連協調PJの概要 標準化団体主導のXiLS関連協調PJの概要 背景・目的 【Modelica Association】  協調シミュレーションとモデル流通のた めの新しいオープンインターフェイス標 準FMI(Functional

    Mock-Up Interface) 開発が目的  システム構成はFMIで定義されたものの さらなる機能改良が必要  コネクタの格納データ標準を定義が目的 合計15団体(初期)  OEM・サプライヤ  Daimler 等  その他関連団体  Dassault, Fraunhofer 等 合計28団体(初期)  OEM・サプライヤ  BMW, VW, Honda, Bosch, ZF等  その他関連団体  dSPACE, ETAS 等  Functional Mockup Interface (FMI)定義 の開発、標準化、利用促進  FMIをベースとした以下の標準化  ネットワーク部品の接続構成フォー マット  部品に格納されるパラメータ定義  部品のパラメータ摘要定義  開発プロセスで使用可能な標準(アー キテクチャ定義、統合、シミュレーション、 MiL、SiL、HiLのテスト) 参画 プレイヤ 主な 実施内容・ アウトプット  モデリング言語の標準化による開発の 効率化が目的 合計32団体(初期)  その他関連団体  ABB, Dassault, ITI, Fraunhofer 等  オブジェクト指向のモデリング言語 Modelicaの開発、標準化、利用促進 PJ期間  2011~  2014~  - SSP LANG FMI 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  29. 32 標準化団体主導のXiLS関連協調PJの概要 標準化団体主導のXiLS関連協調PJの概要 背景・目的 参画 プレイヤ 主な 実施内容・ アウトプット PJ期間

    【ProSTEP】 Smart SE  プロセス設計のための勧告を作成し、複 雑なメカトロニクスシステムの共同開発 の技術基準を追求し、システムエンジニ アリングオブジェクトに関する透明性の 内部および企業間の創造をサポート 合計26団体  OEM・サプライヤ  Audi, BMW, Continental, Daimler, DENSO, Ford, Bosch, ZF 等  その他関連団体  Airbus, ANSYS, dSPACE, ETAS, Siemens 等  既存のシステムエンジニアリング手法と標 準を用いたパートナー協調開発のベストプ ラクティス確立  (Phase2)エンジニアリング手法の使 用状況、IP保護とデータ取扱状況調査  (PJ-Phase3)他のプロジェクトとの協 力活動を強化し、提案内容の強化にさ らに注力  2012~2018  電動車設計のための相互運用可能な統 合モデル環境の構築と、モデル環境共 有による開発協力促進が目的 合計7団体  OEM・サプライヤ  Renault  その他関連団体  Airbus, ANSYS 等  統合モデル環境の構築  2013~2016 【SystemX】 SIM  車両開発向けマルチコア組込みソフトウ エアのオープンツールプラットフォーム AMALTHEAの改良が目的 合計3団体  OEM・サプライヤ  Bosch  その他関連団体  Eclipse財団、Dortmund University of Applied Sciences and Arts  AMALTHEAで開発したI/F等の改良 (コードリファクタリング等)  ツール統合のためのツールプラット フォーム、インターフェース  様々なツールがマルチコアシステムの 全体モデルに簡単かつ効率的にアクセ ス可能な共通モデル  2015~ 【Eclipse】 APP4MC 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  30. 34 欧州委員会主導のバーチャル認証関連協調PJの概要 欧州委員会主導のバーチャル認証関連協調PJの概要 背景・目的 ADVANCE VITES  衝突時に発生する傷害リスクを正確に 予見する必要があるが、現行の人体モ デルは忠実性の不足と適用範囲が限定

    的である  欧州の人々に広く適用可能な人体モデ ルの開発が目的 合計14団体  OEM・サプライヤ  VW、Volvo、PSA、フォルシア 等  その他関連団体  INRETS、TNO 等  人体データの計測用ツールを製作  衝突時の身体挙動をデータベース化  モデルを用いた実評価を実施 参画 プレイヤ 主な 実施内容 PJ期間  2002~2006 HUMOS 2  衝突安全シミュレーションの結果が、使 用するモデルの材質、構造等に大きく影 響を受けてしまう  既存シミュレーション技術の向上が目的 合計11団体  OEM・サプライヤ  Daimler・Chrysler、TRW Occupaint 等  その他関連団体  CADFEM、MECALOG、TNO 等  汎用ソフトウエアの開発  シミュレーションの最適化等に関するガ イドラインの発行  2001~2004  自動車衝突時の、安全性向上及び傷害 者数減少のため、バーチャルテストの手 順とガイドラインを作成することが目的 合計12団体  OEM・サプライヤ  BMW、Autoliv 等  その他関連団体  BASt、MECALOG、TU Graz 等  規制化されている衝突安全性の評価に、 バーチャルテストを活用するための手順 及びガイドラインの定義  実世界における衝突条件まで保護領域 を拡張した場合における、バーチャル試 験手順の検証  2001~2004 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  31. 35 欧州委員会主導のバーチャル認証関連協調PJの概要 欧州委員会主導のバーチャル認証関連協調PJの概要 背景・目的 APROSYS IMVITER  自動車型式認証では、実機試験を通じ て安全基準の確認を実施している 

    型式認証へのバーチャルテスト導入を支 援し、型式認定に関わる負担を軽減し、 自動車工業の競争力強化が目的 合計15団体  OEM・サプライヤ  Audi、Daimler、Renault、Opel 等  その他関連団体  BASt、ESI、Altair 等  衝突安全基準に対する、バーチャルテス トの導入可能性の調査を実施 参画 プレイヤ 主な 実施内容 PJ期間  2009~2012 FIMCAR  車両の安全性の向上にも関わらず、死 傷者に関連するコストは許容できないほ ど高額となっている  欧州の道路利用者に対する衝突安全性 を向上させるための、技術開発及びその 導入が目的 合計51団体  OEM・サプライヤ  VW、Daimler、Renaut、Fiat、トヨタ、 日産、 Continental、タカタ 等  その他関連団体  SIEMENS、ESI、BASt、TNO、TU Graz 等  衝突保護に対する設計及び評価を行う 際の、バーチャルテストの促進  新たな傷害基準の作成  歩行者等の傷害を軽減に向けた、先進 保護システムの開発 等  2004~2009  各前方衝突試験の互換性は、自動車の 安全性向上のため重要であるが、互換 性を評価する手法は定められていない  衝突相手も含めた、衝突に対する互換 性を評価する手法を探索することが目的 合計19団体  OEM・サプライヤ  VW、Daimler、Renault、Volvo、 Opel 等  その他関連団体  TUV、BASt、TRL、TNO 等  正面衝突における性能評価に、バーチャ ルテストを使用する等、新しい互換性評 価方法の提供  2009~2012 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  32. 36 欧州委員会主導のバーチャル認証関連協調PJの概要 欧州委員会主導のバーチャル認証関連協調PJの概要 背景・目的 SAFEEV SENIOR  シミュレーションでは完全に物理現象を 再現できない一方、実試験ではコスト・時 間を浪費するとともに危険も伴う

     両者を最低に組み合わせた、革新的な ソリューション開発が目的 合計73団体  OEM・サプライヤ  Renault、トヨタ、デンソー、Valeo 等  その他関連団体  Magna、AVL、SIEMENS 等  自動化されたシステムが、高い信頼性を 持ち、安全及び規制に沿うことを保証す る、検証と妥当性確認の技術開発  テストシナリオの抽出  バーチャル及び実世界でのシナリオ ベースに基づく検証と妥当性の確認 参画 プレイヤ 主な 実施内容 PJ期間  2016~2019 ENABLE S3  欧州の道路死亡者における高齢者割合 の増加に伴い、安全な移動手段が求め られている  高齢者向けの衝突安全システム及び評 価ツールの活用による、傷害の低減可 能性調査とその評価が目的 合計8団体  OEM・サプライヤ  Ford、Fiat Chrysler、Autoliv 等  その他関連団体  BASt、TRL、IDIADA 等  高齢者を対象とした衝突安全のための、 評価ツール・手順・手法の開発と最適化  生体測定による、高齢者及び高齢者に おける傷害メカニズムの把握  年齢層別の衝突前後に対する挙動差の 把握  2015~2018  小型EVは一般的な自動車と形状等が 違うため、その評価方法等も異なる  小型EVの乗員及び歩行者に対する保 護強化のため、高度なシミュレーション ツール及び試験ツールの開発が目的 合計11団体  OEM・サプライヤ  VW、Daimler、Bosch 等  その他関連団体  BASt、ESI、 Altair、TU Graz 等  小型EVに適用するバーチャルテストの、 明確かつ実用的なガイドラインを作成  ‘25までのバーチャル認証のベース  テストシナリオ、評価基準、歩行者及 び乗員の評価方法が推奨  2012~2015 出所:各PJ公開資料よりDTC作成
  33. (様式2) 頁 図表番号 20 5 20 6 二次利用未承諾リスト 委託事業名:平成29年度高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業 報告書の題名:平成29年度高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業

          (シミュレーション技術を活用した開発高度化、認証の実態調査)調査報告書 受注事業者名:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 タイトル IMVITER公表のフローチャート IMVITER公表のロードマップ