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デロイト(イスラエル・インフラ分野での協力可能性調査事業)

 デロイト(イスラエル・インフラ分野での協力可能性調査事業)

べあキャピタル

March 08, 2020
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  1. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 目次

    2 背景・目的 3 1. 本事業の実施アプローチ 4 2. 有望インフラ事業領域の抽出 6 3.有望事業領域におけるイスラエル企業の 技術および海外導入実績 14 4.協業モデルオプション  サービスソリューション(O&M)の強化  共同研究開発(技術力(“モノ”)強化による付 加価値向上)  新市場の開拓 25 28 34 37 5.現地ヒアリング調査結果 40 6.提言:協業に向けた支援策 44 (参考)  イスラエル政府による輸出促進プログラム  現地ヒアリング先プロフィール 59 63
  2. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 本事業の背景と目的

    背景  一昨年来の首脳・閣僚の往来を契機に、我が国産業界におけるイスラエル発のベンチャー技術へ の関心が急速に高まっており、政府間でもハイテク・IT 分野では協力事業が進みつつある。  今後、両国間の投資促進や人材交流を更に拡大させていくためには、まだ注目されていない分野で の協力可能性に目を向ける必要がある  「日イスラエル両国企業の連携による第三国でのインフラビジネス」はイスラエル側の高い関心事項 であり、両国企業間でマッチングの可能性が高いと思われる 目的  上記背景の下、本事業においては、以下を目的とする  インフラ関連技術について、日イスラエル両国企業連携による第三国でのインフラビジネス の可能性の調査、および日本企業にとっての有望分野や技術、支援策を提言する  文献・データ調査及び現地調査を通じ、各種インフラ関連分野において、日本企業とって 有用・有望とされるイスラエル企業の技術をリストアップし、同インフラ関連技術・事業の、 アラブ地域を含めたイスラエル国内外での導入実績、同産業分野の育成・輸出促進に関 するイスラエル政府の戦略・支援策、他国との協力実態を調査  イスラエル企業の技術・実績についての情報は十分ではないため、現地調査等を実施 本事業を通じて、日イスラエル企業の連携によるインフラビジネスの可能性と支援策を提言 3
  3. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 協業モデル

    オプション 洗い出し 日本企業の展開力や政府戦略に基づき有望インフラ事業領域を抽出。該当領域にお ける協業モデルオプション仮説を提示。現地ヒアリングを通じて仮説を検証 5 本事業の実施アプローチ 調査対象分野の設定 協業モデルオプション仮説検討 仮説検証 調査 対象 インフラ 分野を 定義 有望分野・ 協業モデルの 特定 日本企業の “展開力” 及び政府戦略 に基づく領域 絞り込み 1 2 3 仮説構築 現地調査 STEP2 STEP1 A B A B 企業のVCカバー範囲に基づく 各オプションの有望性評価 オプション毎のエリア展開力にみる 受注機会拡大チャンス評価 現地 ヒアリング B C A × イスラエル 企業 リストアップ C
  4. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 本事業では、「生活用水・衛生」、「交通」、「エネルギー」、「農業」の4分野を対象に

    調査を実施 7 本調査の対象インフラ分野 今日の社会課題の解決に重要な社会インフラとなる農業部門も調査対象に追加 世界銀行によるインフラの定義 World Bank's infrastructure engagement includes activities in the energy, information and communication technologies, water, and transport sectors. But infrastructure is more than the sum of these individual sectors; finding solutions to modern development challenges requires tackling the complexity and inter-connectivity among sectors. 通信分野 交通分野 エネルギー分野 水分野 ハイテクが中心のため、 調査対象から除外 農業分野 イスラエルの特長:砂漠の中の農業大国 • 国土の60%が乾燥地に覆われている。 雨季は11月から4月までの間しかない • 周辺諸国との対立のため、厳しい条件 下の中自立する必要に迫られる • 農業の生産性は日本の50倍。食料自給 率は93%以上を維持
  5. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 対象インフラ分野より、民間事業者の参画が可能な事業を調査対象とした

    8 調査対象事業リスト(1/3) 1 2 分野 事業 概要 水 水分野政策および行政管理 政策や法令を含む水分野の政策及び行政。国際河川の水利権管理 生活用水資源の保護(データ収集を含む) 生活用水資源に関する量質双方のデータ収集;水に関する知識の普及;内陸の表流水(川、湖など);地下水及びの保護と回復、地 下水及び沿岸水の保護と回復;水源汚染の予防 生活用水供給:大型システム 飲料水処理施設;取水作業;保管;水供給ポンプ施設;大規模水輸送システム及び排水システム 衛生:大型システム 幹線下水道、汚水ポンプ施設を含む大規模下水施設;生活工業汚染水処理施設 基礎飲料水の供給 手押しポンプや井戸、高低差利用、雨水及び霧からの水収集、保管、共同水使用所を含む配水など、村落部及び都市部での水供 給スキーム 基礎衛生の供給 下水システムにつながっていない便所や代替衛生施設、およびコミュニティーにおける衛生施設建設の支援 河川開発 インフラを中心とした河川整備;水流管理;ダム及び貯水(灌漑(31140)、水力発電(23065)、水運(21040)に関する事業を除く) 汚水管理と廃棄 生活・工業固形廃棄物管理システム(有害廃棄物を含む);回収、廃棄、処理;埋め立て式ゴミ廃棄地;たい肥化及び再利用 生活用水供給及び衛生に関する教育・訓練 セクター専門家、提供者に対する教育・訓練 交 通 交通分野政策および行政管理 交通分野の政策、計画、プログラム。交通省への支援。関連組織のキャパシティービルディングおよびアドバイス提供。分類不可能 な交通事業。陸空海複合交通。交通分野に関連した物資の提供 道路交通 道路建設、道路機械、車及びバイクによる乗客の輸送 鉄道交通 鉄道敷設、鉄道施設、機関車および車両(トラム、地下鉄を含む) 水上交通 港湾施設、船、ボート;河川等内陸部水上運送 航空交通 空港及び管制システム、航空機、航空機のメンテナンス及び備品 倉庫 交通に関連しないものも含む物資の備蓄庫 交通・倉庫分野関する教育・訓練 - 調査対象外 出所:OECD/DAC・CRSオンラインデータベースよりDTC作成
  6. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 対象インフラ分野より、民間事業者の参画が可能な事業を調査対象とした

    出所:OECD/DAC・CRSオンラインデータベースよりDTC作成 9 調査対象事業リスト(2/3) 3 分野 事業 概要 エ ネ ル ギ ー 再生可能エネルギー以外の発電 石炭ガス化複合発電プラント及び燃料が特定できない火力発電所 再生可能エネルギー発電 政策、計画、開発プログラム、調査関連事業を含む 電力伝送・配電 発電所からエンドユーザーまでのグリット配電、配電ライン 石油火力発電所 石油およびディーゼル油を燃料に使った火力発電所 ガス発電所 - 石炭火力発電所 - 原子力発電所 原子力安全を含む 水力エネルギー 船を利用した移動式発電(パワーバージ)を含む 地熱エネルギー - 太陽光エネルギー 太陽電池セル、太陽熱温水器具、太陽熱ヒーティングを含む 風力エネルギー 揚水及び発電を目的とした風力エネルギー 海洋エネルギー 海洋温度差発電、潮流及び波による発電を含む バイオマス バイオマスの高密度化技術及びバイオマス(バイオガス、サトウキビ等植物由来ガス、嫌気性処理によるバイオマス)による直接的 発電 調査対象外
  7. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 対象インフラ分野より、民間事業者の参画が可能な事業を調査対象とした

    10 調査対象事業リスト(3/3) 4 分野 事業 概要 農 業 農業分野の政策および行政管理 農業分野の政策、計画、プログラム。農業省への支援。関連組織のキャパシティービルディングおよびアドバイス提供。分類不可能 な農業事業 農業開発 複合プロジェクト、農園開発 農地資源 土壌劣化の管理、土壌改良、排水設備、土壌の脱塩、農地調査、開墾、浸食管理、砂漠化管理 農業用水資源 灌漑、貯水池、水力施設、農業用地下水利用 食糧作物生産 穀物(小麦、米、大麦、トウモロコシ、ライ麦、オート麦、キビ、モロコシ)、野菜、果実及びベリー類、他の多年生作物及び一年生作 物 工業用作物、輸出用作物 砂糖、コーヒー、ココア、茶葉、油科種子、ナッツ、穀粒、線維化作物、タバコ葉、ラバー類 家畜 畜産、家畜飼料の提供 農地改革 農業行政の改革を含む 代替農業 代替作物の生産及び販売による麻薬生産の削減 農業の促進 ノンフォーマル教育・訓練 農業教育・訓練 農業調査 植物の育苗、生理、遺伝子、生態、分類、疫病管理、農業バイオテクノロジー。家畜調査調査(健康、繁殖、遺伝子、栄養、生理)を 含む 農業サービス 組織立ち上げとマーケティング、保管と運搬、戦略の立案 植付けおよび収穫後保護、ペストコントロール (害虫駆除) 包括的な農作物の保護、生物プラント保護、農業用化学物質の提供及び管理、害虫駆除剤の提供、農作物保護政策及び行政 農業金融サービス クレジットスキームや保険を含む金融サービス 農業組合 農家組合を含む 家畜・獣医サービス 家畜の健康、遺伝子、飼料開発を含む 調査対象外 出所:OECD/DAC・CRSオンラインデータベースよりDTC作成
  8. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 対象事業分野より、日本のインフラ輸出戦略との合致性及び日本による海外インフラ

    事業の実績から、12事業を有望事業領域をして抽出 11 絞り込みステップ イ ン フ ラ 32 事 業 領 域 ( 水 ・ 衛 生 、 交 通 、 エ ネ ル ギ ー 、 農 業 ) 水 ・ 衛 生 エ ネ ル ギ ー 交 通 農 業 生活用水供給 衛生 汚水管理と廃棄 道路交通 鉄道交通 再生可能エネルギー (省エネ含む) 電力伝送・配電 ガス発電所 石炭火力発電所 原子力発電所 農業開発 農業用水資源 1 2 3 4 有 望 事 業 領 域 ( 12 事 業 分 野 ) 抽出条件:3項目のうち2つ以上該当するものを抽出 ※ ※再生可能エネルギーに関しては「再生可能エネルギー(省エネ含む)」に集約 ② ODA実績累積額:上位16位以内(32事業中) ③ インフラ主要分野日本企業受注額:0.1兆円以上 戦略との 合致性 実績 ① インフラシステム輸出戦略:以下のいずれかに該当 A) 新開拓インフラ分野に含まれる B) パッケージ型インフラ海外展開関係大臣会合 の議題として挙げられている 日本企業の強みがある領域(業界有識者ヒアリングより)
  9. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 企業のグローバル競争力強化に

    向けた官民連携の推進 インフラ海外展開の担い手となる企業の担い手となる企 業・地方自治体や人材の発掘・育成支援 先進的な技術・知見等を活かした国際標準の獲得 新たなフロンティアとなるインフラ分野への進出支援 エネルギー鉱物資源の海外からの 安定的かつ安価な供給確保の推進 (参考)インフラシステム輸出戦略における注力分野 12 パッケージ型インフラ海外展開関係大臣会合議題 インフラ輸出戦略における新たなインフラ分野への開拓 回 日時 議題 第1回 22. 9.28(火) パッケージ型インフラ海外展開について 第2回 22.10. 6(水) パッケージ型インフラ海外展開に関する 政府部内の体制強化について 原子力発電分野について 第3回 22.10.22(金) ベトナムについて 第4回 22.11.16(火) 鉄道分野について 第5回 22.12. 1(水) 水分野について 第6回 22.12.10(金) 横断的・構造的問題について 第7回 23. 1.21(金) 石炭火力発電分野について 第8回 23. 2.23(水) インドネシアについて 第9回 23. 8.19(金) 資源(レアメタル・レアアース)について 第10回 23.10.21(金) ASEAN連結性について 第11回 23.12.15(木) インドについて 第12回 24. 2.10(金) ミャンマーについて 第13回 24. 3.13(火) 宇宙について 第14回 24. 4.16(月) メコンについて 第15回 24. 6.27(水) これまでの取組みのレビューと今後の促 進策について 第16回 24. 7.27(金) 海洋インフラについて 第17回 24. 9. 3(月) 医療分野について 第18回 24.10.16(火) 防災分野について インフラ システム 輸出戦略 における 5本の柱 1 2 3 4 5 インフラ案件の「川上」から「川下」まで の一貫した取組への支援を含む 新たな開拓分野として以下の5つを記載 ①医療分野、 ②農業・食品分野 ③宇宙分野 ④上下水道分野 ⑤その他分野(防災、気象、海洋インフラ等) 出所:内閣府ウェブサイトよりDTC作成
  10. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. (参考)日本主導による海外におけるインフラビジネスの実績

    13 ODA実績額 (約0.6兆円) 日本企業のインフラシステム海 外受注額推計((約10兆円) A B 1,000 0 3,000 2,000 7,000 4,000 8,000 768 生 活 用 水 供 給 : 大 型 シ ス テ ム 805 568 1,947 石 炭 火 力 発 電 所 835 河 川 開 発 1,048 農 業 用 水 資 源 1,113 航 空 交 通 1,208 水 上 交 通 1,446 ガ ス 発 電 所 1,476 電 力 伝 送 ・ 配 電 食 糧 作 物 生 産 汚 水 管 理 と 廃 棄 3 2 4 基 礎 衛 生 の 供 給 99 7,237 0 工 業 用 作 物 、 輸 出 用 作 物 倉 庫 バ イ オ マ ス 原 子 力 発 電 所 鉄 道 交 通 5 6 道 路 交 通 7,736 13 0 植 付 け お よ び 収 穫 後 保 護 風 力 エ ネ ル ギ ー 17 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 発 電 71 農 地 資 源 地 熱 エ ネ ル ギ ー 377 389 生 活 用 水 資 源 の 保 護 328 石 油 火 力 発 電 所 基 礎 飲 料 水 の 供 給 394 海 洋 エ ネ ル ギ ー 404 衛 生 : 大 型 シ ス テ ム 445 農 業 開 発 水 力 エ ネ ル ギ ー 665 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 以 外 の 発 電 373 太 陽 光 エ ネ ル ギ ー 161 家 畜 Middle East North & Central America South & Central Asia South America Europe North of Sahara Far East Asia Oceania South of Sahara 上 位 16 分 野 単位:MUSD 0.05 0.10 0.10 0.10 0.10 0.20 0.20 0.30 0.50 0.80 2.20 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 道路 港湾 鉄道 水 農業・食品 航空 スマートコミュニティ 石油・ガスプラント 電力 原子力 海洋インフラ・船舶 B A インフラ事業分野別ODA実績累積額(2010-2014年) 日本企業のインフラシステム海外受注額推計(現状:2010年) 0.1兆円 出所:経協インフラ戦略会議「インフラシステム輸出戦略(平成 26 年度改訂版)」、 OECD/DAC・CRSオンラインデータベースよりDTC作成
  11. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. データベース、インデックス、ランキングなど第三者評価、およびデロイト内有識者の

    知見を活用し、有望なイスラエル企業の技術を抽出 15 インフラ分野における有望・有用なイスラエル企業の技術抽出アプローチ デ ー タ ベ ー ス イ ン デ ッ ク ス ラ ン キ ン グ ▪ Israel Export & International Cooperation Institute データベース ▪ Start-Up Nation Centralデータベース  ファンディングがシリーズC以上の企業 ▪ TASE-BlueStar ISRAEL GLOBAL TECHNOLOGY INDEX  構成銘柄のうちイスラエルに主要拠点を置いてい る企業より抽出 ▪ Global Cleantech 100(2015) ▪ ISRAEL21cランキング  水関連企業トップ10  アグリテック企業トップ12 デロイト内有識者の知見 • デロイト・イスラエル (Global Technology Allianceチーム)
  12. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. クリーンテック、アグロテック、再生可能エネルギー及びプラント管理において優れた

    技術を持つ企業が存在 16 有望インフラ事業領域において、イスラエル企業が持つ主要技術 水 衛 生 エ ネ ル ギ ー 交 通 農 業 生活用水供給 衛生 汚水管理と廃棄 道路交通 鉄道交通 再生可能エネルギー (省エネ含む) 電力伝送配電 ガス発電所 石炭火力発電所 原子力発電所 農業開発 農業用水資源 1 2 3 4 有望インフラ事業領域 イスラエルが強みを持つ技術領域 ▪ 海水淡水化、水道システム管理、水質管理、水浄化、水損失の削減 ▪ 排水処理、水の再利用 ▪ 廃棄物の再利用 ▪ 公共交通管理サービス、交通管理、街灯システム、駐車場管理 ▪ 信号システム ▪ プラント管理、セキュリティ対策、地熱発電、太陽光発電、バイオマス発電、 ▪ 省エネ、グリッド管理、セキュリティ対策 ▪ プラント管理、セキュリティ対策 ▪ プラント管理、セキュリティ対策 ▪ セキュリティ対策 ▪ 農場開発、ハウス栽培、灌漑、品種改良、収穫後処理 ▪ 灌漑
  13. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【水・衛生分野】

    有望・有用なイスラエル企業の技術及び海外導入実績(1/3) 17 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 生 活 用 水 供 給 海水淡水化 Mekorot Group 国営水道会社。イスラエルの飲料水の 90%、水供給全体の80%を管理  米国:南カリフォルニアにて海水淡水化プラント事業 IDE Technologies 海水淡水化。近年、汚水処理、ヒートポ ンプ、氷雪製造事業も展開  米国、中国、インド、チリ、オーストラリアに現地法人、カナダに代理店あり。世界40か 国以上約400の淡水化プラント建設実績  米カリフォルニア州:カールスバッド市に淡水化プラント建設  中国: 天津市に中国最大の淡水化プラントを建設  インド:グジャラート市に2基の淡水化プラント建設  オーストラリア:ケーププレストン市に世界最大級の淡水化プラント建設  チリ: 淡水化プラント4基を建設  イタリア:サルディナ市に淡水化プラントを建設 G.E.S. Global Environment Solutions 水浄化技術  パナマ:海水淡水化プラント(Taboga SWRO Plant) 水道システム管理 IOSight 水(海水淡水化、上下水道処理施設ネッ トワーク)およびエネルギー(石油ガス施 設、発電所(化石燃料、再生可能エネル ギー)のデータ管理  2014年国際展開を開始。イスラエル国外10プラントへの導入実績  米南カリフォルニア州:IDE 米国支社建設のサンタバーバラ市海水淡水化プラントにて、 iOSight社プラント管理ソフトiGreen smart DM&Rシステムを納入  米ニュージャージ州:American Water社と共同でニュージャージ州上下水道処理施設 におけるスマート水管理システム導入事業を実施。BIRDが資金提供  イタリアフェラーラ:HERA社運営の水処理施設へiOSight社プラント管理ソフトiGreen smart DM&Rシステムを納入 A.G.M Communication and Control LTD 水汚水SCADA(監視制御システム) /DCS(分散制御システム)ソリューション  フランス:Total S.A. 社石油ガスプラント26か所にオイルガス漏れ感知システムを納入 Reali Technologies Ltd IOTによるクラウド型水汚水SCADA(監 視制御システム)ソリューション - TAHAL CONSULTING ENGINEERINGS LTD 水エンジニアリングでイスラエル第一位。 上下水道システム、汚水処理と水の再 利用、水力と農業の包括的事業。世銀 やIADB、UNとの事業も手掛ける  アンゴラ:工業用水、都市用水システムのプランニングと設置  ガーナ:Ghana Water Company Ltd社と共同で州レベルの上水設備の改修とアップ グレード事業実施(EPCターンキー事業、2億3600万ドル)。50地域55万人に飲み水 を供給  セルビアヘルツェゴビナ:ベオグラード市水処理施設及び水ポンプ場のデザイン、建設 (2800万ドル)  世界銀行より、ルーマニア、ガーナ、モルドバ、インド、南米、エチオピア、ナイジェリア、 ケニア、ガーナ、カザフスタン、ロシア、ドミニカ共和国での受注実績あり ヒアリング実施企業 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成
  14. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【水・衛生分野】

    有望・有用なイスラエル企業の技術及び海外導入実績(2/3) 18 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 生 活 用 水 供 給 水質管理 Aqwise- Wise Water Technologies Ltd 水処理上における水中有機物、生物化 学的酸素要求量(BOD)除去能力と効 率性の向上  世界43か国450事業を展開  オランダ:Dutch Water Technologies社とAqana社を設立し、産業排水向け処理シス テムを提供。ドイツ、スペイン、イタリア、カタールで事業実績あり  スペイン:EU排水放出指令に適合させるため、バレンシア州Marines市汚水場を改修  イタリア:Europaper社パルプ工場排水処理システムの拡張  ハンガリー:Torley社ワイン工場の排水処理施設置  チリ:Valdivia社パルプ工場排水処理システムの拡張  メキシコ:モンコロバ州汚水処理場改修  米国:ジョージア州汚水処置場改修 Blue I Water Technologies 貯蔵水の水質管理  米国支社あり。  Total、GEヨーロッパ、Nesle南アフリカ、ユーロディズニー、コカコーラへの納入実績。 中国、北京オリンピックのスイミングプールでも採用 P.M.L. - PRACTICLES MONITORING TECHNOLOGIES LTD フィルター前後の水質をレーザーにより 自動管理  スウェーデン企業2社とともにEUREKAより資金を得て共同R&D実施(Eurostar Project) 水損失の削減 Arad Ltd 水メータによるリアルタイム計測と課金  インド:スマートシティ5か年計画の一環としてSPML社とともにニューデリー市にてAMI パイロット事業実施  フランス:SIAEP社に対し水メータ納入  世界銀行より、ウルグアイ、ヨルダン川西岸ガザ地域での受注実績(水メータの納入) あり HYDROPSPIN MONITORING SOLUTION LTD 自己発電による水メータを使用した水 ネットワーク管理  クロアチア:Pula市上水水道へ導入 ギリシャ: アテネ市Athens Water Supply and Sewerage社へ納入 ポーランド:Sosnowiec Water社、Sejcom.社へ納入 Curapipe System 都市部の地中埋設型水道管向け水漏 れ探知システム  EUよりR&D資金(Eco-Innovation)を調達し、英国、イタリア、イスラエルで実証実験 実施 Stream Control Ltd. 水道システムの圧力管理による水損失 の削減 - MIYA WATER 効果的な無収水管理ソリューション  ブラジル:サンパウロ市の上下水道を管理する公営企業SABESP社に対し、水ロス削 減ソフトを納入 Takadu Ltd 水道システムの自動モニタリングによる 水漏れ、破損等の検知システム  オーストラリア:シドニー市水道事業会社Sydney Water社へ水ロス検知ソフトを納入  チリ:アントファガスタ州の主要5都市に水を供給するAguas Antofagasta社へ水ロス 検知ソフトを納入  スペイン:バスク州水道事業会社Udal areak社へ水ロス検知ソフトを納入  ブラジル:カンポグランデ市水道事業会社Aguas Guariroba社へ水ロス検知ソフト納 入  台湾:台北以外の都市にて、パイロット事業を実施中 ヒアリング実施企業 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成
  15. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【水・衛生分野】

    有望・有用なイスラエル企業の技術及び海外導入実績(3/3) 19 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 生 活 用 水 供 給 排水処理 DIFFUSAIRE 汚水処理施設における炭酸ガス処理技 術において省エネを実現しコストを25% 削減 - E.S.T LTD 特許取得のガス液体等化学汚染物破砕 技術により工業、製薬、その他の業界の 廃棄物に対して、環境に配慮した処理技 術を開発、提供 - EMEFCY LTD 汚水処理中に発生するバクテリアによる 発電により汚水処理。CO2発生を削減  エチオピア:Mekelle大学Ayder Referra病院へ導入  R&Dから商用化へ移行中。北米、カリブ地域、南米、オーストラリア、ヨーロッパ、アフ リカ、イスラエル市場にて40事業合計1300万ドルの事業を計画中(2016年)  中国での事業展開を計画中 LESICO CLEANTECH 汚水処理施設におけるCNM(バブル状 散水器)を用いた効率的炭酸ガス処理 技術で特許取得、商用化  オーストラリア:ORICA Water Care社と4年間の実証実験に合意  メキシコ:ガス会社SANTOS社と実証実験実施 Odis Filtering 水処理プラント。海水、地下水、表面水、 汚水の浄化  北米、中南米、オーストラリア、アフリカ、欧州で実績あり Elcon Recycling Center (2003) Ltd. 塩分や生物由来物を含む工業排水の気 圧熱酸化による処理と処理水の再利用 - 水の再利用 MAPAL GREEN ENERGY LTD 炭酸ガス処理(FFBA)による排水の最 小化、リサイクル  英国:Anglian Water社、Thames Water社、 United Utilities社にて導入  南アフリカ:製紙工場にて導入 RIMON CONSULTING & MANAGEMENT SERVICES LTD. 排水処理、流出水再利用システム - 廃棄物の再利用 ARROW ECOLOGY & ENGINEERING OVERSEAS (1999) LTD 都市廃棄物の処理と再生エネルギーの 創出(特許取得)  キプロス及び英国に現地法人あり  米国:CR&R Waste and Recycling Services Inc.社と提携しカリフォルニア州にて廃 棄物の処理およびバイオ燃料の製造業務(800万ドル、25年間のメンテナンス委託)  メキシコ、コロンビア、ブラジル、ナイジェリア、ガーナ、カザフスタン、中国にて契約締 結し事業実施中 ヒアリング実施企業 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成
  16. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【交通分野】

    有望・有用なイスラエル企業の技術及び海外導入実績 20 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 道 路 交 通 公共交通 サービス Moovex ウェブベースのスクールバスなど車両に よる集団運輸管理サービス  イスラエル国内のみ(IAIなど) Optibus 公共交通機関の運行管理ソフトウェア - Transway 自動切符販売システム  キプロス:鉄道発券機納入  カザフスタン:Astana市バス発券システム(電子カード含む)  ナイジェリア:ラゴス市バス発券システム(電子カード含む) 交通管理 Mobility Insight 次世代交通情報管理のプラットフォーム。 スマートセンターネットワークを活用し、 IOTのRF周波や画像などからデータを 収集し、市レベルの交通状況を分析し、 市レベルでの交通予測と最適化をサ ポート - ZenCity Technologies Ltd スマートシティ促進のため、自治体を対 象とし、様々なデータを集積し分析でき るプラットフォームを提供 - Cellint 携帯電話基地局の情報を元に交通渋滞 情報と位置情報を算出  カナダ:営業拠点あり。トロント市(Rogers Communications社)バンクーバー市(IBM 社)にてサービス提供。  イタリア:Lazio地域、Calabria地域(ACI Informatica社)にてサービス提供  アメリカ:アトランタ市(Georgia Department of Transportation)、カンザス市 (Kansas Department of Transportation)にてサービス提供 街灯システム MSL 太陽光発電による独立式街灯 - DST Cleantech Ltd. 太陽光発電による独立式街灯信号機 - ELTAM Ein Hashofet 街灯の自動管理ソフトウェア  ドイツ:Vossloh-Schwabe Deutschland GMBH社と技術協定  ロシア:子会社ELTAM Russia設立 駐車場管理 Pango Mobile Parking アプリによる駐車料金支払い  米国:ニューヨーク、バルチモアに支店 PARX Ltd アプリによる駐車料金支払い、駐車場管 理  北米、アジア、欧州19か国200都市で運用 ヒアリング実施企業 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成
  17. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【エネルギー分野】

    有望・有用なイスラエル企業の技術及び海外導入実績(1/2) 21 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー ( 省 エ ネ 含 む ) プラントデータ 管理 IOSight 水(海水淡水化、上下水道処理施設ネッ トワーク)およびエネルギー(石油ガス施 設、発電所(化石燃料、再生可能エネル ギー)のデータ管理  米南カリフォルニア州:IDE 米国支社建設のサンタバーバラ市海水淡水化プラントにて、 iOSight社プラント管理ソフトiGreen smart DM&Rシステムを納入  米ニュージャージ州:American Water社と共同でニュージャージ州上下水道処理施設 におけるスマート水管理システム導入事業を実施。EBRDが資金提供  イタリアフェラーラ:HERA社運営の水処理施設へiOSight社プラント管理ソフトiGreen smart DM&Rシステムを納入 セキュリティ対策 Firmitas Cyber SolutionsLtd, ソフトウェアベースのサイバーセキュリ ティーソリューション。発電所、信号シス テム、スマート道路、電気グリッド、上下 水道などインフラに対するサイバー攻撃 にも対応。新システム導入だけでなく、 既存システムのアップグレードにも対応 - 地熱発電 ORMAT INDUSTRIES LTD 地熱発電所の設計、オペレーションメン テナンス。Ormat Technologies Inc の 子会社。  本社は米国ネバダ州。R&D拠点をイスラエルネゲブ砂漠に持つ  バイナリー発電設備は世界各地で300ユニット以上の実績あり  1990年代より伊藤忠商事と協働しフィリピン、日本でのバイナリ―発電所建設  JEFエンジニアリングと地熱バイナリー発電設備の業務協定を締結(2010年)  東芝と戦略的協業関係構築契約を締結(2015年) 太陽光発電 AL-Hadeshe-Green Energy Ltd 独立式モバイル太陽光発電システムの 製造 - Dagan Machin Engineering Ltd. 太陽光発電施設の製造  Winkler (オーストリア), Velux, Batec (デンマーク), Vaillant (ドイツ), Melstar (インド)、 Ferraro, Riello (イタリア), Ocv (スペイン), Soltop (スイス), Eraslan (トルコ)への納入 実績あり. ELSOL-SOLAR ENERGY SYSTEMS LTD 太陽光発電施設の製造  南アフリカ、スペインでの納入実績あり Eternegy Ltd 太陽光発電施設の製造  インド、中国、ブラジルで事業展開 Sologic 太陽光発電施設の製造  都市部用太陽光発電機器eTreeを開発、中国、フランスでの事業展開を検討 HELIOFOCUS LTD 太陽光発電施設の製造  米国、中国、香港に営業拠点あり  中国:内モンゴル州にて太陽光発電所3か所設置 Sunflower Sustainable Investments Ltd. 太陽光発電施設の製造  スペイン:Gelats Investments 社と合弁会社Gilatz Spainを設立、太陽光発電所3か 所設置。スペイン政府と25年間の売電契約締結 AORA Solar Ltd. 太陽光発電施設の製造  スペイン:Almeria市のサイエンスパークに太陽光発電施設を設置 Utilight 特許取得技術による、太陽光パネル発 電の効率向上  中国、台湾の太陽光セル製造会社と業務提携 ヒアリング実施企業 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成
  18. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【エネルギー分野】

    有望・有用なイスラエル企業の技術及び海外導入実績(2/2) 22 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー ( 省 エ ネ 含 む ) 太陽光発電 Watts & More Ltd 商業売電用太陽光発電システムの最適 化  イタリアでの導入実績あり SolarEdge Technologies Inc. 太陽光パネル発電の効率向上と管理コ ストの削減  米国、ドイツ、英国、オランダ、フランス、中国、日本、オーストラリア、トルコに営業拠 点あり  韓国: LG Chem Ltd社と協力し、 LG Chem Ltd社性バッテリーにSolar Edge社ソ リューションとの互換性を確保  英国:Sony UK Technology Centreへ太陽光発電システムを納入  世界90か国での納入実績 風力発電 Pentalum Technologies 遠隔による風力測定と予測による、風力 発電の効率化  中国:Primanex.社と提携し、風力発電タービンOEM製造会社へ機材納入  デンマーク:KenTec'社へ機材納入  米国:テキサス大学と風力発電の効率化実験実施 海洋プラント Ocean Brick System Ltd. 低コストによる水中基礎用ブロック(人工 島、海上風力発電の基礎など) - バイオマス燃料 Trans Bio-Diesel Ltd 植物油、動物性脂、廃油等よりバイオ燃 料を生産  米国:Texas Biotech社と協力し、食用油からのバイオディーゼル製造プラント建設  シンガポール:インドネシアの会社と協力し、バイオディーゼル製造プラント建設  韓国:韓国の会社と協力し、バイオディーゼル製造プラント建設  日本:広島市の- Koyo Transport Co, と協力し、バイオディーゼル製造プラント建設  ペルー:Nordtraub Peru社と合弁会社を設立し、ペルー発のバイオマス発電所を建設  中国:上海市に廃ココナッツオイルからのバイオディーゼル製造パイロットプラントを建 設  タイ:Maida One社と協力し、廃食用油からのバイオディーゼル製造プラント建設 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成 ヒアリング実施企業
  19. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【農業分野】

    有望・有用なイスラエル企業及び海外導入実績(1/2) 23 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 農 業 開 発 農場運営 Farmdog センサーにより農場のデータを集積、農 作物の成長度合いや害虫の発生状況を リアルタイムに把握。限られた資源を有 効的に活用し、コスト削減により中小農 家の競争力アップを図る - AKOL - Agricultural Knowledge On-line ウェブベースの農場管理ソフトウェア  中国:養魚業者向けクラウドシステム提供 農場開発 GreenArava 点滴灌漑やハウス栽培など最先端技術 を組み合わせた農場開発  ヨルダン:節水灌漑によるメロン、パプリカの露地栽培農場(Al-Gamer)  ウクライナ:全自動ハウス栽培によるトマト、キュウリ、パプリカ農場(Synkiv)  ケニヤ:MASHV、ケニア農業省との大規模農場開発(GALANA KULALU)  ケニア、ミャンマー、ウクライナに営業拠点あり Alefbet Planners Ltd 酪農を農場開発  ルーマニアに営業拠点あり  ロシア、カナダ、中国で実績あり TerraVarde Agriculture Ltd 灌漑、ハウス栽培、水耕栽培などを組み 合わせた農場開発  コットンを中心とした農場事業(米国、ドミニカ共和国、メキシコ、ペルー、アルゼンチン、 エチオピア、スリランカ)  穀物農場(コートジボアール、シエラレオネ、スワジランド、エチオピア、カンボジア、ラ オス、ベトナム、中国)  農村部開発(アンゴラ、セネガル、エクアドル、ナイジェリア、ベニン、コートジボアール、 ガーナ、南アフリカ、ルワンダ、エチオピア、ミャンマー、インド、パプアニューギニア) ハウス栽培 Teshuve Agricultural Projects ハウス栽培農場  グアテマラ:養液による葉物野菜のハウス栽培  中国:養液による葉物野菜のハウス栽培  イタリア:葉物野菜のハウス栽培  メキシコ:葉物野菜、花のハウス栽培  タイ:養液による葉物野菜のハウス栽培  スイス:葉物野菜のハウス栽培  ベトナム:養液による葉物野菜のハウス栽培(Netafim、クボタと協力) AGAM GREENHOUSE ENEGYSYSTEM LTD 温室用温度管理システム、および除湿 システムを開発、製造  中国、韓国、フランス、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ギリシャ、 チェコ、オランダ、ハンガリー、米国に販売代理店あり Amitec LTD AIを活用したハウス栽培管理 - NaanDan Jain Irrigation A.C.S LTD ハウス、苗場用灌漑、温度調節システム  イスラエルとインドの灌漑会社が合併。世界100か国で事業展開 Argos Ltd. 温室ハウスの設計、機材  南米、アジアで実績あり AZROM 温室ハウスの設計、機材  アルバニア:葉物野菜のハウス栽培  ウルグアイ:トマト、パプリカのハウス栽培  ケニア:輸出用バラのハウス栽培 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成 ヒアリング実施企業
  20. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【農業分野】

    有望・有用なイスラエル企業及び海外導入実績(2/2) 24 事業 領域 主要技術 技術を持つイスラエル企業 企業名 概要 海外実績 農 業 開 発 品種改良 Agridera Seeds and Agriculture Ltd ひまわりやトマト等の種子の品種改良  海外企業とのR&D実施 Ginosar Tissue Culture Nurseries Ltd. バナナ及びパイナップルのさし木栽培技 術  海外企業とのR&D実施 Hazera Genetics 生産性の高い種子開発  オランダ、英国、ドイツ、スペイン、ポーランド、ウクライナ、ギリシャ、トルコ、米国、メキ シコ、ブラジル、南アフリカ、中国に子会社あり Evogene Ltd 生産性の高い種子開発 - Kaiima Bio Agritech Ltd. 高生産性を持つひまし油やサトウキビ等 の品種改良。最適化された耕作管理、 自動耕作。ラウンドBでMitsui Global Investment、ラウンドCでIFA(世銀グ ループ)から出資を受ける  米国、中国に地域営業所あり  ドイツBayer CropScience社と研究開発業務提携。生産性の高い米の種子開発を推 進 収穫後処理 Puretec Water Engineering Ltd 食品飲料を含む工業用水の提供  ロシアで導入実績 Assa Aharoni Consulting Engineering Ltd. 農作物の収穫後処理(仕分、パッキング、 クーリング、保管)  エジプト:Mafa Farm & Nadco co.社冷蔵施設(500万ドル)  ロシア: GOLDEN NIVA 社ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ用冷蔵施設  南アフリカ: ESKORT BACON社冷蔵施設、SPEKENHAM社冷凍冷蔵施設  メキシコ:Fromex社フルーツ、アボガド冷蔵施設  フィリピン:ARAP社フルーツ、野菜冷蔵施設  ドミニカ共和国:INESPRE社野菜貯蔵庫  プエルトリコ:AFDA社野菜冷蔵施設  ナイジェリア:Sun Products社魚冷蔵施設  インド:NAV社フルーツ冷蔵施設 農 業 用 水 資 源 灌漑 Metzerplas Cooperative Agricultural Oranization Ltd. マイクロ潅漑システム  アルゼンチン、オーストラリアに現地法人あり Netafim マイクロ、点滴灌漑システム  日本、エジプト、トルコ含め世界110か国で展開  ヤマハ、東レ、ミツカワとアフリカにて、ルートレックネットワークとベトナムにて、カゴメ とオーストラリアにて協働実績あり Palgey-Maim LTD 排水の灌漑使用、淡水供給、汚水処理、 都市農村部灌漑システム、流出水及び 排水の貯蔵  アンゴラ:水供給、排水溝、下水道、農道建設事業 RTS Water Ways LTD 灌漑システムデザインから設置、メンテ ナンスに対するコンサルティング  スリランカ:技術展示センター Galcon 自動灌漑制御システム  イタリア、ロシア、スペイン、米国、インド、アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、エ クアドル、メキシコ、ペルーに営業拠点あり 出所:各社ウェブサイト、世界銀行データベース、有識者ヒアリングよりDTC作成 ヒアリング実施企業
  21. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. EPC

    協業モデルとして、日本企業の弱いVCの上流・下流部分のイスラエル企業との協業 を通じた補完、および共同研究開発による製品付加価値の強化が有望 26 日本・イスラエル間でのインフラ分野における協業モデル ニーズの多様化やコスト競争力等を考えると、外国勢を取り込み「最適なフォーメーション」を模索し、 技術・価格両面を含む「競争力」確保が必要 既存 今後 OR 機器販売 EPC契約 ①情報収集、 案件形成 ②事業計画 策定 、資金調達 ③設計 (Engineering) ④調達 (Procurement) ⑤建設 (Construction) ⑥管理・運営 (O&M) A B D C A サービスソリューション の強化(O&M) 1 B 共同研究開発(技術力(“モノ”) 強化による付加価値向上) 2 C 複数分野での総合PJ (スマートシティ等)における 垂直協業※ D 新市場の開拓 3 :フォーカスするモデル 協業モデル ※世界各地でのSmart City、Eco Cityプロジェクトが 順調ではないため、本調査においては劣後
  22. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 27

    取組事例等を踏まえた場合、ソフトインフラ技術、特定地域・分野における豊富な実績、イノ ベーション力を活用した協業の可能性が考えられる 協業の方向性 サービス ソリューション (O&M)の強化 データ管理・解析技術を ベースとした プラント管理(セキュリティー含) ・発電効率化技術 共同研究開発 (EPC分野での 技術力(”モノ”) の強化) イスラエルの強み クリーンテック・農業・水等における 世界的にも競争力ある高度な技術 製品技術力 の高さ & 資金力・ 資金調達コスト の安さ 日本の強み × × 取り組み例(次頁以降詳細) 日本・イスラエル企業の協業の方向性別詳細  GEは発電効率化技術やデータ解析・サイバーセ キュリティ分野のイスラエルベンチャーへ積極出資  Siemensもサイバーセキュリティー分野のイスラエ ルベンチャー企業へ戦略的出資を実施  洋上風力で世界第二位の実績を誇るVestas社と組 み、三菱重工の設備大型化を可能とするデジタル 制御油圧ドライブトレインを活用し、世界最大出力 の洋上風力発電設備V164を商用化 GE SIEMENS 三菱重工 Vestas & 1 2 新市場の開拓  東レ(及びミツカワ)は、アフリカでの豊富な実績の あるNetafimと協業することで、アフリカの砂漠・荒 廃地での農地化・緑化ビジネスに参入  自然環境からイスラエル企業の技術が発達してい る太陽エネルギー系の企業の買収を通じて太陽熱 分野へ新規参入 技術力に対する定評から来る 各国市場参入における“突破力 × Netafim 東レ SIEMENS Solel Solar & & 3  三菱重工は、英国のベンチャー企業アルテミス社を 買収し、設備大型化を可能とするデジタル制御油圧 ドライブトレインを開発 三菱重工 ARTEMIS &
  23. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 28

    サービスソリューション(O&M)の強化 1 共同研究開発(技術力(“モノ”) 強化による付加価値向上) 2 新市場の開拓 3
  24. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 29

    【GE】重電大手の米GEは、「Industrial Internet」を打ち出し、物売りからサービス重 視へと大きく舵を切っている GEの売上構成比(オペレーション部門) GEのソリューションサービス構築に向けた取り組み 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 45 (43.4%) 103 59 (56.6%) 110 46 (42.3%) 2014 サービス 63 (57.7%) 2013 61 (56.0%) 109 設備 48 (44.0%) 2015 年月 内容 2011年11月  米国カリフォルニア州サンラモンにグローバル・ソフトウェア・センターを設立  Ciscoの元幹部をソフトウェア・センターのトップに迎えたほか、ソフトウェア技術者と専門 職400人を新規採用することを発表 2012年11月  「Industrial Internet」構想を発表 2013年4月  米IT企業、EMCとヴィエムウェアの子会社Pivotalに出資 2013年6月  AWS、Pivotal(GE,EMC,VmwareによるJV)、Accentureとの提携によりクラウド型ビッ グデータ向けプラットフォーム「GE Industrial Internet Analytics Platform」の提供を発 表 2014年3月  Industiral Internet の普及団体「Industrial Internet Consortium (IIIC)」をGE、AT&T、 Cisco、IBM、Intelの5社が共同で設立 2014年5月  制御システム向けセキュリティソリューションを提供するカナダのWurldtechを買収 2015年  Industrial InternetにおけるIoTプラットフォーム「Predix」(接続された機器のデータ収 集・管理・分析を行うプラットフォーム)を全ての企業にて利用可能に 【主な取り組み】  産業機器の“IoT 化” 進展を想定し、ハードウェア単体の機能・性能競争を超え、高度なソフト ウェア・サービスとの融合を図ることで新たな顧客価値を創造する取り組み  具体的には各種センサを装着した産業機器から従来の遠隔監視を超える多量・多種類・多頻度 のセンサデータを収集し、高度なデータ分析・処理を行う、いわゆるビッグデータ分析を通じて、 予防保全の高度化、オペレーションの最適化を実現するもの Industrial Internet ①サービスソリューションの強化 (BUSD) 出所:GEウェブサイト、Bloomberg、日経ビジネス記事、みずほ銀行レポートよりDTC作成
  25. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 30

    【GE】サービスソリューション重視の方針に合わせ、風力発電効率化技術やデータ解 析技術やセキュリティサービスを提供するイスラエルベンチャーへの出資を実施 GE Ventureのイスラエルベンチャーへの主な出資例 再 エ ネ 発 電 効 率 プ ラ ン ト 管 理 サ イ バ ー セ キ ュ リ テ イ 廃 水 処 理 【PENTALUM社(Funding Stage: C+)】  2013年にGE Venturesが出資  遠隔による風力測定と、予測による風力発電の効率化技術を有する 【mPrest社(Funding Stage: A)】  2016年にGE Venturesが出資  プラントにある各機器のデータを統合しコントロールするシステムソリューションやセキュリティソリューションを提供 【ThetaRay社(Funding Stage: C+)】  2014年にGE Venturesが出資  データアナリティクスのソリューションプロバイダーで、ビッグデータ分析やサイバーセキュリティ対策サービスを提供 【MORPHISEC社(Funding Stage: A)】  2015年にGE Ventureが出資  サイバーセキュリティ対策サービスを提供 【emefcy社(Funding Stage: Public)】  2011年にGE Ventureが出資  天然のバクテリアを利用した起電バイオリアクターで廃水を処理する技術を有する 再エネ発電効率や、データ化解析等のイスラエルベンチャーの有望な技術・企業に初期から出資し支援。 一部技術に関しては、既に自社のサービスに当該技術を組み込みサービスソリューションを強化している Predixにて提供予定のマイクロサービス として異常検知技術を提供 ①サービスソリューションの強化 PENTALUM mPrest ThetaRay MORPHISEC emefcy Solaredge 【Solaredge社(Funding Stage: Public)】  2011年にGE Venturesが出資  太陽光発電最適化システム、遠隔からのモニタリングシステムを有する GE等からの財政的支援により 廃水関連テクノロジーを開発 ABB社も2010年に戦略的投資 GEが出資にあたり、将来のパートナーシップ とGEへの技術活用への期待を表明 $37M $非公開 $20M $10M $7M $10M 分野 出資先イスラエル企業 出資先企業概要 出所:GE Ventureウェブサイト、CB Insights、各社ウェブサイトよりDTC作成
  26. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 31

    【SIEMENS】GE同様にソフトウェアサービスへの投資を積極的に実施しており、2015 年にデータ分析プラットフォーム「Sinalytics」を開発し、鉄道分野等で成果あり Siemensの直近のシステムへの投資動向 Siemensによるデータ分析プラットフォーム開発 ①サービスソリューションの強化 Sinalytics概要 Sinalytics活用事例 Sinalytics(データ分析プラットフォーム)  2015年12月にSiemens社が開発  リモート監視、データ分析、サイバーセキュリティなどの機 能を一つのプラットフォームとして結集  2016年6月時点で、風力タービンやビル、列車など30万台 を超える装置やデバイスが接続 人員体制 の拡充 企業買収・ 投資  GE、IBM等の動向を観察する中で、ビッグデータ の活用を促進する必要を感じ、自社の人的リソー ス拡大を促進  2016年時点で、17,500人のソフトウェアエンジニア と160人のデータ・サイエンティストの人員体制を構 築  2011年にeMeter社を買収。電力会社1400社に対 して電力需給量の調整、料金決済管理が可能なス マートグリッドの管理アプリEnergy IPを提供  2014年にイスラエのサイバー・セキュリティー関連 企業CyActive社へ戦略的投資を実施し、セキュリ ティ分野を強化。 CyActive社は、サイバー攻撃の リスクが高い工業分野の企業や公益会社を標的 市場とする。 合弁会社 設立  2013年10月にアクセンチュア社とオムニテック社 を設立  Siemensがこれまで進めてきたスマートグリッドの 技術と、アクセンチュア社のIT技術を融合し、次世 代スマートグリッドサービスを提供することが目的 スペインでの鉄道事業における活用事例  Siemensの顧客企業であるスペインの鉄道会社Renfeの 運行管理においてSinalyticsを活用  列車に装着された数百種類のセンサーが列車の運行に影 響を与える重要なパラメータを継続的に監視し、収集され たモニタリングデータを分析  列車が15分以上遅延した場合、すべての乗客に対して払 い戻しを行うサービスを提供 定時運行率99.9%以上を達成し、 60%の乗客が飛行機から鉄道に乗り換える効果を生んだ ソフトウェアサービス関連動向 出所:三菱総合研究所「平成7年度エネルギー需給緩和型インフラ・システム普及等促進事業」、SBB IT 記事「独シーメンスの「Sinalytics」は、どのようにインダストリー4.0を実現するのか」よりDTC作成
  27. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 32

    【SIEMENS】2014年にイスラエルのサイバーセキュリティ関連ベンチャーに戦略的投 資を実施し、自社のサイバー・セキュリティー・システムを強化 投資・出資事例: Cyactive社 ①サービスソリューションの強化 投資概要  2014年、独シーメンス(Siemens)のベンチャー・キャピタル部門は、イスラエルのサイバー・セキュリティー関連新興企業のサ イアクティブ(CyActive)に投資を実施 SIEMENS CyActive • 投資(投資額非公表) • 工業界主要企業顧客との取り引き • 先進サイバー・ソリューションに関す る知識と設計および導入経験 独自のサイバー セキュリティ技術 発電所等 CyActiveのサイバーセキュリティ技術 を反映したサイバー・セキュリティー・システム を提供予定(当時) 投資構造 CyActive社概要 CyActive(サイアクティブ) 企 業 概 要 製 品 の 特 徴  2013年に設立されたイスラエルのサイバーセ キュリティー関連企業  2014年初めに、エルサレム・ベンチャー・パート ナーズとネゲブ・ベングリオン大学が支援する 新興企業インキュベーターのサイバー・ラブズ への参加が認められた  サイアクティブは、サイバー攻撃のリスクが高い 工業分野の企業や公益会社を標的市場とする。  独自のアルゴリズムを使って既存の破壊工作ソ フトウェアを、考えられるすべての可能なフォー マットに変化させるというもの。それによって将 来の攻撃を予測し阻止する。  同社のソフトウェアは、アルゴリズムを使った予 測にもとづき3〜5年先の攻撃やウイルスを阻 止する検出器によって構成されるため、ソフト ウェアを定期的に更新する必要がない。 $ 出所:US Front Line 「シーメンス、イスラエル企業に投資 〜 サイバー・セキュリティー事業を強化」より DTC作成
  28. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 33

    【ABB】 ABBは水道モニタリングシステムを提供するTakadu社へ投資し、水道事業 向けのABBの電力およびオートメーション技術のポートフォリオを補完 ABBによる投資事例: Takadu ABB Takadu 実績のあるモニタリング システムへのアクセス $ 投資 (2012)  TaKaDu社は、水道ネットワーク・モニタリングの世 界的リーダー  水道ネットワークの漏洩や破断などの欠陥や、メー ターの故障その他の不具合をリアルタイムで検知し て警報を発信するSaaS(software as a service)ソ リューションを提供  SaaSソリューションを活用することで無収水と呼ば れる水道水のロスを大幅に減らすことが可能  ワールド・エコノミック・フォーラム「テクノロジー・パ イオニア 2011 賞」も受賞している  ABB は送電等の電力技術とオートメーション技術 の大手  水道事業向けのサービスとして、造水、送配水、浄 水、および水利用の効率化、エネルギー消費の削 減、ロスの最小化、および信頼性の向上のための 広範な電力・オートメーション関連製品と総合的ソ リューションを提供 $6M 実績のある水道ネットワーク・モニタリング・システムへのアクセスが可能となり、 水道事業向けのABBの電力およびオートメーション技術のポートフォリオを補完 Power Systems部門長 水はABBにとって最重点分野のひとつで あり、今回の投資は、水ビジネス業界向 けのわれわれの電力・オートメーション事 業を強化するものだ ①サービスソリューションの強化 出所:ABBプレスリリース、水ビジネスジャーナル「スイスのABB、イスラエルの水道ネットワー ク・モニタリング会社TaKaDuに投資」よりDTC作成
  29. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 34

    サービスソリューション(O&M)の強化 1 共同研究開発(技術力(“モノ”) 強化による付加価値向上) 2 新市場の開拓 3
  30. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【東芝】東芝はORMAT社との戦略的協業を通じて、地熱発電分野において相互に技

    術補完を実現し、ポートフォリオを拡充 35 東芝とORMAT社の協業 ②技術力(”モノ”)の強化 ORMAT 東芝  1994年設立。2004年にNYSEに上場  地熱発電設備の設計、製造、販売、現地施工など を提供するとともに、世界各地で発電事業を行う 2015年戦略的協業関係に合意  1966年に日本初の地熱発電所に地熱蒸気タービ ン・発電機を納入  フラッシュ式を中心に世界各国に52台、3400MW (340万kW)の発電設備を納入 協業概要 シナジー効果 オーマットとの協業を通してコンバインド型システムを 中心に最適な設備を提案して差別化 両方式を 組み合わせた “コンバインド式” バイナリー式※ (世界トップシェア) フラッシュ式※ (50年以上の実績) ※比較的低い温度の温 水を熱源に、沸点の低 い媒体を加熱し、その蒸 気でタービンを回す ※地中から噴き出す温 水・蒸気を直接利用 東芝 ORMAT 出所:日経BP環境経営フォーラム「東芝、地熱発電事業拡大へ、米国の地熱発電機器製造・発電事業 者と協業契約締結」よりDTC作成
  31. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. Vestas

    Wind System A/S • デンマーク法人 • 洋上風車の世界シェア第2位 • 合弁会社として2014年4月設立 • 世界最大出力の洋上風力発電設備 V164を商用化 • 英国、デンマーク、スウェーデン、ベル ギーで合計230基受注 豊富な実績 MHI Vestas Offshore Wind A/S 【三菱重工】英国ベンチャーと共同開発した新規技術を活用し、洋上風力大手の Vestas社と海外企業との連携を実現。市場シェアを拡大 36 洋上風力発電プラントの海外市場展開:三菱重工 国際協力銀行 (JBIC) 海外展開支援 出資ファシリティ 海外企業の技術・ノウハウを取り入れ、グローバルリーダーを目指す 買収 50%出資 50%出資 新エネルギー・ 産業技術総合 開発機構(NEDO) $ 開発資金 $ 融資 $ $ $ ②技術力(”モノ”)の強化 技術 Artemis Intelligent Power Ltd • 英国ベンチャー企業 • 油圧デジタル制御技術を保持 • 三菱重工と設備大型化を可能と するデジタル制御油圧ドライブト レインを共同開発 三菱重工 プラント技術力 出所:三菱重工プレスリリース、JBICプレスリリースよりDTC作成
  32. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 37

    サービスソリューション(O&M)の強化 1 共同研究開発(技術力(“モノ”) 強化による付加価値向上) 2 新市場の開拓 3
  33. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【ヤマハ・東レ】ヤマハや東レは、ユニークな技術を持つイスラエル企業と連携し、アフ

    リカ市場で新規事業を展開することに成功 38 【農地化・緑化事業】:東レ・ミツカワ×Netafim 【灌漑事業】:ヤマハ発動機×Netafim • ロールプランター(生分解 性繊維を使用したPLAサン ドチューブに土砂を注入) 砂漠・荒廃地の 農地化・緑化ビジネス • アフリカでの食糧不足と砂漠化 に加え、南アフリカでの鉱山採 掘跡地における砂塵飛散によ る周辺住民の健康被害に注目 新規市場へのエントリー戦略として、現地での実績あるイスラエル企業と連携 アフリカへのエントリーに成功。 事業の他国展開を目指す • 農業用ディーゼルポンプ • 点滴灌漑システム BOPビジネス • セネガル、モーリタニア、タンザ ニアにて小規模農家向け灌漑 事業を展開 • 点滴灌漑導入により、農業用 水を節水し、一方で生産効率 が向上し、 農民の収入が増加 × 現地でのレピュテ―ションを向上させ、 他の既存事業を含め更なる市場拡大を目指す UNDP (国連開発計画) 経済産業省 実証実験 (非エネルギー起源 温暖化対策 海外貢献事業) 事業採用 NGO 普及協力 ③未開拓市場への新規参入 ヤマハ発動機 Netafim(イスラエル) • 点滴灌漑システム Netafim(イスラエル) 東レ・ミツカワ × $ $ 出所:野村総合研究所「最後の巨大市場アフリカにおける農業ビジネスを核とした新規事業戦略」、 UNDP資料、外務省資料よりDTC作成
  34. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 39

    【SIEMENS】自然環境からイスラエル企業の技術が発達している太陽エネルギー系 の企業の買収を通じて太陽熱分野へ新規参入 太陽エネルギー分野での買収・投資事例 ③未開拓市場への新規参入 Siemens Solel Solar Arava Power 2009年10月買収  イスラエルの太陽熱発電機器メーカー  太陽熱発電に使う熱回収装置の製造 から発電施設の設計、開発までを手 がける  大型太陽熱発電所を建設した実績ス ペインのプロジェクトに750MW 超、米 国に450MW を供給実績あり 2009年株式の40%取得 $ $  イスラエルの大規模太陽光発電施設 設置の先駆開発企業でO&Mも子会社 を通じて実施  イスラエルで最初の太陽光発電所を Kibbutz Keturaに建設 太陽熱分野へ新規参入 (現在は撤退) SiemensがEPC契約者として、 KeturaにてとArava Power 共同で太陽エネルギー 生産施設を建設 出所:イスラエル大使館経済部「イスラエルはクリーンテックの世界的リーダー」、JETRO「中東および北 アフリカにおける再生可能エネルギー市場に関する調査」よりDTC作成
  35. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 41

    イスラエル企業が協業を期待する分野 水・衛生・農業分野全般およびエネルギー分野のサービスソリューション強化での協業が有力。 協業を通じた日本の実証実験・インフラ事業向け資金プログラム獲得への期待が高い 協業コラボ モデル カテゴリー 水・衛生 農業 エネルギー 交通 サービス ソリューション の強化(O&M) A  実績あるプラント管理ソ フトウェアが豊富に存在 A  Organic Farmingや農 場オートメーションなど 次世代型農業に対する 技術が豊富 A  実績あるプラント管理ソ フトウェアが豊富に存在 A  自動車産業以外で特筆 すべき技術を持つイス ラエル企業は育ってい ない B  日本製プラントとのセッ ト販売や、日本国内の ユーティリティ事業者の 採用期待 B  日本政府の実証実験支 援スキームへのアクセ スを期待 B  日本製プラントとのセッ ト販売や、日本国内の ユーティリティ事業者の 採用を期待 B  オープンイノベーション の受け入れ態勢があり、 資金支援スキームもあ る欧米企業を志向 共同研究開発 (EPC分野での 技術力(”モノ”) の強化) A  国際的評価も高く、事業 実績も豊富。他方、機 材の多くを外部調達し ており日本の製品力と の親和性が望める A  技術の汎用性が高く、 BOPビジネスなど新た なビジネスモデルへの 展開が可能 A  地熱、太陽熱等再エネ 分野では有望イスラエ ル企業が多数存在 A  自動車産業以外で特筆 すべき技術を持つイス ラエル企業は育ってい ない B  日本企業との協業によ り、日本の資金スキー ムへのアクセスを期待 B  日本企業との協業によ り、日本の資金スキー ムへのアクセスを期待 B  日本国内での販売パー トナーとしての期待はあ るが、技術・製品ともす でに自社で確立済み B  オープンイノベーション の受け入れ態勢があり、 資金支援スキームもあ る欧米企業を志向 新市場の開拓 A  インフラ整備が遅れて いる地域でも導入が可 能かつ持続性の高い技 術が存在 A  人口増加に伴う農業生 産性向上へのニーズに 答えうる技術が存在 A  再エネ分野(地熱、太陽 熱等)では有望企業と 技術が存在 A  自動車産業以外で特筆 すべき技術を持つイス ラエル企業は育ってい ない B  イスラエル企業単体で は進出が難しい湾岸諸 国・北アフリカ地域への 日本企業のリーチ力に 期待 B  日本の資金スキームを 活用し、アフリカ、東南 アジア地域へのアクセ スを期待 B  再エネエネルギー源が ある地域は限定的で、 自社もしくは欧米企業と 進出済み B  対象地域自治体との連 携によるオープンデータ 活用によるスマートシ ティへの関心が強く、 第3国企業との協業は 想定外 1 2 3 A B :有望・有用なイスラエル企業・技術の有無 :イスラエル側で日本企業との協業への期待の有無
  36. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【日本との協業に対する期待】

    日本企業が持つ高い製品力と信頼性、日本の資金力や市場としての魅力に期待 42 ヒアリングから抽出された日本への期待 高い製品力 パートナーシップ における信頼性  日本には定評あるハードウェア企業やエンジニアリリング企業が存在しており、ソフト技術中心のイスラエル 企業にとって、製品力の高い日本企業との共同R&Dは魅力的  ビジネス文化の違いもあり日本企業との連携交渉は時間がかかるが、実現すれば長期的に安定したパート ナーシップにつながるとの認識広まる  企業体力が弱いイスラエル企業にとって日本企業との連携は魅力的だが、日本企業側の受入れ体制が整っ ていないとの認識も強い  日本では環境規制が強化されており、イスラエル企業の技術を活かせる機会が多い  実証実験やインフラ事業への資金スキームが豊富であり、日本企業と組むことにより、事業化に向けた資金 獲得を期待。特に東南アジア、アフリカ諸国向けODAが豊富であり、日本企業との協業を通じファンディング へのアクセスを期待  ベンチャーキャピタルが活発であり、イスラエルのベンチャー企業への投資に対する期待  インド、中国と比較し日本はビジネス環境が整っている 日本市場への アクセス 豊富な資金力
  37. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【日本との協業における課題】

    情報不足、日本側の受け入れ態勢の不備、実用化に向けた資金不足に課題 43 ヒアリングから抽出された問題点 課題 啓蒙活動/ マッチング 共同研究 開発  ビジネスにおける文化の違い  日本企業側はイスラエル企業がどういった技術を保有しているかの情報が不足  イスラエル企業にとって協業可能などのような日本企業がいるか把握する機会・ツールがない 共同R&D以降の実際の 事業化に向けた資金不足により 機会損失が発生  共同R&Dの推進には、イスラエルもしくは日本のどちらにR&D拠点を設立し、密なコミュニケー ションを取ることが必要だが、両国とも海外企業が拠点開設に至るまでの手続き(イスラエルに おける日本人のビザ取得等含む)が煩雑でありコスト高に拍車をかけている NEDO- MATIMOP 産業R&D プログラム  NEDO-MATIMOP産業R&Dプログラムは政府レベルのものであり、地方企 業の参加機会が限定的  NEDO側に予算を理由とした採択件数に上限があり、協業機会の損失発生  資金的体力のないスタートアップにとって、早期にR&D資金を獲得し実用化を行うことが不可欠 であるが、協力体制構築に至るまでの日本企業によるスクリーニングプロセスが煩雑で時間が かかりすぎるため協業をあきらめているのが現状  イベント等で日本企業と知り合う機会があったとしても、実際の共同事業等の協業に繋がる ケースとなることは稀  イスラエル企業は資金規模が小さい企業が多いため、近隣のヨーロッパ企業協業しがち  新しい市場・領域に進出する場合、リスクは必ずあるが、日本企業はリスクが100%ないと分か るまで行動しないため、リスクを積極的にとるイスラエル企業とはギャップがある FS/ パイロット事業 ・ 共同事業 情報収集・共有の機会・ツールの不足 既存支援策の柔軟性の低さによる、 協業機会の損失 日本・イスラエル双方において 現地拠点設置に関する 情報・サポート不足 日本企業による スクリーニングプロセスの煩雑性 (特にスタートアップにとっては重要)  共同R&Dを推進するためには、日本企業が長期的な目線で情報収集の観点からも現地に人材 を張ってイスラエル企業と密なコミュニケーションを取ることが重要だが、取組は進んでいない イスラエル企業に関する 基礎情的報の不足
  38. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 共同R&D事業等の既存の支援スキームを強化しつつ、F/S・パイロット事業

    や共同事業に対し資金提供を行うことで、実際の事業化までつなげることが重要 45 協業プロセスから見た政府取組案 マッチング 共同研究開発 F/S・パイロット事業 共同事業 Step① Step② Step④ 協 業 プ ロ セ ス 政 府 取 組 案 課 題 Step③ 啓蒙活動 Step⓪ イスラエル-日本企業双 方の情報収集/共有の 機会/ツールの不足 既存支援策の柔軟性の 低さによる、協業機会損失 共同開発技術・製品の事業化に向けた 資金不足による機会の損失 日本企業によるスクリーニン グプロセスの煩雑性 (特にスタートアップに関して) 協業拠点設立に対する 情報・サポート不足 イスラエル企業に関する 基礎情的報の不足 共同R&Dに続く FS/パイロット事業への 資金的サポートの強化 (METI「非エネルギー起源温暖 化対策海外貢献事業」のような 実証事業支援スキーム の積極的活用、及び イスラエル企業との協業に特化 した新たな実証実験支援スキー ムの提供を想定) 官製ファンド等を 活用した ファンディングサポート (日本-イスラエル企業による JVに対する出資を想定) NEDO-MATIMOP共同 R&D事業支援の案件数 上限の撤廃、地域レベル R&Dプログラムの新設 日本企業のオープン イノベーション促進 日本企業の現地R&D拠点 設立促進プログラム イスラエル企業の日本での R&D拠点設立支援 (イスラエル-中国/インド間の営業拠点設 立サポートと同様の資金援助を想定) 日本企業・イスラエル企業双方のデータベース構築 (MATIMOP・MNC共同R&D事業での日本企業情報等日本企業カタログ の拡充を想定) ビジネスプランや 協業体制に関して 話し合う定期的な 対話プラットフォーム の設置 イスラエル企業が保有す る有望・有用な技術の 日本企業への 積極的紹介
  39. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【Step⓪①:啓蒙活動・マッチング体制の強化に対する提言】

    46 マッチング 共同研究開発 F/S・パイロット事業 共同事業 Step① Step② Step④ 協 業 プ ロ セ ス 政 府 取 組 案 課 題 Step③ 啓蒙活動 Step⓪ イスラエル-日本企業双 方の情報収集/共有の 機会/ツールの不足 既存支援策の柔軟性の 低さによる、協業機会損失 共同開発技術・製品の事業化に向けた 資金不足による機会の損失 日本企業によるスクリーニン グプロセスの煩雑性 (特にスタートアップに関して) 協業拠点設立に対する 情報・サポート不足 イスラエル企業に関する 基礎情的報の不足 共同R&Dに続く FS/パイロット事業への 資金的サポートの強化 (METI「非エネルギー起源温暖 化対策海外貢献事業」のような 実証事業支援スキーム の積極的活用、及び イスラエル企業との協業に特化 した新たな実証実験支援スキー ムの提供を想定) 官製ファンド等を 活用した ファンディングサポート (日本-イスラエル企業による JVに対する出資を想定) NEDO-MATIMOP共同 R&D事業支援の案件数 上限の撤廃、地域レベル R&Dプログラムの新設 日本企業のオープン イノベーション促進 日本企業の現地拠点設立 促進プログラム イスラエル企業の日本での 現地拠点設立支援 (イスラエル-中国/インド間の営業拠点設 立サポートと同様の資金援助を想定) 日本企業・イスラエル企業双方のデータベース構築 (MATIMOP・MNC共同R&D事業での日本企業情報等日本企業カタログ の拡充を想定) ビジネスプランや 協業体制に関して 話し合う 対話プラットフォーム の設置 イスラエル企業が保有す る有望・有用な技術の 日本企業への 積極的紹介 A C B
  40. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. これまでもイスラエル企業を紹介する単発イベントは開催されているが、NEDOピッチ

    のように定期的な対話のプラットフォーム構築へのサポートを拡充していく必要がある 47 NEDOピッチ A. イスラエル企業の積極紹介&B.対話プラットフォームの設置 年 月 # テーマ 2015 7月 1 シード期Tech系 11月 2 バイオ/再生医療 12月 3 人工知能 2016 1月 4 エネルギー/環境技術 2月 5 AR/VR 3月 6 IoT 4月 7 ヘルスケア・ウェルフェア 5月 8 素材系ベンチャー 6月 9 ロボット 7月 10 医療機器・医療用ソフトウェア 各回テーマ イベント 概要  国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発 機構(NEDO)は、オープンイノベーションを創出するこ とを目的とし、ベンチャー企業によるピッチイベント 「NEDOピッチ」をオープンイノベーション協議会と開催  「NEDOピッチ」では、毎月テーマを決めて選出された ベンチャー企業5社が、事業提携ニーズのある大企業 の新規事業担当者に向けてプレゼンテーションを行い、 オープンイノベーションの創出を支援。 出所:NEDO ウェブサイト、イスラエル大使館経済部 ウェブサイトよりDTC作成 イスラエルIoTフォーラム イベント 概要  イスラエルIoT企業が11社が来日し「イスラエルIoT フォーラム」(技術プレゼン、ネットワーキング、個別会 議を含む)を7月4日東京、7月6日大阪にて開催  イスラエル経済産業者やJETRO等が主催 # 企業名 技術・製品概要 1 AllBe1 装着式一体型個人セキュリティ保 護用機器 2 CartaSense 物流業界用の末端間(E2E) リアルタ イム・モニタリングと 解析ソリューション 3 HERAMED 自宅で使用できる臨床グレードのスマートフォン向け妊娠 モニタ リングソリューション 4 IQP コードフリー IoT アプリケーション ビルダー 5 Perytons 最先端の IoT 通信網向けの視認性、 サイバーセキュリ ティ、モニタリン グ及び分析関連ソリューション 6 Power Plug スマートグリッド 7 Power Tags 世界で最も低コストの位置追跡技術 8 PROACTS 最新のモバイル技術や ソーシャル技術と共にセンサーと し ての人間を活用して、ホーム ランド・セキュリティ・プラッ トフ ォームを可能にする 9 SENSIBO 白物家電やエアコンをインターネットへ接続するソリ ュー ションを提供 10 SensoLeak 機械部品における進行 性の故障の予後および診断のた めの システムを開発 11 Vayyer RF ベースの 3D画像処理セ ンサーを開発 参加イスラエル企業
  41. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 英国は、在テルアビブ英国大使館に「UK

    Israel Tech Hub」というパートナーシップ を促進するプラットフォームを設置。日本も協業の窓口となる組織の設置が必要 48 UK Israel Tech Hub 組織概要  UK Israel Tech Hubは、イスラエルと英国との間でのテクノロジー とイノベーションのパートナーシップを促進することを目的として 2011年にイスラエルの英国大使館に設置された機関  テルアビブの英国大使館と、ロンドンにそれぞれスタッフが常駐 (チームメンバーは計10名)  ロンドンのイスラエル大使館やイスラエル輸出協会とも連携 Director Naomi Krieger Carmy 我々の役割は、マーケットが見逃している 可能性のある協業の機会を見つけ、新し いパートナーシップやビジネスの繋がりを 実現するプラットフォームを提供すること 注力分野 Fintech ビッグデータ、 ブロックチェーン 等 BioMed バイオテック、 デジタヘルス等 Retail Eコマース、 ビッグデータ等 Mobility スマート交通、 スマートシティ Creative Insutries アドテック、 電子出版等 Cleantech アグリテック、 スマートエネルギー、 水 Arabic Onlie Content サービス内容 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ Innovation Advisory PJ Business Delegations Bespoke Visits Conferences & Wokrshops Networking Events Information And Policy Media  協業する上で適切なソリューション、パートナー、協 業モデルを特定  視察団(delegation)を、ニーズに即した適切な担当 者とつなぐサービス  経営者や政策決定機関の訪問サポート  関連情報の共有やビジネス協業・技術協業の可能 性について会議やワークショップを開催  ネットワーキングイベントを開催し、ビジネス・技術 パートナー候補と出会う機会を提供  専門家と政策決定機関を集め、ビジネストレンドや技 術に関連する情報共有の場を設定  イノベーションやビジネスでの成功のために必用な 宣伝・広告を得るためのサポート Cyber Security A. イスラエル企業の積極紹介&B.対話プラットフォームの設置 出所:UK Israel Tech Hub ウェブサイト、MATMOP ウェブサイトよりDTC作成
  42. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. イスラエル側パートナーを探す日本企業の情報は他国に圧倒的に少なく、協業の第1

    ステップとなる情報収集ツールとして日本企業リストの拡充が必要 49 共同R&D事業に興味を持つ海外企業情報の公開状況 以前は社名掲載に難色を示す日本企業もあったが、 近年社名を公表してパートナー企業を探す企業が 増えており変化を感じる MATIMOP 担当者 韓国 21企業 シンガポール ブラジル 67企業 33企業 日本 6企業 Aqwise社 担当者 Firmitas社 担当者 Kaiima社 担当者 日本企業についての情報がない。イベントなどで会 うことはあるが、簡単に話すだけで詳細がわからず 実際の協業には至っていない 日本の大手製造メーカとの連携を行いたいが、組織 が大きく、誰と話せばいいのわからない 特定の日本企業との連携を検討したが、どのように 連絡を取ったらいいのかがわからず、アイデア段階 で断念した 日本企業の情報 他国企業の情報 C. 日本企業・イスラエル企業双方のデータベース構築 出所:MATIMOP ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  43. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 50

    マッチング 共同研究開発 F/S・パイロット事業 共同事業 Step① Step② Step④ 協 業 プ ロ セ ス 政 府 取 組 案 課 題 Step③ 啓蒙活動 Step⓪ イスラエル-日本企業双 方の情報収集/共有の 機会/ツールの不足 既存支援策の柔軟性の 低さによる、協業機会損失 共同開発技術・製品の事業化に向けた 資金不足による機会の損失 日本企業によるスクリーニン グプロセスの煩雑性 (特にスタートアップに関して) 協業拠点設立に対する 情報・サポート不足 A C B イスラエル企業に関する 基礎情的報の不足 共同R&Dに続く FS/パイロット事業への 資金的サポートの強化 (METI「非エネルギー起源温暖 化対策海外貢献事業」のような 実証事業支援スキーム の積極的活用、及び イスラエル企業との協業に特化 した新たな実証実験支援スキー ムの提供を想定) 官製ファンド等を 活用した ファンディングサポート (日本-イスラエル企業による JVに対する出資を想定) NEDO-MATIMOP共同 R&D事業支援の案件数 上限の撤廃、地域レベル R&Dプログラムの新設 日本企業のオープン イノベーション促進 A C 日本企業の現地拠点設立 促進プログラム イスラエル企業の日本での 現地拠点設立支援 (イスラエル-中国/インド間の営業拠点設 立サポートと同様の資金援助を想定) 日本企業・イスラエル企業双方のデータベース構築 (MATIMOP・MNC共同R&D事業での日本企業情報等日本企業カタログ の拡充を想定) ビジネスプランや 協業体制に関して 話し合う 対話プラットフォーム の設置 イスラエル企業が保有す る有望・有用な技術の 日本企業への 積極的紹介 B B 【Step②:共同研究開発サポート体制の強化に対する提言】
  44. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 米国等はイスラエルとの間で地域間の共同R&D支援プログラムを設置しており、日

    本も同様のプログラムを設置することで地方企業の協業機会の拡充が可能 51 インフラに関連する地域型R&Dプログラム例 カルナータカ州 インド ビクトリア州 オーストラリア 地域 イスラエル政府 ビクトリア州政府 ミシガン州 ▪ 50%まで25万豪ドルを上限に、ビクトリア州企業との共同R&D事業 に対し資金提供。対象分野はバイオテクノロジー、ICT、ナノテク・マ イクロテクノロジー、クリーンテック ▪ カルナーカ州(州都バンガロール)企業との共同R&D事業に対し資 金提供。対象産業分野は携帯アプリ、バイオインフォマティクス、医 療・バイオテクノロジー、グリーンテック、クリーンテック ▪ 無料によるパートナーマッチングサービスも提供 ▪ ミシガン州企業との共同R&D事業に対し資金提供。対象産業分野は 自動車、サイバーセキュリティ、防衛、水技術 支援主体 概要 米国 A.地域レベルR&Dプログラムの新設 出所:MATIMOP ウェブサイトよりDTC作成
  45. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. インド・中国との間で現地営業拠点を開設する際に関連費用の資金提供を行うプログ

    ラムが設置されており、日本も現地拠点設置に関する資金面でのサポートが必要 52 イスラエル政府による自国企業の海外展開促進プログラム Indo-China Fund Smart Money Program イスラエル 政府 (経済省) プログラム名 支援主体  売上高1.5-2億シェケル以上のイスラエル企業を対象に、対象企業がインドもしくは 中国に営業拠点開設する際、関連費用の50%まで資金提供を行う  現地市場での売上よりロイヤリティー返済の義務あり  2014年度、70以上のイスラエル企業に対し約9000万シェケルの資金提供を実施  年間25万ドル以上の輸出を行うイスラエル企業の中で、輸出の拡大や新たな国外 市場への輸出を検討している企業が対象  対象企業に対し、50万シェケルを上限に輸出拡大のための費用の50%まで資金提 供を行う  在イスラエル大使館経済部より30時間を上限にアドバイスサービスを受けらえる  支援開始から5年以内に、支援額を上限としてターゲット市場での打ち上げから3% のロイヤリティー返済義務あり  2015年度第1回募集では、79の応募がありうち39案件を採択 概要 B. 現地拠点設立支援 出所:イスラエル経済省 ウェブサイトよりDTC作成
  46. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. イスラエル企業とのオープンイノベーションにも積極的な欧米企業と比較して、日本企

    業は自前主義がいまだ強く、政策によるオープンイノベーション促進が必要 53 鉄道分野におけるオープンイノベーション取り組み例 ドイツ 鉄道 (DB) フランス 国鉄 (SNCF) ▪ 研究機関「MindBox」設置  DB事業に取り込むことの出来るスタートアップ企 業等の先端技術の発掘を目的  ハッカソン、ベンチャー投資を実施  イスラエルEcoMotionと連携し、定期的にハッカ ソン及びマッチングイベントを両国で開催 ▪ 乗客の利便性向上に向け、イノベーションコンテスト を開催 ▪ イスラエルEcoMotionと戦略的パートナーシップ締 結。イスラエルベンチャーへの投資実施 東急電鉄 阪急・阪神 ホールディ ングス  東急アクセレレータプログラム実施  東急沿線の生活利便性向上、渋谷を中心とした 東急線沿線でのベンチャーエコシステムの構築 が目的  日本国内のベンチャー3社が受賞 ▪ 梅田スタートアップファンド  関西圏ベンチャーへの投資 イギリス ▪ HackTrain  イギリス大手鉄道企業が共同で実施  英スタートアップ育成機関「TechCity」と連携  鉄道技術に関すrうハッカソン、ベンチャー投資を 実施 国内以外のベンチャー企業との協働による オープンイノベーションを実施 自前主義が強く、 コンテストを通じたベンチャー投資にとどまる 欧米での取組 日本での取組 Ecomtion 担当者 欧米系や中国系の企業に比べると、日本企業か らのコンタクトは相対的に少ないのが現状。 C. オープンイノベーションの促進 出所:DB MindBox,ウェブサイト、SNCFウェブサイト、HackTrainウェブサイト、 東洋経済報道記事よりDTC作成
  47. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. オープンイノベーション促進に向け、事務手続きの煩雑性等一部課題は検討が進められている

    が、ベンチャー協業に対する不安解消等の他課題に関する検討も拡大していくことが望まれる 54 オープンイノベーション促進に向けた課題と政府方針・取組 政府のオープン イノベーション 促進方針 【産業構造審議会 産業技術環境分科会 研究開発・イノベーション小委員会 中間とりまとめ(2016年5月)】  イノベーションの創出のためには、国内外問わず優秀な人材・技術を確保・流動化しながら、企業・大学・ベンチャー 企業等、プレイヤーの垣根を打破してそれを流動化させ、各プレイヤーが総じて付加価値を創出するためのオープン イノベーションの推進が重要である。  オープンイノベーション促進のため、①アイデア創出・事業構想面でのオープンイノベーションを進めるための施策、 ②技術開発面でのオープンイノベーションを進めるための施策、③社会実装・市場獲得の面でのオープンイノベー ションを進めるための施策が必要 オープン イノベーション 促進に向けた 主な課題 日本企業のベンチャー協業に対する 不安を解消し、オープンイノベーション を促進させる取り組みの検討が必要 スクリーニングプロセスの煩雑性 契約書等の 事務手続きの煩雑性 ベンチャー企業と協業する リスク(=信用性の低さ) に対する不安 2 1 「平成28年度産業技術調査事業(研究開発型ベンチャー企 業と事業会社の連携促進に向けた調査)」において、日本国 内における連携初期段階の交渉円滑化のための契約書の ひな形や手引きなどの検討が進められている C. オープンイノベーションの促進 出所:経済産業省ウェブサイト、ヒアリング結果よりDTC作成
  48. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 55

    マッチング 共同研究開発 F/S・パイロット事業 共同事業 Step① Step② Step④ 協 業 プ ロ セ ス 政 府 取 組 案 課 題 Step③ 啓蒙活動 Step⓪ イスラエル-日本企業双 方の情報収集/共有の 機会/ツールの不足 既存支援策の柔軟性の 低さによる、協業機会損失 共同開発技術・製品の事業化に向けた 資金不足による機会の損失 日本企業によるスクリーニン グプロセスの煩雑性 (特にスタートアップに関して) 協業拠点設立に対する 情報・サポート不足 イスラエル企業に関する 基礎情的報の不足 共同R&Dに続く FS/パイロット事業への 資金的サポートの強化 (METI「非エネルギー起源温暖 化対策海外貢献事業」のような 実証事業支援スキーム の積極的活用、及び イスラエル企業との協業に特化 した新たな実証実験支援スキー ムの提供を想定) 官製ファンド等を 活用した ファンディングサポート (日本-イスラエル企業による JVに対する出資を想定) NEDO-MATIMOP共同 R&D事業支援の案件数 上限の撤廃、地域レベル R&Dプログラムの新設 日本企業のオープン イノベーション促進 日本企業の現地拠点設立 促進プログラム イスラエル企業の日本での 現地拠点設立支援 (イスラエル-中国/インド間の営業拠点設 立サポートと同様の資金援助を想定) 日本企業・イスラエル企業双方のデータベース構築 (MATIMOP・MNC共同R&D事業での日本企業情報等日本企業カタログ の拡充を想定) ビジネスプランや 協業体制に関して 話し合う 対話プラットフォーム の設置 イスラエル企業が保有す る有望・有用な技術の 日本企業への 積極的紹介 A 【Step④⑤:F/S・パイロット事業の促進に対する提言】
  49. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 既存の実証実験・案件化支援スキームを活用し、日・イスラエル企業による事業化に

    向けたF/S、パイロット事業の支援が可能 56 【事例】ベトナム・ICT活用・次世代養液土耕栽培システム案件化調査プロジェクト 既存スキーム活用に加え、日・イスラエル企業向け支援スキームの新設も有効 Netafim • 世界最大級の点滴灌水資材メーカ 明治大学 黒川農場 (株)ルートレック・ネットワーク • 明治大学との産学連携によりクラウド型点 滴灌漑制御システム「ゼロアグリ」を開発 • 第1回「先進的IoTプロジェクト先行会議」 準グランプリ受賞(経産省IoT推進ラボ) 包括的業務提携 国際協力機構 (JICA) • 「中小企業海外展開支援事業~案件化調査~」 採択事業 • 「ゼロアグリ」をトマト、菊のハウス栽培に定期 用し、品質・収穫量アップに貢献 • 将来的に更なる導入・普及の可能性を検討 ベトナム・ダラット高原におけるICT活用・次世 代養液土耕栽培システム案件化調査 グ ロ ー バ ル 展 開 開 始 資金提供 $ A. FS/パイロット事業への資金的サポートの強化 出所:(株)ルートレック・ネットワークウェブサイト、JICAプレスリリースよりDTC作成
  50. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 57

    マッチング 共同研究開発 F/S・パイロット事業 共同事業 Step① Step② Step④ 協 業 プ ロ セ ス 政 府 取 組 案 課 題 Step③ 啓蒙活動 Step⓪ イスラエル-日本企業双 方の情報収集/共有の 機会/ツールの不足 既存支援策の柔軟性の 低さによる、協業機会損失 共同開発技術・製品の事業化に向けた 資金不足による機会の損失 日本企業によるスクリーニン グプロセスの煩雑性 (特にスタートアップに関して) 協業拠点設立に対する 情報・サポート不足 イスラエル企業に関する 基礎情的報の不足 共同R&Dに続く FS/パイロット事業への 資金的サポートの強化 (METI「非エネルギー起源温暖 化対策海外貢献事業」のような 実証事業支援スキーム の積極的活用、及び イスラエル企業との協業に特化 した新たな実証実験支援スキー ムの提供を想定) 官製ファンド等を 活用した ファンディングサポート (日本-イスラエル企業による JVに対する出資を想定) NEDO-MATIMOP共同 R&D事業支援の案件数 上限の撤廃、地域レベル R&Dプログラムの新設 日本企業のオープン イノベーション促進 日本企業の現地拠点設立 促進プログラム イスラエル企業の日本での 現地拠点設立支援 (イスラエル-中国/インド間の営業拠点設 立サポートと同様の資金援助を想定) 日本企業・イスラエル企業双方のデータベース構築 (MATIMOP・MNC共同R&D事業での日本企業情報等日本企業カタログ の拡充を想定) ビジネスプランや 協業体制に関して 話し合う 対話プラットフォーム の設置 イスラエル企業が保有す る有望・有用な技術の 日本企業への 積極的紹介 A 【Step④:共同事業の促進に対する提言】
  51. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 欧州・米国は官民ファンドを活用し自国企業とイスラエル企業の共同インフラ事業に

    対し資金面から支援 58 【事例】イスラエル・Ashalim太陽熱発電所建設プロジェクト Shikun & Binui Renewable Energy Ltd. • 再生エネルギー発電事 業者 Abengoa グループ NEA Solar Power Ltd. • 米・Abengoa Solar社 のイスラエル子会社 • 太陽光熱電所の建設・ 運営 欧州投資銀行 (EBI) 海外民間投資公社 (OPIC) 特別目的会社 Negev Energy – Ashalim Termo-Solar Ltd • イスラエル・ネゲブ砂漠に ある集光型太陽熱発電 (CPS)方式発電所。出力 110KW • 2017年完成予定。総工費 11億米ドル • イスラエル電力公社と25年 間の売電契約 Ashalim太陽熱発電所 50%出資 50%出資 $ $ 建 設 ・ 運 営 融資 $ 融資 $ 官民ファンドを活用したインフラ事業への融資により、日・イスラエル共同事業の後押しが可能 出所:OPICウェブサイト、Abengoa SolarウェブサイトよりDTC作成 A.官製ファンド等を活用したファンディングサポート
  52. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【輸出促進への支援策】

    自国企業をグローバル市場に繋げる上でも多様な政府R&Dプログラムを整備 60 イスラエル政府による国家間共同産業R&Dプログラム プログラム名 注:年間予算は上記プログラム全体で約2,500万ドル 支援主体 概要 Bi-national Funds Bi-national Agreements Global Enterprise R&D Collaboration イスラエル 政府 EUREKA Eurostars EU  二国間の合意により両国政府が事前に決定した金額を出資するファンド  米国、カナダ(BIRD)、韓国、シンガポールとの間で締結  両国企業間の共同R&Dプロジェクトに対し50%までの資金提供を行う  事業化に成功した場合、売上の3~5%のロイヤルティー返済義務あり  二国間の産業技術の開発強化を目的とした協定  約30カ国との間で締結  日本との間では2014年に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と覚書を締結  イスラエル企業と海外企業により実施される共同R&Dプロジェクトに対し、両国政府が同額の資 金提供を行う  事業化に成功した場合、売上の3~5%のロイヤルティー返済義務あり  イスラエルのベンチャー企業とMNCとのコラボレーションの促進を目的としたプログラム  イスラエル企業とMNCにより実施される共同R&Dプロジェクトに対し、イスラエル政府とMNCが 同額の資金提供を行う  EUREKAは、EUが運営し、41のメンバーが参加する共同R&Dプログラム  イスラエルは非欧州で唯一のメンバーとして10%以上のプロジェクトに参画  EurostarsはEUREKAと欧州委員会が運営する、ベンチャーを含む中小企業(SME)に特化した 共同R&Dプログラム 出所:インタビュー及びOCSウェブサイト、MATIMOPウェブサイトよりDTC作成
  53. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【輸出促進への支援策】

    オーストラリア、インド、米国、中国において地域レベルの政府R&Dプログラムを整備 61 イスラエル政府による地域レベルの共同R&Dプログラム 地域名 支援主体 概要 イスラエル 政府 米 国 ミシガン州 メリーランド州 ミシガン州 ウィスコンシン州 バージニア州 オレゴン州 カリフォルニア州 ▪ 無料によるパートナーマッチングサービスの提供 ▪ 事前登録済みのイスラエル企業に対し、50%を上限に、米国企業及び学術機関との共 同R&D事業に対し資金提供 ▪ 米国側の所轄は各州政府 ▪ ミシガン州企業との共同R&D事業に対し資金提供。対象産業分野は自動車、サイバー セキュリティ、防衛、水技術 中 国 江蘇省 山東省 広東省 深圳市 上海市 浙江省 香港 ▪ 50%を上限に、米国企業及び学術機関との共同R&D事業に対し資金提供 ▪ 中国側の所轄は各省・市政府、および特別行政区政府 カルナータカ州 インド ▪ カルナーカ州(州都バンガロール)企業との共同R&D事業に対し資金提供。対象産業分 野は携帯アプリ、バイオインフォマティクス、医療・バイオテクノロジー、グリーンテック、ク リーンテック ▪ 無料によるパートナーマッチングサービスも提供 ビクトリア州 オース トラリ ア ▪ 50%まで25万豪ドルを上限に、ビクトリア州企業との共同R&D事業に対し資金提供。対 象分野はバイオテクノロジー、ICT、ナノテク・マイクロテクノロジー、クリーンテック ビクトリア州 政府 出所:MATIMOPウェブサイトよりDTC作成
  54. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. 【輸出促進への支援策】

    輸出拡大のため、イスラエル政府は自国企業の海外拠点整備を資金面から支援 62 Indo-China Fund プログラム名 支援主体 Smart Money Program Fund for Supporting International Projects and Tenders イスラエル 政府 (経済省) 概要  売上高1.5-2億シェケル以上のイスラエル企業を対象に、対象企業がインドもしくは中国に営業 拠点開設する際、関連費用の50%まで資金提供を行う  現地市場での売上よりロイヤリティー返済の義務あり  2014年度、70以上のイスラエル企業に対し約9000万シェケルの資金提供を実施  年間25万ドル以上の輸出を行うイスラエル企業の中で、輸出の拡大や新たな国外市場への輸 出を検討している企業が対象  対象企業に対し、50万シェケルを上限に輸出拡大のための費用の50%まで資金提供を行う  在イスラエル大使館経済部より30時間を上限にアドバイスサービスを受けらえる  支援開始から5年以内に、支援額を上限としてターゲット市場での打ち上げから3%のロイヤリ ティー返済義務あり  2015年度第1回募集では、79の応募がありうち39案件を採択  海外でのサービス提供や事業展開を目的とした国際プロジェクトや入札案件へのイスラエル企 業の参加を支援  入札準備に対しては上限10-40万シェケル、フィジビリティスタディに対しては上限80万シェケル として、総額の50%まで資金提供を行う  申請にあたっては、入札準備に関しては50万米ドル以上のプロジェクト、フィジビリティ―スタ ディーに関しては200万米ドル以上のプロジェクトが対象。加え、事業総額のうち少なくとも35% がイスラエル経済に還元されることが条件  落札した場合のみ返済義務あり イスラエル政府による自国企業の海外展開促進プログラム 出所:イスラエル外務省ウェブサイト、有識者インタビューよりDTC作成
  55. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. イスラエル産業技術開発センター(MATIMOP)

    64 MATIMOP:概要 正式名称 設立時期 面会者 MATIMOP (イスラエル産業技術研究開発センター) 1974年(OCS) ▪ Mr. Avi Luvton, Executive Director, Asia Pacific and Latin America ▪ Ms. Hadas Kroitoru, Program Manager, Asia Pacific 事業領域  産業R&D 組織概要 イスラエル企業と海外企業の産業R&D協力推進  経済省傘下のイスラエル・チーフ・サイエンティ スト・オフィス(OCS)実施機関  二国間・多国間共同R&D協定・プログラムを所 掌。パートナーマッチングや資金援助を通じてイ スラエル企業と諸外国企業との産業 R&D 協力 を推進。民間の技術革新と起業家精神の育成 助長のための手厚い支援を進める責任を担う  日本の新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)と基本協定書(MOU)を締結し、日本 -イスラエル研究開発協力事業を実施 主要プログラム 二国間・多国間産業R&D支援プログラム ▪ イスラエル政府は、国内外企業間のR&D協力を奨励し、積極的に支 援するために、多くの外国政府との協定を締結  中国、日本、インド、オーストラリア、EU、米国、カナダ、アルゼ ンチン、ウルグアイ、ブラジル、メキシコと締結  協定の種類は、両国が共同研究開発支援のためのファンドを設 立する協定(両政府が50%までの資金を提供)と、ファンドは設 立せず各国がそれぞれの支援措置を二国間の共同研究開発 に適用する協力協定の2種類がある Global Enterprise Collaboration Framework ▪ 多国籍企業とイスラエルのスタートアップによる連携強化に繋がる共 同R&Dを支援  OCSは認可されたプロジェクトに対し、多国籍企業の投資額と 同額を出資。多国籍企業による投資はキャッシュのほか、施設、 ソフトウェアライセンス、技術支援等、様々な形態が可能  グローバル企業40社超が採択。日本企業ではNTT、NEC、パ ナソニック、リコーが採用 政府機関 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  56. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. イスラエル輸出国際協力機構

    (Israel Trade and International Cooperation Institute) 65 Israel Export Institute:概要 正式名称 設立時期 面会者 Israel Trade & International Cooperation Institute (イスラエル輸出国際協力協会). 1958年 ▪ Mr. Gilad Peled, Director, Agro-Technology, Water & Cleantech Department 事業領域  貿易促進 組織概要 イスラエル企業と海外企業との戦略的提携を推進  イスラエル政府及び民間企業の会員費より運 営されている非営利団体  海外で活動を展開するイスラエル企業をサポー トするため、総合的、専門的な貿易関連情報、 助言、および各種連絡先情報を提供。現地イス ラエル大使館と連携し、プロモーション活動も実 施 主要プログラム 政府機関 WATEC(水関連技術国際展示会) ▪ 2年に1回、テルアビブにてイスラエル政府後援により水関連技術の国 際展示会を開催。同時に最先端水技術に関する国際会議も開催  90ヵ国から約1万人が来場。展示会には約160企業が参加  第10回WATECは2017年9月開催予定 中国ユニット ▪ Israel Trade Instituteでは、中国を戦略的重要市場とし、分野別ユ ニットとは別に中国ユニットを設置、イスラエル企業の中国進出を支援  TRIプログラム:中国企業とイスラエル企業のマッチングプログラ ム。Israel Trade Instituteが事前にTier1-2の中国企業を選定 し、イスラエル企業とのマッチングを行う  注目分野は、通信、ソフトウェア、メディア、電気、農業、再生可 能エネルギー及びエネルギー効率、水技術、医療機器とヘルス ケアIT、ホームランドセキュリティ、自動車 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  57. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. Emefcy

    66 Emefcy:概要 正式名称 面会者 Emefcy ▪ Mr. Eytan Levy, CEO 組織概要 低価格、低エネルギー消費な下水処理や水再利 用ソリューションを提供  独立型汚水処理膜SABRE (Spiral Aerobic Biofilm Reactor)を開発。モジュール組立で、 密封型であるため無臭、かつ動作御も静か。従 来の処理システムよりも 90%エネルギー消費 を抑えることが可能  天然のバクテリアを利用し廃水処理を行うととも に、バクテリアによる発電・蓄電の実用化に向 け研究を実施中  Global Cleantech 100に選出 設立時期  2008年 事業領域 主要技術  排水処理 独立式排水処理ソリューション 廃水を活用した微生物発電 ▪ 遠隔地に適した独立式小規模施設向け配水処理ソ リューション  廃水の曝気処理にかかるコストを90%削減  余剰汚泥を50%削減  硝化、脱硝が容易  遠隔操作が可能であり、バイオフィルターが入った タンクを増やすだけ拡張が容易  密閉性で臭いや騒音が低い ▪ 廃水を微生物を使って分解する過程で電気を生産す る技術  実用化に向け研究中  食品・飲料・製薬・化学業界などでの導入を目指す  米GE、NRGエナジー、コノコフィリップスの合弁会 社から資金提供を受ける 水・衛生 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  58. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. IDE

    Technologies 67 IDE Technologies:概要 正式名称 設立時期 面会者 IDE Technologies Ltd. 1965年 ▪ Mr. Roni Klein, Global Sales Director, Eastern Hemisphere 事業領域  海水淡水化  産業排水処理 組織概要 海水淡水化分野におけるリーダー会社  海水淡水化プラント(蒸発式および逆浸透法)、 産業用水処理プラントの開発からエンジニアリ ング、建設、運営まで提供  中国、インド、アメリカ、オーストラリア、イスラエ ルで世界性大規模の淡水化プラント施工  世界40ヵ国で400プラントの実績 主要技術 海水淡水化 【プラント事例】  SOREQにおける海水淡水化プラント  逆浸透法海水淡水化(SWRO)プラントでは世界最 大  建設費50億ドル  建設はPPPスキームにより行われ、IDEテクノロジー ズは開発、設計・調達・建設、運営管理を担当  イスラエルで消費される水の2割を賄うプラントとして 稼動中  熱による気化、またはRO膜を利用した脱塩技術  IDEが提供する技術は、低コストで、低い温度・圧力で の淡水化が可能であり環境負荷が低い 水・衛生 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  59. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. Aqwise

    68 Aqwise:概要 正式名称 設立時期 面会者 Aqwise Wise Water Technologies Ltd 2000年 ▪ Mr. Harel Rauch, Director of Business Development 事業領域  排水処理 組織概要 高度廃水処理技術を持つ水処理分野の世界的 リーダー  BOD(生物化学的酸素要求量)及び栄養塩類 の除去ソリューション提供  プロセスデザインから事業管理、ターンキー設 備の設置まで実施  世界35か国以上で設置実績  メキシコ、イタリア、ドイツ、インド、オランダ、中 国に現地事務所あり 主要技術 バイオマスキャリアを使った 排水の生物処理ソリューション  既存技術に比べ、より低い環境負荷で2倍の排水処理 が可能  バイオマスキャリアには廃プラスティックを使用。水 の中の有機物質を分解する有益なバクテリアがキャ リア内にてより多く個体数を保持できるよう設計する ことで処理能力を拡大  バイオマスキャリアを排水に沈め、キャリアに付着し た微生物で起こるバイオフィルム活動を活用し、排水 中に溶解している有機汚染物質を分解  都市用水(下水処理)、産業排水(食品加工、飲料製 造、パルプ、紙)、小規模の飲料水プラントへの適用 が可能  新規プラントのみならず、既存排水システムへの安 価かつ簡単に導入可能 水・衛生 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  60. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. TaKaDu

    69 TaKaDu:概要 正式名称 設立時期 面会者 TaKaDu Ltd. 2009年  Mr. Ziv Zaretsky , Director, Sales and Business Development  Ms. Shani Feldman, Sales Operations Manager 事業領域  プラント管理ソフト 組織概要 水道ネットワーク・モニタリングの世界的リーダー  水道システムのトラブルを既存データと独自の アルゴリズムでリアルタイムに発見  非公開株式会社  ワールド・エコノミック・フォーラム「テクノロジー・ パイオニア 2011 賞」受賞 水道ネットワーク 異常検知システム  SaaS(software as a service)ソリューション  水道ネットワークの漏洩や破断などの欠陥や、メーター の故障その他の不具合をリアルタイムで検知して警報 を発信  クラウド・ベースの高度なデータ分析にもとづいており、 水道ネットワークの変更や新たな機器を必要とせず、 設備投資が不要  無収水と呼ばれる水道水のロスを大幅に減らすことが 可能  老朽化するインフラへの対応が可能に  世界中の水道水のロスの割合は25%から30%に達し、 このロスをなくせば、200億ドル(約1兆6000億円)の費 用が節約できる(世界銀行推計) 主要技術 水・衛生 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  61. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. IOSight

    70 IOSight:概要 正式名称 面会者 IOSight Ltd.  Mr. Natan Zuta, CEO 組織概要 プラントのデータ収集・解析による管理ソフト開発  ビジネスインテリジェンス、データ管理ソフト iGreenによるプラント管理コストの削減  世界100プラントへの導入実績  米・南カリフォルニア州(IDE Technologieis)、 ニュージャージ州(American Water)、イタリア (HERA)にて水処理プラントへの導入実績あり 設立時期 2007年 事業領域  プラント管理ソフト 主要技術 iGreenソフトウェア  水・エネルギープラント向けデータ管理ソフトウェア  プラントのデータ管理において、集積から分析、報告 まで一貫したソリューションを提供  機器やセンサー、メータから集積される多様なデータ をウェブベースで解析し、エネルギー効率や機器の 運用効率、稼動状況、加賀育物質の使用状況などリ アルタイムなプラント運用状況の把握が可能  リアルタイムデータに加え、ラボテストの結果やプラ ントのEPR/CRMシステム、過去データ等の他情報も 加味することができ、より正確なプラント状況を表示  GE製など既存機器の通信プロトコルにも対応 エネルギー 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  62. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. Firmitas

    71 Firmitas:概要 正式名称 面会者 Firmitas Cyber Solutions (Israel) Ltd.  Mr. Gel Keini, CEO  Mr. Rami Shaft, Vice President R&D 組織概要 ソフトウェアによりファイアーウォールを構築し、事 前に許可した種類のコマンドのみを許可するサイ バーセキュリティソフト  既存システムデへの導入が可能  顧客側で自由にファイアーウォールを設定する ことができる 設立時期 2014年 事業領域  プラント向けサイバーセキュリティソフト 主要技術 プラント向け サイバーセキュリティソフト  いかなる産業プラントへも導入できるファイアーウォール 既成ソフト  プラントにおける情報通信において、事前にファイアー ウォールを設定することで、許可されていないコマンド によるプラントの誤操作を防止  インターネットを介せず、インラインコミュニケーションの みを対象とすることで未知のサイバー攻撃からプラント を保護  デバイスごとにカスタムメイドのシステムを構築すること が可能 エネルギー 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  63. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. ORMAT

    72 ORMAT:概要 正式名称 面会者 Ormat Technologies, Inc.  Mr. Nir Wolf, Executive Vice President Sales  Mr. Rami Shavit, Director Sales, Marketing & Business Development 組織概要 バイナリ―式地熱発電技術のパイオニア  地熱発電設備の設計、製造、販売、現地施工 などを提供するとともに、地熱発電事業者として 世界各地で発電事業を実施  比較的低温の温水を熱源として特殊な作動流 体を利用するバイナリー式の発電機器・システ ムの販売においては、世界トップシェア  ラッシュ式とバイナリー式を組み合わせた高効 率なコンバインド型地熱発電システムを世界で 唯一提供 設立時期 1965年 事業領域  地熱発電技術 主要技術 バイナリ―式地熱発電技術  比較的低温の温水を熱源として活用できる地熱発電技術  加熱源により沸点の低い媒体を加熱・蒸発させてその 蒸気でタービンを回す方式  加熱源系統と媒体系統の二つの熱サイクルを利用して 発電することから、バイナリーサイクル発電と呼ばれる エネルギー 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  64. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. EcoMotion

    73 EcoMotion:概要 正式名称 面会者 EcoMotion  Ms. Lior Zeno Zamanski、EcoMotion Community Manager 組織概要 テルアビブ大学内にある交通関連スタートアップ のインキュベーター  Israel Innovation Institute、内閣府、経済産業 省、Israeli Automotive and High-Tech Industryにより設置  産官学によりスマートトランスポーテ―ション促 進のため、情報交換や月1回のイベントを実施。 参加団体は約700団体 設立時期  2014年 事業領域 主要プログラム  交通分野 年次イベントの開催 スカウティングイベントの開催 ▪ 年1回、スマート交通関連イノベーションイベントを開催  2015年度は、イスラエルの交通関連スタートアップ 150社が参加。15か国700名が来場  展示会にはスマート交通分野(自動車、公共交通、エ ネルギー効率、サイバーセキュリティなど)におけるイ ノベーションの展示、ワークショップ、ネットワーキング の機会を提供 ▪ 企業からの依頼に基づき、テーラーメードのイベントを 開催  海外企業とイスラエル・スタートアップとの橋渡し 【事例:DeutscheBahn(DB)社・鉄道関連イベント】 ▪ 2016年6月、テルアビブにて開催  DB社イノベーション担当「minDBox」によるイスラエ ルスタートアップの発掘  鉄道とモビリティの融合をテーマに、「鉄道ネット ワーク」「エネルギー」「サービス」「駅構内商業ス ペース」についてアイデアを募る 交通 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  65. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. ZenCity

    74 正式名称 面会者 ZenCity Technologies Ltd  Elad Frenkel, Chief Executive Officer  Dr. Tamar Arbel, Vice President Research and Development 組織概要 オープンデータによるスマートシティの促進  テルアビブ大学内にある交通関連スタートアッ プのインキュベーター「EcoMotion」出身のス タートアップ  一般市民から都市交通に関するデータを集積、 よりよい都市生活を目指し自治体向けにクラウ ド型スマートシティプラットフォームを提供 設立時期 2014年 事業領域  スマートシティ ZenCity:概要 主要技術 交通 ZenCity Community Platform  独自アルゴリズムを活用したスマートシティプラット フォーム  自治体提供のデータに加え、モバイルアプリケー ションやSNSネットワークを通じて一般市民から 交通や水道、公共工事など都市に関する情報を 収集。データを統合・解析し、市民に対し都市の 状況をリアルタイムに提供  収集・解析されたビックデータを自治体に提供す ることにより、より市民生活に適合した都市マ ネージメント・プランニングの実現するツールとし て、自治体向けプラットフォームを提供  現在、イスラエル・テルアビブ市、オランダ・アム ステルダム市でパイロット事業実施中 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  66. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. NETAFIM

    75 NETAFIM:概要 正式名称 設立時期 面会者 ネタフィムジャパン株式会社 1965年  Mr. Ziv Kremer、Managing Director North East Asia  田川不二夫氏、アグロノミスト 事業領域  農業  灌漑  水耕・液肥栽培 組織概要 世界最大級の点滴灌水資材メーカー  イスラエルのベテラン水理技術者シムハ・ブラ スとキブツ・ハッツェリム(ネゲヴ砂漠にある農 業集団)で結成されたジョイントベンチャー、ネタ フィムは、1966年に世界で最初の点滴潅水シ ステムを上梓  灌漑の国際シェア30%  世界に日本法人を含む27子会社、17工場を持 ち、110か国で事業を展開 主要技術 統合管理システム 点滴灌水システム  水や肥料の消費量を最小限にする灌漑方式  農地に張り巡らしたチューブ内に液体肥料を混 ぜた水を流し、チューブの所々に開けられた穴 から水を作物の周囲の土壌に滴下  土壌侵食が起こらず、余剰肥料による地下水汚 染が起こりにくい  ハウスの自動管理により農作業時間の節約が可能  小規模栽培から植物工場まで対応  養液など、自動制御と遠隔操作が可能 農業 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  67. © 2016. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC. Kaiima

    76 Kaiima:概要 正式名称 設立時期 面会者 Kaiima Bio Agritech Ltd. 2006年  Mr. Shai Bensaid 、Senior Development Manager 事業領域  農業  種子改良 組織概要 非遺伝子組み換え技術による種子改良  非遺伝子組み換え育種法/倍数性育種技術 (EP™) を用いて農作物の大幅な収量増加を可 能とし、持続可能な食糧増産を目指す  同社技術をトウモロコシ・米・小麦・大豆など主 要な穀物におよび工業原料となる、ひまし (Castor)種に適用  2013年、米国MIT選出の「世界で最もイノベー ティブな企業50社」42位にランクイン 主要技術 非遺伝子組み換え技術による種子改良 (EPテクノロジー) 農業  既存の種子をと特許技術EPテクノロジーにより改良、収 穫高平均10%以上増加  プロットのサイズ、場所や季節によって、自然に何回も 交配させ、10-50%の収量を増加  世界の食の安全保障確保への貢献が期待され、世界 銀行グループのIFCやビル&メリンダ・ゲイツ財団から の資金提供を受ける 出所:各社ウェブサイト、有識者ヒアリングよりDTC作成
  68. Member of Deloitte Touche Tohmatsu Limited デロイト トーマツ グループは日本におけるデロイト トウシュ

    トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームおよびそ のグループ法人(有限責任監査法人 トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会 社、デロイト トーマツ税理士法人およびDT弁護士法人を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナル グループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査、税務、法務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー等を提供して います。また、国内約40都市に約8,500名の専門家(公認会計士、税理士、弁護士、コンサルタントなど)を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクラ イアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。 Deloitte(デロイト)は、監査、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーサービス、リスクマネジメント、税務およびこれらに関連するサービスを、 さまざまな業種にわたる上場・非上場のクライアントに提供しています。全世界150を超える国・地域のメンバーファームのネットワークを通じ、デロイ トは、高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスを提供して います。デロイトの約220,000名を超える人材は、“making an impact that matters”を自らの使命としています。 Deloitte(デロイト)とは、英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)ならびにそのネットワーク組織を 構成するメンバーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します。DTTLおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の 組織体です。DTTL(または“Deloitte Global”)はクライアントへのサービス提供を行いません。DTTLおよびそのメンバーファームについての詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。 本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対 応するものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあ ります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載 のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください。 © 2015. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC.