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PwC(中小企業におけるFintech等の新たな技術や サービスの活用に関する調査)

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PwC(中小企業におけるFintech等の新たな技術や サービスの活用に関する調査)

べあキャピタル

March 08, 2020
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  1. PwC 1. 中小企業の人手不足とIT利活用の状況 2. Fintech等の新たな技術やサービス活用 3. 金融機関とベンチャー企業の提携状況 4. その他金融機関との提携事例 5.

    スマートSME研究会の結果 目次 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 2
  2. PwC 中小企業における深刻な課題である人手不足のアンケート結果をみると、小規模事業者の3分の2の事業者が 人手不足を感じており、労働生産性を高めるIT化を実施するのではなく、経営者の労働時間を増やし対応が 53.9%ともっとも多くなっています。 中小企業における人手不足とその対応 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 4

    出典:小規模企業白書2018 第1章 小規模事業者の人手不足と業務の見直し 65.3 34.7 人手不足感(%) 人手不足を感じている 人手不足を感じていない N=4,587 2.9% 8.8% 14.6% 17.1% 18.6% 19.9% 22.7% 25.2% 31.2% 35.0% 53.9% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% その他 他企業との連携による経営資源の補完 IT化、設備導入による省力化 女性・シニア等、多様な人材の積極的な採用 賃金、処遇等労働条件の改善 従業員の残業を増やし対応 業務の外部へのアウトソーシング 業務プロセスの改善や工夫 従業員の多能工化や兼任化 パート・アルバイト等による対応 経営者の労働時間を増やして対応 人手不足への対応(%)
  3. PwC 小規模事業者の経営者の多くが、財務・会計、在庫管理、給与管理といったバックオフィス業務に時間を取られ ており、業務時間の削減意向が強い傾向にあります。 中小企業における業務時間の削減意向 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 5 66

    46 45 42 39 36 24 21 19 13 0 10 20 30 40 50 60 70 財 務 ・ 会 計 ( 記 帳 )(n=1,347) 在 庫 管 理 (n=1,422) 給 与 管 理 ・ 勤 怠 管 理 (n=1,189) 商 品 や サ ー ビ ス の 製 造 ・ 生 産 ( 受 注 、 仕 入 を 含 む ) (n=1,721) 商 品 や サ ー ビ ス の 販 売 ( 営 業 、 接 客 、 決 済 を 含 む )(n=2,020) 顧 客 管 理 (n=1,545) 資 金 調 達 (n=1,860) 商 品 や サ ー ビ ス の 企 画 ・ 開 発 ・ 設 計 (n=1,533) 人 事 ・ 採 用 (n=1,350) 経 営 計 画 の 策 定 (n=1,729) (%) 従事している業務別に見た経営者自身の業務時間の削減意向 出典:中小企業白書2018 第2部 小規模事業者の労働生産性の向上に向けた取り組み
  4. PwC 「給与・経理業務」のパッケージソフトの活用においても、充分利活用されていると回答している割合が40%程 度と一般オフィスシステムの利活用率56%と比較し低いため、利活用率の向上の余地があると考えられます。 中小企業におけるIT利活用の状況 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 6 出典:中小企業白書2018

    第2部 第4章 IT利活用による労働生産性の向上 56 54 40 22 19 12 26 25 21 25 22 16 3 5 3 3 4 5 11 12 32 45 51 61 4 4 5 5 5 6 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 一般オフィスシステム(ワード、エクセル等) 電子メール 給与・経理業務のパッケージソフト 調達、生産、販売、会計などの基幹業務統合ソフト 電子文書(注文・請求書)での商取引や受発注情報管理(EDI等) グループウェア(スケジュール・業務情報共有やコミュニケーション) 中小企業におけるITツールごとの利活用状況 充分利活用されている 限定的な利活用にとどまっている 導入済だがほとんど利活用されていない 未導入・非該当 無回答
  5. PwC 様々な新たな技術・Fintechサービスにより、クラウド会計等の財務・会計領域だけでなく、資金調達、受発注、 決済に至るまで、中小企業の資金管理に係る業務機能をカバーできる環境が整いつつあります。 Fintech等の新たな技術・サービスの活用領域 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 8 資金調達

    受発注 (債権債務管理) 決済 (送金・入金消込) 会計・財務管理  クラウド会計  クラウドファンディング (ソーシャルレンディング 他)  トランザクションレンディ ング  POレンディング・ファイナ ンス(電子記録債権)  オンライン受発注  受発注EDI  電子請求  キャッシュレス決済・モバ イルPOSレジ  金融EDI  ネットバンキング Fintechの サービス領域  資金の流れをデータ記 録・自動取得・一元管理 が可能。  個人から出資をオンライ ン上で受付可能。  店舗・Web上での取引・ 決済・在庫等の受発注 データを活用し運転資金 の融資が可能。  商品やサービス提供以 前の受注段階で発生した 条件付電子記録債権を 担保に融資が可能。  電話・FAX中心の注文を EDIで受け付けすること で、ペーパレス化を実現。  受注データを会計ソフト へ接続することでデータ の入力作業の省力化を 実現。  キャッシュレス決済・モバ イルPOSレジ等による顧 客対応の効率化、会計・ 販売動向の見える化が 可能。  受発注、請求等の商取引 に関する情報を振込等に 添付し、交換・共有するこ とで、入金と請求情報の 自動消込が可能。 Fintechによ る影響 資金調達の多様化による 資金繰りの改善 クラウド会計ソフト等による 仕訳等のバックオフィス 業務の改善 受注EDI・金融EDIによる 受注~決済業務プロセス の効率化(資金循環効率の改善) 中小企業の“資金管理”に係る業務機能
  6. PwC 近年のFintechはクラウドベースでのサービス提供であり、総務省によると、クラウドサービスを一部でも利用し ている企業の割合は56.9%であり、前年の46.9%から大幅に上昇しており、今後もこの傾向は継続することが 推察されます。 クラウドサービスの活用状況 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 9

    29.4 24.4 22.8 20.7 15.0 27.5 22.5 21.7 18.0 18.0 13.4 14.5 15.0 15.9 17.5 22.1 29.3 30.0 32.2 34.4 7.6 9.3 10.4 13.1 15.0 2017年(N=2,570) 2016年(N=2,071) 2015年(N=1,821) 2014年(N=2,098) 2013年(N=2,183) クラウドサービスの利用状況 全社的に利用している 一部の事業所又は部門で利用している 利用していないが、今後利用する予定がある 利用していないし、今後も利用する予定もない クラウドサービスについてよく分からない 出典:総務省・平成30年版 情報通信白書 第2部 基本データと政策動向 第2節 ICTサービスの利用動向 56.9%
  7. PwC 「技術・ノウハウを持った人材が不足している(45%)」が最も高く、「自社の事業への活用イメージがわかない (39%)」、「新技術について理解していない(30%) 」等が続いており、新しい技術に対する“リテラシーが不足し ている”ことに起因する課題が多く挙げられています。 Fintech等の新たな技術・サービスの活用課題 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査

    10 出典:中小企業庁委託「中小企業の成長に向けた事業戦略に関する調査」(2016年11月、㈱野村総合研究所) 45 39 30 28 22 9 8 17 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 技術・ノウハウを持った 人材が不足している 自社の事業への活用 イメージがわかない 新技術について 理解していない 必要なコストの 負担が大きい 費用対効果が 見込めない 連携相手を探す のが難しい 適切な相談相手 が見付からない 特に問題はない (%) 新技術の活用における課題
  8. PwC 前述の課題を加味し、クラウドファンディングの活用状況を見てみると、“活用している、かつ、成功した”割合は 0%であり、8割以上が、関心がない、知らないと回答しており、新規事業展開における資金調達としては、活用 が十分になされていない状況にあります。 クラウドファンディング等の活用状況 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 11

    68.8 59.4 38.3 37.3 39.0 34.6 0.0 0.5 3.8 5.5 10.2 8.8 14.7 19.1 2.4 3.2 11.6 13.8 20.7 22.5 19.3 21.3 16.3 13.6 15.8 21.3 30.8 31.3 27.0 25.0 81.3 82.7 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 成功した(n=292) 成功していない(n=724) 成功した(n=266) 成功していない(n=667) 成功した(n=259) 成功していない(n=653) 成功した(n=246) 成功していない(n=623) 民間金融機関からの融資 政府系金融機関からの融資 公的補助金・ 助成金 クラウドファンディング 新事業展開における資金調達方法 活用している 関心があり、活用を検討している 活用を検討していないが、関心はある 関心がない/知らない 出典:中小企業白書2018 第2部 中小企業のライフサイクル 2 新事業展開の成否の実態
  9. PwC 金融機関とベンチャー企業の提携状況(1/2) 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 13 No 企業名 サービスの特徴

    提携状況 1 株式会社マネーフォワード 複数の口座残高の一括管理。口座の明細 に関して、食費・光熱費などのカテゴリに自 動分類・グラフ化が可能なサービスの提供。 登録可能サービス数:2,655社。 ※みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀 行等のメガバンク、地銀、カード、証券、仮 想通貨、FX機関を含む。 2 freee株式会社 銀行口座・クレジットカードと連携することで、 利用明細データから自動で勘定科目を推 測するサービスを提供。(自動仕訳、請求 書作成~決算書作成まで対応可能) 2016年10月時点で15金融機関と連携。 ※みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、 千葉銀行、北國銀行、住信SBIネット銀行、 他 3 株式会社マクアケ クラウドファンディングサービス。2013 年 8 月のサービス開始より、4,300 件以上のプ ロジェクトを掲載し1,000 万円を超える大型 の資金調達事例は 100件以上。 2018年7月時点で、全国 90 行を超える金 融機関との連携や提携により、地方の事業 者によるプロジェクトの実施事例も増加傾 向。 4 READYFOR株式会社 クラウドファンディングサービス。2018年10 月時点で掲載プロジェクト数9,000件。達成 率75%(業界平均30%)。累計支援総額70 億円。 2017年10月時点で44金融機関と連携。 ※北海道銀行、青森銀行、北都銀行、山形 銀行、筑波銀行、栃木銀行、他。 5 ランサーズ株式会社 仕事を依頼したい企業と仕事を受けたい個 人をオンラインでマッチングさせる日本最大 級のクラウドソーシングサービス。 240,000社以上の実績。 ※新生銀行と連携し、フリーランス向けのク レジットカード「FreCa(フリカ)の開発 出典:各社ホームページ等 公表資料より作成
  10. PwC 金融機関とベンチャー企業の提携状況(2/2) 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 14 No 企業名 サービスの特徴

    提携状況 6 株式会社クラウドワークス 企業と個人がオンライン上で直接つながり 仕事を受発注できる、クラウドソーシング サービス。2018年4月時点で193万ユー ザー。クライアント数24万社。 三菱UFJフィナンシャル・グループの子会社 Japan Digital Design株式会社との提携。 ⇒個人向けデジタル・ウォレットアプリケー ション(報酬管理や決済・送金)を提供。 7 株式会社Origami キャッシュレススマホ決済アプリのサービス 提供。2018年末時点で100,000店舗で利 用可能。 りそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀 行、イオン銀行等と提携。 8 アルインマー・トウキョウ・ マリン社(ATMC社) サウジアラビアでのイスラム式保険商品の 販売。合弁パートナーのアルインマー銀行 の同国内全域の約80支店網を通じて販売 を実施。 東京海上日動火災保険株式会社、アルイ ンマー銀行、サウジアラビア基礎産業公社 グループ会社 出典:各社ホームページ等 公表資料より作成
  11. PwC その他金融機関との提携事例 2019/3/29 Fintech 中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 16 No 企業名 サービスの特徴

    提携状況 1 株式会社トランビ 中小企業の事業承継問題を解決するため のM&Aマッチングサービスを提供。 2018年11月末時点で提携金融機関:73行。 提携M&A専門家:62社 例)新生銀行の事業承継金融部と提携し、 事業承継・M&A支援サービスを拡大。 2 株式会社日本人材機構 地域中小企業が抱える人材不足に関する 課題解決に貢献するための経営幹部人材 の紹介サービスを提供。 2018年5月 長野銀行と業務提携し、経営 人材の紹介事業を拡大。 3 Tranzax株式会社 受発注を電子記録債権化することによる受 注時点からの債権担保融資を実現するPO ファイナンスサービスの提供。 2018年6月 西部信用金庫と業務提携し、 POファイナンスサービスを提供。 4 サイエスト株式会社 グローバルビジネスの総合コンサルティン グサービスを提供。 2018年11月 北洋銀行、西京銀行、南都 銀行、山口銀行等の地銀・信用金庫17地 域金融機関と提携。約5000人の専門人材 を活用し、中小企業の海外展開を支援。 5 株式会社ライトアップ 経営課題の解決総合マッチングサイトの提 供。サイト上検索することで、最適な解決施 策(ITツール・社員研修)及び最適な資金手 段の提案が可能。(サービス名称:Jマッチ) 会員数:12,862社。参加社数:13,421社。 提携社数:163社。例)福邦銀行との業務提 携。福邦銀行の顧客に対して中小企業支 援サービスJマッチの紹介が可能。 出典:各社ホームページ等 公表資料より作成
  12. PwC 2019年3月13日 10時~12時 経済産業省 別館2階 227号室にて“スマートSME研究会”を開催。以下、議 論・説明のあったポイントを記載します。 スマートSME研究会の結果 2019/3/29 Fintech

    中小企業における 等の新たな技術やサービスの活用に関する調査 18 • 中小企業における企業活動デー タの蓄積の促進が必要。 • 企業横断の情報・機能連携を加 速する制度・標準化が必要。 • B to B to Gによる小規模ならでは の不利益や地域間受給格差の軽 減が必要。 FinTechに関する グローバル動向からの示唆 • 国内のクラウド浸透率は40%程 度と米国のH24時点の59%と比 較しても低い。 • マッチング、請求・決済、経営・資 金管理、資金調達等の業務プロ セスを横断的に考えることが重要。 • クラウト会計は2割。そもそものシ ステム導入が5割が問題。 • 一部の地方銀行が地域へのIT導 入に積極的だが、一部にとどまっ ていることが課題。 中小企業領域における Fintechのトレンド • 新しい技術の活用方法、活用の 場を知らないことが問題。 • 新しい技術を導入する際の相談 相手が少ないことが問題。 • 今までやっていなかったことへの チャレンジ精神のカルチャー醸成 が重要。 FinTechサービスの現状 • ビジネスアプリといった年齢層に マッチしたワーディングが重要。 (身の丈にあったIT導入が重要) • 今後はクラウド会計、モバイル POSレジ、キャッシュレス決済の 導入の3点セットが重要。 • キャッシュレスは手数料が高いた め、導入の意思決定に至らない。 商工会議所の経営支援 におけるFinTechの活用支援 • 全銀EDIは売掛金の消込を効率 化するプラットフォーム。 • でんさいネットは商品売買などに よって生じた金額を指定日に支払 う金銭債権の仕組み。 全銀EDI/でんさいの紹介 • 平成29年度は、HPや会計ツール が補助金の活用の主流。 • e-TAXのデータを活用し、IT補助 金の効果測定に活用できる可能 性がある。 IT導入補助金の執行から 見えてきた成果と今後の課題 • 中小企業が自律的活動を助長す るエコシステムの構築が重要。 地域の課題と財務局の役割 ローカルベンチマーク • 財務情報及び非財務情報を基に、 企業の健康診断を実施するツー ル。 クラウド等の新たな技術の普及は十分ではなく、新しい技術毎の経営者のITリテラシー(活用方法の知識)を 向上させていくことが最も重要ではないか。⇒IT導入の相談相手を増やしていくことが重要。
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