全世界3.2億DL！ハイパーカジュアルゲーム開発の裏側【CAGC2024】

株式会社GOODROIDは「おもしろくあれ！」の経営理念の元、今まで100本以上のゲームアプリを開発してきました。
本セッションでは、全世界向けに展開しているハイパーカジュアルゲーム事業部でのゲームアプリ開発フローについて具体例を交えながらお話しします。
企画コンペ、獲得（CPI）テスト、本開発、そして改善運用、スピード感が大事なハイパーカジュアルゲーム開発におけるノウハウをご紹介します。

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Transcript

1. 全世界3.2億DL！ ハイパーカジュアルゲーム開発の裏側 1 Hyper Casual Studio 金子 優斗 クライアントエンジニア 加来 健 クライアントエンジニア
2. 組織や開発体制・文化について 2
3. 自己紹介 3 金子 優斗 ・株式会社GOODROID クライアントエンジニア ・Hyper Casual Studio 経歴 ・2019年4月 株式会社サイバーエージェント入社 ・2019年5月 株式会社GOODROID配属 ・Hyper Casual Studio立ち上げ　開発部長 開発した主なタイトル Muscle Race (全世界7700万DL) LaserBeam (全米51位を獲得) Face Clinic (全米111位を獲得)
4. GOODROIDについて 4 経営理念は.... 「おもしろくあれ！」
5. アプリ開発事業 5 ・累計で100本以上のアプリを開発！ 　累計ダウンロードは3億DL以上 CAグループで、開発本数とDL数は最も多い子会社
6. アプリ開発事業 6 ・アプリ事業部 └ IPタイトルをメインでソーシャルゲームを開発 ・Hyper Casual Studio └ IPは使わず年齢・性別・国籍問わず全世界向けのゲームを開発！
7. アプリ開発事業 7 ・アプリ事業部 └ IPタイトルをメインでソーシャルゲームを開発 ・Hyper Casual Studio └ IPは使わず年齢・性別・国籍問わず全世界向けのゲームを開発！
8. 開発フロー 8 企画& テスト開発 獲得 テスト 本開発 改善運用 約3日〜1週間 約1週間 約2週間~1ヶ月 毎週分析し改修 スピード感が大事
9. 開発フロー 9 企画& テスト開発 獲得 テスト 本開発 改善運用 約3日〜1週間 約1週間 約2週間~1ヶ月 毎週分析し改修
10. 企画 10 ・ペライチコンペ 　└ 全職種が混合でチームになり企画を1ページにまとめコンペする ・ブレスト5 　└ 全職種で5分間でブレストでアイデアを発散させる
11. テスト開発 11 ・1週間程度でアプリを完成させる └ 1ヶ月で30本近くアプリを出すことも！！ ・仕様書も数枚程度 　└ 実装しながらプランナーとエンジニアで詳細を詰めていく
12. 開発フロー 12 企画& テスト開発 獲得 テスト 本開発 改善運用 約3日〜1週間 約1週間 約2週間~1ヶ月 毎週分析し改修
13. 獲得テスト 13 ・実際に広告出稿してCPI(獲得単価)を測る ・15秒くらいの広告の中で面白さとルールを伝える 　(50%ユーザーが冒頭の3秒以内に離脱します) ・大体のアプリはここで終了となる...。
14. 広告動画で意識しているポイント 14 ・冒頭でユーザーの興味を引かせる ・成功よりも失敗パターンの方がユーザーにうける ・5秒以内にゲームプレイを明確にする ・幅広く受けるモチーフの選定
15. 開発フロー 15 企画& テスト開発 獲得 テスト 本開発 改善運用 約3日〜1週間 約1週間 約2週間~1ヶ月 毎週分析し改修
16. 本開発 16 ・獲得テストを突破したアプリのみを開発する ・期間はおよそ2週間~1ヶ月程度 ・エンジニアやデザイナーなど追加でアサインして 　クオリティとスピードを上げる
17. 本開発 17 ・メインのインゲームの面白さ・中毒性を高める ・アウトゲームやスキン・デザインなどをブラッシュアップする
18. 開発フロー 18 企画& テスト開発 獲得 テスト 本開発 改善運用 約3日〜1週間 約1週間 約2週間~1ヶ月 毎週分析し改修
19. 改善運用 19 ・ユーザーのプレイデータを徹底的に分析 　└ エンジニアも含めて改善案やアプデ項目を精査する ・約1週間に1回のペースでアプデをする 　└ 週明けに方針が変わることも多々にあります ・リリース後もスピード感を落とさず改善を続ける！
20. 開発の裏側 20
21. 自己紹介 21 加来 健 ・株式会社GOODROID クライアントエンジニア ・Hyper Casual Studio 経歴 ・2021年4月 株式会社サイバーエージェント入社 ・2021年5月 株式会社GOODROID配属 開発した主なタイトル Snow Race!! (全米1位・全世界7000万DL) Hospital Escaper (全世界3500万DL) MyHotelLife (全世界500万DL)
22. スピード開発を実現するために 22
23. スピード開発を実現するために 23 Omega (自社開発基盤) └ ハイパーカジュアルゲームを高速開発するための基盤 開発に必要な各種SDK・テンプレートUI・ベースの設計などが含まれている └ これにより、開発を行う際は「メインのインゲームの面白さ・中毒性」により 　 集中できるように └ 基盤は頻繁にアップデートしており、開発効率化を都度進めている
24. スピード開発を実現するために 24 Omega (自社開発基盤) └ ハイパーカジュアルゲームを高速開発するための基盤 開発に必要な各種SDK・テンプレートUI・ベースの設計などが含まれている └ これにより、開発を行う際は「メインのインゲームの面白さ・中毒性」により 　 集中できるように └ 基盤は頻繁にアップデートしており、開発効率化を都度進めている → 1タイトル約20 ~ 30%の開発速度UPを実現！！
25. スピード開発を実現するために 25 Omegaの機能例 スキン 広告 計測 ランキング
26. 26 多数のタイトルを開発することの弊害
27. 27 ・プラットフォーム側の対応必須化などによる人的コストの増加 ・過去タイトルのグローバルで見たOSのシェア率などによる、クラッシュ増加 ・各種SDKのアプデ対応 ・動画広告の作成作業 などなど・・・ 多数のタイトルを開発することの弊害
28. 28 クラッシュ率増加に対して
29. 29 クラッシュ率増加アラート └ グローバル向けに配信していると市場の端末やOSのシェア率によって、 　　過去のタイトルが何もしていなくても 　　クラッシュ率があがることが定期的にある └ AndroidVitals └ AppStoreConnect └ Firebase └ UnityCloudDiagnostics など └ ここにいち早く気づけるようにクラッシュ率があがっていればSlackに通知 クラッシュ率増加に対して
30. 30 ハイパーカジュアルゲームでは動画広告を大量に制作する機会がある 動画広告の作成作業に対して
31. 31 ハイパーカジュアルゲームでは動画広告を大量に制作する機会がある → 過去のヒットした動画広告をいつでも再現可能な状態にしておく └ ヒットした動画のバリエーションを変えることでさらにヒットすることがある ex ) キャラクター変更・背景変更・速度変更など・・ └ 撮影時のパラメータを共通ファイルとして保存するシステム └ 一度作成した動画はいつでも & 誰でも再現可能な状態にしておくことで工数を削減 動画広告の作成作業に対して
32. 32 フィーチャーフラグ / A/Bテストの活用
33. 33 フィーチャーフラグとは └ コードを書き換えることなく動的にシステムの振る舞いを 　 変更できる開発手法 A/Bテストとは └ 簡単にいうとAパターンとBパターンで 　 どれだけ差があるのかを検証する効果測定 フィーチャーフラグ / A/Bテストの活用
34. 34 ・ ユーザによってゲームの内容を変更し、効果が高い方を 　 全体に採用することで収益のアップを図る ・視聴広告回数・プレイ時間・継続率など様々な指標を見て比較する ハイパーカジュアルゲームにおけるA/Bテストとは？
35. A/Bテストの具体例 35 ・雪玉を大きくしながら ギミックを突破していくレースゲーム Snow Race!!
36. A/Bテストの具体例 36 敵2人 テスト : 敵の人数変更 (2人 vs 3人) 敵3人 VS
37. A/Bテストの具体例 37 敵2人 テスト : 敵の人数変更 (2人 vs 3人) 敵3人 VS 約12%改善！
38. A/Bテストの具体例 38 敵3人 テスト : 敵の人数変更 (3人 vs 4人) 敵4人 VS
39. A/Bテストの具体例 39 敵3人 テスト : 敵の人数変更 (3人 vs 4人) 敵4人 VS 約8%敗北…
40. A/Bテストの具体例 40 その他の例 ・ステージの出現順を変えて効果を測定する ・ゲームの難易度を大きく変える ・見た目をガラッと変える などなど
41. A/Bテストについて 41 使用技術 ・Firebase ・Google Analytics ★A/Bテスト開始 ~ 集計までを自動化 → 自動化によって、工数をかけずに次々テストを回せる → 最速で最適化を目指すことが可能
42. A/Bテストのフロー 42 ユーザー データ分析 A/Bテスト開始 ユーザーデータ 蓄積 A/Bテスト集計 & 結果反映 約1週間~3ヶ月 ・すぐに結果を判断するものもあれば、1ヶ月以上見るテストも ・大量のユーザーデータを、集計自動化によって処理している
43. AIの活用 43
44. AIの活用 44 例 ・企画やアプデのアイデアをGPTに考えてもらう ・アイコン・UIのラフ作成
45. 今後 45
46. 今後 46 直近「ハイパーカジュアル → ハイブリッドカジュアル」のトレンドがある ・ハイブリッドカジュアルとは？ └ 広告だけでなく課金でもマネタイズを行う └ ハイパーカジュアルに比べて高い継続率・プレイタイム ・ ハイパーカジュアルでも勝負しつつ、 ハイブリッドカジュアル領域でもヒットを出せるように！