ジョブ理論「ジョブ定義文」の作り方。このDeckでは、顧客課題の創出法として「ジョブ理論」の中核にあたる「ジョブ定義文」の作り方を最も簡単に解説しています。
デザインスプリント ワークショップ簡単で精度の高い新規事業開発法#1ジョブ定義文の作り方
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よくいただく質問 2新規事業開発をどこから始めればよいか迷っています事業アイデアを考えるのがそもそも難しいです採算がとれるビジネスを計画するには?いままででうまくいった事例は?我流でも大丈夫?
3なぜ新規事業立ち上げやプロダクト改善は難しいのでしょう?「中小企業白書2017」他より引用ビジネスアイデアが偶然成功する確率は、わずか1400万分の1新規事業の成功確率は、わずか5%偶然に頼っていたら、事業の成功はとうてい有り得ない。
4ゼロから新規事業・プロダクトを創る際の6つの誤解優れたビジネスアイデアが優れたビジネスのもとになるニーズが見つかれば、ビジネスはうまくいく優れた技術や革新的技術があれば、優れたプロダクトができるビッグデータの分析ができれば、優れたビジネスアイデアが生まれるプロダクトインが理解できれば、優れたビジネスアイデアが見つかるマーケットアウトが理解できれば、優れたビジネスアイデアが見つかる××××××
5なぜ誤解が起きるのでしょうか?が、解明されていないため。toBであれ、toCであれ、顧客が、なぜそのプロダクトを購入したのか?・・
6どうすれば有望な新規事業ができるのか?「顧客の課題」から、悩みやモヤモヤを徹底的に掘り起こすこと。「ジョブ理論」の定義人は、ある特定の商品/サービスを購入したくて購入するのではなく、それを生活の中に引き入れることで「進歩」したいと望む。「進歩」には、やりたいこと、やらなければいけないこと、片付けるべき仕事、本質的な欲望、表面的な願望など様々ある。このことを「顧客が片づけるべきジョブ」と呼ぶ。顧客はジョブを片づけるため、顧客は商品/サービスを「雇用」する、と解釈するのがジョブ理論の中核理論。クレイトン・クリステンセン氏
7「ジョブ理論」で顧客の悩み・モヤモヤを探り出す特定の状況 で 顧客 が 成し遂げたい進歩「顧客の状況」と「ジョブ」を推理する。朝起きたら、ひどい頭痛。でもどうしても朝いちの会議に出なければならない状況 で ビジネスパーソン が早く頭痛を和らげたいと願う。ジョブ定義文の穴埋め例(頭痛薬の例)ジョブ定義文
8新規事業開発の順序技術やアイデアを練るのではなく、顧客の悩み・モヤモヤ、ジョブを徹底的に探り出し、次に解決策としてのソリューション(プロダクト)を考える(仮説)。【1】顧客を決める【2】顧客の悩み・モヤモヤを探り出す【3】顧客のジョブを見つける【4】顧客のジョブを解決する方法を創案する【5】顧客に訊いて気づきを得る仮説を設定する仮説を検証する
9止むに止まれぬ状況の中で、成し遂げたい進歩を手伝ってあげるものができれば、それは必ず必要とされる。(つまり、売り込まなくても自然と商品は売れる)
10ジョブ定義のミニワーク
11ワークの順序【1】顧客を決める2人ひと組になり、顧客役とインタビュー役を決めます。【2】顧客の悩み・モヤモヤを探り出すインタビュー役は顧客役に「あなたの1日の中で、夜も眠れないくらいモヤモヤすること、または切実なお悩みは?」と訊きます。顧客役は、具体的なシーンを思い浮かべ、これに答えます。【3】顧客のジョブを見つけるインタビュー役と顧客役共同で、2の答えを顧客役のジョブ定義文のかたちで文章にします。コピー用紙に大きく書き出します(できるだけ沢山)。【3’】顧客のジョブを深掘りする「成し遂げたい進歩」を分類して、顧客のジョブの要素を広げます。
12ジョブを見つける5つのポイント1. ジョブが、身近な生活の中にある2.その場しのぎの対応をしていることは要注意3.できれば避けて通りたいと思っていること4.目的とは違う意外な使われ方をしているもの・こと5.気が付いていないだけで、何もしないこと【3】のヒント
13「成し遂げたい進歩」の分類1. 機能的ジョブその機能を得たいというジョブ:「どのように成し遂げたいか?」が重要。なんらかの物差しで測定が可能である。例:頭痛をおさえたい、冷たい飲み物を飲みたい、早く家に帰りたい、など2.感情的ジョブ顧客が個人的に感じたいこと、または感じたくないこと:「どのように感じたいか?」が重要。個人の感情なので、他者が測定することが難しい。例:いつもと同じ体調に戻したい、暑さを和らげたい、早くゆっくりしたい、など3.社会的ジョブ顧客が第三者からも思われたいこと、または思われたくないこと「どのように見られたいか?」が重要。個人の感情なので、他者が測定することが難しい。優れた人物だと思われたい、デキル人物と思われたい、家庭を大事にする人物と思われたい、など【3’】のヒント
14顧客に価値を提案する時はあらゆる側面を理解しよう。自問してみるんだ。顧客があなたの製品を購入する理由は何か?製品は顧客の環境にどうフィットするか?製品の価値についての顧客の考えに影響を与えているのは何か?製品がとって替わろうとするものは何か?ー製品はすべて「何か」にとって替わるものだー顧客はなぜリスクを冒してまでその切り替えを行おうとしているのか?ゲイリー・スワルト Updesk CEO