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ここから始めるDevOps CI/CD編

ここから始めるDevOps CI/CD編

DevOpsを始めるにあたってCI/CDの観点から学ぶべきポイントを紹介します。

とことんDevOps

March 16, 2023
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  1. 発表者について • 水野 源 • VTJ 技術部所属 • Ubuntu JPメンバー

    • ubuntu.comメンバー • 日経Linuxにて「Linux 100%活用 ガイド」を連載中 • 著書に「そろそろ常識? マンガで わかるLinuxコマンド」など 2
  2. CIとは • 自動的にテストするやつでしょ? くらいの理解の人も多いのでは • 間違いではないんだけど、テストは統合のための手段 • Continuous Integrationの略 •

    日本語にすると継続的なインテグレーション(統合) • 統合とは、開発者のコードをリリースブランチにマージ可能にすること • リリースブランチは常に正常で、デプロイ可能でなければならない • ぶっ壊れたコードのマージはダメ絶対 • マージ可能にするということは? • マージ対象となるコードの品質を確認できているということ • そのためのテスト 4
  3. 継続的? • 単にテストを実行しているだけでは不十分 • 人間は間違えるし、サボる生き物 • コードに対して十分なカバレッジを持つテストを行うこと • それを常に、自動的に実行し続けること •

    この両方が大事 • これが満たされていれば、リリースブランチにあるコードは常に、す べてのテストをパスしていることが担保される • この状態を維持することこそがCIの本質 6
  4. CDとは • Continuous Deliveryの略 • デリバリーとは、本番デプロイ可能な準備を整えること • CIによって品質が担保され、リリースブランチにマージされたコードも、 実際に動かすには本番サーバーにデプロイしなければならない •

    だがデプロイには、それなりの準備や手順がある • コンテナイメージをビルドしたり • ビルドしたイメージをコンテナレジストリにプッシュしたり • これを継続的に行うのがCD 7
  5. Continuous Deployとは • Continuous Deliveryと同じくCDと略される概念 • まぎらわしい…… • デリバリーは、あくまでデプロイの準備を整えるだけ •

    対してデプロイは、文字通りデプロイまでを一気に行う • Continuous Delivery + 本番デプロイ = Continuous Deploy という感じ • 単にCDと言った場合は区別がつかないことがあるので要注意 9
  6. CircleCI • CIとCDは、概念的には別物 • だが、実際は明確に分離されているものでもない • 分けて考える必要もあまりない • 単一のフロー内で、CIとCDを順番に実行することも一般的 •

    CircleCIはCIという名前だが、デプロイ処理を書くこともできる • 例えばテスト→コンテナのビルド→プッシュ→k8sへのデプロイなどをひとつ のワークフロー内で行うことも可能 12
  7. ArgoCD • さっきCircleCIからのデプロイも可能と言ったな? • だがそのためには、CircleCIに本番をいじる権限を預けなければならない • 本番がk8sなら、KUBECONFIGをCircleCIに設定する必要がある • それセキュリティ的にどうよ……? •

    CIツールがクラスターを自由にいじれてしまうと、ワークフローを修正した時 などに事故が起きるかもしれない • そこでCDはCD用のツールを別に用意するというのもおすすめ 14
  8. ArgoCD • ArgoCDは、それ自身もk8s上で動くアプリ • クラスター上で動作する他のアプリを管理できる • CircleCIがCDを行う場合、外からクラスターにアプリをプッシュする • だがArgoCDを使えば、ターゲットとなるクラスター上からアプリをプルできる •

    この方式のメリットは? • クラスターの認証情報を外部に持ち出さなくてよい • CI/CD(デリバリー)とCD(デプロイ)を分離できる • クラスター上で動いているアプリの状態を管理できる • etc… 15
  9. まとめ • 高速にDevOpsサイクルを回すには • それを支援するツールの導入が必要不可欠 • なによりキモとなるのが、CI/CD • だがCI/CD自体は、プロダクトの価値に直接寄与しない •

    なのでなるべくツールを使って手軽にやりたい • 無料枠の強化されたCircleCIはオススメ • テストやデプロイにツールを導入して自動化し、品質を担保しながら 高速な開発とリリースを実現しよう 18