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第15回EdTezhZineオンラインセミナー「なぜ学校のデジタル化が重要なのか? ICT利活用を推進する9の目的」

EdTechZine
July 07, 2022
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第15回EdTezhZineオンラインセミナー「なぜ学校のデジタル化が重要なのか? ICT利活用を推進する9の目的」

為田裕行氏講演資料

EdTechZine

July 07, 2022
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Transcript

  1. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. • フューチャーインスティテュート株式会社 代表取締役

    • 教育ICTリサーチ主宰 • ICT CONNECT 21 EdTech推進SWG サブリーダー • 戸田市教育委員会 21世紀型スキル育成 アドバイザー • 戸田市プログラミング・ICT教育研究推進委員会 顧問 • 淑徳小学校 「淑徳アルファ」 講師(小学校1年生~3年生) • 西武学園文理小学校 情報科 アドバイザー • 成城学園 情報一貫教育推進検討委員会 アドバイザー • セサミストリート・ティーチャー • アイロボット Rootエデュケーショナル・インストラクター 1 為田裕行(ためだひろゆき)
  2. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. • 著書 –

    『学校のデジタル化は 何のため?』 (さくら社, 2022年) – 『学校アップデート+』 (共著・さくら社, 2022年) – 『一人1台のルール』 (さくら社, 2021年) 2
  3. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. はじめに • 教育×ICTは「魔法の杖」じゃない

    →全部が全部ICT化すればいいという話ではない • どうやって(How) 1人1台の情報端末を導入するか ↓ なぜ(Why) 1人1台の情報端末が必要なのか 4
  4. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 教育ICT利活用の目的9類型 1. 興味喚起

    学習内容に興味を持てない児童生徒に対して、興味を持ってもらう 多様なコンテンツの活用 / 日常風景と授業の接続 2. モチベーション喚起 外部からモチベーションを与えることで、学習意欲を高める ゲーミフィケーション / 誰と学ぶかの環境づくり / 先生からのフィードバック 3. 理解促進 現行授業で説明しにくい、わかりにくい部分の理解を深める 二次元の紙ではできなかった説明 / 動かない図ではわかりにくかった説明 / 自分で見たいように見られる教材 5
  5. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 教育ICT利活用の目的9類型 4. 授業効率化

    課題提示 / 課題提出・課題回収・自動採点 / 効率化してできた時間ですべきこと 5. 進捗確認・理解度確認 一人ひとりに適した学習を提供する / 結果だけでなく過程も見られる / 先生の授業の見とりをサポートする 6. 教材拡充 いままで使えなかった教材も使える / 自分の学校に合った教材が使える / 量的な制限を解消 / 外部資料へリンクできる 6
  6. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 教育ICT利活用の目的9類型 7. 表現手段拡充・思考手段拡充

    デジタルならではの表現や思考のオプションを増やす 表現手段としての活用 / 思考手段としての活用 8. 情報共有手段の拡充 思考の共有、教材の共有、事務連絡など情報のやりとりを増やす 時間と場所の制約がなくなる 授業で / 家庭との連絡に / 職員室での情報共有 9. 学習環境の拡充 教室外で学習ができるようになり、学習時間を増やせる 時間の制限から解放 / 場の制限から解放 / 学校と外部をつなぐ 7
  7. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 教育ICTの利活用 9類型 1.

    興味喚起 2. モチベーション喚起 3. 理解促進 4. 授業効率化 5. 進捗確認・理解度確認 6. 教材拡充 7. 表現手段拡充・思考手段拡充 8. 情報共有の拡充 9. 学習環境の拡充 8 学校のデジタル化は 何のため? • 授業支援ツール =先生が使う • 思考・表現ツール =児童生徒が使う
  8. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 事前にいただいている質問 • ICT教育を浸透させるにはどういった働きかけが必要か?

    • ICTを使う必要性を感じてない方にとって、どうその必要性を 感じて頂き、使ってもらえるのかアドバイスはありますでしょう か。もしくは無理に使う必要はないとお考えでしょうか。 9 • 子どもたちの学びの変容がいちばんでは? • 子どもたちが「デジタルを使った学び」をできるようにすること が重要。
  9. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 事前にいただいている質問 • 機械を毛嫌いし、推進することができない時の対処法を教え

    てください 10 • 「機械を毛嫌い」はどれくらいのテクノロジーから含まれる? • 先生の教え方の選択肢と、子どもたちの学び方の選択肢と、 両方が得られるように。
  10. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 事前にいただいている質問 • ICT機器は、まだ一部の先生しか活用していません。ほとん

    どの先生や生徒は、使わなくても何も困っていません。色々 話はしていますが、何か良い方策は、ないでしょうか?よろし くお願いします。 11 • 「困っていない」から教えなくてもいい、にはならない。 • 子どもたちの学びの変容がいちばんでは? • 部活からスタートでも、いいと思う。 • 保護者の理解も重要。(保護者の「学び観」のアップデート)
  11. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 事前にいただいている質問 • 学校にデジタル機器を導入し、ネットワークで繋がりをもてば

    便利な反面、必ず生徒指導上のトラブルが起こる。 – トラブルがあった場合はどう対応するべき? – 未然防止するために教員は生徒に事前にどのような教育や指導、関 わり方をすればより効果的? • YouTubeやゲームなど、好き勝手に使うことについて、教員 が眉をひそめるという状況があります。多少ゲームに使って もいいじゃないかという考え方、使い方を自立する指導をす る、もっと面白い充実した使い方を教えてやる、制限を効果 的にかけてやる、などいろいろ議論がありますが、どうお考 えになりますか。 12
  12. Copyright (C) Future Institute All Rights Reserved. 道具にある、2つの分水嶺 13 1つの分岐点

    2つの分水嶺 ICTを使う ICTを使わない 「足りなさ」の分水嶺: ICTを道具として使って、 プラス効果を得る 「行き過ぎ」の分水嶺: 過剰に使うようになり、 道具に使われる (緒方壽人『コンヴィヴィアル・テクノロジー』)