Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
隙間家具OSS開発で『自分の庭』をつくる / kayac-andpad-event
Search
FUJIWARA Shunichiro
December 04, 2023
Technology
0
850
隙間家具OSS開発で『自分の庭』をつくる / kayac-andpad-event
https://connpass.com/event/301666/
FUJIWARA Shunichiro
December 04, 2023
Tweet
Share
More Decks by FUJIWARA Shunichiro
See All by FUJIWARA Shunichiro
CEL(Common Expression Language)で書いた条件にマッチしたIAM Policyを見つける / iam-policy-finder
fujiwara3
1
1.1k
awslim - Goで実装された高速なAWS CLIの代替品を作った/layerx.go#1
fujiwara3
4
640
AWS CLIの起動が重くてつらいので aws-sdk-client-go を書いた / kamakura.go#6
fujiwara3
7
9.5k
コードを書く隙間を見つけて生きていく技術/Findy 思考の現在地
fujiwara3
30
6.9k
fujiwara-ware OSSをひたすら紹介する/ya8-2024
fujiwara3
7
680
Amazon ECSで好きなだけ検証環境を起動できるOSSの設計・実装・運用 / YAPC::Hiroshima 2024
fujiwara3
22
8k
リアル事例から読み解くWebパフォーマンスチューニングの勘所/Offers web performance tuning
fujiwara3
4
1.7k
ISUCON作問入門/ ISUCON Summer Fes 2023
fujiwara3
2
1.7k
隙間家具職人が考えること/ecspresso meetup
fujiwara3
5
5k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Zero Data Loss Autonomous Recovery Service サービス概要
oracle4engineer
PRO
0
3.2k
目標設定と習慣化で今よりも一歩生産性を上げる
sansantech
PRO
7
2.4k
Functional TypeScript
naoya
10
4.2k
AWS SAW を広めたい @四国クラウドお遍路
kazzpapa3
0
200
Eventual Detection Engineering
ken5scal
0
1k
スーパーマリオRPGのリメイク版の変更点からみるUX
nishiharatsubasa
1
290
タイミーのBraze活用 ~PUSH通知を活用したレコメンド~
ozeshun
2
150
エンジニア向け会社紹介資料
caddi_eng
15
250k
App Router を実プロダクトで採用して見えてきた勘所をちょっとだけ紹介
marokanatani
0
690
エンジニア視点で見る、 組織で運用されるデザインシステムにするには
shunya078
1
280
Namespace, Now and Then
tagomoris
0
180
四国クラウドお遍路 2024 in 高知 オープニング
yukataoka
0
160
Featured
See All Featured
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
653
58k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
363
22k
The Brand Is Dead. Long Live the Brand.
mthomps
53
37k
The Mythical Team-Month
searls
218
43k
Agile that works and the tools we love
rasmusluckow
327
20k
Designing with Data
zakiwarfel
98
5k
Being A Developer After 40
akosma
83
580k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
326
21k
Building an army of robots
kneath
302
42k
Large-scale JavaScript Application Architecture
addyosmani
508
110k
Designing for Performance
lara
604
68k
Done Done
chrislema
180
16k
Transcript
隙間家具OSS開発で『自分の庭』をつくる 2023.12.04 カヤック・アンドパッド 合同 プロポーザル供養会 @fujiwara 藤原俊一郎
@fujiwara (X(Twitter), GitHub, Bluesky) 面白法人カヤック SREチーム ISUCON 優勝 4回 ISUCON
運営(出題) 4回 最近の趣味: OSS、ランニング (2023/11/05 フルマラソン 3:28:33)
隙間家具OSS 初出 吉祥寺.pm 16 (2018.11) AWS Dev Day 2019でも発表 ("隙間家具
speakerdeck"で検索)
隙間家具OSSとは マネージドサービス、コンポーネントの隙間を埋めて便利にするもの マネージドサービスが時間とともに成長して不要になったら取り外す(ことも念頭に)
Glueではなく隙間家具(単体のソフトウェア)にする理由 Glueなコードはプロジェクト固有の事情に密結合しがち あるプロジェクトのリポジトリの中に置かれる コードの責任分界点が曖昧 他のプロジェクトにコピペ(fork)されがち → 固有の事情(コピペ先の事情)によって改変されてだんだん別物に あるプロジェクトで行われたバグ修正が行き渡らない
単体ソフトウェア/ライブラリとしてOSSにする 各プロジェクトに依存するコードは入らない(入れられない) 一般的なユースケースに対応できるようにインタフェースが整理される プロジェクト固有の事情と一般的な事情を分離して設計と実装をするようになる bugfixはバージョンアップで適用できる ノウハウも統一できる 複数プロジェクトの運用が楽になる
「自分の庭」をつくる
作って使ってメンテしていくこと 「コードはできるだけ書かない方がよい」 それはそう 「できるだけ既存のツールの組み合わせでなんとかしたい」 それでよい運用ができるならもちろんOK 「このツールだけで全部完結させたい」 (趣味なら好きにすればいいけど仕事では)ひとつのツールに拘りすぎないほうがよい 適切な道具を適切に使う、必要なら道具も自分で作るのがプロフェッショナル
https://speakerdeck.com/twada/quality-and-speed-aws-dev-day-2023-tokyo-edition
自分で設計したシステムをメンテする経験 システムをシンプルに作ってシンプルに保つ力は経験で得るしかない ひとつのプロダクトを… 1. 設計して 2. 実装して 3. テストして 4.
リリースして 5. 導入して / 既存プロダクトと組み合わせて 6. issue対応やバグfixをして 7. (寿命を終えるところまで) 面倒を見る 大きなシステム、ビジネスのメインプロジェクトでこの経験を積むのは難しい
具体例 ecspresso v1 → v2 2020.10 v1 → 2022.12 v2
新機能を足したりPRを受け入れてコー ドを増やしていくと、どうしても設計/ 実装に歪みが溜まる 本来の責務ではないコードを github.com/fujiwara/ecsta に分離・リファクタ
隙間家具OSSは『自分の庭』 小さいのでいくつも作れる (練習になる) なくても何とかなるけどあると便利 (失敗したら使わなければよい) 成功してもいつか取り外すことも念頭に作る (そのための設計を考える) 使い始めたらメンテはしていく (要望の取捨選択も含めて) コードはできれば書かない方がいい
でも、鍛えておかないといざという時にうまく書けない