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ペアーズでの、Langfuseを中心とした評価ドリブンなリリースサイクルのご紹介

 ペアーズでの、Langfuseを中心とした評価ドリブンなリリースサイクルのご紹介

Langfuse Night #1 での登壇資料です。
https://connpass.com/event/340099/

fukubaka0825

January 28, 2025
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  1. About Me Nari | Takashi Narikawa(@fukubaka0825) • 株式会社エウレカ ◦ 2020年に⼊社

    ▪ SRE Team -> AI Team ◦ MLOps Engineer ◦ 筋トレ、⿇雀、サウナが好き
  2. 今⽇のお話しする範囲について • 昨今、注⽬を集めるAIエージェントの話は出てきません • シンプルな⽣成AIモデル API出⼒、ワークフローやRAGアプリケーションの評価 の話がメインです ◦ マルチモーダルの話もでてきません ◦

    より複雑なAIエージェント評価でも、単体コンポーネントの評価が⼤前提 で、追加で実⾏経路評価などの観点があるだけ • 上記の範囲で、「ペアーズでの、Langfuseを中⼼とした評価ドリブンなリリース サイクル」を5分 LTでお話しできる範囲でお話しします ◦ 詳しく知りたい⽅は、2024 Pairs Advent Calenderに記載した以下の記事も ご参照 ◦ ペアーズにおける評価ドリブンなリリースサイクル:Langfuseをフル活⽤ したLLMOps基盤
  3. ペアーズにおけるLLMアプリケーション運⽤課題 • LLM APIを活⽤したアプリケーションの運⽤では、以下のような課題が顕著 ◦ 出⼒の評価が難しい ◦ 従来のMLOps⼿法がそのままでは通じない ◦ モデル∕プロンプトの出⼒精度低下(デグレ)の検知の重要性

    • 弊社ではLLMアプリケーションを開発運⽤しているのがAI Teamだけでなく、 SRE∕Platform Teamも開発者の⽣産性向上のためのLLM活⽤を戦略の⼀部とし て実施しており、全社的に使えるこういった課題の解決を⽀援する基盤を必要と していた
  4. LLMOpsツールとしてのLangfuseの採⽤理由 • LLMOpsに必要な機能を網羅 ◦ LangfuseはSelf-hostするパターンでも、ログ‧トレース管理、プロンプト マネジメント、評価データセット、実験管理、カスタムスコアによる評価 など、LLMOpsに必要な機能を網羅的に提供 • Self-hostしやすさ ◦

    LLMOps系のSaaSソリューションは、⼤規模トラフィックのログ‧トレー スデータ量によるコストが課題で、弊社規模のtoCサービスだと採⽤が難し い ◦ LangfuseはOSSとして提供され、Self-hostすることが可能であり、しかも helm chartまで提供されているので、弊社のメインホスティング先である AWS EKSを⽤いて構築できることも⼤きかった
  5. 評価データセットの育て始め⽅ • 1. 初期データセット作成 ◦ 10~20問程度からスタートでOK ◦ 例えばシンプルなRAGアプリケーションなどであれば、Ragasで⽣成したシ ングル/マルチホップの問答ケース や他LLMで⽣成したケースの採⽤も検討

    ◦ ユーザー、ドメインエキスパート評価付きオンラインログトレースがすで にある場合はそちらも使⽤ ▪ 正例/負例(検索不備、⽣成不備、プロンプト命令違反) • 2. オンラインログトレースから追加し継続的に育てていく ◦ 情報検索できていない、不完全回答などを洗い出してケース追加 ◦ このプロセスを通して、評価基準の⾔語化、プロンプト改善にもつなげる
  6. まとめ • LLMアプリケーションの運⽤は従来のMLOpsの⼿法が通じず、かつ出⼒の評価が 難しいことなどが起因して、⾮常に難しい • 上記の課題を解決するために、Langfuseを中枢に据えたLLMOps基盤を⽤いて、 オンライン評価とオフライン評価でリリースを挟み込んだ評価ドリブンなリリー スサイクルを回していくのがおすすめ • 上記を実践するために

    ◦ まずはアプリケーションのログ‧トレースを保存 ◦ 次にプロンプトマネジメント導⼊と、評価データセット作りを10件から ◦ そこからプロンプト実験と、LLM-as-a-JudgeなどのLLM Evaluatorの仕組 みを、評価基準など不完全で良いので導⼊してみる ◦ これらをまずは実践することで、評価ドリブンなリリースライフサイクル が、評価データセットと評価基準を育てながら回せるようになる