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RDA・NCR2018によるゲームの目録作成と公開

fukudakz
November 14, 2019

 RDA・NCR2018によるゲームの目録作成と公開

OpenGLAM JAPAN 図書館総合展2019 ブース&フォーラム「〈Open〉のための逗留地」(図書館総合展2019) @ パシフィコ横浜
https://openglam.github.io/LF2019.html

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November 14, 2019
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  1. RDA(リソースの記述とアクセス)とは • Resource Description and Access • AACR2の後継である国際的な⽬録標準 • FRBRに基づく実体関連モデル

    • 図書館資料全般に対応する包括的なモデル • 資料へのアクセスに焦点化 • Linked Open Data(LOD)に対応 • 物理的実体の記録は転記を重視
  2. とにかくRDAはややこしい • 実体関連モデル • 記述要素(実体・属性)が抽象的 • 膨⼤な記述要素数 • 参照︓RDA Tookit,

    RDA Registry • ⽤語や概念の追加/変更 • アクセスポイント、キャリア、本タイトル…etc. • 参照︓Yale University Library n.d. “RDA Terminology” • 継続的に更新中で流動的
  3. 資料中⼼ vs. 内容中⼼ • FRBRは書誌を内容と資料に分けて 記述する • 内容︓著作と表現形 • 資料︓体現形と個別資料

    • ユーザがアクセスしたいのは何だ ろう︖ 著作 表現形 体現形 個別資料 実現される 具体化される 例⽰される
  4. Best Practice for Video Game Cataloging • ビデオゲームをRDAで記述するためのガイドライン • Work

    in Progress • ビデオゲームの書誌的特徴 • 多様なプラットフォームとフォーマットを有する • エディションが複数存在し、更に拡張版の場合もある • クレジットやタイトルがゲームの中で得られる場合がある • 過去のMARCレコードは定型化していない
  5. RCGS Video Game Ontology • ビデオゲームを記述するためのIFLA LRM解釈モデル (Fukuda and Mihara

    2018) • ビデオゲームに特有の属性や実体などの記述要素を追加 • プラットフォーム、内容レーティング、ゲームエンジン・ミドル ウェア、ゲームジャンル、物語ジャンル、キャラクター、内容の書 誌的関連、スタッフ • LRMの抽象的な実体をより具体的に定義 • RDAやBIBFRAMEとの互換性を担保 • WebVOWL
  6. RCGS Collection • http://collection.rcgs.jp/ • 試作版として2019年8⽉にリリース • 継続的に拡張を実施していく予定 • Omeka

    Sを⽤いてシステムを実装 • 今後、Linked Open Dataの提供に焦点化 • WEMI構造を持つデータモデルを内包 • 著作典拠としてWikidataを⽤いる
  7. 共同研究︓ジャンル分類開発 • 多⾔語のゲームプレイジャンル分類体系の開発 • “MultiLingual Video Game Genre Taxonomy” •

    GAMERGROUP(University of Washington)、国際 コンピュータゲームコレクション(Internationale Computerspielesammlung)との共同プロジェクト
  8. 共同研究︓Japanese Visual Media Graph • ⽇本の視覚⽂化(マンガ・アニメ・ゲーム)の研究⽤ グラフデータベース構築 • Magnus Pfeffer

    (University of Stuttgard) • 作品、テーマ、トピック、キャラクターなどを含む データモデル・オントロジー策定
  9. RCGS Collectionの課題 • LOD提供機能が不⼗分 • RDFデータへの変換を推進中 • 逆の関連(例えば「任天堂が出版するゲームリスト」 など)を表現する機能が求められる •

    結合は速度低下が危惧されるため再検索機能などを追加 • WEMIのデータセットはほとんどの⽬録のユーザにはわ かりづらい。 • WEMIを効果的にシステムに実装するためには、どのような 解釈が必要か。
  10. RDA型の⽬録作成や利⽤を進めるために • 内容の⽬録作成の⽅法論開発 • 強固なツールの開発 • メタデータリポジトリ、書誌作成アプリ、統制語彙 • 外部典拠の利⽤ •

    e.g. Wikidata • 各ドメイン(資料種別)のベストプラクティス開発 • 記述(データ作成)と公開⽬録を乖離させる
  11. 参考⽂献 • Fukuda, Kazufumi, and Tetsuya Mihara. 2018. “A Development

    of the Metadata Model for Video Game Cataloging: For the Implementation of Media-Arts Database.” In IFLA WLIC 2018 – Kuala Lumpur, Malaysia – Transform Libraries, Transform Societies in Session 75 - Audiovisual and Multimedia with Information Technology., 11. http://library.ifla.org/2132/. • Jett, Jacob, Simone Sacchi, Jin Ha Lee, and Rachel Ivy Clarke. 2016. “A Conceptual Model for Video Games and Interactive Media.” Journal of the Association for Information Science and Technology 67 (3): 505–17. https://doi.org/10.1002/asi.23409. • McDonough, Jerome, Matthew Kirschenbaum, Doug Reside, Neil Fraistat, and Dennis Jerz. 2010. “Twisty Little Passages Almost All Alike: Applying the FRBR Model to a Classic Computer Game.” Digital Humanities Quarterly 4 (2). http://www.digitalhumanities.org/dhq/vol/4/2/000089/000089.html.