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IT勉強会を通じた学生の意識調査の試み / JACIS2019
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Hiroto YAMAKAWA
February 29, 2020
Education
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IT勉強会を通じた学生の意識調査の試み / JACIS2019
情報コミュニケーション学会 第17回全国大会発表資料
http://www.cis.gr.jp/zenkoku.html#zenkoku17
Hiroto YAMAKAWA
February 29, 2020
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Transcript
社会人と学生が参加するIT勉強会を通じた 学生の意識調査の試み 公立千歳科学技術大学 山川広人
[email protected]
1 本稿の一部は,地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)「ものづくり・人材」が拓く「まち・ひと・しごとづくり」(代表校:室蘭工業大学)による
背景と目的 2 { プログラミング、データモデリング、アルゴリズム... の基礎、ベース部分 Problem Based Learning(PBL), プロジェクト教育... の応用部分
大学の情報系課程 + 卒業後・進路先にむけた接続・キャリア教育(インターンシップ、特別講演、企業連携型PBL) ITエンジニア 企業やコミュニティが主催する学習・交流の場(IT勉強会)を通じた 幅広く高度な知識・技術の習得やノウハウ共有 範囲が定められた 学習機会・学習内容 企業現場は見えづらい オープンで 多種多様な学習機会 実用的な学習内容 問題意識:IT勉強会の存在や利点を意識し積極的に参加する学生は限られている... 学生がIT勉強会を通じて、新たな知識・技術や現場で働く社会人に接する機会として、 情報系課程から一歩進んだ知識・スキルに関心を持ち、キャリア形成の意識を育めるのでは? 目的:学生がIT勉強会に参加する体験を通じて、どのような学びや利点を感じるか、 キャリア形成への意識づけを得られるかを調査する
学生と社会人がともに参加できるIT勉強会を企画 工夫 ① 地元(北海道)の学生と社会人が参加可能 ⇒ 学生への参加のハードルを下げる ⇒ 発表者を広く公募できるようにする 工夫 ② 5分間のライトニングトーク形式での発表 ⇒ 数多くの知識・技術の共有を図る
工夫 ③ IT系のフリーテーマでの発表 ⇒ 様々なIT分野に興味をもつ学生と社会人が 交流できる(社会人には敢えて、学生向けを 意識しなくてよいと通知) 工夫 ④ 開催日時と内容(土曜の午後) ⇒ 学生・社会人が集まれるように ⇒ 質疑・交流時間を80分確保(立食形式) IT勉強会の企画 3 https://connpass.com/event/157248/ 極力、一般のIT勉強会と相違ないように意識・工夫
勉強会に新たに参加する学生の枠組みを作成 学生向けのキャリア教育授業にて実施 IT系の進路に興味を持つ学部2年生11名が参加 (C, Javaのプログラミング基礎科目を受講済み) 概要) 学生がIoTツールの企画とプロトタイピングを 体験し、成果発表をIT勉強会で行う ⇒初めての実践的なプログラミング・開発活動を体験し 一般の社会人からフィードバックを得る機会と位置づけ
開発テーマ) 「学生の不満を解消するIoTツール」を テーマに、企画とプロトタイピングを実施 • バス停の行列解消システム(3名) • 食堂の呼び出しシステム(4名) • 菜園サークル補助システム(4名) 新たに参加する学生の枠組み:IoTツールの試作授業 4 授業スケジュール 講義 内容 1 ガイダンス・開発環境の準備 2 LINE Clovaスキルの作成体験 3 LINE Botの作成体験 4 センサーデータの取得体験 5 試作する内容の企画 6 プロトタイプの試作および発表準備(1) 7 プロトタイプの試作および発表準備(2) 8 プロトタイプの試作および発表準備(3) 9 IT勉強会での発表 ※学生はチーム内の進捗に合わせ、授業外でも活動する
学生の作品(発表資料)例 5 試作したツールの写真や実演映像を撮影 写真や映像も含め、各グループがテーマとして定めた 「学生の不満」や「解決方法」、システム構成が分かるよう にプレゼン資料を作成
IT勉強会の実施 6 公募の発表者の発表内容 分類 学生 発表件数 社会人 発表件数 発表内容 ※かっこ内は内訳の件数
知識・技術 4 7 Webプログラミング(3)、クラウド(3)、データベース(1)、IoT(1)、 設計技法(1)、機械学習(1)、 RPA(Robotic Process Automation)(1) 考え方 1 12 技術の学習方法(12)、モチベーションの保ち方(1) 取組紹介 0 3 勉強会の紹介(1)、社会貢献方法の紹介(1)、その他(1) 開催1ヶ月前より、先述のIT勉強会申し込み用サイトで申込を開始 広報は主催者3名(筆者, ITエンジニア1名, 学生1名)のSNSのみ 参加者の内訳 公募の発表者 27名(うち社会人21名、学生6名) 公募の聴講者 22名(うち社会人17名、学生5名) IoTツールの試作授業の学生 11名 ※IoTツールの試作授業の受講生(11名)は、各チームでプロトタイピング内容を報告した • 公募内の学生の割合 約19% (大学生、専門学校生、高専生) • 札幌以外にも、室蘭・帯広の 地方都市から参加があった • 首都圏から帰省中の社会人の 姿などもみられた
7 公開直後に 発表・聴講の申込が集中 (主旨への注目度は高い?) キャンセル枠の参加 IoTツールの試作授業の 発表者への登録指示
当日のようす 8 会場 IoTツールの試作授業の成果発表 公募発表者(学生・社会人)のLT
学生がIT勉強会に参加することで どのような利点を感じることができるか? Q1. 他の学校の学生がどのようなテーマや スキルアップに挑戦をしているかわかった Q2. 地元の社会人がどのような分野や技術に 興味をもって取り組んでいるかわかった Q3. もっと沢山の地元の学生や社会人の
発表をきいてみたい Q4. 自分たちの取組や挑戦を地元の学生や 社会人にもっと聞いて貰いたい Q5. 発表や聴講によって、新たに or ますます 興味を持ったテーマや技術のキーワード を挙げてください(複数可) 検証と考察:アンケート調査(公募の学生&授業の受講生) 9
検証と考察:アンケート調査(公募の学生&授業の受講生) 10 Q1〜Q4の回答集計結果(n=18) 選択肢 Q1 Q2 Q3 Q4 よくあてはまる 11
12 10 10 どちらかといえば あてはまる 5 5 6 6 どちらかといえば あてはまらない 1 0 1 1 あまり あてはまらない 0 0 0 0 学生がIT勉強会に参加することで どのような利点を感じることができるか? Q1. 他の学校の学生がどのようなテーマや スキルアップに挑戦をしているかわかった Q2. 地元の社会人がどのような分野や技術に 興味をもって取り組んでいるかわかった Q3. もっと沢山の地元の学生や社会人の 発表をきいてみたい Q4. 自分たちの取組や挑戦を地元の学生や 社会人にもっと聞いて貰いたい Q5. 発表や聴講によって、新たに or ますます 興味を持ったテーマや技術のキーワード を挙げてください(複数可) 全問を通じて肯定的な回答が集まっている ⇒特にQ2に関しては否定的な回答がみられず、 各学生が共通の利点として感じている? 平均点(よくあてはまる:4点〜あまりあてはまらない:1点) 選択肢 Q1 Q2 Q3 Q4 授業の受講生(n=11) 3.55 3.73 3.55 3.36 公募の学生(n=6) 3.67 3.67 3.5 3.83 初参加の学生と、主体的に(継続的に)参加する学生が IT勉強会に感じる利点が異なる? ⇒Q4の利点を感じる学生が主体的・継続的に参加?
検証と考察:アンケート調査(公募の学生&授業の受講生) 11 学生がIT勉強会に参加することで どのような利点を感じることができるか? Q1. 他の学校の学生がどのようなテーマや スキルアップに挑戦をしているかわかった Q2. 地元の社会人がどのような分野や技術に 興味をもって取り組んでいるかわかった
Q3. もっと沢山の地元の学生や社会人の 発表をきいてみたい Q4. 自分たちの取組や挑戦を地元の学生や 社会人にもっと聞いて貰いたい Q5. 発表や聴講によって、新たに or ますます 興味を持ったテーマや技術のキーワード を挙げてください(複数可) Q5の回答集計結果(n=18) 自由記述 ※かっこ内は内訳の件数 AWS・Azureなどのクラウド技術(2) Python(2) Robotic Process Automation(2) ウンランチビハナケシキスイ(2)*1 サーバーレスアーキテクチャ(1) Domain Driven Development(1) 新しいモチベーションの維持や学び方の提案(1) connpass(1) *2 同一と判断できる回答を著者の判断で集計した。 *1 学習方法の発表の「未知の事柄の調査方法」での例示語 *2 勉強会の紹介発表での募集サイトの名称 実務現場の用語が多く回答された ⇒学生が学部段階の情報系課程より一歩進んだ 知識・技術に関心を持つ機会になっている
検証と考察:授業のふりかえり(授業の受講生のみ) 12 学生がIT勉強会に参加することで キャリア形成に向けた意識づけができるか? Q6. IT勉強会のアンケートに答えた結果も ふまえ、今回のIT勉強会での発表や聴講を 通じて、あなたにとって何か収穫は ありましたか Q7.
Q6の理由や、収穫があったと感じる学生は 実際に収穫できたものについて具体的に 振り返りを記載してください
検証と考察:授業のふりかえり(授業の受講生のみ) 13 学生がIT勉強会に参加することで キャリア形成に向けた意識づけができるか? Q6. IT勉強会のアンケートに答えた結果も ふまえ、今回のIT勉強会での発表や聴講を 通じて、あなたにとって何か収穫は ありましたか Q7.
Q6の理由や、収穫があったと感じる学生は 実際に収穫できたものについて具体的に 振り返りを記載してください Q6のふりかえり集計結果(n=9) 選択肢 Q6 とてもあった 5 どちらかといえばあった 4 どちらかといえばなかった 0 あまりなかった 0 全問を通じて肯定的な回答が集まっている ⇒(授業による、強制力が働く形での) IT勉強会への参加でも、収穫を肯定的に捉えている
検証と考察:授業のふりかえり(授業の受講生のみ) 14 学生がIT勉強会に参加することで キャリア形成に向けた意識づけができるか? Q6. IT勉強会のアンケートに答えた結果も ふまえ、今回のIT勉強会での発表や聴講を 通じて、あなたにとって何か収穫は ありましたか Q7.
Q6の理由や、収穫があったと感じる学生は 実際に収穫できたものについて具体的に 振り返りを記載してください Q7の回答結果 Q7の記述 ※著者が注目した6名の回答を抽出 • CoderDojoさんの活動に触れ、今後の勉強活動の方針が見 えてきました。今度は個人で発表を行ってみたいです。 • 社会人相手に発表するという機会が全くなかったため、すごく 新鮮だった。(中略)全く知らない内容のことを聞け、凄くいい 収穫となった。しかし、他の大学生と比べ自分は遅れをとって いると感じたので、しっかり追いつき、追い越していきたい。 • 個人に一番興味を持ったのはRPAの分野であり(中略)、在学 中に是非触れておきたいと思った。 • "発想を転換して勉強をゲーム化する"の発表では2年生の終わ りにレポートやテスト勉強をする上で楽しんでやることや勉強 の仕方などを聞くことが出来て良かった。 • 勉強会は敷居が高いように感じていましたが、(中略)楽しみな がら興味深い話を聞けることやコミュニケーションを取ること で参加しやすいと感じ、さまざまな勉強会へ足を運んでみよう と考えるきっかけになりました。 • Chrome拡張機能、すごく作ってみたくなった。 新たな技術への興味やその魅力への気づき、 自身と外部の学生との比較、平時の学びへのヒント、 IT勉強会に再挑戦を目指す姿勢などの記述 ⇒自身の実力や立ち位置を認識し、新たな目標と 道程を設定することで、学生のキャリア形成の 意識づけのヒントとなる可能性がある
学生がIT勉強会に参加する体験を通じて、どのような学びや利点を感じ、キャリア形成への意識づけ を得られるか、以下の手順で調査を試みた。 1. IT勉強会の企画 2.参加する学生のための枠組み 3.IT勉強会の実施 4. アンケート、振り返りによる調査の試み 調査の試みから、学生がIT勉強会の参加を通じて、 ・IT勉強会への参加を肯定的に捉えられること
・学部段階の情報系課程より一歩進んだ知識・技術に関心を持つ機会になり得ること ・自らのキャリア形成の意識づけのヒントを得られる可能性があること が調査できた。 本調査は限られた人数での一例である。 より継続的・発展的な調査と精査を行い、学生のキャリア形成への活用方法を検討する必要がある。 まとめ 15