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「重なり」は迎える側がつくる ― 人もAIエージェントも歓迎するプロダクトエンジニアリング ―

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September 05, 2026

「重なり」は迎える側がつくる ― 人もAIエージェントも歓迎するプロダクトエンジニアリング ―

「境界が溶ける」と言われる時代でも、越境は越える側のマインドや動きを主軸に語られがちです。しかし越境が根づくかどうかを決めるのは、迎える側だと考えています。踏み込んだ先に歓迎がなければ、越境は一過性のもので終わってしまいます。

タイミーではプロダクトエンジニアに求める要素のひとつに「越境性」を定義し、あわせて迎える側の整備を進めてきました。開発Handbookは、人が読むだけでなく、越境者が連れてくるAIエージェントが読む前提で書いています。歓迎をマインドで終わらせないよう、ガイドとセンサーで越境者とそのエージェントを支援し、ガードレールで快適に走れるようにしています。

こうした実践から、越境とは一方向の挑戦ではなく相互の設計であり、担う領域は人だけでなく、共走するエージェントも含めたものだと捉え直しました。越境を継続性のある取り組みへ育てた先で、境目は専門性の重なりに変わっていきます。本セッションでは、迎える側のマインドと仕組み、人とエージェントが同じHandbookを読む前提の整備、ガイド・センサー・ガードレールの設計を、タイミーの事例を用いてご紹介します。

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September 05, 2026

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Transcript

  1. 自己紹介 赤澤 剛 @go0517go 株式会社タイミー エンジニアリング本部 VP of Engineering 株式会社タイミーフィナンシャル

    取締役 2009-2018 株式会社ワークスアプリケーションズ(SWE, VP) Works Applications Singapore Pte. Ltd.(VP) 2018-2020 LINE Financial株式会社(Technical PjM) 2020-2024 株式会社ユーザベース 株式会社アルファドライブ(執行役員CTO) 株式会社NewsPicks for Business(取締役) 2024株式会社タイミー(VPoE) 2026株式会社タイミーフィナンシャル(取締役) プロレス・ゲーム・アニメ・漫画・特撮ヒーローが好きです!「ええやん!」が仕事をする上でも口癖なので、最近は VP of Eeyan といじられたりもしてます。 2
  2. お客様の現場でやっていること(BPR) 今日はじめて来てくださる方が、スムーズに把握して活躍できる状態を、お客様と一緒につ くる 業務プロセスの分析 現状の業務を棚卸しし、必要 な経験や判断の度合いで整理 する スポット業務の切り出し はじめての方でも担当しやす い単位に分解し、手順を再構

    成する 手順書・ワークフロー化 属人的なハンズオンだった手 続きを、初めて来てくださっ た方でも活躍できるプロセス にする 初めての方でも活躍しやすいように、お客様と共にプロセスをアップデートする 9
  3. 開発Handbook 全体: はじめに・設計・ 実装レビュー・QA…と領 域ごとの Handbook が 並ぶ バックエンド版: 対象範

    囲・想定読者・目次。越 境してくる人が読む前提 で書いてある 人はブラウザで読み、エ ージェントはスキルとし て読む(次) 17
  4. Handbookを、エージェントが読める形にする 層 実体 Handbook本体 GitHub Pages。人はブラウザで読む Reference Skill 1ページ =

    1スキル。設計・レビューの場面でそのページを読みに行く 理解・モデリング・設計・実装・法務チェックの各フェーズ。必要なページをエージ Workflow Skill ェントが自分で選ぶ バックエンドのリポジトリでは、このスキル集がプラグインとして最初から有効(Claude Code) 19
  5. 指摘の隣に、根拠が置いてある 開発Handbook 参照 AIレビュー PR コメント 末尾に「Handbook 参照:」+根拠のリンク 指摘が微妙なら、直すのは Handbook

    のほう AIレビューはHandbookの関連する章を読んでから指摘し、根拠のセクションへのリン クを添える 指摘が微妙なら、直すのはレビューの設定ではなく Handbook 障害 → 「この観点のレビューがあれば」 → 「Handbookに盛り込もう」 20
  6. 迎える側が用意する3つのもの ガイド 行動の前に、何を考えてから 手を動かすかを示す (feedforward) Handbook + 読むスキル 取り返しのつかない領域は、 該当ファイルを触るときに必

    ず読み込まれるルールに センサー 行動の後に、ずれを検知して 知らせる(feedback) 推論型: Handbookを読んだ AIレビュー(根拠つき) 計算型: 静的解析・型検査・テ スト ガードレール 計算型のセンサーが通らなけ れば、ターンを差し戻す ターン終了ごとに、変更した ファイルへ自動で走る(差し 戻しは最大3回) 人の判断ではなく、機械が止 める 判断の質はガイドとセンサーで支え、止める役だけを機械に ガイド/センサーの整理は Harness Engineering(B. Böckeler, Thoughtworks)に拠る 21
  7. 越境は過程であって、到達点ではない 越境 重なり A B A B 境目があって、それを越える 止められなければ、越えた人はそこに留まる 「自分の専門はここまで」と自分で線を引い

    留まる人が増えるほど、専門性のふちが広が ていたからこそ、必要だった言葉 って重なる 境目は、専門性の重なりに変わる 22