Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
エンジン戦略におけるブリッジエンジニアの役割
Search
gree_tech
PRO
June 10, 2019
Technology
0
240
エンジン戦略におけるブリッジエンジニアの役割
「WFS Tech Talk #1」で発表された資料です。
https://gree.connpass.com/event/129292/
gree_tech
PRO
June 10, 2019
Tweet
Share
More Decks by gree_tech
See All by gree_tech
コミュニケーションに鍵を見いだす、エンジニア1年目の経験談
gree_tech
PRO
0
120
REALITY株式会社における開発生産性向上の取り組み: 失敗と成功から学んだこと
gree_tech
PRO
2
1.7k
『ヘブンバーンズレッド』におけるフィールドギミックの裏側
gree_tech
PRO
2
560
セキュリティインシデント対応の体制・運用の試行錯誤 / greetechcon2024-session-a1
gree_tech
PRO
1
560
『アナザーエデン 時空を超える猫』国内海外同時運営実現への道のり ~別々で開発されたアプリを安定して同時リリースするまでの取り組み~
gree_tech
PRO
1
530
『アサルトリリィ Last Bullet』におけるクラウドストリーミング技術を用いたブラウザゲーム化の紹介
gree_tech
PRO
1
620
UnityによるPCアプリの新しい選択肢。「PC版 Google Play Games」への対応について
gree_tech
PRO
1
980
実機ビルドのエラーによる検証ブロッカーを0に!『ヘブンバーンズレッド』のスモークテスト自動化の取り組み
gree_tech
PRO
1
640
"ゲームQA業界の技術向上を目指す! 会社を超えた研究会の取り組み"
gree_tech
PRO
1
760
Other Decks in Technology
See All in Technology
MUITにおける開発プロセスモダナイズの取り組みと開発生産性可視化の取り組みについて / Modernize the Development Process and Visualize Development Productivity at MUIT
muit
0
240
解析の定理証明実践@Lean 4
dec9ue
1
200
ネットワーク保護はどう変わるのか?re:Inforce 2025最新アップデート解説
tokushun
0
150
Node-RED × MCP 勉強会 vol.1
1ftseabass
PRO
0
180
生成AIで小説を書くためにプロンプトの制約や原則について学ぶ / prompt-engineering-for-ai-fiction
nwiizo
4
3.6k
5min GuardDuty Extended Threat Detection EKS
takakuni
0
180
KubeCon + CloudNativeCon Japan 2025 Recap by CA
ponkio_o
PRO
0
250
CursorによるPMO業務の代替 / Automating PMO Tasks with Cursor
motoyoshi_kakaku
2
800
Tech-Verse 2025 Keynote
lycorptech_jp
PRO
0
1.3k
Connect 100+を支える技術
kanyamaguc
0
150
CI/CD/IaC 久々に0から環境を作ったらこうなりました
kaz29
1
200
なぜ私はいま、ここにいるのか? #もがく中堅デザイナー #プロダクトデザイナー
bengo4com
0
1.3k
Featured
See All Featured
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
694
190k
Building an army of robots
kneath
306
45k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
337
57k
Building Applications with DynamoDB
mza
95
6.5k
Done Done
chrislema
184
16k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
45
7.5k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
69
11k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
30
2.1k
Build The Right Thing And Hit Your Dates
maggiecrowley
36
2.8k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
49
14k
Fashionably flexible responsive web design (full day workshop)
malarkey
407
66k
A Tale of Four Properties
chriscoyier
160
23k
Transcript
エンジン戦略における ブリッジエンジニアの役割 2019/6/6 吉本誠也
吉本誠也 • 前職 • ウェブゲーム開発 • 2013年グリー入社 • ネイティブゲーム配属 •
ハコニワ、天と大地と女神の魔法、武器よさらば等 自己紹介
• 2013年頃、グリーとしてもネイティブゲームシフトしていく序 盤に作成していたアプリ • unity • Flash→lwf • SMY(StateMachine written
in YAML) • サーバEN ハコニワ
• マルチプレイRTS • unity • 2014年頃のスマホでも動くようにバトルの経路探索等ロジック 全般C++のバイナリをUnityで読み込んで使用 • UI、バトルロジック 天と大地と女神の魔法
• ごりごりのアクションゲーム • Unity • バトルロジック、バトルUI 武器よさらば
同一エンジンなのです! 実はこれ・・・
同一のエンジンを使うことで 多くの開発人員が必要 開発工数の圧縮 多くの開発人員が必要 注力領域にフォーカス グリーには複数の自社エンジンが存在
だがしかし ©️ WFS
• 日々生まれ続けているゲームアプリ • 長年運用されクオリティを上げ続けてきたアプリ • 高いクオリティ、多くのコンテンツを有する状態でリリースし ないとヒットは生まれない アプリ開発レッドオーシャン時代
• プロトタイプ8人で3ヶ月やって・・・ • アルファ期間20人で半年やって・・・ • ベータ期間30人で半年やって・・ • QA期間40人で1ヶ月やって・・ やっとリリース(1例) レッドオーシャン時代のアプリ開発は
レッドオーシャン時代のアプリ開発は 多くの開発人員が必要 多くの開発人員 多くの開発人員が必要 柔軟な人数増強 他社様の力をお借りしましょう 注 1例です 動ける人員がすぐに 確保できない・・・
共同事業モデル A社 グリー 最近の某開発事例
共同事業モデル A社 : グリー 最近の某開発事例 共同事業モデル A社 :パブリッシャー、CS業務、版元交渉(IP監修) グリー:ゲーム開発責任、プロトタイプ作成、QA、コンサ ルタント及び実務サポート
共同事業モデル A社 : グリー 最近の某開発事例 共同事業モデル A社 :パブリッシャー、CS業務、版元交渉(IP監修) グリー:ゲーム開発責任、プロトタイプ作成、QA、コンサ ルタント及び実務サポート
グリー側では社内スタッフ、外部開発会社との開発体制の構築
最近の某開発事例 • プロトタイプ3ヶ月 • アルファ期間2ヶ月 • ベータ期間7ヶ月 • QA期間2ヶ月 開発会社B社様
グリー グリー A社様 A社様 開発11ヶ月でリリース グリーの技術資産を活用しつつ 円滑な開発でリリースさせる 全職制での本開発
最近の某開発事例 他所の技術を使って11ヶ月でリリース? グリー(ゲーム開発責任、QA、コンサルタント及び実務サポート) A社様(パブリッシャー、CS業務、版元交渉) 考えた企画は実装できるのか? B社様(全職制での本開発) 実装方法は他社特許にひっかからない?
この座組みで問題になりやすいこと • グリーだけで企画を詰め切ることができない • 開発会社が既存技術の解読に時間が取られてしまう • パブリッシャーからへの返答に即答できない
この座組みで問題になりやすいこと • グリーだけで企画を詰め切ることができない • 開発会社が既存技術の解読に時間が取られてしまう • パブリッシャーからへの返答に即答できない • 開発会社の技術的課題でのコミュニケーションコスト ブリッジエンジニアを入れましょう!
ブリッジエンジニアが入ることで • 企画速度UP:既存のエンジンで何ができて、何ができないのか 瞬時にわかる • 実装速度UP:既存のデバッグ機能、マスタ構造、既存の実装に 精通していることでどこをどうすればすぐ実装できるかわかる。 開発会社の躓きポイントに気づきいち早く対策を講じることが できる。
アルファ期間の業務例 • B社様会議室にてマスターデータ、デバッグ方法説明会 • B社様オフィスに吉本の席を用意してもらい、週2〜3作業 • B社様の開発にあたってひっかかる箇所のヘルプ 簡単に聞ける関係づくりの構築
アルファ期間の業務例 • グリーアートチームの表情差分書き出しを簡略化したい →どういう形でやれば良いか社内で話しながらルール作成 →jsxで表情グループ以下の表情差分を切り出して配置
アルファ期間の業務例 • グリーアートチームで作った地図をゲーム中に出したい →psdからjsxでpngとjsonを吐き出してUnity側で読み込み 会社間のやりとりを極力省く
その結果 • 2ヶ月でアルファビルドの完成 • ホーム、クエスト、バトル、リザルトがさし代わり、別ゲーム に生まれ変わる
ベータ期間の業務例 • 何にどれくらいメモリを使えるのかわからない →ベースエンジンのメモリ管理を参考に
ベータ期間の業務例 • 特許問題でA社、グリー共に実装観点で問題ないかの確認を求 められる →資料を作成して説明し問題ないことを確認
ベータ期間の業務例 • 開発会社のENに1機能の開発に2ヶ月の工数が必要と言われる →既存の機構を利用することで、一ヶ月でできることを説明し、 ヘルプにも入った • UIの組み込み要員が足りなくなった →prefabいじり続ける(便利機能の開発) • 開発会社から納期までに入れられない機能があると言われる
→自ら実装
その後もいろいろありつつ ©️ WFS
なんだかんだで 多くの開発人員が必要 無事リリース!
総じて • 自社だけでは開発コストがどうしても高くつく時代 • 自社の蓄積を活かしつつ、他社と共同して新しいプロダクトを 効率よく生み出していきたい 様々な人や技術をつなぐ ブリッジエンジニアが重要です
ご清聴ありがとうございました ©️ WFS