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社運懸かった大型機能をゼロから作り直した話

 社運懸かった大型機能をゼロから作り直した話

株式会社hacomono 大野 知之
PM本部 VP of Product

hacomonoは「ウェルネス産業を新次元へ。」をミッションに掲げて成長中のVertical SaaSです。

2022年末のこと、我々はウェルネス産業内の新しい業態にPMFを広げるべく渾身の新機能をリリースしてプロモーションも投下しましたが、いざ導入いただいたお客さまに刺さらず、2023年の夏に完全にゼロから作り直す意思決定をしました。

爆速開発、再リリース後の垂直立ち上げを経て今に至りますが、失敗の背景や立て直しの裏側をリアルにお伝えできればと思います。

hacomono Inc.

December 25, 2024

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Transcript

  1. 2 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. 大野 知之 オオノ

    トモユキ 株式会社 hacomono VP of Product 株式会社ディー・エヌ・エーにてゲーム開発  ↓ 株式会社メルペイにてプロダクトマネージャー  ↓ 株式会社ミラティブにて CPO  ↓ 2022年に hacomono 入社、今に至る 自己紹介
  2.       3 Confidential Corporate Book 入会・予約・振替・ 決済すべてオンライン Our Product 事務作業の削減でスタッフが自分にしかでき

    ない業務に集中 でき、顧客体験の向上で、 お客さまがもっと快適にウェルネス活動 を 楽しめるような「ウェルネス産業の新次元」 へと導く基盤を提供しています。 ウェルネス/運動施設向け オールインワン・マネジメントシステム 「hacomono」 会員管理 予約 振替 キャンセル 決済 請求管理 入退 館 EC POS コミュニケーション QRリーダー 売上管理 債権管理
  3. 5 Confidential Corporate Book Our Users 大手・中小さまざまな規模に 7,000店舗以上導入 ヨガ・ピラティス 総合スポーツクラブ

    24時間ジム ゴルフ・インドアゴルフ パーソナルジム スクール 公共施設・学校施設 プロスポーツクラブ サウナ・エステ・コワーキング
  4.       6 Confidential Corporate Book フィットネスから始まる市場拡大 Evolution フィットネス、スクール、公共運動施設・指定管理施設、その他事業と、 hacomonoはウェルネスに関わるそれぞれの課題に向き合 い、解決していく

    ことで産業の未来を創造します。 フィットネス市場 店舗 10,000 約 スクール市場 スクール以上 76,000 公共運動施設/体育館 施設以上 51,000 ヘルスケア コーポレート ウェルネス 予防介護 エステ/整骨院+α市場 店舗 550,000 約
  5. 7 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • 都度予約して通うフィットネス領域では PMFしており、

    T2ペース。D3に向 けた仕込みをしていきたい • 世の中には曜日と時間が決まったスクールが多い ◦ 子どもの習いごと No1はスイミング • スクールを併設しているフィットネスジムも多く、お客さまの店舗運営を オールインワンで担いたい そうだ、スクール行こう( 2021年)
  6. 8 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • 一年ほどかけて、当時の総力を挙げて開発 •

    満を持してリリース後、すぐにマーケティングも注力して拡販 • あっという間に 100以上の事業者さまにご利用いただく状況に スクール機能の開発、リリース、拡販(〜 2022年冬)
  7. 9 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • 続々と届く不満の声 ◦

    「ITのことはわからないが、とにかくおかしいと思う」 ◦ 「システムを入れたことで業務時間が増えた」 • 途中から自分も入って必死に改修するが、ままならない ◦ そもそも基礎的なデータ構造がスクール店舗にフィットしていな い・・・直したくて震える /(^o^)\(〜2023年夏)
  8. 10 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • あとから思えばスクール業界への理解度が低かった ◦

    例えばスポーツ(種目)による違いを理解していなかった ◦ ごく一部の店舗だけ見てわかったつもりになっていた • 既存のレッスン・予約管理から独立して、新機能として作った ◦ 車輪の再発明が多数、バグも多い、都度予約と併用しづらい、開発 効率だけが半分に なにがダメだったのか?
  9. 11 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • いまのスクール機能とは全く別で、新しく作り直そう ◦

    社内ではスクール v2と呼んでいます ◦ もちろん現行のスクール v1も保守は継続 • 構想を練りつつ、社内でヒアリング ◦ v1へのストレスが溜まっていたため、あっという間に賛同が集 まっていく 大きな意思決定( 2023秋)
  10. 12 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • v2単体の成功確度を最大化するため、 v1との互換性は完全無視

    • 既存のレッスン・予約管理と独立ではなく、その上に作る ◦ 既存の機能では、単発レッスンを作成して予約できる ◦ スクールv2では、時間割を決めると単発レッスンが繰り返し作成さ れ、繰り返し予約できる(だけ) ◦ 積み上げてきた機能群をフル活用し、改善も相互に還元できる スクールv2の大方針
  11. 13 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • 年末に数日ほど余裕をつくって一気に仕様をまとめた •

    半ばエイヤで、ギリギリいけそうな 4月末にリリース目標を設定 • スクールv1に取り組んでいるメンバーを少しずつ v2にシフト • CTOも少しだけ駆り出し、ものすごく急いで開発・・・ • 予定より少しだけ遅れて 5月のGW明けにリリース ものすごく急いで開発・リリース(〜 2024春)
  12. 14 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • 順調に導入店舗数を拡大中 •

    セールス・ CSが100%自信を持って受注・導入できている ◦ みんなの顔が明るい • 「hacomonoを導入して体験予約数が 2倍になった」という嬉しい声 • フィットする種目や店舗をもっと増やすべく継続して改善中 • v1のお客さまも少しずつ移行スタート \(^o^)/(〜現在)
  13. 15 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • v1の問題点が骨身に染みたメンバー間で、ハイコンテキストなコミュニ ケーションが成立した

    • 既存機能のデータ構造を確認しながら仕様に落とし込んだことで、自然 な機能拡張で対応できた • リリース目標がちょうど良い締切効果を発揮し、進めながらバサバサ仕 様を切って徹底的にシャープな MVPへ向かえた なんでうまくいったのか(プロダクト)
  14. 16 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • 週次でスクールに関わるセールス・ CS・プロダクトのメンバーが集まり、

    進捗の共有や細部のすり合わせを行っていた • PdMだけでなく、エンジニアやデザイナーも直接セールス・ CSと相談し あう関係をつくれた ◦ リリース後、セールスとエンジニアが社内ラジオでお互いに想いを 語っていた なんでうまくいったのか( プロダクト・ビジネスの連携 )
  15. 17 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • 前述の密な連携により、実機デモすらない時点で複数のお客さまを受 注、リリース後の垂直立ち上げにつながった

    ◦ そんなに早く受注済みと思わず、終盤にリリースを 2週間遅らせよう としたら危うく火傷しかけた・・・ • v1で苦しい期間も、業界内で少しずつ信頼関係を築けていた なんでうまくいったのか( ビジネス)
  16. 18 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. • サンクコストにとらわれない •

    お客さまを徹底的に理解する • コンセプトを決めたらブレない おわりに:振り返って大事だったこと