Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
20 世紀末の地方税理士事務所で IT 導入の 1 → 10 を頑張った話
Search
hmatsu47
PRO
November 03, 2023
Technology
0
74
20 世紀末の地方税理士事務所で IT 導入の 1 → 10 を頑張った話
AWS カーニバル ~ 秋の祭典スペシャル!~ LT 2023/11/04
hmatsu47
PRO
November 03, 2023
Tweet
Share
More Decks by hmatsu47
See All by hmatsu47
今年の FESTA で初当日スタッフ+登壇してきました
hmatsu47
PRO
0
6
攻略!Aurora DSQL の OCC(楽観的同時実行制御)
hmatsu47
PRO
0
3
PostgreSQL でもできる!GraphRAG
hmatsu47
PRO
0
2
Aurora DSQL のトランザクション(スナップショット分離と OCC)
hmatsu47
PRO
0
8
いろんなところに居る Amazon Q(Developer)を使い分けてみた
hmatsu47
PRO
0
25
「ゲームで体感!Aurora DSQL の OCC(楽観的同時実行制御)」の結果ログから Aurora DSQL の動作を考察する
hmatsu47
PRO
0
2
ゲームで体感!Aurora DSQL の OCC(楽観的同時実行制御)
hmatsu47
PRO
0
30
PostgreSQL+pgvector で GraphRAG に挑戦 & pgvectorscale 0.7.x アップデート
hmatsu47
PRO
0
47
LlamaIndex の Property Graph Index を PostgreSQL 上に構築してデータ構造を見てみる
hmatsu47
PRO
0
17
Other Decks in Technology
See All in Technology
これがLambdaレス時代のChatOpsだ!実例で学ぶAmazon Q Developerカスタムアクション活用法
iwamot
PRO
8
1.1k
プロダクトのコードから見るGoによるデザインパターンの実践 #go_night_talk
bengo4com
1
2.6k
Data Hubグループ 紹介資料
sansan33
PRO
0
2.2k
Introduction to Sansan, inc / Sansan Global Development Center, Inc.
sansan33
PRO
0
2.8k
名刺メーカーDevグループ 紹介資料
sansan33
PRO
0
930
業務効率化をさらに加速させる、ノーコードツールとStep Functionsのハイブリッド化
smt7174
2
140
E2Eテスト設計_自動化のリアル___Playwrightでの実践とMCPの試み__AIによるテスト観点作成_.pdf
findy_eventslides
2
630
プロポーザルのコツ ~ Kaigi on Rails 2025 初参加で3名の登壇を実現 ~
naro143
1
250
ユーザーの声とAI検証で進める、プロダクトディスカバリー
sansantech
PRO
1
140
技育祭2025【秋】 企業ピッチ/登壇資料(高橋 悟生)
hacobu
PRO
0
110
「使い方教えて」「事例教えて」じゃもう遅い! Microsoft 365 Copilot を触り倒そう!
taichinakamura
0
390
All About Sansan – for New Global Engineers
sansan33
PRO
1
1.2k
Featured
See All Featured
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
12
1.2k
The Invisible Side of Design
smashingmag
302
51k
Design and Strategy: How to Deal with People Who Don’t "Get" Design
morganepeng
132
19k
Music & Morning Musume
bryan
46
6.8k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
353
21k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
657
61k
Designing for humans not robots
tammielis
254
26k
YesSQL, Process and Tooling at Scale
rocio
173
14k
Build The Right Thing And Hit Your Dates
maggiecrowley
37
2.9k
Building a Scalable Design System with Sketch
lauravandoore
463
33k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
97
6.3k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
45
7.7k
Transcript
20 世紀末の地方税理士事務所で IT 導入の 1 → 10 を頑張った話 AWS カーニバル
~ 秋の祭典スペシャル!~ 懇親会 LT 2023/11/04 まつひさ(hmatsu47)
自己紹介 松久裕保(@hmatsu47) • https://qiita.com/hmatsu47 • 現在のステータス: ◦ 名古屋で Web インフラのお守り係をしています
◦ 各地のオフラインイベントに出没中 ▪ 盛岡(8 月)→松山(9 月)→福岡(10 月)→今回の札幌(11 月) 2
おことわり • AWS の話は出てきません ◦ S3 の登場から遡ること 5 年以上前の話です •
中身のある話ではありません ◦ 適当に聞き流してください ▪ 懇親会 LT ですから 3
1996 年 4 月 • 名古屋の税理士事務所のグループに就職 ◦ グループには社労士事務所・司法書士事務所などを含む ▪ 後年、法改正を機にそれぞれ法人化
◦ グループ内のコンサルティング会社に所属 ◦ 情シスの一員として社会人生活スタート 4
当時の事務所は • すでに IT 導入が進行中(0 → 1 が終わったあたり) ◦ 正社員(職員)1
人 1 台パソコン配布 ◦ 社内(グループ内)LAN 構築済み ▪ 複数のビル間を赤外線レーザー装置で接続 ◦ (制限はあったが)インターネットにも接続可 5
当時の事務所は • かなり先進的 ◦ 1994 〜 5 年頃の中小事業所としては非常に珍しかったはず 6
先進的ゆえの問題が発生 • 設計・実装と並行または後追いでルールが決まる ◦ 使っていたローカル IP アドレスが RFC1918(1597)の範囲外 • 新技術の採用が「人柱」化する
◦ ビル間接続用の赤外線レーザー装置がトラブル続き • サイジングが難しい(事例が少ない→目安がない) ◦ 必要サーバスペック・台数 ◦ ネットワークアドレス空間・帯域 7
そのタイミングで入社してきた私のお仕事 • これらの問題(ある意味での技術的負債)を解決する ◦ 安定した運用ができるように ◦ グループの事業をスケールさせるために 8
1 つずつ地道に解決(ほぼ自力で) • 設計・実装と並行または後追いでルールが決まる ◦ ネットワーク再設計(IP アドレス空間変更) • 新技術の採用が「人柱」化する ◦
光ファイバ(ダークファイバ心線貸しサービス)に移行 • サイジングが難しい(事例が少ない→目安がない) ◦ サーバ増設・分割・リプレース ◦ L3SW 導入によるサブネット分割(ついでに 100M 全二重化) 9
当時 Google は存在しなかったので • 頼りになったのは ◦ 雑誌 ◦ メーカー(ベンダー)公式サイト ◦
製品カタログ 10
その他の問題(番外) • Qiita の去年の 1 人アドベントカレンダーで連載 ◦ https://qiita.com/advent-calendar/2022/hmatsu47 11
とはいえ • これら(解決が必要だった問題)は怠惰による失敗ではない ◦ その時点でできる限りの選択をした結果、負債化したもの ▪ 怠惰によって発生したものは技術的負債とは呼ばない ◦ 負債 ≠
避けるべきもの ▪ 一方的にネガティブなだけのものではない 12
現在:AWS などのパブリッククラウドが一般化 • 設計上の問題があったとしても機器等の再調達は不要 • それでも本番投入後に構成を変えるのは難しい ◦ 難しさはオンプレ時代とあまり変わらない ▪ 0
→ 1 はもちろん 1 → 10 も難しい 13
安全な手法を選択したい…けれど • 生きのこるために、ときには挑戦が必要 ◦ 会社の事業が生きのこるため ▪ スケールできない・変化できない事業→死 ◦ IT エンジニアとして生きのこるため
14
怯まず挑戦していきましょう • 挑戦を博打にしないよう、コミュニティで学びを! 15