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HoloLensと謎解きの融合: 「TARGET」開発物語 - 企画から一般公開に向けての道のり
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Kenta Iwasaki
August 10, 2023
Technology
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150
HoloLensと謎解きの融合: 「TARGET」開発物語 - 企画から一般公開に向けての道のり
Kenta Iwasaki
August 10, 2023
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Transcript
HoloLensと謎解きの融合: 「TARGET」開発物語 - 企画から一般公開に向けての道のり Iwaken Lab. イワケン/岩﨑謙汰 HoloRanger HoloMoto タンブルウィード
pia 2023.05.27 Tokyo HoloLens ミートアップ vol.33
本日の登壇者紹介 Iwaken Lab. イワケン XRエンジニア HoloRanger HoloMoto XRエンジニア タンブルウィード pia
謎解きクリエイター 開発チーム目線 コンテンツ制作者目線
本プロジェクトのスローガン 「Holo100」 HoloLensを 100人に体験させる
🚀今日のゴール ⭕️話すこと ・HoloLensと謎解きの融合「TARGET」の 実現までの物語→HoloLens好きを勇気づける △話さないこと ・コンテンツ内容の詳細 (ネタバレになるため) ・技術の詳細 SNS投稿はOKです
1.TARGETとは 2.開発チーム目線の道のり 3.タンブルさんパート (pia) 4.さいごに
TARGETとは
None
「TARGET」とは 謎解き × MRの「体験型ゲーム」 • 場所: ヒラメカ下北沢 • 所要時間: 100分~110分
• プレイ人数: 4名 • 前売りチケット: 3500円 • 公開日: 2023年5月2日 • 6月チケット販売中
ホームページ
SNSの反応 #TumbleTargeT https://twitter.com/nkjzm/status/1652560069161275395?s=20 https://twitter.com/karin___ito/status/1652627490396053504?s=20 https://twitter.com/halnanndesu/status/1652927196376469505?s=20
SNSの反応 #TumbleTargeT ARグラスゲーム開発コンテスト世界3位 謎解き通算300回プレイ でなりさんのツイート 「この完成度のAR謎解きは 間違いなく世界でこの一作だけです」 「謎も秀逸、ARならではの要素もかなり活かせてて 唯一無二のAR体験に仕上がってました。世界一!」 https://twitter.com/denari01/status/1653727234291806208?s=20
開発チーム目線の道のり イワケン/HoloMoto
イワケン / 岩﨑謙汰 iwaken7 1 2017年 HoloLensに感動。 2018年 CyberAgent入社 /
XRエンジニア 2021年 Iwaken Lab.立ち上げ 2021年 Microsoft MVP for Mixed Reality受賞 人生ミッション「XRの新事例を作る」 フォロワー 6519人
今回の体制 (最終的に) コンテンツ設計 場所 システム開発 5名のエンジニア
Iwaken Lab. とは 一言: XR好き学生支援コミュニティ 「好きな技術で社会インパクト」 メンバー43名 設立: 2021年5月
「Holo100」プロジェクト HoloLensを 100人に体験させる
Iwaken Lab.開発体制 イワケン 開発ディレクター 兼エンジニア 松本勇吾 リードエンジニア ゲームロジック担当 にー兄さん エンジニア
基盤開発担当 HoloMoto エンジニア HoloLens運用 きょうすけ エンジニア
2つの壁 ・開発メンバーを集める壁 ・お金の壁 2年前から構想 2回の開発挫折
HoloLensに 出会い感動 HoloLens参考書読書会 HoloMotoさん目覚める イワケン 会社で HoloLens2購入 道のり① (出会い~再会期) イワケンとpiaが
AR謎解きを作る piaさんと HoloLens×謎解きの ブレスト会 プランA 考案 モック開発するも イワケン1人だと 限界と悟る 2016.12 2017.12 2018.03 2021.01 2021.04 空白の3年間 出会い期 再会~開発開始
道のり② (チーム開発~TARGETスタート) 2021.05 2021.12 2021.05 XR好き学生を支援する Iwaken Lab.を発足 XR好き学生4人と 一緒に開発
HoloLens購入問題 ↓ HoloLens4台構成 プランAの限界 開発が止まる。。。 「TARGET」の原案 「Holo100PJT」 として再始動 ユーゴ、にー兄さん Join チーム開発期 停滞期 TARGETのプロト開発期 HoloLens 1台 iPad 3台の 4人ゲーム構成
道のり③ (現場検証 ~ 一般公開) 2022.10 2023.01 2022.04 HoloMotoさん Join 現場検証スタート
2022.05.02 先行体験会 リリースに向けて準備期 開発追い上げ期 一般公開
[補足資料] システム構成図 スクリーン スタッフ端末 PC スピーカー iPad HoloLens 2 iPad
iPad 入口 HoloLens2 1台 iPad 3台 Windows端末 (スタッフ用) 1台 Windows PC (音&スクリーン) 1台 4人ゲームだけど HoloLens装着者は1台
HoloMoto HoloMotoRanger 大学生の時にHoloLensと出会い全くの未経験から HoloRangerへ イマクリエイト社 グラフィックエンジニア ブログ『夜風のMixedReality』365日更新中 MixedRealityGraphicsTools(MRGT)開発参加中
HoloMoto Mission ・HoloLens開発・運用の実装とアドバイス ・グラフィック関連 (Shader) の開発
課題と解決方法 ・描画トラブル ・パフォーマンス ・現場でのHoloLens運用
課題と解決方法 ・描画トラブル ・パフォーマンス ・現場でのHoloLens運用
描画の課題 ①片目しか描画問題 「片目しか描画が行われない」 シェーダーの問題 ・シングルパスインスタンシン グレンダリングに対応させた
描画の課題 ②オクルージョン iPadユーザー視点からHoloLens装着者をオクルージョンしたい オクルージョン無し オクルージョン有り
描画の課題 ②オクルージョンの実装 Unityプリミティブ Cylinder+シェーダー HoloLensの MainCamera のXZ座標に追従 ・直径50cm ・Z軸 -14cm
原点 14cm
描画の課題 ③視野角狭い問題 HoloLensの視野角の ギリギリに「枠」を つけることで、 視野角の狭さが 気にならなくなる。 → コンテンツ上 支障が出ないように
課題と解決方法 ・描画トラブル ・パフォーマンス ・現場でのHoloLens運用
パフォーマンスの目標 ・FPS60+ ・お客さんにもっさり感を感じさせない ・現場で運用するにあたって最終的にエンジニア 無しでクラッシュやトラブルが発生しないように する
パフォーマンスの維持 CastShadow全削除 ・重たい原因=オブジェクト数 ・影の描画不要=CastShadowを全オフ
課題と解決方法 ・描画トラブル ・パフォーマンス ・現場でのHoloLens運用
現場でのHoloLens運用 やったこと ・HoloLens取扱書の作成 ・自分のブログやMSDocsから抽出 ブログ365日 書いてます! 目標: 非エンジニアスタッフが一般人向けに ゲームを進行する 今日は一つだけ知見共有...!
一番の課題は「充電・バッテリー」 ・HoloLensの稼働時間は1~2時間 一方で体験時間は90分 ・モバイルバッテリーを HoloLensに着けると重い。 Holoにバッテリ―付けると 頭痛くなる...
肩掛けモバイルバッテリーによる解決 実際の運用 ショルダーポーチに モバイルバッテリー ストレスなくユーザーが体験 タンブルさん考案
pia0314pia pia / 小池恭也
体験をつくる ――コンテンツ制作者から見た Hololens
2015年 謎解き制作の活動を始める 2017年 イワケンさんと共通の知人の会社で出会い AR×謎解きコンテンツを制作 2018年 Tumbleweedに加入 2022年 Tumbleweed Labを立ち上げ
ARは”くすぶっている” 謎解きの問題をマーカーに → 好評 重要なのは「まず体験させること」
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「0」 → 「+」 「-」 → 「+」 「-」 → 「0」
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日常 ↓ HoloLens体験
視野角が狭い ↓ 四隅にカッコ
コストの問題 ↓ Holo1台 iPad3台
HoloLensに触れられない時間 ↓ 非対称ゲーム
通常のゲーム体験 ↓ 映像の中に入っていける体験
iPad上でのHoloプレイヤー描画 ↓ オクルージョン
「どうしてもこれを届けたい」
Holo100
Holo1000
Holo10000
さいごに
HoloLens の体験人数 344人 5/27時点 テストプレイ71人 本公演273人 Holo100達成!!! ありがとうございます
今後の目標 ・Holo1000 → みんな体験しに来て!技術トークしよう ・TARGET海外事例を作る →ユニバーサルヒラメキゲームだからこそ ・「プランA」の開発再開 → 開発者募集するかも?